そばを食べながら
ざるそばが配膳されて、僕らは早速食べはじめる。
のどごしがよくて、よく冷えているのもあっていまの僕にはもってこいの昼食だ。
「おいしいねぇ」
少女も同じ意見らしい。
「そういえばもらったひまわりはどうしたの?」
ひまわり畑でもらったひまわりの切り花がすでに少女の手元から消えていたので気になったのだ。
「家に帰るまでに枯らしちゃうかもしれないから」
店の人にあげてしまったらしい。幸い店の人も少女のことを知っていたらしく、話はスムーズに運んだようだった。
「お昼食べたら家に帰る?」
「ここまで来たから、もう少し遠出してみない?」
自転車でもう少し走らないといけないが、すでに廃線にはなってしまった鉄道の駅と電車が展示してあるらしい。
せっかくだからということだ。
「残念だけど、昨日みたいに雨が降ったりはないみたいだよ」
つまり酷暑の中を自転車で突っ切る必要があるということらしい。
「どれくらいかかりそう?」
「自転車なら一〇分くらいかな」
まあそれなら行けなくはないなと思ってしまう。
「お店に飲み物売ってたから、ついでに買って行こ」
それについては同意だった。
真夏の冒険はまだ続く。
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