表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

43/67

朝の散歩

夏の朝は比較的涼しい。


朝霧がうっすらあたりを包んで、稲の葉っぱには朝露がついている。


何とも静かで清々しい朝だ。


「早起きも悪くないかもね」


少女は体をうーんと呻きながら伸ばす。少女は就寝時に着ていた服装そのままででてきていた。


部屋着のままと言い替えてもいいかもしれない。


「この時間だとたまーに誰かとすれ違うこともあるかなってくらいだよ」


と本人は気にならない様子だ。


実際、周辺に人の気配は感じられない。本当に人の姿を見つけるほうが難しいのだろう。


「私はこの時間は寝てることが多いんだけど、こうやって早めに目が覚めたら散歩して、それからシャワー浴びるんだ」


なるほど悪くないなと思ってしまう。


「お兄さんもシャワー浴びる?」


「そうしようかな」


目が覚めていいかもしれない。


「朝はカエルの鳴き声はしないんだね」


「いないわけじゃないけどね」


それこそヒキガエルみたいなのがいるかもしれないとのことだ。ちなみに実物を見たら存外大きくて驚くらしい。


「カエル触れる?」


「私は無理かな」


生粋の田舎娘ではないからだという。もっともここで知り合った地元の女の子も苦手なんだそうだ。


ヘビにムカデに何でもいるそうだ。僕だって苦手である。


「もし家の中に出てきたらどうする?」


「お兄さんにカッコいいところ見せてもらう」


僕のいたずらな問いかけに少女はしたり顔を向けてくる。どうやら一本取られたのはこっちらしい。

お読みいただきありがとうございます。

引き続きよろしくお願いします。

感想、評価、お気に入り登録も今後の励みになりますので、ぜひお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ