表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

28/67

昨日とは違う道を僕は自転車で少女を後ろに乗せて進む。


少し違うのは二人が水着だということくらいだろう。


さすがに自転車に乗ってとはいえ、水着で出歩くのは恥ずかしいのではと思ったが、そんなことを気にする人はいないと断言されてしまった。


太陽が照りつける夏の日差し。風はなく、空を見渡しても雲の姿はほとんどない。


今日もさぞよく晴れることだろう。


「川遊びはここでの三大娯楽の一つだよ」


他にまだ二つもあるのかと驚く。


「お兄さんがいなかったら一人で行かないといけなかったんだよ」


川といっても何か特別な遊びが待っているわけではない。いまから行くのは下流の流れが緩やかなところで浅瀬なのだそうだ。


水着は着てみたものの川の水に足をつけるくらいだろう。


舗装されていない道を自転車で進むのはやっぱりお尻が痛い。


どこまでも続く田園風景の向こうには山々が連なっている。


その間もすれ違う人はほとんどいない。


僕と少女以外の人はいったいどこにいるのだろうか。


いつか終わるはずの道が僕にはどこまでも続いているように感じた。


それは少女の熱量を背中でいつまでも感じていたいという僕の願望だったかもしれない。

お読みいただきありがとうございます。

引き続きよろしくお願いします。

感想、評価、お気に入り登録も今後の励みになりますので、ぜひお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ