探索その2
コンビニの外にはパラソルが張ってあって、そこで僕と少女は飲み物を飲んでいた。
少女が買ってきたの炭酸飲料だ。そのため僕は少しずつ飲んでいる。
「汗かくと炭酸が飲みたくなるんだ」
きく〜とか言っている少女はどこかおっさんくさい。
パラソルの日陰にいるとはいえ、吹く風は生ぬるく、ただ立っているだけで汗が流れる。
それは少女も同じで、汗が額から流れて鎖骨のほうまで滴る。
「お兄さん、見すぎ」
つい、まじまじと見てしまっていたことに少女から指摘が入る。もっともその割に怒っている感じはない。
どちらかというとからかわれているというほうがいいだろう。
「ご、ごめん」
「いいって。田舎の風景ってどこも一緒だから」
だからでしょ。というのは少女の言葉だが、果たしてそれだけと言えるのか。
「でも、ここは家からだとちょっと遠いかな」
少女はため息をつく。案外、ここに来るのが目的の一つだったのかもしれない。
「娯楽、少なそうだよね」
「そうなの。せめて、たまの買い物くらいって思ってたけど……」
と言葉が途切れると、少女は僕の顔を見る。
「お兄さん、また一緒にこようね」
その提案に僕は断れない。
飲み物を飲みきった僕らはペットボトルをゴミ箱に捨て、自転車をこぎはじめる。
その自分の足取りが不思議と軽いことに僕は驚いていた。
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