表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

コロン様主催企画参加作品。

乾杯

掲載日:2019/07/25


気が付くと私は1人電車に乗っていた。


何時電車に乗ったのだろう?


同級会で久しぶりに会った友人達に誕生日を祝って貰っていた後の記憶が無い。


電車は1両編成で乗客は私1人。


窓の外に目を向ける。


見覚えの無い丘陵地帯が広がっていた。


電車がスピードを落としたのが身体に伝わる振動で分かる。


進行方向に目を向けると駅のホームが近づいて来るのが見えた。


静かに電車が停まる。


ホームに出て駅名を読む。


駅名は誕生日、次の駅名は未来、前の駅名は過去。


次の駅の方を見ると真っ暗で中を見ることが出来ないトンネルの入り口が見える。


振り返り通り過ぎて来た方を見た。


ホームの先端直ぐ傍に誕生日を祝って貰っている私がいる。


その先には初孫を抱いている私がおり、そのもっと先には可愛がってくれた叔父の死に泣き崩れた私がいた。


去年の誕生日から今日までの事を思い起こしていた私の耳に発車を知らせるベルの音が響く。


電車に乗り込むとドアが閉まり電車は次の誕生日に向けて静かに走り出した。






「あれ? 主役が酔いつぶれて寝ているぞ」


「昔から弱かったからな」


「弱いくせに宴会が好きなんだよな」


「起こすか?」


「気持ち良さそうに寝ているじゃないか、寝かせておいてやれよ」


「そうだな。


こいつの誕生日と寝顔に乾杯!」


「「「「「乾杯!」」」」」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
走馬灯のような人生を振り返る夢。 次の誕生日に向かうようで、彼の見る世界はまだ続くのですね。次も幸せな夢を見られるのかな、そんなふわっとした気持ちになりました。 読ませていただきありがとうございました…
お誕生日をお祝いしてもらっている間のまどろみ、でしょうか。 次の誕生日までにはどんなことが起こるんでしょう。 お孫さんがいるということは良いお年と思いますが、こうしてお誕生日をお祝いしてくれる人たちに…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ