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【第十四章開始】人の才能が見えるようになりました。~幸運な俺はいい才能を持つみんなと一緒に世界を救う~  作者: 犬型大
第十三章

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古代の遺物を取り戻せ10

「フィーネ、あれを取ってくれ!」


「ピピピ! お任せ!」


 圭の命令に従ってフィーネが動く。

 大鎌を大きく振って刃を叩き折ると、先端に刺さった人形を抜き取る。


「ピピーっ!?」


 華麗に命令を遂行した。

 あとは人形を圭に渡せばいいと顔を上げると、何体ものゴーレムがフィーネに襲いかかっていた。


「ピッ、ピッ、ピッ!」


 どうにも人形を奪おうとしている感じがある。

 フィーネは人形を取られないように、ゴーレムの攻撃を回避する。


「フィーネ、こっち!」


 ゴーレムが人形を狙うということは何かがある。

 周りを取り囲まれていてはフィーネも大変だろうと、波瑠が手を振ってアピールする。


「パース!」


 フィーネは波瑠に向かって人形を投げた。

 

「おっと!」


 ゴーレムに取られないように投げたのでちょっとばかり大暴投とはなったが、波瑠は翼を広げて飛び上がってキャッチした。


「うわっ!?」


 人形が波瑠の手に渡った瞬間、ゴーレムはフィーネから波瑠に狙いを変えた。


「ふ、ふふん! 私についてこられるかな?」


 奪いたいなら奪ってみろと波瑠は思った。

 人形を抱えるようにして、波瑠は走り出した。


 ゴーレムの間を駆け抜ける。

 手を伸ばした時にはもうすでに波留はおらず、ゴーレムを置き去りにしてしまった。


「はい、圭君!」


 あっという間に圭の目の前まで移動してきた波留は、人形を差し出す。

 割と精巧な人形は今にも動きそうな雰囲気がある。


「ええと……これはどうしたら……」


 人形を受け取るが、どうしたらいいのか分からない。

 悩む間にもゴーレムは迫る。


「これでどうだ?」


 とりあえずハートの石を人形に近づけてみる。


「おっ?」


 人形が動いた。

 手を伸ばして、圭からハートの石を奪い取る。


 まるで大切なものを抱えるようにギュッとハートの石を抱きしめた。


「うっ!」


 人形がハートの石を抱えた瞬間、より強い光が放たれた。

 ゴーレムが迫っているのに、思わず目を閉じてしまう。


「……なんだ?」


『モンスターを倒せ! クリア!

 ガルドン クリア

 メユナゴオド クリア

 …………

 フルエスト クリア

 ウムヘンクーバ クリア


 シークレット

 古代遺跡の遺物を取り戻せ クリア!

 古代の遺物をあるべき場所に返せ』


 光が収まり、目を開けるとそこに表示があった。

 シークレットクエストがクリアになって更新されている。


「……ゴーレムが動きを止めている」


 周りのゴーレムはうつむくように立っていて、動かなくなっている。


「あっ!」


 何が起きたのかと周りを警戒していると、黒岩の娘を守っていた水晶に大きなヒビが走った。

 ヒビは水晶全体に広がっていき、派手な音を立てて弾け飛ぶように割れる。


 黒岩の娘が解放されて、地面にゆっくりと倒れる。

 アルファとベータが黒岩の娘に駆け寄った。


「……脅威が去った…………ということかねぇ」


 魔道具が解除された。

 つまりは周りに脅威となるものがなくなったということになる。


「ひとまず助けることはできたから、このまま脱出しようか」


 さっきまで襲いかかってきていたゴーレムが動かなくなったのは、ちょっと気味が悪い感じはある。

 しかし脅威はなさそうだし、黒岩の娘の魔道具も解除することに成功した。


 古代の遺物とやらも取り戻すことにも成功したのであった。

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