☆銀連TIPS:『15人の子供たち』
旧式の避難艇一体型モジュールであるE16区画にいたことで、沈み行くベルゲンから唯一脱出を果たした15人の幸運な子供たち。
ベルゲンが主催する社会体験合宿の参加者で、全員がハンザ艦隊内の別の艦の出身者である。
合宿に参加するまでの面識はなく、みな僅か一週間前に出会ったばかり。
中等部に進学する前の学期休みを利用して開催されるこの社会体験合宿は、同じ艦隊内での交流を目的として始まったもの。
一時期は探査船団社会全体で流行した習慣であるが、40年前の大事故以降ブームは下火。
規模を縮小したとはいえ、今も活動を継続しているハンザ艦隊のような例はどちらかといえば珍しい部類。
参加は自由で、子供たちの希望や親の教育方針による。
15人規模の場合、引率する教師役は二名であたることが多いが、事件当日は一人の担当が朝から下痢による療養のため離脱。
もう一人の引率も農場区画で起きた漏水事故への対処のため駆り出され、子供たちは近くで〈少しの間〉待機するよう言い付けられていた。
読み手の文化的背景によっては子供たちだけを残して放置されていた状況に眉を顰める向きもあろうが、探査船団社会とはそれが是認されるくらい、危険というものに対する意識が薄弱な社会であるのだと柔軟に解釈いただきたい。
イザベル・テニスカヤ:
地球系スペースヴァンパイア種の少女。どこにいても目立つ華のある存在で、今合宿においても皆から班長役に推された。責任感が強く世話焼きな性格だが、異性との交遊に関してはしたたかで旺盛な一面も。ミリィ・クアットの大ファン。
セスティナ・フィライド:
フィライド族の少女。大人びた物言いと態度が目立つが、知識や経験は歳相応で背伸びをしている感は否めない。ミリィファン繋がりでイザベルとはすぐに親しくなったが、他の女子(特にヘルハリリエのグループ)とはあまり反りが合わないようだ。
ネムリ・ウェリントン:
地球系エルフセイレーン種の少女。寡黙でいつも眠たげ。合宿参加メンバーの中では唯一大人用の個人端末を所持し、周囲から一目置かれている。実際、学業面ではかなり優秀で、情報端末や機器類の取り扱いにも明るい。感性は周りからちょっとだけズレている。
アキラ・マルティネス:
準地球種族の少年。探査船団社会では、アーキテクトでない天然交雑で代を重ねた地球種族はかなり稀である。操舵技師の父を持ち、自身も将来は操舵技師になるのが目標。正義感が強く真面目。
ドッドフ・ミウラ:
獣人種の少年。マルチーズのような豊かな白い毛並みが特徴。ただし体長は人間サイズであるため、その犬種を想像しながら実物を前にするとかなり面食らうであろう。甘えたがりで、子供たちの中ではひときわ幼い性格に見えるが、これは彼が特別そうだというわけではなく、獣人種とは概ねそういうものだからだ。
ヘルハリリエ・ニャトカ・ニャウリカ:
ミャウハ族の少女。地球原産の猫によく似た容貌で、気品漂う金色の毛並みが特徴。合宿に参加する女子の最大派閥の中心人物。尊大にも聞こえる気取った物言いのせいで、男子たちからの受けはあまり良くない。
ムンドー・マダグ:
マダグ族の少年。ただし、性別に関してはは表向きのもの。相手に応じて生殖器を用立てるマダグ族には決まった性別は存在しない。感情表現はネムリ以上に乏しいが、真面目で義理堅い性格は、彼の普段の行動から皆の知るところとなっている。
タウネル=バッハ・オーリス:
デュオクト族の少年。顔中に張り巡らされた脳ミソを彷彿とさせる深い皺が特徴。ただし、種族的にはその外見よりも、約半日ごとに人格が入れ替わる特殊な中枢神経構造の方が有名。理屈っぽく温厚なタウネルに対し、バッハ(作中未出)の方は直情的な性格で、合宿初日に初対面の子供たちを大いに怯えさせた。
マヤア:
ヨイヒム族の少女。派手なピンク色の体表と顔面の半分以上を占める巨大な単眼が特徴。気が弱く、常に周囲の顔色を気にしている。マダグ族ほど自由ではないものの、手足の形状は柔軟に変化させることができる。二足歩行はやや苦手で、普段は足下が隠れる衣服を好んで身に着ける。
オーダズマ:
ドゥルパ族の少年。爬虫類型の星系種族。探査船団社会では地球系種族に次いで数が多い。合宿メンバー内で特に気が合うのはアキラで一緒にいることが多いが、気さくな性格なので基本的に誰とでも分け隔てなく接するタイプ。
ズベイ:
セクティア族の少年。カマキリのような逆三角の顔や複眼、翅を収納する大きく盛り上がった肩が特徴。気が強く、調子に乗った憎まれ口を叩くことが多い。
ツェトー:
オロバス族の少年。地球系種族とあまり差のない容姿だが、鼻梁がなく平坦なことで見分けが付く。自己主張が少ないせいもあり、あまり目立たない。
メルティ:
ショコーラ族の少女。まるでチョコレートのような甘い芳香と肌の色艶が特徴。非常においしそう。ヘルハリリエの取り巻きの一人。
ラララス:
パーシ族の少女。細く尖った耳にエルフ種との混血の一端が垣間見える。ただし彼女の耳は頭の上からほぼ垂直に生えている。明るく勝気な正確で、ヘルハリリエ派閥の賑やかし筆頭。
エニ:
ケミ族の少女。白眼のない黒く円らな瞳に青みがかった肌が特徴。ヘルハリリエの取り巻きの一人。メランが目覚めた際に投げやりな艦内放送をしていたのは彼女。




