基本的な要素
7年目の春 北海道+東北編
の後書きに書いたものですが長くなりすぎたので
「基本的な要素」として投稿したのです。
これを基本として自分なりに物語にしてみました。
考察はいい加減なので、細かい指摘は勘弁してください。
だって7年目の春だもの。
考察はいい加減なので、細かい指摘は勘弁してください。一応公的な発表を基にしています。年度が違いますが大きな差は無いと思います。
官公庁公式サイト、各県公式サイト、電力会社公式サイト、石油精製各社公式サイト、他公表されている法人様や企業様サイトなどを参考にしました。
LNGは備蓄が効かないために日本全体の使用量2週間分の量しか無いということです。ものすごい金額を掛ければ長期備蓄は可能なようですが、維持するにも極低温を維持するのにどれだけ電力が必要なのか。蒸発する分で蒸気タービンかディーゼルで発電して賄うと思うのですが。
国内で生産されるLNGは消費されるLNGの2.2%なので屁の突っ張り程度です。
LPGも民間備蓄40日と国家備蓄50日の計90日分しか有りません。LPGは石油精製時に少量の副産物として出て来ますが需要には届かないと思います。
LNGの発電量に占める割合は「TKの場合」を書いた2020年で約3割とのことです。今は35%くらいまで増えています。火力発電の7割を占めるのだそうです。
日本は石油ではなくてガスを絞められれば立ちゆかなくなります。
経済産業省資源エネルギー庁
石油備蓄等について
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/attach/pdf/kentoukai-59.pdf
JOGMEC エネルギー・金属鉱物資源機構
我が国の石油・LPガス備蓄
https://www.jogmec.go.jp/stockpiling/stockpiling_10_00001.html
天然ガス鉱業会
https://www.tengas.gr.jp/natural-gas/
物語の中の設定では石油備蓄基地が在っても石油精製設備が無いとほぼ役に立たない。簡易な精製設備で作った粗悪燃料では今の車は動かないでしょう。燃料フィルターも直ぐ詰まりそうだし。ガソリン車はエンジンが掛かるのかな。ディーゼル車は掛かってもDPFがすぐに詰まって終わりでしょうか。DPFの付いていない古めの車でないと動かないかな。DPFは外すと掛からないのでしょうか。
しかも使い道の無い残渣は燃やすしかないと。空になったタンクに戻せればいいのですが。
ボイラーに入れると硫黄分が多いのでSOxですぐに鉄板に穴が開きと。野焼きかな。真っ黒い煙上げて周囲は煤だらけに。
作中、原発の燃料棒は取り出していないので使用出来ることにしてあります。冷却中の燃料棒も使い切る計算でいっています。
製油所から出る副製品の保存は全て出来ずに可能なものを残し、保存が出来ないものはコンビナートにある火力発電所で廃油として混ぜ焼却処分とした。
他の製油所やコンビナートでも同様のことを行います。
農林水産省
令和4年度(概算値)、令和3年度(確定値)都道府県別食料自給率等について
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/attach/pdf/zikyu_10-8.pdf
東京は0になっていました。TKの場合を書いたときはまだ1%だった。当時1%以下は0として出せなかったんでしょう。
今の農業と漁業は燃料と化学肥料と飼料ありきですので不足すればあっと言う間に生産量は減ります。農業機械と漁船を動かす燃料が無く化学肥料も無いということは頑張っても昭和初期程度の生産量でしょうか。
各地で野荒らしが横行しますが、各地とも対応は極めて強硬で人口がそれなりに減りました。
配電される電力もガスも無いため太陽光発電設備のある電化住宅以外では煮炊きが出来ず、薪で煮炊きを始めた。乾燥出来ていない薪が多く酷い煙と匂いの中の煮炊きであった。暖房も無いため凍死する人も多かった。薪用に伐採しすぎ7年間で多くの山が禿げた。
と書きましたが、当たらずも遠からずだと思っています。7年後まで耐えればいいのですから、禿げ山も許容出来るでしょう。その後が大変ですけれどね。
太陽光発電住宅は悪漢に襲われることも多いでしょう。図々しい奴が居着こうとするだろうし、乗っ取りも考えられる。近所からは妬む奴も出てくる。
意外に重要なのは、医薬品とトイレットペーパー。医薬品は言わずもがなですが、トイレットペーパーが無くなったら硬い紙か不浄の左手か。布は一部地域では水も不足する中どうやって洗うんだということで。木べらや縄は無いと思う。広葉樹の葉っぱや草の葉は有りか?和紙を作るにも今の日本の山林で原材料が確保出来るのか。
電力と水が無ければ温水洗浄便座の恩恵にも与れず。7年後に繋がったときは痔主が多くなっているかも。
北海道は製紙工場があり新聞紙や水溶性の紙を生産しているのでなんとかなりそうですが。トイレットペーパーの生産はしていません。生産設備としては全く違うので転用は無理でしょう。
他の県も製紙工場はあっても肝心の熱源・動力源として重油やバイオ燃料と電力が無いと稼働出来ませんしね。原料や薬剤もあるだけだろうし。
湖沼や河川下流域はかなりの水質汚染が起こり水質汚染に関連して病気も増える。そして医療現場の崩壊と医薬品も無いため、体力の無い人と劇症になってしまった人は運を天に任せるしかありません。
ご遺体の処分方法は悩んだ末、多くを書きませんでした。
現代日本が異世界転移で石油が備蓄分しか無いというのはお約束ですが、LNG備蓄とLPG備蓄と石炭備蓄。誰も書かないというか書いたものを見たことが無いのです。寡聞にも作者(銀河乞食分隊)が知らないか、読んでいても覚えていないだけかもしれませんが。
書かないのもお約束でしょう。だって書いたらそこで終わりですから。パニック・ファンタジーという分野になってしまうかもしれません。
備蓄義務は無いのでLNGが2週間程度。石炭が30日程度。LNGを長期備蓄しようとかなり高額になるのでしょうがないのでしょう。石炭は場所取るんでしょうね。両方で日本の電力を半分賄っています。LPGは民間備蓄40日分と国家備蓄50日分だそうです。
一番電気を使う製造業の他、食品産業以外では緊急性が無い会社を休業させる。鉄道の間引き運転をしたりホテルの稼働停止とかアウトレットモールや百貨店などの嗜好性の強いショッピング施設や娯楽施設やAI関連など緊急性の無い施設に加えファーストフードやファミレス、喫茶店など飲食店の稼働を止めさせても各戸まで回る電力は持って半年か。後はいくらも持たない石油火力発電とかなり持つだろう原子力発電と壊れない限り持つ水力発電に加え当てにならない太陽光発電などの自然エネルギー発電などでどこまで供給出来るのか。以降は日替わりで供給とかでしょうか。ろうそく送電だと今の機器は使えないでしょうね。
都市ガスはLNGですから、発電用に使うのを止めても3週間から4週間もすれば都市ガスを使う家庭用に回らなくなり電気炊飯器や電子レンジと電気ポットを除き煮炊きも風呂に入ることも不可能になります。かなり多いですから不平不満はあっと言う間に拡がり社会不安の元になるでしょう。発電所からの電力が無くなれば全部アウトです。
LPGのご家庭はLPGの産業用向け供給を停止すれば半年は持ちそうな気がします。
太陽光発電も蓄電池がある家庭以外では発電効率が落ちると使えなくなりますね。夜間とか雨とか。
石炭は掘ればある程度の量は確保出来ると思いますが、炭鉱が閉鎖されてかなり経ちます。再開に向けて安全確保をするのか、時間を優先して安全を無視して掘るのでしょうか。また石炭の質が現行石炭火力で使えるのか。
転移後、半年以内にガス田や油田や露天掘り可能な炭田を発見し原油とLNGとLPGと石炭の日本向け供給開始なんて離れ業可能でしょうか。国内地下資源の大幅増量(1000倍程度)が無いと見通しは暗いでしょう。これは化石燃料に限った話で、他の地下資源は1000倍程度では国内需要さえ満たさない物もあります。
LNGやLPGと石炭のことを書くと半年後、いや3ヶ月後くらいには人口密集地で物資の不足を起因とした暴動や凶悪犯罪などが起こり始め、日本壊滅が始まるでしょうと思います。
また石油と天然ガスと石炭が発見出来なければ、生活レベルが江戸時代程度で落ち着くまで人口は減り続けると思います。




