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日本合身後 42日目から50日目  

 42日目


 カナダと連絡が付き「アメリカ合衆国」の様子を尋ねる。電離層の状態が少し変わったらしく、遠距離通信はいくつもの周波数や出力を試してようやくだった。向こうも同じようにしていたらしい。


『壊滅している。とにかく核を使ったらしい。「ワシントンD.C.」は無く、「アラスカ」も消えた。「アラスカ」は復活したのでカナダにした。確認が取れただけで「ワシントン州」「バージニア州」「カルフォルニア州」「モンタナ州」「ノースダコタ州」「ワイオミング州」「ルイジアナ州」は無い。ワシントン州とモンタナ州とワイオミング州の有った土地は確保した。多分地球規模攻撃軍団と原潜と海軍の基地が在った州は無いと思う。他も確保したいが人員が少なくてね。日本はどうなのか』

「グアム準州は無かった。マリアナ諸島を日本にした。ロシアと中国と北朝鮮も核を使用したようで、混乱が酷い。サハリン州は日本に編入を求めてきたので48番目の県とした。カムチャッカ州とマガダン州は消えたので現れた土地にサハリン州の旗を立ててある。沿海州地方とハバロフスク地方が消えて今は手を入れてはいる。中国は内戦状態になりそうなので手は出さない。北も手を出さない。マガダンが消えたので入手したいが、カナダはどうする」

『欲張る気はない。アメリカ合衆国の暖かい土地を手に入れたい。そちらは日本に任せる』

「ありがとう」


 カナダは欲張りだった。あとでアメリカ合衆国と揉めなければいいが。確実に揉めるだろうな。

 





 43日目


 千島列島方面の支援物資は北海道に有る物資で賄うことが出来そうなので苫小牧から貨物船で送り出した。


 どこからか自分が分割時に地域を混乱させた元凶扱いになっている事を知った連中が、次々にやっていない発言をする。白状したようなものだ。



 

 44日目


 ハバロフスク地方の橋頭堡で仮の浮桟橋が設置完了。これからはLCACに頼らなくても良くなる。


 一部の弾薬製造が可能になった。猟銃用と自衛隊向け銃弾である。

 北海道北部では人間がいなかったことで野生動物、特にヒグマとエゾシカが増殖しており人間が元の生活場所へ戻る事への障害となっている。

 他の都府県でもツキノワグマに猪と猿や鹿が増えており、人間の生活圏への影響が大きい。


 


 45日目


 サハリン州コルサコフにフェリーが到着した。予定では現地の実車訓練に3日程度で東京港に向けて出港する。

 

 沿海州地方の橋頭堡でも仮の浮桟橋が設置完了。LCAC3艇が無事に戻ってくる。

 



 46日目


 やっていない発言をした内の一部が暴漢に襲われる事件が発生。人員に余裕の無い警察は担当者も少なく(だいたい一人)動きが遅く甘い。文句を言っているらしいがもう以前の力やおもねる人間も減っており威力は無い。




 47日目


 コルサコフからフェリーが東京に向けて出航。現地では中古日本車も多く慣れるのが早かった。




 48日目


 韓国がDMZを越え北朝鮮に越境。今こそ統一の時、と行動を始めたらしい。近隣のため詳細な情報収集を図りたいが自衛隊には余裕無しと断られる。

 人口が1500万人まで減ったと推測される韓国でやれるのか?北は500万人もいないらしいが。北の人口は自衛隊の偵察結果からの推測だ。

 おそらく中国国内の様子に刺激されて焦った結果だろう。国内体制を固めてからでも間に合うと思うのだが。よその内情はわからないから準備が出来たのかもしれない。自衛隊は絶対無理と否定する。


 中国国内では早くも5個目の自治勢力が名乗りを上げ、いよいよ混沌としはじめる。日本はどこと交渉すればいいのか。


 台湾は大陸に関与せずと発表している。台湾は人口半減らしい。


 どこも人口は公表しない。核兵器が無い今、攻め込めば勝てるかもしれないし攻め込まれれば負けるかもしれない。無主地が発生している。それも今まで武力を背景に強気でいた国の中に。これから紛争が始まるのだろうか。




 49日目


 やはり航空機の生産再開は当面不可能のようだ。愛知県と兵庫県の航空機関連産業壊滅が痛い。新明和も川崎も三菱もダメだ。富士重工も半分は愛知県にあった。残りの航空機部門は茨城県で無事だった。宇宙ロケットなどあと何十年掛かるだろうか。アメリカもロシアも中国もダメだろうから打ち上げはインドかヨーロッパに頼むしかない。向こうは無事なのか?もっとも人工衛星も中身を作れないだろう。

 なにしろトランジスタやダイオードからLSIまでの半導体全般や特殊合金の製造再開に目途も付かない。現在の在庫品を大切に使うだけなのだ。原材料の供給も再開出来るのがいつになるか分からない。

 自社でやれそうなところは壊滅している。

 気象レーダーも今の機材を大切に扱うしかない。大型レーダーを作れる三菱電機も東芝もNECも富士通も壊滅。日立は作っていない。





 50日目


 コルサコフからのフェリーが東京港に到着。さてどうなるやら。

 上陸後、結構な人間が東京だけにもんじゃ焼きをぶちまけたようだ。

 

「なあ、これだから自由に持って行っていいといったのか」

「まあ、そうだな。こちらでも対処不能なんだ。これでも埠頭周辺はかなり片付けたらしいよ」

「これでか」

「これで」

「私、絶対触らないから。これは男の仕事よ」

「男女平等を主張する。俺だって嫌だよ」


 大部分が白骨化していてしゃれこうべなんだが、この数はやはりきつい。そのうち馴れて適当に扱うようになるのだろうか。悪臭・腐臭が酷く漂う状態ではないだけマシだろうと思う。東京や神奈川で物資調達に出かけたときは密閉状態にあった室内だと白骨化が進んでなくて凄まじい見た目と腐臭と悪臭の中で作業をした。臭いが付き数日は仲間に入れてもらえなかった。とレポートにあった。


「取り敢えず今日は止めにして明日からにしよう」


 賛成された。



次回更新は20日と21日に2話の予定です。

次回から各地域7年の概要と物語の基本的な考えを。

北海道と東北地方

基本的な要素

関東地方

中部地方

関西地方

四国地方

九州地方と沖縄

に分けて投稿する予定です。

関東までは出来ているんですよ。

そこからはまだ書きかけ。

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