第66話「窮地」
藤原が現れてからも、戦況が改善するということはなく、むしろMPも体力もだんだんと減ってきていてだんだんと追い詰められていた。
『どうした?動きが遅くなっているぞ?』
「だまっ...とけ!」
修哉とは違い、骸骨にまだ余裕があるように見えた。
修哉はこのままでは負けると考え、ある魔法を撃つことにした。
アイテムボックスから途中の階層で手に入れたMP回復ポーションを取り出して、一気に飲み干す。
(オェ...めちゃくちゃまずい!...いやでもMPは回復してる、あの魔法を打ち込められれば..!)
一気にまずいポーションを飲み干したことによる吐き気に耐えながら修哉は骸骨の方に一気に駆け出す。
「オォォォォ!!!」
剣を構えて、近づき剣を骸骨めがけて振り下ろす。
『それは先ほど防がれただろう?』
が、さっきと同じように杖で防がれる。
「あぁ知ってるよ!」
修哉は諦めずに何度も何度も攻撃を繰り返す。
『ヤケクソにでもなったのか?....う〜む、いい加減鬱陶しいな』
そうすると今まで玉座の周りでしか動かなかった骸骨がようやく違う行動を見せ始めた。
修哉の剣戟をいなしながらおもむろに歩き始める。
そして何かしらの魔法を唱えようとした。
その隙に修哉は準備していた今修哉が撃てる一番高い威力の魔法を骸骨に撃ち込んだ。
「大爆発!!!!!」
骸骨に魔法が直撃し、魔法の勢いで吹っ飛んでいく。
『なっ....!』
「俺が撃てる一番強い魔法....くらいやがれ」
最初小さい球だった炎がどんどんと膨らんでゆき、骸骨ごと燃やしていく。
ドゴォォォォン!!!!
猛烈な爆音が鳴って炎の球がはじける。
修哉はなけなしのMPで爆風を防御していく。
「クソッ...俺ももうMPが...」
修哉もMP切れの兆候が見え始めて、ふらつくのを剣で支えて耐えていた。
土げむりの中、修哉はあの骸骨がどうなったのかを確認しようとする。
『死霊行列』
骸骨の声が聞こえて再びモンスターが現れたのを見て、修哉は絶望した。
一気に力が抜けて地面に座り込む。
『残念だったな。今のはなかなか効いたが、それでも我を倒すまでには至らない』
杖を持った骸骨が修哉の目の前に現れる。
向こうもローブが焼け、骨の部分も一部が黒くなっているが、それでも死に至るような傷ではなかった。
修哉は何かを言おうとしたが、MP切れのせいで言葉も出ない。
『良かったが、まだまだだったな。来世ででも反省するがいい.....やれ』
骸骨に命令されたモンスターたちが近づいてくる。
(クソ、一回戻ったからって行けるわけもなかったか.....次は絶対倒してやる...)
薄れゆく意識の中、修哉は次に絶対倒せるように決意する。
そしてモンスターが修哉にトドメを刺そうとした瞬間だった。
「あぁァァァァァァァァ!!!!」
突然今までおとなしかった藤原が叫び声を上げたことによって全員の動きが止まるのであった。
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