第62話「対話可能、戦闘不可避」
修哉は万全の準備を終えて、ボスの部屋に入っていく。
中は城の廃墟のようになっていた。
「今度は城か...」
途中の階層からボス部屋にも特色が出るようになっていた。
海の層なら浜辺だし、氷原の層なら雪に囲まれたドームなどとその前までの階層のイメージと合ったものに部屋がなっていた。
今回も今までの墓地とは違うが、それでも雰囲気などといったものは変わっていなかった。
「あそこにいるのがボスか...?」
修哉は玉座のようなものに座った今までで一番立派なローブを着た骸骨を見て身構える。
向こうもこちらに気づいたのかゆっくりと動き出し、側にあった杖を掴んで立ち上がった。
そのまま攻撃をしてくるのかと修哉は魔法を撃とうとする。
しかし、骸骨は修哉が予想していなかった行動をとった。
『あ、あ....聞こえるな?ようこそ、我が部屋へ』
「...は?」
突如声を発した骸骨に修哉は動きが止まる。
驚愕のあまり、声が出ない修哉をよそに相手は喋り続ける。
『まずはおめでとう、お主はこの世界で唯一我に会えたのだ』
『どうした?喜びのあまり喋れないか?』
『.......いや、ただ驚いているだけか』
骸骨は修哉が驚いて声が出てないことに気づくとまた喋らなくなった。
どうやら待ってくれるらしい。
◇ ◇ ◇ ◇
「....それで、あんたは何なんだ?」
ようやく落ち着いた修哉は目の前の骸骨にそう問いかけた。
向こうも待っていましたとばかりに話し始める。
『我はルエノス・ファルシェード。魔術師であり...かつてある国の王であったものだ』
修哉はこれを聞いてこの骸骨は適当なことを言っているだけではないかと思った。
『嘘ではない、もちろんお主の知る場所ではないだろうがな』
それを読んだのかように嘘を否定してくる。
「どういうことだ...?」
『わからないのも無理はない、本来ならそれについても教えてやりたいところではある....が、これ以上話すことは出来ない。話を聞くのは私を倒してからにしてもらおう』
それだけ言うと骸骨は戦闘の態勢に入った。
「....話し合いではダメなのか?」
『残念ながらそれは無理な相談だ』
「そうか」
修哉も説得が無理なのを察すると剣を抜いて、戦える状態に入った。
『死霊行列!』
「炎嵐!」
こうして80層での戦いは始まった。
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