表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お見合い結婚します「紫電一閃乙女物語」  作者: あやぺん
本編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

70/137

61

 南東農村区から南1区へ入ってまた私とネビーは花街へ寄って用事を済ませて地区本部大屯所(おおとんしょ)でガイとネビーとお別れ。

 かめ屋へ寄って旦那と女将にご挨拶とガイからのお手紙を渡した。

 祖父が軽く働く交渉話だ。かめ屋関係の置き屋や琴教室関係に声を掛けてもらうことになっていて2つ返事で了承してもらえた。

 祖父の趣味は楽語(らくご)で三味線や琴と合わせた音楽語(おとらくご)をする話もしたので私と同じく芸妓日雇い話も登場。

 音楽語(おとらくご)は要は語り弾き。もう引退したと言って軽くお稽古指導と演奏会に参加だけだった祖父の全然知らなかった趣味。

 なぜ知らないのかと思ったら私が家出して一緒に花街に住むようになってから始めたことだった。それで私はこの時に女将と2人きりを希望して相談を切り出した。


「私は照れ屋の極みでして手を重ねる練習をしたいのですがネビーさんがそれなら綺麗な室内が良いのでは言って下さったので空きがあれば明日の夜にそこそこのお部屋に泊まりたいです。別々に寝るので2間あるお部屋をお願いしたいです」


 とんでもなく恥ずかしい依頼だけどこれはお祝いなので怯んではいけない。

 ネビーは今日お別れした時間からぶっ続けの勤務になってもゴネて明日の夜20時までには宿に来られるようにすると言っていた。


「かしこまりました。翌日は水曜日ですから彼の誕生日祝いですよね?」


 さすが老舗旅館の女将。単なる愛想笑いを浮かべてくれている。昼間チラリと男性はなにをしたら喜ぶのか相談したユラには(もてあそ)ばれた。そういう扱いはなさそうで安堵。そりゃあそうか。


「は、は、はい。先日お約束していただいた宿泊の件のお部屋との差額はお支払い致します」

「空き……佳夕(かせき)の間をご用意致します。お代は結構です。豊漁姫のおかげで仕入れがかなり安くなっていますので。豊漁姫がどなたか知らない者ばかりですが私は存じ上げています」

「お言葉に甘えます。彼は仕事が読めなくて私だけ先に来るかもしれません。それでネビーさんは夜20時には来店すると」

「お料理は夕食と朝食を部屋食でご用意致します。20時が最後の夕食時間なのでそうしますね。東地区料理の試作などを出させていただきます。館内案内など詳しくはまた明日」


 これで私は女将と分かれて受付部屋で待つ祖父とルルとレイと合流。ルルが渋るレイを連行して長屋へ帰宅。もうすっかり夜で祖父と共にネビーの家族にご挨拶をしたらルルとレイと一緒に夕食を摂る予定。

 レオとエルの部屋でご両親に祖父と共にご挨拶のはずがネビーの家族は全員集合。どう考えてもおかしいのに祖父と私が上座側に座らされた。

 祖父が自己紹介をして身分証明書を提示して結納書類の控えと私の両親からの手紙とガイとネビーからの手紙をレオへ渡した。

 祖父はかなり簡略化したけどわりと真実という話をした。それでガイとネビーが両家の恩人であることもしっかり語った。他にも結納書類を見せながら説明など色々。


「条件に不満がありましたらご両親と私と当人達で話し合いを行なって修正手続きを行いたいです」


 ネビーの家族の誰からも返事がない。まぁ喋るのはルカやジンではなくてレオとエルだ。そのレオとエルは目を丸めて固まっている。結納書類の控えや手紙は読んでくれてきた。


「すみません。父と母はウィオラさんがお嬢様過ぎて放心です。多分話の半分以上頭に入っていないかと」

「実際私とルルも目玉が落ちるかと思ったもんね。こーんなに大きなお屋敷で舞台があるし氷蔵もあるんだよ。向こうの家が捜査? よく分かんないけど大変だし女学校の講師を断りたくないから最初は南地区で暮らすって。でも長屋でお隣さんでええなんてとんでもない話だよね」


 こんなに、という時にレイは腕を大きく広げた。


「ウィオラさんここを観光地って気に入っているし兄ちゃんのお隣さんがええからデオン先生のお屋敷は嫌だって。だからお母さんよろしく。必要なら私も来る。お嬢様で先生だから学べることが沢山あるし。お母さん!」

「えっ? ええっ?」

「ウィオラさんのご両親からのお手紙読める? 見張りは用意してもツテがなくて自力生活みたいだったけどこれからは安心ですって頼まれたからお母さん頼んだよ! 兄ちゃんのためだよ! 兄ちゃんますます夢中になってるから!」

「そうなんだよお母さん! ずっと皇女様扱いや格好つけをしてるの! このような立派な方のご両親なら安心しかありませんって頼まれたからお父さんとお母さんしっかりして!」

「お母様、実家へ帰る前と同じように色々教えていただきたいです。よろしくお願い致します」

「孫娘をよろしくお願い致します」


 祖父と2人でエルに頭を下げて顔を上げた。彼女はまだ放心顔。


「すみません。寝たらいつもの調子になると思うので。父も。両親はこの調子で途方に暮れたりなにを要求すれば良いのか分からないので交渉事は今後もガイさんとテルルさんと兄とお願いします」


「娘の言う通りです。息子の縁談はガイさんとテルルさんと本人に任せています。トンビからタカが生まれたので俺達が気に入らない女性でも本人が良いと言えばそれで良いと思っていました。でも息子らしいというかどう見ても気立の良い女性を連れてきたのでどのような事情があろうと我が家がこれからは家族としてと……」


「息子が増えたみたいに娘が増えるのかと思っていたらこのような事情があったとは。息子が役に立ったとは嬉しいです。これだとせっかく家族と暮らせるようになったのに人攫(ひとさら)いです。いや、落ち着いたら東地区で暮らしますか……」


「息子らしいですしそこまでなら本気の本気の本気です。自分よりも家族親戚最優先だったので。つまりウィオラさんが家族親戚の頂点になったということでしょう。好き嫌いや優先がはっきりしています。なあ、お前」


「こう提示されたらその通りねあんた。俺はまだ気乗りしないって遠慮とかだと思ったらそのままの意味だったね。しかもまさかあのネビーがあっさり家族親戚を半分捨てた。向こうの家族のためっていうよりもウィオラさんのためよねきっと。私達家族親戚以下の人のためにここまで動かないもの。祝いだわ。また祝いをしないと」


 エルは息子のことをよく理解しているみたい。ネビーが私に告げたことを彼から話を聞いていないのに当てた。


「我が家はこのウィオラを切り捨てるところでした。それを助けて下さったばかりかさらにこちらの家族のことまで。あまりにも眩い方です。多少変わっているというか愉快な方でもありますが。どう育てたらあのようになるのか非常に興味深いのでこうして南地区で暮らすことにしました」


「皆さん、得体の知れない家出娘なのに温かく接していただいてとても嬉しかったです。事情を隠されていたので帰れないと思っていました。よるべなかったので心に沁みました。ありがとうございます」


 祖父と共にもう一度頭を下げた。


「彼も言ってくれました。自分と上手くいかなくて実家に帰れなくても親切で世話焼きの家族が手助けすると。私がそれに値する者なら。未熟者なのでもっと成長して彼の隣に並んでも霞まないように、それで彼を支えられるようになりたいです。ご指導のほどよろしくお願い致します」

 

 私が頭を下げるとまた祖父も同じようにしてくれた。


「いや霞まないって手紙に……」


 手紙?


「ただいま」


 スパンッと扉が開いてネビーが気怠そうな動きで入ってきた。疲れた顔をしている。


「うおっ。すみません。もう挨拶は終わってるかと。なにこの空気。無事に結納してもらえて良かったなじゃないのか? なにか問題?」

「お父さん達が放心してこんなだった。お父さん達とラルスさんで色々話すと良いと思うから兄ちゃんはウィオラさんと夕食に行ってきたら? まだ何も食べてない」


 ルルがレオ家族の大黒柱妻みたいになっている。


「ネビーさん。お疲れのようなのでお好きにして下さい。部屋で休みながら食事をということでしたらウィオラと買い出しに行きます。私はご家族ともう少し話がありますのでその後に妹さん達にごちそうします」

「いやあの、何回か頼んでいますけどその俺が上みたいな扱いはやめて下さい。両親とは話して欲しいです。お言葉に甘えてお孫さんと夕食に行きます。ルル、過剰な俺上げを訂正しておいてくれ。あー、ルカ達やロカは夕食後か?」

「もう食後。ロカは行ってきたら? 甘味だけ食べてきなよ」


 ルカが促したしロカも頷いてネビーも「よしロカも行こう」と彼女を手招きした。


「私も行ってくる」

「レイはダメ。この後会議だから。むしろお嬢様を育てたラルスさんにも相談する」


 レイは「げっ」と顔を歪ませた。祖父が不思議そうにルルとレイを交互に見つめる。

 それで私とネビーとロカは食事処へ向かうために土手の上へ登った。


「お兄さん。レイお姉さんはダメってなに?」


 ロカは兄ちゃん姉ちゃん呼びしないんだなと改めて思った。


「勉強を好き嫌いしてサボっているって発覚したから説教だ説教。学生なら強制勉強だけどレイは学生じゃねえからな」

「へえ。我が家って面倒だよね。なにかすると全員で袋叩き。昨日先生にロカさんは大人びていて心配ですって言われた。私が大人びてるんじゃなくて周りが子ども。どうでも良いことで喧嘩したり拗ねたりバカみたい」


 大人びているとはその通り。凛とした歩き姿に夜道を真っ直ぐ見据える姿はレイより余程元服間際に見える。


「どうでも良いこと? ロカは誰かと喧嘩したのか?」

「友達が文通お申し込みされてそれが別の子の気になっている人だったからネチネチ虐めようとするの。バカみたいでしょう?」


 これはなんだか懐かしい話。


「虐めるのは悪いけどバカでもどうでも良いことじゃねぇよ。色恋関係は理性をぶっ壊す。ロカにもそのうち分かる……まだ分からねえのか?」

「分からない。私は男の子がどうのより勉強が楽しい。あの男の子が格好良いとか気になるとかサッパリ。周りを子どもって言うたけど私も子ども。先生が上地区の作文発表会に出てってうるさくてしつこいから言っちゃった」


 トントントンッと跳ねるように前に進むとロカはくるりとこちらを向いて少し前屈みになって歯を見せて悪戯っぽく笑った。


「言った? うるさいとかか?」

「違う。お兄さんが結納しましたーって。担任の先生泣いちゃった。少し嫌がらせと思っただけでそこまでとは思っていなかったけどそうだったみたい」


 そうなんだ。ロカの担任の先生はそうなんだ。


「……ええっ? あの先生⁈ お前関係で少しは交流があったけど……。お前まさかウィオラさんというか新しい先生だなんて言うてないよな?」


 それだと私は勤務初日から気まずいことになる。


「ウィオラ先生が大変になるから言うてないよ。でももう知ってる人は名前を知ってるよ。新しい先生とはまだ結びついてないけど。2人が派手な宴会をしたから友達にお兄さんおめでとう。祝言おめでとうって言われ始めてる」


 あの派手になった宴会は私達がそうしたのではなくて勝手に人が集まったからだ。しかし目立つことをしたのは自分自身。


「なんか祝言したみたいな勢いだったからな。ウィオラさん、まあそんな感じでそこそこモテてきたんでそこは自力で戦って下さい。明らかにヤバそうなのは退治します。言うて下さい。小さいのは関与しきれません」

「はい。言われたことに気をつけて戦います。というよりもうありました。怖いのかと思ったら拍子抜けでしたけど」

「えっ? そうなんですか?」

「ルルが言うていたよ。難癖つけられて顔を貸せって言われたのにここで話を聞きます。なにか? みたいに涼しい顔だったって」


 ふーん、みたいにネビーに見られた。ジエムのあの顔とかちょこちょこ話した気がするから彼なら分かるだろう。違う違う。分かる「だろう」は禁止!


「大嫌いでしたけど元婚約者のおかげで女性の争いに少し慣れています」

「他の先生にもお兄さん贔屓(ひいき)がいるからウィオラ先生頑張って! むしろ生徒にもいるくらいだし。歳の差過ぎるのって気持ち悪くないのかな? 私としてはなんか気持ち悪い。しかも兄ちゃんなのに。私は兄ちゃんとキスとか無理! 絶対嫌! お父さんにキスされたら嫌だろうなと思うのと同じ! なのに兄ちゃんが良いってウィオラさんは変なの!」


 兄ちゃんに変わった。ロカもペラペラお喋り系みたい。ロカは前を向いてスキップを開始。リルみたいに大人しい性格なのかと思っていたけど違うみたい。

 こうなるとリルだけ大人しいか実はあの不思議な感じのリルも大人しくないの方だ。


「俺だって妹に手を出すのは気持ち悪いというか欲情しねえよ。ロカなんて色気のいの字もねぇし。よだれをたらして兄ちゃんあそたいとかちりとりって言うてた奴に手を出そうなんて思えねぇよ」

「ライラちゃんはお兄さんとキスしたんだって。しかもすごいやつ。近親相姦って言うんでしょう? それは生まれつきなの? なんなの? お父さんに聞いたら女の子がキスなんて言葉を使うな! だしお母さんもオババなのに照れ照れしてそういう話をはぐらかし。ルルには生まれつきの治らない性癖って言われた。レイはお子様。それでさ、ルルも分からないっていうすごいやつってなに?」


 ……ロカはなんだかとんでもない子だった!

 いや好奇心旺盛なのか。レイと真逆だな。彼女はこちらを振り返って後ろ向きで歩き始めた。


「すごいやつは結納か祝言したらされるからその時これかって思っておけ。まだ無理なら逃げろ。似たようなやつはいるけど所詮は別人、別生物しかいねえから性格も性癖も好き嫌いも色々だ」


 一瞬ネビーにチラッて見られた気がする。結納か祝言したら、という台詞の時に。まだ無理なら逃げろって私への言葉な気がする。


「つまり兄ちゃんとウィオラさんはするの? そのすごいやつ。結納したから」


 ルカ、ルルよりも大物というかとんでも妹が控えていた!


「結納直後だからまだしてねえよ。こういう話は女同士で喋ってくれ。俺は妹と色話をする趣味や性癖はねぇ。むしろ妹達がどうこうを考えたくない。よよよって踊っていたり兄ちゃん遊ぼうって言うていたのに嫁とか人妻とか勘弁してくれって感じだ」

「まだだからするんだ。それならウィオラ先生と2人とか友達と先生みたいな時に聞く」

「わ、わた、私も妹さんにそのようなお話をする趣味はありません! いえ他人に語る趣味はありません!」

「それならどこで勉強したら良いですか? 先生にキスの仕方の授業はありませんと言われました。先生はすごいの意味を知ってそうです。どこで学んだんですか?」

「ええっ」


 先生はそのような質問もされるのか。私の知る限りそのような質問をした同級生はいないけどそれは狭い世界の話。

 ネビーが口にした通り似た人はいるけど世の中の人々は所詮は別人というか別生物。みんな違う。半海蛇の話を聞いたから余計にそう思う。性格も性癖も好き嫌いも色々とはまさにそれ。


「先生はどこで学びました?」

「……絵と文学です。無知過ぎると友人に見せられました。あと恥ずかし過ぎるのと覗き見は悪いので逃亡ですが見かけたことも少し」

「絵の文学? 絵や本なんてあるんですか?」

「……あります。女学生ならいつか遭遇します。友人同士でそういう話をしていたら多分。それかもう花嫁修行として知りたいとお母様かお姉様に聞いて下さい。教えてくれなかったら……私がネビーさんと祝言後でお母様に頼まれたら教えます」

「ふーん。ウィオラ先生って下手な先生よりもう先生だね。本当はもう結構知ってる。ルルに聞いたから。ルルも肝心なところというか詳しくは知らなくてルカ姉ちゃんやリル姉ちゃんは結納したら教えてくれるって。それまで自分も体も大事にしなさいって。担任の先生は誤魔化しばっかりで嫌い。あれこれしろってこき使うのにさ。だから少しいじめた」


 そう告げるとロカは私達に背を向けてまたスキップを開始。誤魔化す先生は嫌われる可能性と覚えておこう。私はロカに試されたみたい。兄の婚約者としてなのか先生としてなのか謎だけど。

 ルカとリルは姉ちゃんでルルとレイは呼び捨てなんだ。


「あなたの願いなら」


 歌?

 ここから急に歌うの?

 それで知っている曲だ。海蛇王子と歌姫の曲。


「夜空に戻れる」

「先生知ってるの?」


「ええ。祈って欲しいその為に輝くのが流れ星」

「先生の声って素敵だけど歌うともっと素敵ですよね。先生紹介で歌って欲しいです。流れて輝く星は叶えてくれる」

「わたしの願いあなたの想い」


 こうして私とロカは歌いながら食事処へ行って私とネビーは夕食。ロカは白玉きな粉を堪能。

 お店までの道での会話とは違ってロカの友人話や私の趣味みたいな雑談のみ。そうしているとロカは年相応の娘に見えた。


 ☆★


 これは少し先の話。

 初登校日は5月1日で月頭だから集会があって私は講堂の舞台の上で校長先生に紹介される。

 その時に「音楽の先生なら独唱して欲しいです!」と元気いっぱいの聞き覚えのある声が講堂内に響いた。

 それですぐに拍手開始。あらかじめ「こうしましょう」と決まっていたように。


 なんだか既視感と思ったので堂々と歌っておいた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ