4-1.おっさんは暮らしの便利グッズ
やっと念願のパンツを買い、また冒険の日々が始まります。でも、実はパンツ干す話だったりします。なんて残念なのでしょう。
”ひっつき虫”現象が出てから、圧縮添い寝が無くなった。
もしかしたら、竜疑惑のせいかもしれない。
皆と同じ部屋で寝てるのだが、間隔が広いのだ。
”圧縮添い寝”自体は、俺はアレはちょっとよろしくないと思っている。
だが、ひっつき虫とか竜疑惑でそれが無くなるのは、人間じゃないと言われているような気がして、それはそれで嫌なのだ。
”エンガチョ”とか食らったような気がして、ちょっと悲しい。
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実は、この頃、女達も悶々とした日々を送っていた。
減点方式や、抜け駆け禁止の話が出てから、”添い寝権”の話が浮いたままになっていた。
エスティアは以前の話し合いで”ぐぬぬ”な状況に追い込まれ、話をするきっかけが、つかめなかったのだ。
そんな感じで、おっさんも、女たちも悶々と過ごしていた。
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考えるのには都合の良い時間ができた……というより、無駄なことを考えてしまう。
俺は、冒険者組合というのは、ちょっと胡散臭いと思っている。
短期仕事を斡旋するハローワーク的なものだと思っていたが、
前回の、迷宮で玉を交換したやつの依頼主は”大鎧信仰会”というところだった。
大鎧様という、巨人の伝承があり、見どころのある冒険者をスカウトして回ってるそうだ。
そんな緊急性の無いような事に対して金貨とか、どこからそんな金が出るんだかと思うが、玉交換は10年に一度の大イベントだった。
そんなものを、ろくな説明もなしに、いきなりやらされたのだ。
誰も受けない面倒ごとを押し付けられたのであればわかるが、指名で報酬が高い。
もっと実績があってまともな冒険者は山ほど居る。
そんな中で、何故か指名された。
成功に必要な条件が有って、それに当て嵌まるから? まあ、成功はした。
が、一瞬金持ちになったと思ったのに、俺の診断と匂い隠しのマントで消えてしまった。
いろいろありすぎたので、しばらくは、近場で地味に仕事をしようと考えていた。
が、すぐに次の依頼が来た。
冒険者組合から、呼び出しがかかったのだ。
何度か見たことのある冒険者2人組が依頼書を持ってきた。
赤く塗られた木の板に、依頼の概要を書いた紙が貼ってあるのだが、普通は木の板は色なしなのだが、赤は重要案件なのだそうだ。
それを受け取ったは良いが、とにかく来いという。
これは依頼をしに来たのではなく呼び出しだ。
たぶん、札を持ってきた冒険者は、呼び出しを伝えるところまでが今回の仕事なのだろう。
「どうしよう?」とエスティアが言っていたが、選択肢はあるのだろうか?
俺の方を見ているが、どういう意味だろう。
そこで「とにかく行くしかないだろ」とアイスが言った。
それを聞いて俺は、”こいつ、呼び出し食らったことあるな”……と思った。
とりあえず心強い。
選択肢など無いに等しい。
だが、いつもは俺を無視して勝手に進めるのに、なぜ俺に意見を求めたのだろうか?
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テーラだけ置いて4人で行った。いつも行くトロットの冒険者組合だ。
今まで入ったことも無い、奥の部屋に通された。
単に受付の奥の部屋に入っただけなのだが。
そこらのおばちゃんって感じの人が居て、トロットの支部長さんだという。
冒険者組合の支部長さんとか聞くと、もっと強そうな人をイメージしたのだが、別に強そうでもなんでもない普通のおばちゃんだった。
でも、べつに偉そうな態度も取らないし、印象悪い人じゃなくて良かった。
依頼の内容は、遺跡の調査だという。今度は玉の交換ではない。
神殿跡があるので、そこの状態がどうなってるかを調べると言うものだった。
調べること自体は、俺達には無理なので、魔法陣の上に1時間ほどアイテムを置いて、それを持ち帰るというものだった。
アイテムを置く時間は1時間以上であれば1日でも、それ以上でもかまわないという。
じゃあ、いくら長くてもいいんだな……と思ったら、ただし、10日以上はやめてくれと付け加えられた。
エスパーかと思った!
アイテムは玉。
なんだ、交換じゃないけど、前と大して変わらないじゃないかと思った。
状態と言うのは汚染の度合いで、汚染が進むと危険生物みたいのが出るようになるらしい。
なんか、こんな感じで、ときどき少しファンタジーっぽい要素が出てくる。
俺の世界でも、汚染が進むとハエが大量発生したりした。
ここでは何が出るのか。わざわざ確認しに行く汚染というのはどんなレベルなのか。
俺はそんな汚染地帯に行くのは嫌だなぁと思ったが、汚染されてるだけで、その他の問題はあんまり無いのかと思った。
ところがそんなことは無かった。
「タンガレア!!」エスティアとアイスが、ほぼ同時に言った。
「それで報酬が小金貨3枚ってなんだよ」アイスが言った。
「小金貨3枚は成功報酬で、旅費、経費は別途出す」と支部長さんが言った。
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……………………
なるほど。目的地が凄く遠いのだ。
小金貨は凄い大金だ。小金貨3枚で足りないほどの大仕事なのだ。
やることは簡単だが、場所が問題で、タンガレアと呼ばれる連合領の外側の領域にあるのだという。
外国だ。ルオール候の名前付きで依頼が来たので断るのは難しいらしい。
なんで、俺たちのところにそんな凄い依頼が来るんだよ……と思った。
しかも報酬安いし。
ルオール候というのはトート森周辺の領主様だ。
俺は見たこともないが、ここで一番偉い人。
「めんどくさいから、冒険者辞めて他の仕事に変えるか?」と言ってみたが、
「他に良い仕事があれば、冒険者なんてやってないわよ」とエスティアが言う。
冒険者ってのは名前が変で、冒険とかあんまりしない底辺仕事だ。
”それを職業とすることが冒険なのであって、職業が冒険者では無い”のだと思う。
支部長さんは言う。
「辞めるなら、この仕事が終わってからにしな。
領主の指名仕事なんて断れるわけないだろ」
続けて、「一種の罰則みたいなもんだよ。あの扉開けたら、この仕事が来るって決まってるから」と言う。
「開けちゃダメなら、封鎖しとけよ」とアイスが言う。
おお!珍しく良い事言うじゃないか!!
言葉遣いに難ありだが、そのとおりだ。俺はアイスを応援した。俺の心の中で。
「あの扉は開かないし、開いたらまずいんだよ」と支部長さんが言う。
開いたよ!! 凄い勢いで普通に開いたよ!!
開いて不味いなら、触れないように塞いでおけよ!!
俺は全力で思った。俺の心の中で。
納得いかないが、他に選択肢が無さそうだ。
「それに、ルオール候の名で依頼されてるから、うちでも断るのは無理だ」と支部長さんが言った。
あのボス部屋は、あったから開けただけで、特にバリケードとか貼り紙とか無かったので、開けちゃ駄目なんてわかるはずがない。
そこに扉があったら、”せっかくだから開けてみようぜ?”とか言い出すやつが居ても普通だと思うのだ。
俺たちは何も悪くないのにと、理不尽な思いでいっぱいになった。
それで外国行きなら、事実上の国外追放なんじゃないかと思った。
めんどくさいので冒険者辞めて他の仕事しようかと相談したが、ある種の罰則で依頼を断ることができないと言うわけだ。
こないだの迷宮で、開けてはいけない扉を開けてしまったのだと言う。
報酬を受け取るときに、奥のボス部屋の話をしたので、調べたら扉に開いた跡があった。
開かずの扉を開けたものには、この依頼が来るのだという。
経費について聞いてみたが、日々の少々の手当て程度で余らない。
装備を買いそろえると旅費が無くなってしまう。
金が無いから装備が準備できないというと、先日の中金貨のことを言われたが、本当に金が無いことがわかると装備揃える金として小金貨1枚は前金でくれた。
受けるしかないので、受けることになった。
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断れないと言うのもあるが、俺としてはちょっと受けてみたい気持ちもあるのだ。
前回”ひっ付き虫被害者”が出てから、俺は皆と一緒に寝られてないのだ。
家でも皆と一緒に寝るのは普通だが、以前みたいにくっついて寝ない。
狭いテントで皆と一緒に寝たいな、と思っていたのだが泊りの仕事が無かったので、もうけっこう長い間テントで寝ていないのだ。
長旅になるなら、一緒に寝れると思ったのだ。
この旅でも1人テントで寝ることになったら、俺は死んでしまうかもしれないと思ったので、1人で寝ないと駄目か聞いたら、一緒に寝て良いことになったのだ。
1人で寝ないと駄目かと聞いたとき、はじめにテーラが一緒に寝てくれると言うので、感動したが2人で寝ると言う選択肢はない。
1人で寝るか全員で寝るかどっちかだ。アイスも一緒に寝たいと言うし。
エスティアとリナが、引っ付き虫が出そうになったら隔離すると言ったが、一緒に寝られることになった。
俺はこの旅が楽しみになった。
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いろいろ準備はしたが、結局持って行けるものに限度があるので、たいした荷物は持てなかった。
経費として銀貨を大量に貰ったので、このまま逃亡しようかとも考えたが、シートが被害を受けそうなので無理だった。
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一方、エスティアも安心していた。無事、添い寝の話が復活したからだった。
くじ引きで負けたので、2日目になってしまったのが残念ではあるが。
だが、まだ心配事は残っていた。
トルテラは他の女を見て倒れることはよくあるのに、エスティアは無理やり裸を見せないとトルテラは倒れなかった。
もしかしたら、本当に、エスティアにあまり興味が無いのではないかと、心配になったのだ。
※こういうのがフラグです
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久しぶりに、皆と一緒にテントで寝れたので、俺は感動して泣きそうになった。
順番はどうやって決めたのかわからないが、今日はアイスとリナが隣だった。
温かいし隣を見ればアイス、反対を見ればリナが居る。
「気合入れすぎだよ」
俺は嬉しくなって、早速何かが出てしまったようで、気合い入れすぎと笑われた。
凄く幸せな気分だったのだが、隣に寝てたアイスが相変わらずの調子で、”やっぱすげーな”とか言いつつ抱き着いてきたので、ちょっとやばい感じになってきて、リナが助けてくれないかと期待したら、リナも抱き着いてきたので、もう駄目だと思ったら、朝になってた。
ひさしぶりに一緒に寝て、朝から消耗しててきつかった。
もしかしたら、添い寝には何かあるのかもしれないと思った。
この日の夜は、エスティアとテーラが隣で、ほのぼのした気分になったのだが、テーラが起き上がったかと思うと小声でエスティアに「我慢しなくて大丈夫」と言ってエスティアの腕を俺の首に回したので、思わず「ひっ」と声が出た、そして、テーラもペタっとくっついてきて、なんかじわじわっとゲージが上がってきた。
それでも、また皆で寝れて良かったと思って感動してたら、やっぱり何かが出てしまうようで両側の抱き着きが激しくなって限界を超えてしまった。
2日連続で消耗したので、昼間だるくて仕方なかったが。
元々は一番遠慮がちだったのはリナだったのだが、近頃はエスティアが一番遠慮がちだよな……と思い、ちょっと寂しくなった。
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俺は、1人でテントで寝ることになることを、非常に恐れていたが、実際のところ、長旅ではそれはけっこう難しいことに気付いた。
長旅では必ず雨の日もある。
この季節だと、大雨は少ないものの、シトシト雨が続くこともあり、俺が居なくても上からぽつぽつと言うほどの雨漏りはしないが、徐々に物が湿っていくし、一度濡れたものは乾かない。
結局、生きる除湿器みたいな感じで、俺が皆のテントでシールドすることになる。
何しろ、雨の時は俺が居るか居ないかでテントの中は別世界だ。
さらに、俺に見えないように細工することで、テント内でパンツも干せるようになった。
小エビ獲るときに使う、目の細かな網で箱を作って、パンツはその中に入れる。
テントの寝るときに足側の方に吊るしておいて、手前に他の物を干せばまったく問題ない。
テーラが考案したものだ。
ただ、この世界のパンツは伸縮性が無いし、体を覆う面積も凄く広いのでかなり大きい。
けっこう大きな網箱が2個吊るしてある。
乾く前のパンツは水を吸って相当重いので、テントに補強用の支えの棒が4本増えてしまった。
せっかく、俺に見えないように干してあるのに、「俺のパンツも干してあるんだぜ」とアイスが凄く嬉しそうに報告してきた。
アイスのパンツが干してあると俺が喜ぶと思ってそうだ。
回りを見ると皆の視線が。
アイス以外は、べつに俺がパンツ好きだと思ってるわけでは無いと思うのだが、テントは狭いので、至近距離でそうやって見られると辛い。
緊張して、なんか変なこと言いそうになったが、テーラがそっと俺の手を握る。
そして、やさしく「私のパンツも干してあるよ」と言った。
テーラがフォローしてくれ……いや、それおかしいから、セリフ間違ってるから!
でも、皆の顔を見て思ったのだ。
もしかして皆俺がパンツ好きだと思ってないか?
その可能性が高そうなことに気付いてしまって、皆がこっちを見てるので、絶対パンツ大好きだと思ってると思うと見る見る間に気力が萎えて残念な方のスイッチが入って、くねっと倒れたらエスティアが介抱してくれた。
皆にパンツ好きと思われてる俺を介抱してくれるなんて、なんて優しい子なんだと思って、もうエスティアが天使かと思った。
俺のエスティアに対する忠誠度が20くらい上がった。
なかなかMAXにならないのは、エスティアは俺に理不尽なお説教とかするから、そのときに忠誠度が下がってしまうのだ。
シールドは大幅に弱くなったと思うが、雨がそんなに強くなかったので雨漏りはしなかった。
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俺が背負えば、荷物は雨に濡れない。
俺のシールド魔法は強力だから。
そのため、俺が背負う荷物は、濡れると困るものなので、テントは含まれていない。
皆の着替えと、食料のうち特に臭いが少なく、濡れると打撃の大きなもの、粉物とかが多く、結果として、サイズ的には大きいが、さほど重くはないので申し訳なく思っていた。
食料のうち臭いが少ない物限定なのは、着替えが入っているので、臭いの強い食材と一緒にしておくと、かなり不快な状況になるためだ。
パンツ干し支え用の支え棒は、俺が居ないときは使えないと思うので、それは俺が持つようにした。
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変態医者からもらった、小さいマント2枚のうち1枚は大きいマントの中に着るので残して、1枚は売った……というか、水が通らないテントの下敷きと、その下敷きを傷めないように下に敷くやたら重い敷物と交換になった。
布を扱う店なので、布の類と交換になったのだ。
こいつは庶民が買えるようなものではない凄い価格のものらしい。
今使ってるテントが3個は買えるというので、中金貨の1/3くらいの価値だろうか。
今使ってるテントは、俺のシールド前提で買ったものなので、雨風に弱い安ものなのだ。
表向きはエスティアが、シールドの達人ということになっているが。
今まで、下に敷いていた敷物は、防水ではあるのだが、かなり濡れるものだった。
今度は、完全に水の通らないものになったので、本当に快適になった。
折り目を作るとそこから劣化すると言うので、折らずに持ち歩く必要がある。
正直言って、ブルーシートの方が軽くて丈夫だ。まったく比較にもならないレベルで。
こんなブルーシートの劣化版が30万円相当とか凄い値段なのでびっくりする。
日本ではホームレスの人がブルーシートで家作ってたが、こっちの世界でそれやったら、凄い大金持ちだと思うのだ。
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防水の敷物は快適だった。
前のは設営場所にもよるが、”じめ”、とか”ペトっ”とかそんな感じで、床が気持ち悪かったのだが、雨の日でもそういうのが無くなった。
新しく手に入れた恐ろしく高価なテントの敷物は、折り目があると、そこから劣化すると言うので巻いてけっこう長い物になり持ち運びしにくい。
高価なものなので、傷つかないように、その回りに一番下に敷く丈夫な敷物を巻くので、かなり凄い巻物になる。かなり重い。
これを俺が背負った方が良いのでは?と思った。
はぐれたときや、荷物を失うリスクを考えると、個人装備は個人で持った方が良い。
着替えは全部俺なので俺ばかり軽い荷物になるし、リスクを考えると分散するべきだと言ってみたのだが、問答無用で却下された。
着替えが濡れると、いざというとき困るという理由だった。
確かに、濡れて冷えて死にそうなときに、乾いた着替えが無いとまずいかと思ったのだが、あとで知ったが、本当の理由は、”服に良い匂いが付くから”だと言う。
そんなに良いのか!その匂いが!
俺はテントの湿気取りやら衣類の芳香剤扱いされてるかと思うと、急激に力が衰えるのを感じた。
俺は”お父さん、臭い”から、衣類の芳香剤にレベルアップした。
俺はかわいい娘たちのために、一般的な多くの父親が受けることになる巨大な試練”お父さん、臭い”を乗り越えるために日々努力を重ねてきた。
冬の寒い日でも相当頑張って体拭いてたのだ。
それが、衣類の芳香剤扱い……俺はもう駄目だと思った。
残念ゲージの方のスイッチが入って、くねっと倒れたら、またエスティアが介抱してくれた。
こんなテントの湿気取りやら、衣類の芳香剤扱いの暮らしの便利グッズみたいな俺なんかを介抱してくれるなんて優しい子なんだと思って、もうエスティアがますます天使かと思った。
そのとき、俺のエスティアに対する忠誠度がMAXに達した。
その瞬間、”俺は今度金が貯まったら、エスティアに普通の町娘的な服を買ってあげるんだ”という項目が、やることリストに追加された。
エスティアは、けっこうかわいい顔しているのに、いつも冒険者スタイルで不憫に思っていたのだ。
”すまねぇ、俺が貧乏なために……お父つぁん、それは言わない約束でしょ”的な意味で、不憫に感じていたのだ。




