私の好み?
やって来ました眼鏡SHOP!!
見渡す限り眼鏡めがねメガネ~♪
うふふふ。見ているだけでパラダイス。眼鏡SHOPなだけあって、店員さんも皆メガネ!!
ここは、最近できたリーズナブルな価格帯の眼鏡だけを取り揃えているお店だ。
男の人って高価なブランドもののフレームとかに拘るんだろうけど、須賀君はまだ、高校生だし、ブランド品を1つ持つより、安価で色々な種類の物をファッションに合わせて変えた方がオシャレだと思うんだよね。
だから、今日は最低でも二本は買いたい。
「須賀君は好みのフレームとか、拘りとかってある?」
「ううん、特にないよ?今までは見えれば良かったからそういうのは考えてなかった。」
「じゃあ、私が見立てさせてもらっても良いかな?」
「うん。俺良く分からないからそうしてくれると助かるよ。」
ッシャッ!!これで、須賀君の眼鏡を選び放題!!
イャーンどうしよう…。どれも素敵すぎて迷っちゃうよー!!
「…四ノ宮さん物凄く嬉しそうだね。」
「あっ、分かる!?だって、こんなに素敵な眼鏡が沢山あるんだよ。須賀君はどんなのが似合うかな~とか、この眼鏡してる須賀君格好いいだろうなーとか、考えてるだけでも楽しいもん。」
「俺…やっぱりコンタクトじゃなくて毎日、眼鏡かけてようかな…。」
「えー。折角コンタクト作ったのに勿体ないよ?」
そうだよ。何の為にコンタクト作ったのさ。今までダサい眼鏡をかけていた冴えない男子が、眼鏡を外すと実はイケメンでしたー。はイケメン改造計画のセオリーではないか。
「でも、四ノ宮さんは眼鏡してる人の方が好きなんでしょ?」
「うん。けど、須賀君は眼鏡無くても格好いいんだから、普段はコンタクトでたまに眼鏡でいいんじゃない?」
「……四ノ宮さんは、裸眼の俺と眼鏡の俺どっちが好み?」
「え、眼鏡の方。でも、それとこれとは関係無いでしょ?私はただ単に眼鏡男子が好きなだけであって、多分大多数の人が須賀君は裸眼の方が素敵だと思うんじゃないかな。」
「じゃあ、やっぱり眼鏡でいる。」
「ええ~。ダメだよ。コンタクトにしなよ。折角ここまでしたんだからさ~。須賀君に彼女とか出来たらさ、普段はコンタクトだけど、自宅では眼鏡とかってシチュエーションにすればいいよ。“眼鏡の俺は君だけしか知らないね”とか言ってさ。結構そういうのに萌える娘多いよ?」
そう、いわゆるギャップ萌えかつ、彼女限定萌えというやつですな。
「………彼女…。」
「そうだよ。これだけ須賀君、イケメンになったんだから夏休み明けて学校行ったら、絶対モテるって!彼女も選り取りみどりだよ。きっとすぐリア充間違いなし!!」
あれ?段々須賀君の顔が雲ってゆく。なんで?モテたく無いの?
「…駄目だ…伝わらない…」
須賀君がため息をついて 別の場所の眼鏡を見始める。
え?なに?なにが伝わらないの?そんなに眼鏡かけてたかったのかな?
まぁいいか。折角眼鏡のコーディネーターにさせてもらったんだから、任務を全うしよう。
結局眼鏡は、赤いフレームの物と銀縁のスタンダードな物と、黒縁に両サイドがトライバル形に切りぬかれた物の三本を購入した。
赤い眼鏡は、かなり個性的で今までの須賀君のイメージとは全く違うタイプの物で、須賀君はかなり恥ずかしがっていたが、私と居るときだけそれをかけてくれるということで購入した。
そんなに赤いフレームって恥ずかしいかな?
まあ、私には見せてくれるんだし、いっか!
こうして、眼鏡選びも無事終了し、私達は次の目的地へと足を向けた。




