438話 お祭り~西側街道~
とりあえず端っこまで歩いてみようかということで、陽だまり亭を出て西へ向かって歩いていく。
「どれこもこれも美味しいです」
途中、両手いっぱいの食い物を頬張っているシスターと何度もすれ違ったが、忙しそうだったのでとりあえずスルーした。
「……もぅ、シスターは。食べ過ぎないでくださいねと念を押しましたのに」
「食べ過ぎてないんじゃないか、アレで、まだ」
末恐ろしい話だ。
あぁ、ちなみに。
ベルティーナには特別に『シスター割引』が適用されるようで、ベルティーナが爆食しても教会が経営破綻するようなことはない、らしい。
……街全体で甘やかし過ぎじゃないか、あのシスターを。
「今頃、婆さん司祭は教会で留守番させられてんのかねぇ?」
「ヤシロさん」
「おっとイケない。司祭様、司祭様」
司祭を婆さんと呼ぶと怒るんだよなぁ、ベルティーナとジネットは。
どっからどう見ても、完全無欠に婆さんなのに。
「教会に寄ってみるか?」
「いえ。教会では行進の準備が進められているそうなので、なるべく近付かないようにとシスターに言われているんです。わたしが行くと、お邪魔になるかもしれませんから」
前回、行進してきた者たちが、教会に着いた後ちょっとモタついたという反省点を活かし、今回はエステラのところの給仕たちが朝から教会にスタンバイしてくれることになっている。
行進に参加する者たちの待機場所や、光の返還の儀式なんかを執り行う舞台なんかが用意され、スムーズに進行できるようリハーサルが行われているのだ。
なので教会には今、給仕や大工、その他お手伝いの人間がわんさかいるわけだ。
俺らが覗きに行くと、俺らへの対応って仕事を増やしちまうか。
今はやめておこう。
ただまぁ、ベルティーナはジネットのことを「邪魔になる」なんて思ってないだろうけれど。
大方、ジネットが顔を出せば率先して手伝いを始めてしまうから、教会には来ず祭りを楽しんできなさいっていう親心なのだろう。
ジネットは、朝は陽だまり亭の営業があり、夜は光の行進に参加するので、祭りを楽しめる時間は限られているからな。
「せっかくベルティーナが気を利かせて遊んでこいって言ってんだから、教会の手伝いは明日の片付けの時にしとけよ」
「そうですね。では、今はみなさんと一緒にお祭りを楽しませてもらいます」
ジネットも、母親の気遣いを十分理解しているようだ。
まぁ、誰より楽しんでるのがその母親なんだけどな。
あいつ、絶対、瞬間移動使えるだろ?
なんで行く先々の屋台で姿を見かけるんだ……
「エステラ様~!」
教会を超えた辺りで、トレーシーが人混みを掻い潜るように駆けてくる。
手にはでっかい綿菓子を持って。
「ぅゎぁ……」
前を歩くエステラから、小さい声が漏れ聞こえてくる。
感情、隠せ隠せ。貴族ならな。
「見てください、もっこもこです!」
「あはは、すごいね」
エステラは、苦笑しつつもトレーシーの暴走を寛容に受け止めている。
まぁ、こんだけまっすぐに好意を向けられると邪険にしづらいもんかもしれないけども。
「ねぇ、ヤシロ。二十九区ってお店出してたっけ?」
おぉっと。エステラ的には『綿菓子=ゲラーシー』って固定観念が出来上がってるみたいだな。
だが、違う。
この綿菓子は――
「店長さ~ん! カタクチイワシ様~! 寄ってってのわ~!」
「あっ、ヤシロさん。エカテリーニさんですよ」
――そう。
喫茶ノワールの屋台だ。
「あぁ、喫茶ノワールの綿菓子の方か」
と、エステラも合点がいった様子だ。
喫茶ノワールは、綿菓子とかき氷を売る屋台と、お土産用駄菓子を販売する屋台の二店を出店している。
こっちは綿菓子&かき氷の屋台だな。
「どうだ、売れ行きは?」
「順調のわ! 絶好調のわ!」
常秋の四十二区でかき氷はどうかと思ったが、燦々と降り注ぐ陽光の温かさと、人でごった返す街道の熱気で、この中を歩いているとなかなかに暑い。
かき氷の売れ行きもそこそこいいみたいだ。
「お祭り楽しいのわ! 毎日やってほしいのわ!」
たまにだからここまで盛り上がるんだよ。
酉の市だって、一の酉が一番盛り上がって、三の酉まで行くとちょっと下火になってるもんだし。
祭りはたまにだからこそ盛り上がるのだ。
「カタクチイワシ様、かき氷食べていってでつ!」
「よぉ、でつっ娘。来てたのか」
「でつ!」
その、語尾を返事の代わりにする風習、根付かせるなよ?
「YES」か「NO」か分かりにくいから。
かき氷は、クロウリハムシ人族のでつっ娘ロウリと、カマキリ人族の……名前、なんだっけ?
まぁ、とにかく、お団子頭でカマキリっぽいシルエットを表現しているノワールの店員カマ子が担当していた。
で、そのカマ子が俺に向かってキラッキラの視線を向けてくる。
「カタクチイワシ様! 私たち、すっごくかき氷の練習してきたので出来栄えをチェックしてほしいでござる!」
「あれ、さっきまでここにベッコいた?」
「なぜ分かったでござる!?」
語尾が伝染ってるからだよ!
カマ子は他人の語尾が伝染っちゃう娘だからなぁ。
「見てござる! ベッコさんが私たちのメンコを書いてござったのでござ~る!」
「嬉しいのはよく伝わってくるんだが、語尾がシッチャカメッチャカになってるぞ、お前」
あと、このカマ子は他人の語尾が伝染るくせに、まったく使いこなせないという特性を持つ。
じゃあもう伝染るな! 煩わしい!
で、カマ子が持っているメンコを見てみると、楽しそうに綿菓子とかき氷を作るエカテリーニ&カマ子・ロウリの姿が。
「楽しそうだな」
「楽ござる!」
「ごめん、誰かもうちょっと分かりやすい語尾のヤツ呼んできてくれないかな!? 若干イラッてし始めてきた!」
聞いたことないわ「楽ござる」!
「このメンコも、量産して当て物屋? に入れるって言ってたでござり~の」
ちょっとイタリアっぽくなってんじゃねぇーよ。
「あいつ、版画を作らずに、今回限りの絵柄をいくつか作りやがったな」
下手したら、数十年後に超高額で取引される激レアメンコになるかもしれんぞ、それ。
今回の光の祭り限定で、数枚だけ出回ったメンコとか。
コレクター垂涎もんだろ。
「ベッコも、ちょっと浮かれてるみたいだね。技術の大盤振る舞いに歯止めがかからないみたいだよ」
エステラが苦笑している。が、特に咎めるつもりもないようだ。
ここでしっかりと注意しないから、無許可のイラストがメンコにされて景品にされるんだよ。
「無許可のメンコなんか売らせるなよ?」
「大丈夫。英雄メンコはボクの方で許可出しておいたから」
「聞いてねぇぞ、エステラ! なに勝手なことしてくれてんだよ!?」
「はい、モデル料。今回の屋台で使える引換券、十枚綴り」
お手軽に使ってんじゃねぇよ!
なんだこの『お祭り引換券』って!?
地元の子供会の祭りでしか見たことねぇわ、こんなしょっぼい金券もどき!
しかも十枚って……何に使うか、じっくり吟味しなけりゃいけないじゃねぇか。
「物凄く喜んでもらえたようで何よりだよ」
「誰が喜んでるか。俺はただ、こういうのは、最大効率を考えて使用するタイプなんだよ」
原価率を考慮して少しでも利益の大きなものに使用するか、はたまた「金を出してまではいらないけど、ちょっと欲しい」ってヤツをゲットするか……ふっ、腕の見せ所だな。
「ちなみに、エステラ様の各種オシャレメンコには、私が許可を出しました」
「聞いてないよ、ナタリア! なに勝手なことしてくれてるのさ!?」
「はい、モデル料です。今回の屋台で使える引換券、十枚綴りとなっております」
「むぁ~、もう! 一番利益が上がる使い方を考えてやるぅ!」
「楽しんでいただけているようで、何よりです」
ホント、楽しそうだよなぁエステラは。
「とりあえず、ヤシロ。当て物屋を確認しに行こうか」
「だな。不適切な物があったらその場で没収してやる」
というわけで、買い食いは一通り店を見てからにして、俺たちはメンコの当て物屋がある街門前広場へと向かった。
つか、ジネット。
なに腕まくりしてんの?
意気込みとか関係ないからな?
くじだから。
「本気を見せます!」とか、くじには関係ないから!
……分かってんのかねぇ。
買い食いは後で、と言ったのに、ロレッタが妹を見かけて「あんたたち、ちゃんとやってるですか? 頑張るのは当然ですけど、水分補給と休憩はしっかりするですよ」と長女の顔を覗かせて陽だまり亭のクレープ屋台へ吸い込まれるようにして近付いていったのでクレープを食べることになった。
やれやれ、ロレッタってば。
「いや、お兄ちゃんですよね、『おぅ、妹。抜き打ちチェックだ、俺とジネットにクレープを一つずつ作ってみろ』って真っ先にこの屋台に近付いたのは!?」
バカモノ。
事前に抜き打ちチェックの大切さを説いておいたろう。
まだ理解していないのか。
この駄長女め。
「駄長女はやめてです!? なんか、著しく尊厳が損なわれるです!」
「ん? 今、『エッチ汁』とか言ぅた?」
「言ってないですよ!? 『著しく』って言ったです! 妹の前で変なこと言わないでです、レジーナさん……って、いつの間に生えてきたですか、レジーナさん!?」
「失敬な長女はんやなぁ。堕長女とか言われてたくせに」
「駄長女ですよ!? いや、駄長女でもないですけども!」
「は~い、お兄ちゃん、クレープ~!」
「店長さんのはこっちね~!」
「おう。妹たちは勤勉で感心だな、どっかの駄姉と違って」
「駄姉もやめてです!」
「ほな『メス姉』やね!」
「姉は基本女性ですよ!?」
メズブタ的なニュアンスにしたかったんだろうなぁ。
レジーナも日に日に残念になってないか?
元からアレなレジーナですら!?
四十二区の空気がそうさせるのかねぇ。……怖っ!?
「レジーナ。お前、なんで浴衣じゃないんだ?」
「なんでって……そんなもん、前開きの服なんか着たら、幼気な少女の前で『ばっ!』ってしたくなるからに決まってるやん」
「決まってんじゃねぇよ、そんなろくでもないこと」
つか、こいつならマジでやりそうだから始末に終えない。
一回ジネットに言って、重めの懺悔をさせてやろう――と思ったのだが、ジネットは妹二人が作ったクレープの審査に忙しいようだった。
にっこにこして味を見ている。
「とっても美味しいですよ。お二人とも、大合格です」
「「わ~い!」」
そして、激甘な審査。
クレープより甘いな、あいつの審査は。
屋台で盛り付け担当の妹が両手を上げて喜ぶ。
接客担当の妹も一緒になって喜んでいる。
身内が褒められるの大好きだもんな、お前ら。
まぁ、長女が駄姉呼ばわりされててもケラケラ笑ってたけども。
「プチデラックスクレープは、見た目も美味しさもインパクトがありますね」
3センチ角の立方体にカットされたチーズケーキが載ったプチデラックスクレープ。
以前、俺がニュータウンの陽だまり亭分店で作ったデラックスショートケーキクレープの改良版だ。
いや、ケーキ丸ごとは若干食いにくいって意見が出てな。
分店ではフォークを使って食べられるんだが、この街では使い捨てカトラリーってあまり普及してないんだよな。
やるとしたら、俺が自分で木を加工してフォークを作らなければいけない。
だが、作ったら作ったで「まだ使えるから捨てるのはもったいない」って持ち帰るヤツばっかで、で、そうなると、持ち帰るのが大前提だから荷物が増えちゃうな~って思考になって、食べ歩きには向かないモノ認定されちまってるんだよなぁ、これが。
木なんかいくらでも伐採して、無駄に使い捨てスプーンとか作りまくればいいのに!
……とか言うとイメルダに叱られるんだろうなぁ、きっと。
で、一口で食えるようなサイズのケーキを載っけた、プチデラックスクレープが誕生したわけだ。
デラックスなのにプチって……デラックス感薄れてね?
ショートケーキは小さくカットするのに向いておらず、チーズケーキとチョコレートケーキが採用されている。
カカオからチョコを作るのって面倒くさいはずなんだけど……ジネットが嬉々として作っちまうからなぁ。
チョコレート職人もいるんだけどな、この国。
自作できるならした方が安上がりですって、ジネットが頑張るんだよ。
もう、脱帽。
こいつに作れない料理などないのだろう、きっと。
「売れ行きはどうだ?」
「お姉さんが何人か買っていってくれた~」
やっぱ女性客がほとんどか。
おっさんどもは進んで食おうと思わないからなぁ、小洒落たクレープ。
だが、食いつかせる方法など、いくらでもある!
「よし、妹。親指と親指をくっつけて、残り四本の指をゆるくカーブするように曲げつつ揃えてくっつけろ。で、親指は下な」
両手でハートを作るような感じだな。
手でハートを表す方法はいくつかあるが、結構オーソドックスな、古くからあるタイプの手ハートだ。
親指と親指をくっつけたところがハートの下のとがった部分、他の四本の指をカーブさせたのがハートの上の丸い部分となる。
だが、こいつは見方を変えると――
「これは、ハムっこマークだ!」
――若干無理はあるが、ハムスターに見え……なくも、ない!
若干無理はあるが!
ハートの上の膨らみを耳だと思えば!
つか、思え!
「ホントだー! ハムスターだー!」
「おにーちゃんたちの耳にそっくりー!」
うんうん。
妹がそう言うのだから、これはもう、誰がなんと言おうとハムスターマークなのだ。
ハートの下側の尖ってるところが鼻っぽいしな。
「じゃあ、ハムスター人族である妹たちが作ったクレープを、ハムスターマークでさらに美味しくする呪文を伝授する。唱和するように」
「「はーい!」」
「『美味しくなぁ~れ、はむ、はむ、スプラァーッシュ!』」
「なんでスプラッシュなのさ?」
俺の背後で、エステラが冷めた顔で冷めたことを言う。
いいんだよ、スプラッシュで。
可愛いが迸ってるだろうが!
「「『美味しくなぁ~れ、はむ、はむ、スプラァーッシュ!』」」
ほら見ろ、可愛いじゃねぇか。
「「「「すみません! そのクレープ一つください!」」」」
ほら見ろ、秒でおっさんどもが複数釣れた。
「これで、売上も安泰だろう」
「君は、とことん親バカだよね」
誰が誰の親なんだよ。
あいつらの親は、一度も姿を見せない節操なし両親だろうが。
「あ、あのっ、カタクチイワシござる!」
ちょっと向こうの屋台から、カマ子が飛び出してくる。
……で、いつも『様』って付いてるところが『ござる』になってるけど、語尾ってそういうことじゃないからな?
別に様付けを強要するつもりはないからいいけども。
「さっきのマーク、カマキリにも見えませんでござるか!?」
あぁ、まぁ、そうだなぁ。
「使ってもござるか!?」
「好きにしろ」
「ありござる!」
「カマキリマーク使ってもいいから、言葉はちゃんとしゃべれ!」
まったく、ベッコのせいでこっちはえらい迷惑だ!
見つけたら飯を奢らせてやる!
「『美味しくな~れ、カマ、キリ、スクリーム!』」
「絶叫が聞こえてきそうだな、その呪文!?」
他に何かなかったか!?
なぜスクリーム!?
まぁ、好きにしろよ。
「カンパニュラさん、テレサさん、わたしの食べかけですが、一口いかがですか?」
「いただきます、ジネット姉様」
「ごしょうばん!」
おぉ、テレサ。ちゃんと言えてるじゃないか。
成長してるんだなぁ。
「親バカだねぇ」
エステラがうるさい。
だから、親じゃねぇから。
「義妹たん! 私にもスプラッシュたっぷりのクレープを頼む!」
「は~い、承り~!」
「ハム摩呂~、スプラッシュ係よろしく~!」
「はむまろ?」
「むっはぁあぁあ! ハム摩呂たんきたぁ!」
「エステラ。あいつにも言えよ、『バカだなぁ』って」
「ヤシロ。真実だからこそ口に出来ないこともあるんだよ、世の中にはね」
なんか悟ったみたいな顔してるけど、現実から目を背けてるだけだろう、それ?
ちゃんと直視しとけよ、お前の親友の痴態を。
「捕まえる、首根っこを、ルシア様の、私は」と、ギルベルタがルシアの首根っこを掴んで引きずるように引き剥がしていた。
お祭りだからだろうか。ギルベルタも浮かれているのかもしれないが、なんか、いつもより扱いが雑だった気がしたなぁ。まぁ、別にどうでもいいことだけど。
「ギルベルタ、一緒に当て物しような」
「する、私は!」
「首根っこを掴まれている時にギルベルタを呼ぶのではない、カタクチイワシ! 後ろ向きに引き摺られる怖さを知らぬのか、貴様は!?」
うん、知らねぇし、お前は骨身に沁みてればいいんじゃないかな。
祭りの空気に少々浮かれるギルベルタを伴って、俺たちは街門前広場へと向かった。
……そういえば、レジーナのヤツ、しょーもないことを言うだけ言って姿をくらませやがったな。……なんなんだ、あの生き物は?
まったく、度し難い。
街道の西端、まぁちょっとカーブして南西ではあるんだが、そこまで来ると街門前広場に出る。
ほんの数年前は何もない、ただの寂れた場所だったとは思えないほどの賑わいだ。
広場には飲食系の屋台や、実店舗を構えた店もある。
素敵やんアベニューに触発されて、マッサージ屋なんてものも出来ていたりする。
「この辺、ここに街門を作るって言った時に、イメルダが猛反発したくらいに何もない寂れた場所だったんだよなぁ」
「あははっ。今じゃ信じられないくらいだね」
当時を知るエステラが笑っている。
お前も、この場所じゃなくてもいっか~的なポジションだったくせに。
モーマットの畑を潰して、ニュータウンからまっすぐ南下するように街道を作って、その先に街門を作れとか言ってたんだぞ。
そんな場所に街門を作っていたら、今頃街門前広場はここまで盛り上がっていなかっただろう。
何より、港の建設は出来なかったはずだ。
三十区寄りの崖に近いこの場所だからこそ、今のこの賑わいがあるのだ。
「ミスター先見の明って呼んでくれ」
「それじゃあ、ミスター先見の明、当て物屋を見に行くからさっさとついて来てね」
敬いの心ゼロか!? 皆無か!?
まったく、エステラは……
「皆無め」
「どこの話をしてるのさ!?」
敬いの心の話だよ。被害妄想も大概に……おっと、視線がついつい正直に胸元をガン見してしまっていたようだ。
まったく、俺ってば、正直者なんだから☆
広場に入ると、人混みも少しだが緩和する。
「全員いるか?」
「……いる。ロレッタに至っては三人いる――」
「そんなにいないですよ!?」
「――くらいに、賑やか」
うん。
嘘じゃないな。
それくらいだよ~っていうマグダ個人の感想だもんな。
で、実際、ロレッタは一人で三人分くらい賑やかだし。
「ジネット、迷子になってないか?」
「なりませんよ、……もぅ」
いや、一番心配だったもので。
ふわふわと、どこかに行っちゃいそうな雰囲気あるし。
「それにしてもすごい人出ですね。四十二区の皆様が如何に精霊神様を大切に思っているのかがよく分かります」
いや、カンパニュラ。
こいつらは精霊神とか関係なく、ただイベントが好きなだけなんだぞ。
試しに、イメルダを崇める祭りとか開催しても、きっと同じくらい人が来るだろうし。
「今回は他区からのお客様が多いですからね。前回をはるかに超える人出となっているのでしょう。少々、改善する必要がありそうです」
エステラのすぐ後ろに控えて、ナタリアが真剣な顔で言う。
顔は真剣なのだが、右手にはイカ焼きが握られており、頭には触角カチューシャが揺れていた。
いつ買ったんだよ。
こいつも満喫してやがるなぁ、祭りを。
「で、その領主たちはどうしてるんだ? 固まってなくていいのか?」
「まぁ、みんな優秀な執事や給仕長がついているからね。それに、会場全体を見守るように狩猟ギルドと木こりギルドが見回りをしてくれているし、要所要所に海漁ギルドの人魚が駐在しているから、滅多なことは起こらないと思うよ」
あぁ、それで点々と人魚の入った水槽が設置されてたのか。
あれ、駐在員だったのか。
人魚のお巡りさんだな、じゃあ。
「あら、ヤシぴっぴ」
と、偶然マーゥルが俺たちの前を通りかかる。
「お祭り、とっても楽しいわ。二十九区でも精霊神様を称えるお祭りを検討しなきゃね。ただ、教会への負担にならないように配慮が必要になるから、その辺りを存分に勉強させてもらうわ」
と、今日は一日徹底的に祭りを楽しむぞという宣言をするマーゥル。
あっちこっちの区で同時開催すりゃ、人が分散してここまで混み合うこともなくなるかもな。
「じゃあ、その際は同日開催でもするか」
「あら、ダメよ。そうしたら、四十二区のお祭りに来られないじゃない。こちらがこの時期なら、二十九区はもっと年の瀬にしなくちゃね」
半年くらい空けて、どっちも全力で楽しめるようにって?
どこまで遊びに本気なんだ、このオバサン貴族?
で、領主がいないところで勝手に決めてるっぽいけど、なんとなくすんなりと決まりそうな気がしているよ、俺は。
ゲラーシーがマーゥルに反論とか、どだい無理だろうしな。
「マーゥル様。あちらにベビーカステラのお店を発見しました」
「あら、でかしたわ、イネス。さっき大通り側でスルーしたのが今さら惜しくなってきていたところなのよ。一緒にいただきましょう」
「はい。というわけで、コメツキ様、御前失礼いたします」
「って、ふつーにマーゥルにくっついてるな、イネス!?」
「ゲラーシーはどうしたのさ、イネス?」
「げらー……すみません、分かる言葉でお願いできますか?」
「あいつ、今度は何をしでかしたんだ!?」
完全に見限られてるじゃねぇか!?
で、マーゥルが涼しい顔をしてるってことは、マーゥル的にも「致し方なし」って状況だったんだろうなぁ。
あぁ、あれかな?
感謝の花を贈れって言っといたから、それ関連でやらかしやがったのかな?
「大丈夫よ、ヤシぴっぴ。現在、DDとミスター・デミリーが付きっきりで指導してくださっているはずだから、夕暮れまでには少しはまともになっているはずよ」
わぁ、すげぇ圧力。
よかったなぁ、この世界に『パワハラ』って言葉がなくて。
ついでに『セクハラ』って言葉もなくなればいいのに。
……なんでか、セクハラは存在するんだよなぁ、この街。たまに怒られるんだよ、「セクハラー!」って。
……解せぬ。
「大将~! ベビカス買ってきてやったぜですよ~!」
「モコカさん。口調に気を付けてください」
モコカがベビカスの袋を片手に駆けてくると、イネスがモコカに対して苦言を呈した。
「ゲラーシーが教育されている間、イネスがモコカを教育してくれることになったのよ」
そりゃよかったな。
モコカの口調はおかし過ぎるからな。
「『きてやった』とはなんですか? 『買ってきたぜですよ』と言いなさい」
「いや、そうじゃねぇよ、イネス!?」
なにモコカの個性残そうとしてんの!?
そこを直させて!
「マーゥル様が最も気に入っていらっしゃる箇所なもので」
まぁ、なんて主思いな出来た給仕長なんでしょう。
……周りの迷惑も考えろよ。
アレがあのまま完全体になるといろいろ困るんだよ。
矯正しとけよ。……ったく。
「ゲラーシーとモコカ、どっちが先に使い物になるんだろうな」
「ヤシロ。一応、ゲラーシーは現領主なんだよ」
「そうだな。で、ゲラーシーとモコカ、どっちが先に使い物になるんだろうな」
「君は……まったく」
「俺はモコカに賭ける」
「あ、ズルいよ、ヤシロ!」
「横から失礼したします。エステラ様、それはあまりに正直過ぎる本音の暴露かと存じ上げますが……まぁ、問題はないですね」
「うふふ、散々な言われようね、ウチの弟」
マーゥルがほんのりと凄みを表情ににじませる。
お前も同じような認識のくせに。
言われたくないなら、そう言われない領主になるよう、しっかりと再教育しておくんだな。
「あの、マーゥルさん。もしお時間があるようでしたら、この後少しご一緒しませんか?」
「そうね。視察ばかりでは疲れてしまうものね。では、ご一緒してくださる?」
「はい。喜んで」
視察と遊びの線引きがどこなのかはよく分からんが、マーゥルたちも祭りを楽しむことにしたようだ。
すでに十分楽しんでいたように見えるが。
まぁ、何かしら違うのだろう、本人がそう言っているのだし。
「俺たちは、当て物屋がちゃんと営業できているかを確認しに来たんだが」
「それなら、広場の奥の方ね。朝にトルベック工務店の大工たちが屋台を追加しているのを見たわ」
街道と違って広場は広く、屋台も一列に並んでいるのではなく何列にもなって設置されている。
ぱっと見では、どこに何があるのかさっぱり分からない。
「案内するわ。イネス、頼むわね」
「はい。では皆様、こちらです」
マーゥルに言われ、イネスが俺たちを案内する。
……って、お前もイネスを頼りにしてんじゃねぇかよ。
楽しいこと大好きな給仕長のシンディは、さっきから祭りの屋台に目をキラキラさせちゃってるし、モコカは言わずもがなまだまだ未熟だし、こういう時に頼れるのはイネスだもんな。
ほんと、ちゃっかりしてるよ、このおばちゃん。
当て物屋の場所を知っているというマーゥルに案内されるように広場を進んでいくと、広場の中央に海漁ギルドと川漁ギルド共同の釣り堀が設置されていた。
海魚・川魚が泳ぐそれぞれの釣り堀が難易度ごとに分けて設置されているらしく、ガキ用の簡単な釣り堀と、それより難易度を上げた中級者向けの釣り堀、でかい水槽の中で人魚が優雅に泳ぐ人魚釣り堀が並んでいた。
人魚釣り堀だぁ~!
「寄っていこう!」
「もう、ヤシロさん」
「あ、いや、ちょっと待ってジネットちゃん」
浮かれる俺を諌めるジネットの言葉を止めて、エステラが人魚釣りの釣り堀横に立てかけられている看板を指差す。
そこにはデカデカとした文字でこんなことが書かれていた。
『海漁ギルドが海を渡り集めてきた、異国の珍しい景品大放出! 人魚を釣り上げて豪華景品をゲットしちゃおう☆』
ほうほう。
異国の珍しい景品がもらえるのか。
で、そのラインナップはと、お品書きに視線を向ける。
名前を見てもいまいちピンと来ないが、説明文を読む限りでは、異国の高級なお酒とか人魚の国の宝飾品とか、とある彫刻家寄贈の『船上の英雄像』とかがあるらしい。
ほうほう、なるほど。
「なぁ、エステラ。ベッコのヤツ暇みたいだから、もっと酷使しようぜ」
たぶんあいつには睡眠とかいらない。
……性懲りもなく、何を作ってやがるんだ、あいつは。
なんだ?
祭りの度に新作英雄像を作らないと気が済まないのか!?
どんな病気だ。
で、ジネット。
「これは、頑張らなければいけませんね!」じゃないから。
させねぇし、その肖像権を侵害しまくりな無許可の景品は没収の後、焼却処分にするから。
どうしてもやるというのなら、俺はその隣でホタテブラの結び目だけを的確に釣り上げ、この屋台を『人魚釣り~ぽろりもあるよ☆~』に改名させるからな?
「あっ、店長さ~ん! ヤシロさ~ん!」
水槽の中で、マリン主任がこちらに向かって手を振っている。
「お前も中に入ってるのかよ?」
「はい。ギルド長の命令で」
何やらせてんだよ、寿司職人に。
巨大な木製の水槽の中では十人弱の人魚が優雅に泳いで客たちを煽り、誘い、からかっている。
これ、全面ガラス張りの水槽だったら、もっと客が群がってきてただろうな。
現に今、水槽の周りには、必死こいて釣り竿を振り回してるオッサンが群がっている。
どいつもこいつもスケベそうな顔をしやがって。
「どういうルールなんだ?」
人魚が釣り針に食いつくなんてことは絶対ないだろうし、釣り上げるのは不可能だろう。
下手したら、迎撃されるかもしれないし。
「ここを見てください」
と、マリン主任はホタテで隠した自身の胸元を指差す。
「拝見しよう!」
「ダメですよ、ヤシロさん」
ジネットに袖を掴まれる。
いや、だって、見ろって。
見ていいって。
「何か挟んでるね」
とエステラが言うので、視線を向けると、確かにマリン主任の谷間に何かが挟まっていた。
「もうちょっとよく見せて!」
「ヤシロさん。めっ!」
腕を掴まれた。
拘束が一段階アップしてしまったな。
「実は、これが的なんですよ」
と、自身の胸元から一枚の木札を抜き取ってみせるマリン主任。
木札の上部にはテグスのような芯のしっかりとした素材で作られた細くて大きな輪っかが取り付けられており、あの輪っかに針を引っ掛けて木札を抜き取れば景品ゲットというルールなのだそうな。
そして、抜き取った木札には景品の名前が書かれており、その景品がその場でもらえると。
ちなみに、マリン主任の胸元に挟まっていた木札には『船上の英雄像』という文字が書かれていた。
「没収!」
「あのっ、ヤシロさん、待ってください! アタリがなくなると、挑戦者のみなさんがガッカリされますし、わたしも、あの、一度挑戦を!」
させぬと言っておる!
今日はお前に「懺悔してください」と言われても「お前がな!」と返してやるからな!?
そこそこ羽目を外しやがって。
あと、アタリじゃないから、英雄像。
おそらく、圧倒的大多数の人間にとって大ハズレ枠だぞ。
「誰が考えたんだよ、こんなほんのりいかがわしいゲーム」
「ギルド長です」
「エステラ。親友はしっかりと躾けとけよ」
「君が畳み掛けるようにマーシャのテンションが上がるようなことを続けたから、羽目が外れっぱなしになってるんだよ、きっと。君の方から釘を刺しておいてよ」
「谷間にか?」
「ボクは君の躾もしなればイケないようだね……」
はぁ~っとため息を吐くエステラ。
ルシアも、何か言いたそうにしていたが、人魚の暴走の一端は三十五区の港にもあると自覚しているのか、特に何も言ってこなかった。
「こほん。確かに、景品は魅力的ではあるが、人魚から木札を奪うことはおそらく不可能であろう。金をドブに捨てるようなものではないか。何を熱中しておるのだ、あの者どもは」
ルシアが済まし顔で釣り堀に群がるおっさんどもを睥睨してため息を吐く。
あぁ、自分に責任はないよ~ってアピールか、それ?
「困った男たちだね~」って言って、本当に困った存在である『そもそもこんなゲームを生み出したお前の友人』の責任を薄れさせようって算段か。
酷い論点ずらしだな。
しかし、ルシアの言う通り、人魚から木札を奪うのは不可能だろう。
釣り竿で動き回る人魚を捉えるなんて無理だ。
ということは、この釣り堀は――
「合法的谷間ガン見イベントというわけか!」
「釣り堀の藻屑に成り果てろ、カタクチイワシ」
この浅さで!?
足着くぞ、この水槽!?
「あれ?」
ふと、エステラが声を漏らす。
視線の行く先を見てみれば――デミリーがいた。
「オジ様?」
「エ、エステラ!? ど、どうしてこのような場所に!?」
なんか、妙に焦って、後ろめたそうな顔をしている。
その後ろから、必要以上にキョロキョロと辺りを警戒しつつドニスがコソ泥ウォークでやって来る。
うっわ、見るからに怪しい。
「変わったところでお会いしますわね、DD」
「ミッ、ミズ・エーリン!?」
周りの視線に意識を向け過ぎて、目的地にマーゥルがいることに気付いていなかったっぽいドニス。
今一瞬、口から心臓飛び出てなかった?
「オジ様、まさか…………遊ばれていくんですか?」
「あらあら、やっぱり男性はいつまでもお若いのねぇ」
と、エステラとマーゥルから黒いオーラが迸る。
そして、見つめられたデミリーとドニスの剥き出しの額からは冷や汗が迸っている。
しかし、こういう、ちょっとエッチな遊びには興味を示さない二人だけに、俺もちょっと意外だ。
「お兄ちゃん、お兄ちゃん」
「……原因を把握した」
こっそりと、ロレッタとマグダが俺を呼ぶ。
「アレ見てです」とロレッタが指差す先には、人魚釣り堀の景品が置かれている棚があり、その中に高級そうな木箱に納められた一本の瓶があった。
その瓶の説明には――
『育毛大国フッサールで精製された高級育毛剤』
――と、書かれていた。
「いや、育毛大国ってなんだよ!?」
フッサールって、わざとか!?
そこに集まってくるのはフッサールとは程遠いメンズばっかりだろうに!
「効果あるのかよ?」
「ギルド長が言うにはですね~」
ちゃぷんっと、水を跳ねさせ、マリン主任が極秘情報を耳打ちで教えてくれる。
「全っ然、効果ないそうですよ」
「ダメじゃん!?」
それを知った上で景品に入れたってことは……マーシャのヤツ、デミリーとドニスを釣り上げるつもりだったな。
そうか、この釣り堀は、人魚が人間を釣り上げるのが本当の目的だったのか!?
「まんまと釣られた人間が三人いるからなぁ」
デミリーとドニスと、英雄像に釣られたジネットだ。
「あと、ヤシロさんは、『ホタテだけで釣れる☆』って言ってましたよ、ギルド長」
あんにゃろう。
「とりあえず、説明してやるか」
エステラとマーゥルに圧をかけられて萎れかけているオッサン二人の救出に向かう。
かくかくしかじかで、マーシャのイタズラなんだよと説明したら、「「効果ないの!?」」とオッサン二人がうなだれていた。
「まぁ、欲しくても釣りはしてなかったみたいだし、人魚に邪な視線は向けてなかったようだから許してやれよ、二人とも」
「そこは誓って、オオバ君の言うとおりだよ!」
「う、うむ。ワシは、景品がまだ残っているのか、誰かの手に渡ったのかを確認しに来ただけなのだ」
で、誰かがゲットしてたらそいつと交渉しようとしてたんだとよ。
「我々は、自分の夢のために女性に不埒な視線を向けるような無礼な真似は決してしないよ」
「うむ。希望とは、誰かの犠牲の上に成り立つものではないからな」
夢とか希望とか、育毛剤ごときに仰々しい。
その後、マーゥルから、「見栄えにこだわるより、女性に紳士的な男性の方がよほど素敵ですわ」とお説教され、オッサン領主二人はうなだれつつ、懺悔をしていた。
やっぱ、祭りって、ついつい羽目を外しちゃうもんなんだろうなぁ。
俺も気を付けよっと。
あとがき
いよいよお祭りが始まりましたね☆
では、オッサンのお話をいたしましょう
( ̄▽ ̄)
……おや?
別に求められてないですか?
いえ、なんか、以前オッサンまみれのあとがきを書いた時
普段よりも多くの反応をいただきましたもので
皆様おっさんがお好きなのかと……
そういうことじゃないんですか?
ついに私の時代が来たのかと思ったのですが……
おっさん( ̄▽ ̄)ですからね☆
最近また、ご新規さんがなぜか増えまして
カクヨムさんの方とかで15話とかにイイネしていただいていたり
「ご新規さん!?」Σ(゜Д゜;)
と驚くこともしばしば
なにか、タイミングあるんでしょうかね?
増える時は一気に増えるんです。
ありがたいことです(*´ω`*)
あ、ご新規さん
ここのあとがき、
画面酔いするくらいの「おじさん構文」で構成されてますから
酸欠に気を付けてくださいね☆
ほぅ~ら、読点、だよ~、ウザい、だろ~ぅ?
えっと、おじさん構文って
顔文字、記号、読点の多用、絵文字、アノとかをカタカナにしちゃう
とかでしたっけ?
全部\(≧▽≦)/好き!
それで、
ご新規さんから「あとがき長いです」って感想が来るんですが
( *´艸`)「一幕で長いとか言ってたら、この後どんどん長くなっていくのに!」
って、思っちゃって
頑張れ、ご新規さん☆
ウザさ、据え置き♪
慣れです、慣れ。慣れましょうД
……なにその記号!?Σ(゜Д゜;)
あっ、この顔の口だ!?Σ(゜Д゜;)
で、ご新規さんが感想書いてくださるんですが
正直覚えてないんですよね、そんな初期のころの内容(^^;
なので、一度内容を読み返してから感想にご返信させていただいてるんですね
でも、読めども読めども感想に該当する箇所が出てこない……
おかしいなぁ~と思って読み進めていくと
あとがきの感想やないかい!?Σ(゜Д゜;)
なんてことが多々ありまして(笑)
なので、初期のころの感想が入ると
あとがきまで含めて読み直しているんです……が…………
(# ゜Д゜)あとがきが長い!
(# ゜Д゜)ウザい!
(# ゜Д゜)あと、全編通しておっさん構文!
(# ゜Д゜)画面に酔うわ! 画面から漂う加齢臭にな!?
(# ゜Д゜)ウザさ、据え置きか!?
自分で言ったことがそっこーでブーメランに!?Σ(゜Д゜;)
……あの当時は、おっさん構文なんて言葉はなかったんですけどねぇ~
あ行を小文字化するのもイラつくらしいですよ(^^;
もっと心を広く持ちましょう、えぶりわん
それで、昔のあとがきとか読んでると、ちょっと面白くて
『54話 木こりギルドのお嬢様』
のあとがきを読んだんですが、非常に興味深い!
ネタとしては、マイナーなモブキャラの名前を出して
「こいつは誰でしょ~か?」
「分かるか、そんなマイナーなモブ!」
みたいなネタなんですが、
マイナーモブが10人出題されまして、
そのラインナップがなかなかすごくて、
Q1: デイグレア・ウィシャート
Q2: ノルベール
Q3: ムム婆さん
Q4: ペトル
Q5: キャルビン
G6: トット&シェリル
Q7: ゾルタル
Q8: ホメロス
Q9: ゴッフレード
Q10: ベックマン
あの当時、こいつら名前すら覚えられてなかったんですね~
……って、Q4はマジで誰だ!?Σ(゜Д゜;)
当時の解答から引用すると――
ジネット「あっ! リフォーム前に、ゴミ回収ギルドの噂を聞きつけて『親方に会いに来てほしい』と伝えに来てくださった方ですね」
ということらしいです。
……記憶にありませんねぇ~(^^;
でも、それ以外の9組10名はすっかりとお馴染みですね
ゾルタル、ノルベール、ベックマンあたりは怪しいでしょうか?
地上げ屋イノシシ、ヤシロの恩人&そこの従者です。
ウィシャートも、ここまで名が知られるとは……
歴史って、重みありますね~
ちなみに『54話 木こりギルドのお嬢様』が公開されたのは
2015年6月6日
……十年前!?Σ(゜Д゜;)
じゅっ……(つд⊂)ゴシゴシ(;゜Д゜)えっ!?
怖っ!
時の流れ、怖っ!
しかも、その時のあとがきで
ムム婆さんは寒天で固めた「お祖母ちゃんがくれる方のゼリー」をくれる的なことが書かれてまして
(;゜Д゜)ムム婆さん、そーゆー駄菓子やり始めるのもっと後の話だからー!
まぁ、ネタ、ということで
ここは一つ目をつむっていただいて
たまにあとがきを読み返すのも面白いですね
途中で、明らかに病んで世間に向かって毒吐いている時期がありますけれども……
改めまして、その節は申し訳ありませんでした
なんかぎすぎすした空気出してしまいまして
あと、書籍化が嬉しくて宣伝ばっかりしていた時期もすみません!
全然面白いこと書いてない!
これから巻き返しますので!
あとがきも、もっと面白くなるように!!
Σ(゜Д゜;)だから、長いってクレームも出てるからね!?
(つд⊂)あーあー! きこえなーい!
Σ(゜Д゜;)目で聞いてんのか、お前!?
ホント、時間が出来たらキャラクター紹介とか更新したいんですけども
今書くと、どんな風になるんでしょうね?
書くキャラいっぱいでものっすごい時間かかりそうですけども!
トトとかまで入れると、おっぱいの情報だけでかなりの文字数に!?
(・Д・; た、たいへんだー
やりたいことがたくさんあるんですが
本編最優先で頑張ります!
また時間が出来たらSSとかもやりたいですが(^^)
○○の休日シリーズとかも
とりあえずは四幕!
光りの祭りを精一杯楽しみたいと思います!
引き続きよろしくお願いいたします!
宮地拓海




