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異世界詐欺師のなんちゃって経営術  作者: 宮地拓海
第一幕

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66話 ヤシロが発注した三つの物

「……ったく、レンガなんか作ってられるかよ! ここって、廃墟だっけ? よし、ここに隠れちゃえ!」

「……誰? 誰かいるの?」

「やべっ! 人がいた…………って、なんだ、子供か」

「あなたも子供じゃない」

「お前、名前は?」

「……ウェンディ。あなたは?」

「セロン」

「セロン……は、ここで何をしているの?」

「父さんとその弟子がレンガを作れってうるさいんだ。三代目とか言っちゃって……なんだか、いつも監視されてるみたいでさ。たまには一人になりたいんだよ。だから逃げてきた」

「セロンは……一人になりたいの?」

「そりゃそうさ。で、ウェンディは何してるんだ?」

「お花の研究。私は……一人は嫌だから…………みんなが集まってくるような素敵なお花を作るの」

「――っ!?」

「……どうしたの?」

「な、なんでもないよ!」

「……あ、セロン、一人になりたいなら、私邪魔だね」

「え?」

「私、行くね」

「ちょっと待てよ! ……ウェンディは、一人が、嫌なんだろ?」

「うん……一人は寂しい」

「じゃ、じゃあ…………これからは、僕がそばにいるよ」

「え……でも、セロンは一人がいいって……」

「ふ、二人までなら…………セーフ、だから」

「……そっか。二人はセーフなんだ」

「うん」

「じゃあ、よろしくね、セロン」

「あぁ。よろしく、ウェンディ」



「――と! このようにして出会った二人は、やがてお互いを意識し始め、恋心を燃え上がらせていったわけです!」


 昼飯時を過ぎた陽だまり亭で、ロレッタがテーブルをバンバン叩きながら熱く語る。

 ……いつの間に聞いてきたんだよ、セロンとウェンディの馴れ初めなんぞを。


「とても素敵なお話ですね」

「純愛なんだね」

「……この二人は結ばれるべき」


 陽だまり亭関係者は、揃ってセロン・ウェンディの味方のようだ。

 ボジェク、可哀想に。

 まぁ、俺もセロン擁護派だけどな。その方が金になるし。


「そこで、お兄ちゃんが一肌も二肌も脱いで、この二人をくっつけちゃおうというのが、今回の作戦なんです!」

「そんな作戦は立ててねぇよ」


 俺はあくまで、俺の計画のためにそいつらがくっついた方が都合がいいと思っているだけだ。


「……ヤシロが二肌脱ぐと…………ほぼ全裸」

「そ、それはダメですよ、ヤシロさん!?」

「マグダの言うことを真に受けるなジネット」


 なんで俺がセロンとウェンディをくっつけるために全裸にならなきゃいかんのだ。つか、それでくっつくカップルってなんだ!?


 まぁ、そんな出会いをした二人だから、ボジェクが息子の幼馴染を知らない、なんて状況が出来上がったわけだ。

 ボジェクにしてみれば、まさに跡継ぎを掻っ攫われた状況なわけだ。


 だが、ウェンディに出会ったことでセロンはレンガ作りを頑張るようになり、今では誰にも真似の出来ない最高級のレンガを作れるまでになった……と。なんだか皮肉なもんだな。


「それで、今その二人はヤシロの入れ知恵であれこれ試行錯誤しているわけだね」

「入れ知恵とは人聞きの悪い。アドバイスと言ってくれ」


 エステラが、服の胸元を気にしつつ俺に視線を向ける。

 着慣れない服のせいか、落ち着かないのだろう。


「おにーちゃーん!」

「きつねのおねーさんきたー!」

「おっぱい大きい人ー!」

「ちょいと! そんな説明の仕方があるかい! ……まったく、これだからガキは」


 食堂へと飛び込んできた妹たちに続いて、煙管をふかせながら狐っぽい美女が姿を現した。

 以前、大雨によって冠水した道路の復旧工事の際に会った時はハムスター人族に対しあまりいい印象を持っていなかったようだが……多少は改善されているようだ。妹たちに絡まれつつも、さほど嫌そうな表情を見せてはいない。


「頼まれてた物、持ってきたよ」

「納期ピッタリだな」


 狐っぽいこの美女さんは、ノーマ・グレグソン。金物ギルドに所属する金型職人だ。

 ……店の看板は『盾』だと思っていたのだが、どうもあれは『鉄板』を表していたらしい。分かりにくっ。

 で、今日は俺が発注したある物の金型を届けてくれたのだ。

 テーブルの上に50センチほどの重厚な鉄の塊が置かれる。

 つか、こんな細い腕でよくこの鉄板を楽々と持ち運べるものだ。獣人族の身体能力は俺の常識を余裕で飛び越えていく。

 俺の発注した金型には、少し特殊な、しかし俺からすれば非常に見慣れた加工が施されている。


「こんな形の金型、見たこともないよ。何を作る気なんだい?」

「よかったら見ていくか? この後、この金型を使うヤツがやって来て、ここで実験をするんだ」

「実験? ……ふ~ん、まぁ、時間はあるし。そうさね、見学させてもらおうかね」


 ゆったりとした動作で艶っぽく煙管を咥え、紫煙をくゆらせる。

 大きくはだけた胸元からは、特盛の双丘が顔を覗かせ、深い深い渓谷を胸の中央に作り出している。


「……ヤシロ。見過ぎだよ」

「あと五分……」

「目を、潰すよ?」


 エステラから、本気の殺意が伝わってくる。

 なんだよ。いいじゃねぇか、減るもんでもなし……


「それにしても、あんたら変わった服を着ているねぇ。ウクリネスのとこの新作かい?」

「そー!」

「ゆかたー!」

「かわいーのー!」


 ノーマの問いに、妹たちが袖を引っ張り、座敷童のように浴衣姿でくるくると回る。


 そう。陽だまり亭の女性陣は、全員浴衣を着ているのだ。

 妹たちはもちろん、ジネットにマグダ、そしてロレッタ。あと、祭りの実行委員としてエステラも浴衣の普及活動に一役買ってもらっている。


「どうだ? 可愛いもんだろ」

「本当にねぇ。色使いが奇抜なのに、どこか落ち着いて……これは、赤い魚かい?」


 ジネットが着ている金魚柄の浴衣を指し、ノーマは感心したように言う。

 浴衣の生地は、服屋のウクリネスにそれっぽいものを集めてもらって、柄は俺が染め抜いた。日本のものとは少々違う仕上がりになってしまってはいるが、まぁ、今回はこんなものでいいだろう。今後浴衣の需要が高まれば、本格的に生産すればいい。伝統にのっとった製法でな。


 祭りといえば浴衣。浴衣なくして祭りは語れない!

 何より、俺が楽しくない! 


 そんなわけで、ウクリネスに無理を言って作ってもらったのだ。

 もっとも、あの世話焼きのヒツジおばさんは嫌な顔をするどころか、「新しいタイプの服だ」「衣服界の革命だ」と大喜びをしていたけどな。

 浴衣の型と製造法、そして着付けを伝授するという条件で、祭りに必要な浴衣は提供してもらうことになった。結構な枚数の浴衣が必要になるが、作れば作るほど腕を上げていくウクリネスは、むしろもっともっと作りたいと言わんばかりだった。

 今は浴衣を宣伝する期間として、俺たちの関係者にはなるべく浴衣を着るようにしてもらっている。街のあちこちで目撃すれば、自ずと話題にもなるだろう。

 何より、非常に女性らしく可愛いからな、浴衣は。

 下駄のカラコロという音も、概ね好評のようだ。中には、街中で下駄の音が聞こえると、瞼を閉じてその甲高い音を楽しむ者までいる。


「あらあら、これは、なんとも! みなさんよくお似合いですねぇ」


 そんなことを思っていると、当のウクリネスが陽だまり亭へとやって来た。

 浴衣を着込んだ女性陣を見つめて目を細めている。

 自作の浴衣が美しく着こなされていて嬉しいのだろう。


「着心地はどうですか? 胸や帯がきつかったりしませんか?」

「あ、はい。大丈夫です…………けど……」


 ウクリネスに話しかけられ、ジネットがポッと頬を染める。


「……やっぱり、ダメなんでしょうか……その、アレなんですけれど……ないと、落ち着かなくて…………」

「あぁ、ボクも実は……さっきからずっと気になっててさ」

「…………マグダも、多少は」

「さすがに、ないと不安になるですよね」

「へいきだよー?」

「へいきー」

「あんたたちは子供だからいいんです。今は大人の話です」


 女子たちがウクリネスに群がり、何かを訴えようとしている。

 最初、ウクリネスは話が見えていない様子だったが、ようやく合点がいったようでぽんと手を打った。


「あぁ、穿いてないのが気になるんですね?」

「ちょっと! ウクリネスさんっ! ヤシロさんの前で、そんな……っ!」

「声が大きいよ! 静かに! 静かにぃ!」

「……ヤシロが食いついてきたら、…………終わる」

「お兄ちゃん……こういうことにだけは嗅覚鋭いですから……」

「やはは、すみませんすみません。でもね、綺麗に見せるためには必要なことなんですよ。我慢してくださいね」

「…………うぅ……それは分かるんですが……」

「逆に、穿いていると、ラインが浮かび上がって恥ずかしいですよ」

「ボクは、そんな恥ずかしいのは穿いてないけどね……」

「……エステラは、紐にしか見えないヤツを穿くことがある」

「なんで知ってるのさっ!?」

「えっ!? どんなやつです!? 今度見たいです! 穿いてきてください!」

「見るだけなら穿かなくてもいいだろう!?」

「み、みなさん! 声が大きいです! 静かに! 静かにです!」


 チラチラと俺を見ながら、女子たちがこそこそと会話をしている。

 そんな中、ウクリネスまでもが俺に視線を向けてきていた。……まぁ、ここは女子たちの顔を立てておいてやるか。


 俺がウィンクをして合図を送ると、ウクリネスは意図を汲み取ってくれたようで、女子たちにこんな説得をした。


「どちらにせよ。これは女性だけの秘密ですから……男性に言わなければ、恥ずかしがることもないですよ、ね?」

「そ、そうです……よね?」

「まぁ、秘密にしておけば」

「……認識外の出来事は、存在しないものと同じ」

「じゃあみなさん、お口チャックですよ!」

「……君が一番しゃべりそうなんだけど」

「そんなことないですよ、エステラさん! 酷い言いがかりです!」


 ま、要するに、浴衣の時はパンツを穿くなというルールが恥ずかしいのだ。

 男子には秘密の、女子だけのルール。

 ……当然俺は知っている。なにせ、ウクリネスにそれを教えたのが俺なのだから。

 だが、ここは知らないフリをしておいてやろう。その方が、あいつらの心情的にもいいだろう。

 浴衣を拒否されると困るからな。


 なので、俺は知らないフリを貫く。

 そして……一人でニヤニヤして楽しむことにする。…………むふ。


「ヤシロちゃん。ちょっといいですかね?」


 ウクリネスは俺をちゃん付けで呼ぶ。だが、商売上の癖なのだろうが若干砕けた程度のですます調でしゃべってくる。なんともちぐはぐした、気持ち悪い感じがするのだが、本人はまったく気にしておらず、改善するつもりもないようなので諦めることにした。


「巾着が出来たから、見てもらえますかね?」

「おぉ、試作品が出来たのか」

「実は、もう製品レベルになってます」


 手渡された巾着は、ぷっくりと丸いフォルムが可愛らしく、浴衣に映えそうな色合いをしていた。出来ればちりめん素材で作りたかったのだが…………伝統工芸をこっちの世界で再現するのは非常に難しい。どこかに、ちりめん技術を持ち合わせた人がいないか、今度探してみるのもいいだろうが……期待は出来そうにないな。


「はぅわぁ!? な、なんですか、この可愛い袋は!?」

「底に厚紙が入っているんだね。だからこの形状を維持出来るんだ」

「……女心、ゲッチュ」

「これ、お祭りで持たせてもらえるですか!?」

「ぼんぼりー!」

「かわいー!」


 巾着を見て瞳を輝かせる女子たち。

 特にジネットは、今にも自身が中に入ってしまうんじゃないかと思うような勢いで巾着を見つめている。

 あ……縫い目観察してる。ヤツめ、自作する気だな?

 俺に言えば、型紙から全部用意してやるのに。


 ここ最近、ウクリネスが俺からの技術を独自に吸収・昇華させ、次々にアイテムを作成しているせいもあり、浴衣類は俺が考案したものだという認識が薄れている。

 それ故に、俺は群がってきゃいきゃい楽しむ女子たちを見つめて、「あぁ、あいつら全員穿いてないんだよなぁ」とにまにま出来るわけだ。

 よし、このまま黙っておこう。

 浴衣の全権利はウクリネスに譲渡してあるし、それでいいだろう。


「ヤ~シロッ! お待たせ~!」


 カラコロと下駄を鳴らし、浴衣を着たニワトリが食堂にやって来た。


 ――キン○ョーの夏。日本の夏。


「あ、そうだ。虫除けにポマンダーも作らなきゃな」

「ちょっと! 私の顔を見て虫除けを思い出すって、どういうことなの!?」


 陽だまり亭にやって来たネフェリーは、頬を膨らませて不満を垂れる。くちばしなのに器用なもんだ。


「さて。主役も来たし、そろそろ準備を始めるか」

「ん? ってことは、アタシの金型を使うのは……」

「そう。養鶏場のネフェリーだ」


 紹介すると、ノーマはしげしげとネフェリーを見つめた。

 やはり、自分の作った金型がどう使われるのかが気にかかっているらしい。


 ネフェリーは、面識もない、胸元ががっつりと開いた荒ぶる谷間の狐美女に舐めるように見つめられ、少し緊張しているようだ。


 ――緊張の夏。日本の夏。


 ……いや、どうにもネフェリーの顔を見ているとこのフレーズが脳内を回って……浴衣との組み合わせがそうさせるのかなぁ……

 ちなみに、ネフェリーにも浴衣を着てもらっている。

 ネフェリーは特に下駄がお気に入りのようで、ここ最近はあちこち歩き回っているらしい。宣伝になってありがたい。


 そしてもちろん、浴衣を着ているということはネフェリーも………………ま、どうでもいいけど。


「ベッコ遅いなぁ」

「……ねぇ。今、なんか失礼な感じで投げやりにならなかった? ちょっと、こっち向きなさいよ、ヤシロ!」


「ぷんぷん!」という効果音がよく似合いそうな怒り方をして、ネフェリーが俺に詰め寄ってくる。

 本当に昭和の匂いが漂う女子である。


「遅れて申し訳ないでござる!」


 噂をすればなんとやら……まるでタイミングを計ったかのように、ベッコが満面の笑みを浮かべて登場する。

 遅いぞ、コノヤロウ。

 金型と同じくらい、お前の持ってくる物が必要だってのに。


「見てくだされ! 拙者の新作、『祀られる英雄像』でござるっ!」

「アホかっ!?」


 ベッコが担いできた、やたらと巨大な蝋像は、除幕と共に俺が蹴り倒し破壊した。


「あぁっ!? 四十六分もかかった力作がっ!?」

「こんな下らんもんを作ってて遅れたのか、テメェ!? あと、力作の割には制作時間短ぇよ!」

「いや、ふと思いついてしまったでござる! 思いついたら作らずにはいられないでござる!」

「来週の祭りでロウソクを腐るほど使うつってんだろ! 無駄使いしてんじゃねぇよ!」

「か、かたじけないでござる! あぁ、そうそう! 頼まれていた物を持ってきたでござるよ」


 そう言って、ベッコが手荷物の中から大きな瓶を取り出す。

 その瓶の中にはたっぷりのハチミツが入っていた。


 これこれ! これが必要だったんだよ。


「よし、マグダとロレッタはノーマの金型を外の屋台にセットしてきてくれ」

「……了解」

「まかせてです!」

「エステラと妹たちは火を起こすための炭の準備だ」

「分かったよ。さぁ行くよ、妹たち」

「いくよー紐姉ー!」

「紐姉ー!」

「紐姉言うな!」


 妹たちよ。『紐姉( ひもねえ )』ではない。今のエステラは『穿いて姉( はいてねえ )』だ。


「ヤシロさん、わたしは何をしましょうか?」

「ジネットとネフェリーは厨房だ。材料の下ごしらえをする」

「よぉし! 私の料理の腕前を見せてあげるわ!」


 腕捲りをして気合い十分のネフェリー。

 だが、ジネットの前であまり張り切らない方がいいぞ。……ジネットは次元が違うから。

 こいつは、古き良き時代の日本のお母さんより料理出来るからな。

 新妻が「料理教室に一年通ったの~」、程度じゃ話にならないんだ。

 まぁ、今回作るのは混ぜるだけだから、そこまで力量の差は出ないだろうけどな。


「アタシも見せてもらっていいかい?」


 興味があるのか、キツネ耳をピコピコさせてノーマが俺に近付いてくる。

 歳を取っても耳や尻尾は動くものらしい。


「構わんが、厨房内は禁煙だ。煙管はここに置いていってもらうぞ」

「そうなのかい?」


 厨房は料理人の戦場だ。

 ちょっとしたことでも妥協するわけにはいかない。

 魚に煙の匂いが移ると味が落ちるからな。


「まぁ、ちょっとの間さね。我慢するか」


 ノーマは煙管をくるりと回し、懐から携帯灰皿を取り出す。そこへ灰をポンと落とし、煙管共々どんなものでも収納しちゃいそうな溢れ出る胸の谷間にしまい込んだ。

 ……俺、来世は煙管になりたい。


「では、まいりましょうか」

「よし! 頑張るぞ!」

「ちょっと面白そうだね」


 ジネットに続き、ネフェリー、ノーマが厨房へと入っていく。

 さて俺も厨房へ……と、思ったところでベッコが視界に入った。…………あ。


「ベッコ」

「なんでござろう?」

「お前はエステラを手伝ってやってくれ」

「うむ。火の取り扱いは危険でござるからな、心得た!」


「拙者に任せるでござる!」とばかりに胸を叩き、ベッコが外へと出て行く。

 その背中を見送りながら、俺は額の汗を拭う。

 ……ベッコの存在を秒速で忘れて、仕事振るの忘れてた、なんて言えなかった。


 そんな些細な罪悪感はかなぐり捨て、俺は厨房へと入る。

 忘れられるベッコが悪い。そう自分に言い聞かせながら。


 厨房に材料を並べ、それらを確認していく。


「小麦粉にハチミツに、重曹っと」


 驚いたことに、レジーナが重曹を作っていたのだ。

 薬の研究の一環だそうで、ベーキングソーダやベーキングパウダーもあるらしい。……もっとも名前は『ナントカカントカ』とかいう小難しいものが付けられていたが。成分を聞けばそれは紛れもなくベーキングパウダーだった。

 ベーキングパウダーがあればケーキが作れる。

 ケーキが作れれば、四十二区のオシャレ女子が「ちょっとお茶していかない?」的なノリで集まってくること間違いなしだ。


 言うまでもなく、大量発注したね。ベーキングパウダーは、オシャレ女子の必須食材なのだ!


 ……もっとも、四十二区にオシャレ女子がいるのかどうかは、甚だ疑問ではあるけどな。


「ネフェリー、タマゴ」

「はい、どうぞ。たくさん持ってきたからじゃんじゃん使ってね」

「そういえば、鳥たちの様子はどうだ?」

「もう絶好調よ! なんでそんなに産むのってくらい産んでるわ。毎朝拾うのが大変なんだから」


 卵の安定供給がなされ、こちらは嬉しい限りだ。

 そういえば、以前海漁ギルドのマーシャに礼を言われたな。貝殻が売れるようになって収入が大幅アップしたって。

 いい相乗効果なら歓迎だな。


 ネフェリーの家の卵は形も大きさも素晴らしく、黄身もしっかりとした濃厚な味わいでかなり美味しい。

 この卵を使えば、最高の逸品が出来そうだ。いや、きっと出来るだろう。


「小麦粉にタマゴとベーキングパウダーを混ぜて、水を加えてトロッとするくらいにかき混ぜる。最後にたっぷりの蜂蜜を加えて……」

「あぁ……いい香りがします」


 かき混ぜる度、ふわりと蜂蜜と小麦の甘い香りが鼻腔をくすぐる。

 懐かしい香りだ。


「よし完成!」

「えっ、これで終わり!?」

「なんだか、あまり美味しそうじゃないねぇ」


 張り切っていたネフェリーは余りに簡単な工程に愕然とし、ノーマはドロドロした白っぽい黄土色の液体を見て眉を顰める。

 このまま食うわけじゃねぇっての。


「これを、ノーマの作ってくれた金型で焼くんだよ」

「では、外に向かいましょう」


 俺の作ったタネを持ち、ジネットがまたも先頭を切って歩き出す。

 納得いかない様子のネフェリーとノーマを連れ立って、俺たちは庭へと出た。


「私たち、必要なかったんじゃないの?」

「作る工程を見ておいてほしかったんだよ。本番では、俺は手伝えないからな」


 ジネットに見せたのは、いつかウチでも似たようなものを作る可能性があるからだ。


「……鉄板、準備完了」

「火も入れてあるよ」

「鉄板、熱々です! ござるさん、試しに触ってみるです!」

「うむ! 心得……ないでござるよ!?」


 屋台の準備は完了していた。

 みんなお待ちかねのようだ。表情が期待に輝いている。


「どんなものが出来るのか楽しみですね」


 屋台のすぐそばに立つベルティーナも、もはや我慢出来ないといった表情を…………


「なんでいるんだ、ベルティーナ!? ……さん」

「呼ばれた気がしまして」


 呼んでない!

 一切呼んでない!

 可能性があるとすれば、妹たちから、教会にいる弟妹たちに情報が漏れたってとこか……


「礼拝堂の掃除をしていたら、なんだか甘い香りが漂ってきましたもので」

「あんたの嗅覚どうなってんだ!?」


 ここから教会までは徒歩で十分はかかる。

 ウチの料理の匂いが届くなんてことはまずあり得ない。……の、だが。ベルティーナならなんとかしてしまいそうなので、これ以上の追及はやめておく。

 来てしまったものはしょうがない。

 試食会に参加してもらうとしよう。


「じゃあまず、俺が作ってみるから、作り方をよく覚えるんだぞ」

「うん! 任せて!」


 ネフェリーを伴い、屋台の裏へと回り込む。

 煌々と紅く染まる木炭にあぶられ、鉄板は程よく熱を放っていた。

 二種類の鉄板が蝶番で繋がれ、ピタリと重ね合わせることが可能になっている。片方は真っ平らな鉄板だが、もう片方にはゴルフボールくらいの丸いくぼみがいくつも作られて、整然と並んでいる。

 そのくぼみへ、先ほど作ったタネを流し込み、ある程度熱したところで、平らな鉄板を重ね合わせ、今度は平らな鉄板側からしばらく熱する。

 甘い香りが立ち上り、俺の動きを見守るギャラリーの腹がくぅとなる。


「さて、これで完成だ」


 閉じられた鉄板を開くと、ドーム状の可愛らしい焼き菓子が完成する。


 こいつの名は、ベビーカステラ。

 お祭りの定番であり、俺の大好物だ。


 まぁ、カステラがないのにベビーカステラが先に出来るってのも変な感じがするけどな。


「わくわくしますね。そわそわしていますよ」


 ベルティーナがベビーカステラを覗き込みながら、体を左右に振っている。


「わくわく、そわそわ、わくわく、そわそわ」

「あぁ、もう! うるせぇな! ちょっと待ってろよ!」

「……………………。わくわく、そわそわ」

「ホントにちょっとしか待たなかったな!?」


 ベルティーナには、是非とも妹たちを見習ってもらいたい。

 妹たちの方がまだお行儀よく待っているじゃねぇか。……ったく、何十倍も生きてるくせに、全然成長してねぇんだから……


「分かったよ。それじゃあ、召し上が……」

「美味しいですっ!」

「早ぇよっ!」


 今、ベルティーナの手は、音速を超えた。


「じゃあ、どんどん焼いていくから、お前らも食え」

「わーい!」

「くうー!」

「こら! 『食べる』です!」

「たべるですー!」

「たべるですー!」

「『です』はいらないです!」


 妹たちが大はしゃぎして、ロレッタがそれを窘める。こうしてみると、ちゃんとお姉さんなんだよなぁ。……ロレッタなのに。


「あの、ヤシロさん。お手伝いすることはありますか?」

「ベルティーナ『さん』を抑え込んでくれると嬉しいんだが」

「それは……ちょっとわたしには荷が……」


 ベルティーナの凄さを知るジネットは苦笑を漏らすほかない。

 まぁ、ベルティーナに関してはもう、寛大な心で諦めるしかないのだ。


「じゃあ、焼くのを手伝ってもらおうかな」

「はい!」

「ちょっと待って! それは私がやる!」


 ジネットに手伝いを頼むと、すかさずネフェリーが手伝いを申し出てくる。


「私、本番までにマスターしなきゃいけないしさ」

「それもそうか……じゃあ、ネフェリーが焼いて、ジネットはさっきのタネを追加で作ってきてくれるか?」

「はい。分かりました」

「それじゃあヤシロ、焼き方教えて」


 焼いてみたくて仕方ないのか、ネフェリーがぐいぐいと詰め寄ってくる。

 ジネットに目配せをすると、すべてを分かっているかのようにこくりと頷き返してくれた。なら、厨房の方は任せてしまおう。

 にこりと微笑んでジネットが食堂の中へと戻っていく。

 こういうところで、ジネットは非常に空気が読める。実にいい。


「……鳥が攻勢に出た」

「お兄ちゃん、あぁいうのたぶん気付かない人ですよ。鈍感です」

「ジネットちゃんは人がいいからなぁ……それに引き換えヤシロは……」


 なんだか向こうで言いたい放題言われている気がする。

 アホか。俺はただ、祭りの成功を最優先に考えているだけだ。

 この祭りが成功するかどうかで、俺の、そして陽だまり亭の未来が大きく変わるのだからな。


 なので、アホどもの戯言は一切合財無視して、俺はネフェリーに焼き方を教えた。

 ……の、だが。これが、想像以上に骨が折れた。


 焼き加減が難しいのだ。

 火の調節や、焼き時間、タイミングなど、初体験のネフェリーには分からないことだらけなのだ。

 ここに火力調節が楽なガスバーナーと、クッキングタイマーでも存在してくれたら初心者でも簡単に美味しく焼けるのだろうが……そういうわけにはいかない。

 なので、体で覚えてもらうしかない。

 ネフェリーには、本番までひたすら練習を続けてもらうことになりそうだ。その基盤を作るために、今日は猛特訓をするのだ。


 で、そのネフェリーの猛特訓は数時間に及び、次々焼かれていくベビーカステラは、次々にベルティーナの胃袋へと飲み込まれていった。

 また腹でも壊さないかと、一瞬不安がよぎったのだが……ベルティーナは涼しい顔をして焼き上がるベビーカステラを平らげていた。

 曰く、「前回お腹を壊した後、許容量がぐっと上がったようなのです。レベルアップというヤツですね」だ、そうだ。……バケモノめ。



 そうこうするうち、明るかった空は色調を落ち着いた藍色に変え、やがて夜がやって来た。

 焦げたり生焼けだったりを繰り返していたネフェリーのベビーカステラも、なんとか様になってきた頃、新たな客が陽だまり亭にやって来た。


「ご、ごめんください……」

「よぉ! 今日も明るいな」

「す、すみません英雄様……今日はちょっと日光に当たり過ぎてしまいまして……」

「いいんだよウェンディ。おかげで夜道を安全に歩けたのだから」


 赤鼻のトナカイを励ますサンタよろしく爽やかな笑顔を振りまくセロンと、研究続きで盛大に光の粉を浴びているらしくまるで天照大御神が現世に顕現したのかと思わせるほどの輝きを放っているウェンディだ。


「あら珍しい。ホタルイカ人族の娘さんかい?」

「い、いえ! 違います!」


 ベビーカステラを食べて満腹になったノーマは、庭に持ち出した椅子に腰掛けてまた煙管をふかしていた。

 光り輝くウェンディを見てホタルイカ人族だと思ったらしい……つか、本当にいるのか、ホタルイカ人族って? 今度マーシャに聞いてみるかな。


「それで、頼んでいたものは出来たのか?」

「はい! 試行錯誤の末、なんとか完成させることが出来ました!」


 銀髪のイケメンが、凄まじく爽やかな笑顔で突進してくる。……顔が近いっ!


「試行錯誤した割には、お前は光ってないようだが?」


 あの光の粉は、一度付着するとなかなか落ちない上に、少しでも日の光を浴びると夜間に煌々と光を放つ。

 ロレッタの額に書いたいたずら書きは、完全に消えるまでに三日の時間を要した。

 ロレッタの額から『肉』の文字がなくなった時の、あの安堵と寂しさといったら……


「ウェンディが絶対に粉を触らせてくれないのですよ。配合は自分がやると言って」

「だ、だって……セロンにまでこんな変な体になってほしくないし…………それに、セロンを輝かせるのは、私だけでいたいから……」


『私だけが痛いから』?

 あぁ、まったく痛いね!

 ったく、こいつらは……俺たちの介入により、お互いの気持ちを確認し合った二人は、目も当てられないようなバカップルに成り果ててしまった。ランクダウンだ。劣化だ。


「おい、話を進めるか爆発するかのどっちかを選べ」

「あぁ、すみません、英雄様」

「英雄言うな!」


 ウェンディの口調が伝染し、セロンまでもが俺を英雄様などと呼ぶようになってしまった。

 ……ベッコのヤツにはさらなる追加懲罰が望まれる。元凶はあいつだからな。


「ヤシロさ~ん。追加のタネをお持ちしま…………どうされたんですかっ!?」


 ウェンディとは初めて会うジネットが、光り輝くウェンディを見て目を丸くする。


「あ、すみません。体質ですので、お気になさらずに」


 体質ではないはずだが……もう説明するのが面倒くさくなっているのだろう。


「ウェンディ。今から研究所には一切入らず、少しでも体に染みついている光の粉を落としておけ。そして、出来れば当日は太陽の下に出るな」


 こんな目立つヤツが祭りに参加したら、客の注目を一身に集めるだろう。

 それでは祭りの主役がウェンディになってしまう。

 それはダメだ。


 可哀想だが、日中は室内に閉じこもっていてもらおう。


「じゃあ、ウェンディ。僕の部屋においでよ」

「え、……でも…………」

「僕が……怖い?」

「そんなことない! ……じゃ、じゃあ………………お邪魔するね」

「うん。祭りの夜まで、ずっと一緒だよ」

「セロン……」

「……ウェンディ」

「他所でやれ、リア充共めー!」


 なんだこれ!?

 なんなのこの不愉快な空気!?

 踏んづけてやるっ!


「それじゃあ、完成品を見せてもらおうかな」

「はい。こちらが、その……完成品です!」


 セロンが担いでいたカバンから誇らしげに取り出したものは、まさしく俺が思い描いていた通りのもので…………俺は確信をした。



 今回の祭りは成功すると。



「よぉし! ラスト一週間! 全力で駆け抜けるぞぉ!」

「「「おぉーっ!」」」


 拳を上げて吠える者。

 微笑みを浮かべる者。

 黙って突き上げられた拳を見つめる者。


 各々がそれぞれの反応を見せる。

 だが、今この場にいる者たちの心は一つの方向へ向かっている。それだけは確実だ。


 なんたって、祭りの前のこの騒々しさは、堪らなく楽しいものだからな。




 そうして、あれこれと駆けずり回るうち…………ついに祭りの日がやって来た。







いつもありがとうございます。



年頃の娘さんがいらっしゃる親御様方。

どうか、娘さんにはいい浴衣を買ってあげてください。


「どうせ年に一回二回しか着ないんだから」と、

安い浴衣を買うのではなく、


年に一回二回しか着られないからこそ、そこで全力を発揮出来るいい浴衣を着せてあげてください。


本気で、全然違います。可愛さが、段違いです。

見れば分かります。


安い浴衣で、ちょっと透けちゃってるのとか……なんか可哀想です。

もし、「そんなの気にしな~い」とおっしゃるのであれば、


水着も透けちゃうような安いものを着て、我々を楽しませ…………すみません、嘘です。



そんなわけで、

ジネットたちにも浴衣を着てもらいました!

祭りといえば浴衣なのです!


本編には出てきませんでしたが、

川漁ギルドのデリアや、大通りの酒場『カンタルチカ』の看板娘パウラ、トウモロコシ農家ヤップロックの娘シェリル、そして、薬剤師レジーナなんかにも浴衣を着てもらっています。

もちろんみなさん、穿いてな………………おっと、これ以上は野暮になりますね。ふふふ。




レジーナ「おこんばんは~」

デリア「おぉ、薬剤師ギルドの薬剤師! 呼び出しちまって、悪いな」

レジーナ「いやいや。ウチ、五回以上会ぅた人やったら、それなりに話せるようになるねん」

デリア「それで最初の頃は避けてたのか」

レジーナ「人見知りやねんなぁ、ウチ。そういうところも男心をきゅんとさせるんやろうけども」

デリア「そ、そうなのか? じゃあ、あたいみたいに、誰とでも話せる女は感じ悪いのか!?」

レジーナ「いやいや。デリアはんのサバけた感じは、男子にも受ける思うで」

デリア「ほっ…………そっか」

レジーナ「なんやの? 好きな人でもおんの?」

デリア「なんで分かるんだ!? いや、……秘密だ!」

レジーナ「もうぽろりしてもうてるがな。そっか、乙女なんやね」

デリア「す、好きというか……信頼出来て、一緒にいると楽しいってだけ、なんだけどな」

レジーナ「それを『好きや』っちゅうんやで」

デリア「そ、そう……なの、かな……やっぱり」

レジーナ「むっふぁぁ!? なに、その顔!? めっちゃ可愛いやん! ……帰って書こ」

デリア「書くって、何をだ?」

レジーナ「気にせんといて。ただの薄い本やさかい」

デリア「薄い……?」

レジーナ「そうそう。今日は配達に来たんやったわ。ほい、これが頼まれてた傷薬やで」

デリア「おぉ、助かるよ。漁をしてると擦り傷が絶えなくてね」

レジーナ「せやけど、この傷薬やったら、教会の置き薬に入ってるで? わざわざウチに頼まんでも、教会で貰ぅたらえぇのに」

デリア「あたいはこんな性格だからさ、教会みたいな静かな場所は苦手なんだよ」

レジーナ「……いいや、あっこはごっつぅうるさい場所やで……ハムっ子が増えてから凶悪さが増したわ……ウチも、あっこには行きにくなったわ…………あ、でも、置き薬やったら陽だまり亭にもあるんやで?」

デリア「ひっ!? …………だまり亭には…………その、今は……」

レジーナ「なんやの、『言葉に出して言うと大ヒンシュク買うような卑猥な場所押さえて』モジモジしてからに?」

デリア「言い方っ! 言い方もうちょっとなんとかなんなかったのか!?」

レジーナ「あっ! …………はっは~ん、そういうことかいな……」

デリア「な、なんだよ?」

レジーナ「あの店におる、とある男子に、『穿いてない』今の状況で会うんが恥ずかしいんやな?」

デリア「なんで分かるんだよ!? ……そ、そんなことは……」

レジーナ「せやから、最初に本音がぽろりしとるっちゅうねん」

デリア「だ、だってさ! ヤシロが着てくれって言うから浴衣ってのを着てるわけで、これを脱いで会いに行くわけにもいかないだろ!? 着るって約束したんだから!」

レジーナ「せやけど、『穿いてない』のが気になって、会いに行かれへんと」

デリア「『穿いてない』を連呼するな!」

レジーナ「まぁ、気持ちは分からんでもないなぁ」

デリア「だろ? ……なんか、ただそれだけなのに、こう…………いつものあたいじゃないっていうか……力も半減っていうか…………」

オメロ「あっ! 親方、ここにいたんですか! 実は祭りの準備で確認したいことが……」

デリア「あたいに近付くなぁぁぁああっ!」

オメロ「ミゾオチッ!?」


――ドゴスッ! ヒューーーン…………………………バッシャーン……ちゃぷちゃぷ~


レジーナ「……なんや、出来たてほやほやの土左衛門が流れていきよるみたいやけど……放っといてえぇんかいな?」

デリア「だって…………恥ずかしいし」

レジーナ「うん……分かるんやけど…………向こうはそれどころやないんと違うかなぁ…………って、もう見えへんようになってもうたな…………」

デリア「あたい、自分でもビックリなんだよ。……あたいの中に、こんな乙女な部分があったなんてさ……」

レジーナ「この一連を乙女と表現した自分に、ウチはビックリやけどな」




――さて、祭り当日までに何人の犠牲者が出るか…………もとい、何度オメロが犠牲になるのか……それは、神のみぞ知る。



精霊神「いや、だから、知らねぇってのに!」




次回もよろしくお願いいたします。



宮地拓海

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