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異世界詐欺師のなんちゃって経営術  作者: 宮地拓海
報労記

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報労記83話 ルシアの館に到着

 日の出前に四十二区を出発したおかげか、三十五区に到着したのは、朝の随分と早い時間だった。

 まだ、陽だまり亭もオープンしていない時間だろう。


 そんな朝早く着いたというのに、ルシアはすっかりと身支度を済ませて庭先で俺たちを出迎えてくれた。


「待ちきれなくて庭先で待ってたのか? 子供みたいだな、お前は」

「戯け。貴様が寄越したのであろう、この全身から水蒸気を立ち上らせている暑苦しい面々を」


 見れば、ルシアの館の庭に筋肉の塊が無数転がっていた。

 こいつら、大荷物を牽きながら馬車より早く着いたのか……もはや人間じゃねぇな。


「朝イチでハム摩呂たんに会えたのは行幸であった。……はすはす」

「バックドロップ、一歩手前の状況やー!」

「勝手に他所様の家の未成年を抱きしめて後頭部のニオイ嗅いでんじゃねぇよ」


 どうして、この街の自警団は仕事をしないのか。

 領主に忖度して、犯行の証拠を隠滅してんじゃねぇの?

 腐敗だ!

 腐りきってやがる!


「やっほ~☆」

「あれ? マーシャも来てたのか」

「うん☆ あ、ニッカちゃん、実家に戻っちゃったから、ごめんだけど誰か水槽押してくれない?」

「この面子じゃ、アタシになるじゃないかさ……まったく」


 マーシャの許可が下りて、かつあのクッソ重たい水槽を押せるのは、ノーマくらいしかいないな。今日の面子じゃ。

 あとはギルベルタか。

 そこら辺は交代で、うまいことやってくれ。


「あのね、あのね~☆」


 来い来いと、マーシャが俺を手招きする。


「オルキオ君が動いてくれてね、今日は水槽タクシーの試運転してみることになってるの~☆」

「え、移動水槽用意できたのか?」

「ん~ん。まだまだ試作未満のただの荷車だよ」


 荷車に水を張って、そこに人魚を入れて、移動することが出来るのかどうか、そういうのを実験したいらしい。

 まぁ、実現可能かどうか見極められないと、現物を作ろうって踏み切れない部分はあるよな。


「それで、一応本物の水槽も押してもらった方がいいかなって」

「それでマーシャも呼ばれたのか」

「ん~ん。呼ばれてないけど、来ちゃった☆」


 それ、現場が一番困るヤツ。

 一番発言力のある権力者が来るとやりにくいんだよなぁ、現場は。


「人魚は貸し出すのか?」

「うん☆ 昨日ギルド内で希望者募ったら結構興味を持ってる娘がいてね~☆ 港に集まってもらうことになってるんだよね~☆」

「アタシは港までは付き合えないさよ」


 ノーマはこの後、イーガレス家の方に行って水路の工事に携わりたいだろうからな。


「へ~き☆ それまでにニッカちゃんが戻ってこなかったら、ギルベルタが押してってくれることになってるから」


 今日はニッカが水槽係を一日請け負う流れなんだな。

 つまり、ニッカがいない間だけ、ノーマに水槽を頼みたいと。

 ……ニッカ。その実家帰り、必須だった? もうずっと張り付いてろよ、ギルド長に。


 あいつ、かなり自由にやってんなぁ。

 ギルドのトップを置き去りにして自分の用事優先させるとか……

 マーシャのお気に入りだから許されてんのかねぇ。


「ニッカ、自由だな……」

「その自由さが、彼女の魅力だよ☆」


 お前もかなり自由奔放だもんな。

 シンパシーでも感じてんのか?

 同族嫌悪するよりかは全然いいけどな。


「あ、そうだ。マーシャさ、髪飾りをつけるとしたら、どんなモチーフがいい?」

「えっ!? 作ってくれるの!? 嬉しい!」


 物凄い食いついた!?

 そんなに羨ましいものだったのか、あれ?


 欲しけりゃ言えばいいのに。

 ……あぁ、そういうことはあんまり言わないんだよなぁ、マーシャは。

 わがままにも線引きしてるっていうか。

 こっちの労力を無償的供させるようなことを自分からはあまり言わない。

 こっちが持ちかけたり、誰かが言い出した時に便乗したりはするけども。


「ちなみに、だからな。作るかどうかはまだ分からんぞ」

「残念ながら、私の知るヤシロ君は、期待させるだけさせて肩すかし食らわせるようなことはしないんだなぁ~☆」


 そりゃ買い被りってもんだ。

 言っといて、すっかり忘れてることなんかいくらでもあるぞ、俺なんて。


「そ~だねぇ~、何がいいかなぁ~☆」


 わくわくと体を揺らして思案にふけるマーシャ。

 ぱしゃっと水をはねさせて手を打つ。


「よし、クマちゃんにしよう☆」


 クマ?

 また意外なものを。


「魚とかイルカって言うかと思った」

「それもいいんだけど~、それはわざわざつけなくてもたまに向こうからくっついてくるからねぇ~」


 泳いでいると、髪の毛の中に魚が紛れ込んでくることがあるらしい。

 なにそれ、若干面倒くさいな。


「鳥もいいかなぁ~って思ったんだけど☆」


 それは、空への憧れか。

 マーシャは海以外では自由に移動できないからな。


「でも、クマだと、デリアちゃんとお揃いになるでしょ☆」


 大地や空への憧れよりも、親友とのお揃いを取ったか。

 だが、残念だな。


「デリアは、ケーキとかポップコーンがいいって言うと思うぞ」

「あはは~☆ デリアちゃんなら、そうかもねぇ~☆」

「ちなみに、カニにするとノーマとお揃いだ」

「ノーマって、カニ好きだねぇ~☆」

「しかも今回は、カニ鍋さよ!」


 すっごい力説してるけど、その力説の根拠が分からない。

 まだ見たこともないだろうに。

 まぁ、味には自信があるけども。


「そっかぁ~、じゃあ、デリアちゃんの顔とか、ムリ?」


 やっぱり、そういう発想になっちまうよな。パペットとかメンコを見た後だと。


「職人不足で、それは難しい」

「ありゃりゃ~☆ じゃ、残念だねぇ☆」


 さほど残念そうでもないけどな、その顔は。


「デリア抜きにして、自分が好きなものにしたらどうだ?」

「えぇ~だってぇ~……海と陸で離れてる分、何か目印が欲しいじゃない?」

「目印?」

「デリアちゃんの一番の親友は私なんだぞ~って印☆」


 マーキングじゃねぇか、それじゃ。

 つか、なに?

 まだミリィと張り合ってんのか、お前は?


 ミリィにライバル心抱いてるのって、マーシャだけじゃないかな?


「じゃ、マーシャは保留な」

「うん。デリアちゃんが何にするか聞いて、あり得ないようなものなら好きなものにする~☆」


 残念だけどな、マーシャ。

 たぶん、お前的にあり得ないものになると思うぞ。

 ポップコーンとか。


「ちなみに、ここにおっぱいの髪飾りがあるんだが」

「捨てれば?」


 冷たっ!?

 味も素っ気もないな!?

 こんなによく出来てるのに!


「ヤシロ。よく出来ているからこそ、ひと目見てちょい引きするんさよ」


 ちょい引きか。

 ドン引きじゃなきゃ、まだセーフ!


「じゃあまぁ、マーシャは保留として――ルシア」

「なんだ?」

「髪飾りのモチーフは何がいい?」

「髪飾り?」

「ヤシロ君がプレゼントしてくれるんだって~☆」


 プレゼントするとは一言も言ってないけどな。

 送りつけた後で料金を請求する可能性も十分にあり得る。

 着払いでな!


「貴様は、また、そんな軽はずみなことを……」


 こめかみを押さえて、ルシアが息を吐く。


「未婚の貴族女性に貴金属を贈るというのがどういうことか、理解が出来ぬのか?」

「そんな大層なもんじゃねぇよ。銅板で作るお手製のもんだぞ」

「値段や価値ではないのだ……まったく、貴様は」


 物凄い呆れられてる。


「つーか、エステラはなんのためらいもなく受け取ってたが?」

「エステラよ……」


 ルシアが遠い目をしている。

 エステラ。今回来なかったせいで、お前の株があっちこっちで下がってるぞ。


「まぁ、エステラは稀有な存在だ。アレが貴族の基本だとは考えぬことだ」


 えらい言われようだぞ、エステラ。

 お前、貴族界の異端児だって。


「そっか。じゃ、ルシアは髪飾りいらないな」

「いるわ! ハム摩呂たんそっくりに作れ!」


 いるんかい!?

 なんだったんだ、今の嘆息と長めの説教。

 俺の時間を返せ。


「四十二区は例外と思うこととすれば、贈り物をもらうことくらいは問題ない」


 気の持ち様かよ。

 問題ないと思ってるのはお前だけなんじゃねぇの、それ?


「ちなみに、似顔絵系はダメだ。技術者が足りなくなる」

「他区の領主への献上品ということで、特別仕様であると言っておけばよい」


 無駄なことにばっかり頭の回るヤツめ。


「じゃ、ルシアだけ仲間はずれな」

「やめよ! 私も皆と同じでよい!」


 よし。面倒ごと回避。


「……まったく、余計なことにばかり頭の回るヤツめ」


 余計じゃないところで散々頭使わせといてよく言うぜ。


「ちなみに、『育乳』と書かれた髪飾りはどうだ?」

「いらぬわ!」

「もしそれに、ご利益があるとすれば……?」

「…………」

「あぁ~残念だねぇ~☆ ルシア姉、悩んじゃダメなヤツだよ、今の☆」


 やっぱり、ちょっと欲しいのか。

 エステラなら絶対欲しがるな。

 よし、作るのはやめておこう。


 血で血を洗う争いに発展する。





「さて、朝の遅い時間に来ると言っておきながら早朝から押しかけてきたカタクチイワシよ」


 にやにやしながら、ルシアが俺の肩にヒジをかける。

 息がかかるほどに顔を寄せ、耳元で勝ち誇ったように言う。


「そんなに早く私に会いたくなったのか? ん? どうした、正直に申してみよ」


 わぁ、うざぁ。


「俺が今そっち向いたらチューしちゃいそうな近さだな、おい」

「ふふん。向けるものならこちらを向いてみ――ぎゃあ!? こっちを向くな!」


 首をくるっと回転させれば、ルシアが飛びすさり、そのまま勢いよく後退していく。

 おぉ、ムーンウォーク出来てたんじゃね、今の?


「朝から戯れが過ぎますわよ、お二人とも」


 イメルダが俺とルシアの間に割り込んできて、俺を数歩後退させる。

 ルシアの方はノーマが連行している。割と雑な扱いだなぁ。


「おはようと挨拶する、私は、遅ればせながら」


 庭中に転がる筋肉の群れの対処を給仕と共に行っていたギルベルタがようやく任務を終えてこちらへやって来る。


「朝から汗臭い仕事で大変だったな」

「平気、まだ寝ぼけている、私の嗅覚は」


 え、ギルベルタって五感が順次覚醒していく感じなの?

 一斉に目覚めろよ。


「ギルベルタも髪飾り欲しいか?」

「もらった、以前、私は」


 そうだっけ?

 あ、ハロウィンの時か。

 たしか、ホタルの髪飾りを作ってやったんだっけ。


「大切にしている、今も。する、これからも」


 気に入ってくれているようで何よりだ。


「今日はいろいろ頼むな」

「任せてと胸を張る、私は」

「その胸を見る、俺は」

「その目を塞ぎますわ、ワタクシは」


 きゃあ、目の前が真っ暗に!

 っていうか、指が近付いてきた時、マジで怖かったからな、イメルダ!?


「ヤシロ様、大まかな打ち合わせは済みました」


 さらっと任務をこなして、澄まし顔で報告に来るナタリア。

 その向こうには、羽交い締めにされたままのルシアと、羽交い締めにしているノーマ。


「あの格好で打ち合わせたのか」

「はい。なんかもう、いっかと思いまして」


 そっかぁ。

 思っちゃったんならしょうがないよね。


「時間が早いですので、先にこちらだけで済ませることが可能な案件から始めましょう」


 というわけで、三十五区の川へと向かうことになった。

 そこから水路を通す場所を確認して、可能ならさっさと工事を始めてしまおうというわけだ。


「ルシア、いいのか?」

「構わぬ。告知はしておらぬが、そのような工事をいずれ行うことは周知しておいた。注意喚起の看板でも立てておけば、さほど大きな混乱は起こらぬであろう」

「あの、ヤシロさん」


 筋肉の群れの中で一緒に寝転んでいたウーマロが起き出して、俺のもとへやって来る。


「ウチの連中を使えば掘り返すのは昼前に終わるッスよ」

「なら、下見をやめてさっさと工事を始めれば、通行止めの時間は短くて済むか」

「ッスね。下見なら、前回オイラが済ませてるッスから問題ないッスよ」


 今回は、その下見のためだけに来る予定だったのだが……しなくても問題ないなら、今回何しに来たんだって気になってしまうな。

 あぁ、そうか。今回は完成させに来たんだよな。


 なんか、俺の中の『スケジューリング』って言葉の意味が塗り替えられそうだ。



 スケジューリング:思い立った時に行動を開始してさっさと終わらせること。




 ……スケジューリングと真逆の意味になってるな、それ!?


「じゃあ、イーガレスの庭の方から川に向かって工事を始めるか」

「分かったッス! さすがに貴族の家に早朝から押しかけるのは失礼ッスから、その手前から工事を始めるッスね」

「いや、よい。イーガレスの庭から始めよ」

「え……いいんッスか? って、聞いてくれるッスか?」


 いや、面倒くさいから、今だけ我慢してルシアに直接聞けよ、お前は。


「我が館に、こんな早朝に押しかけてきたのだ。イーガレスに気を遣う必要はない。……でなければ、我が館の方が格下のように思われる」


 そんな見栄、どうでもいいだろうが。

 実際、お前ん家に来る方がハードル低いんだし。


「じゃあ、ルシアが一緒に行って、イーガレスに話を付けといてくれ」

「貴様は同行しないつもりか?」

「俺、今ご飯食べたばかりだから」

「いいから貴様も来い。連中が暑苦しいまでに歓迎してくれるぞ」

「……吐くぞ?」

「イーガレスの庭でなら構わぬ」


 わ~、ひでぇ領主。


「ヤシロ氏、ルシア氏」


 動き出そうとした俺たちを、ベッコが呼び止める。

 ベッコごときが。


「よし、無視」

「うむ、便乗だ」

「聞いてくだされ! 割と重要な話でござるから!」


 前に回り込まれ進路を阻まれる。

 横スクロールアクションゲームの中盤で出てくる嫌な敵みたいな動きしやがって。


「今回の噴水。拙者は全身全霊で取り組みたいと思っているでござる。拙者がウーマロ氏たちに同行しても手伝えることはあまりござらぬ故、拙者は彫刻に全力を注ぎたいと思うのでござる」


 まぁ、ベッコが道路工事についてきてもやることはないか。


「ルシア、どこか人目のない場所で、石像を存分に作れるような広いところはないか?」

「ならばここで制作すればよい。必要であれば目隠しのパーテーションを立てさせるぞ」

「願ってもないでござる」

「願ってはおらぬのか。では立てさせるのはやめよう」

「いや、願ってもないは願ってるということでござるよ!?」

「ややこしい上に面白い顔をするな!」

「顔は元からでござる!」

「いいや、昨日よりも面白くなっておる!」

「どこから湧いてくるでござるか、その謎の自信!?」


 言って、ルシアは嬉しそうに笑う。

 こいつ、ベッコイジりにハマりやがったな。

 気を付けろよ。それ、他のヤツにやるとイジメになるからな?

 ベッコとかウーマロとかウッセとか、『やっていいヤツ』の見極めが重要だぞ。


「ルシア。今度俺の『存分にイジってもいいヤツリスト』の複製をやろう」

「そんなものがあるでござるか、ヤシロ氏!? そして、拙者の名前は確実にそこに記載されているでござるな!?」

「オイラの名前は、きっとないはずッス!」

「あるに決まってんさろ。あんたの名前が最初に書かれてるはずさね」


 惜しい、ノーマ。

 ウーマロは二番目なんだ。

 一番はモーマットなんだよなぁ。

 順番の妙、だよな。


「ついでに、石材を扱っている業者に心当たりはござらぬか? 拙者直接行って交渉してくるでござるよ」

「それには及ばぬ、オモロよ」

「ベッコでござるよ!? せめて一文字くらい掠らせてほしいでござる!」


 お~お~、楽しんどるなぁ。

 もう付き合っちゃえばいいのに。


 ……あ、めっちゃすーんってした目で見られてる。


 どんな感じで顔に出ちゃったんだろ、今の?


「此度の噴水は、三十五区を挙げての一大事業だからな、石材はこちらで厳選したものを用意させた。一応、失敗した時のためにと思い三つほど準備してある。少し時間は早いが、ここへ届けさせよう。ギルベルタ」

「承知した、私は。させる、伝令を、給仕に」


 ギルベルタはルシアの側を離れられないので、お使いは給仕にさせるらしい。

 給仕長として振る舞うギルベルタは、なんか新鮮だな。

 ちゃんと給仕長として信頼を得ているのが分かる空気感だ。


 給仕たちは一列に並び、ギルベルタの言葉に耳を傾け、頷き、頭を撫でる。


 いや、給仕長の頭撫でんなよ!?

 うわぁ、めっちゃきゃーきゃー言ってるわ。

 可愛がられてるなぁ、ギルベルタ。


「最近、給仕たちがギルベルタを可愛がるようになってな。昔は恐れられておったのだが……それもこれも、すべて貴様のせいだ」

「なんでもかんでも俺のせいにすんな」

「貴様がことあるごとに私のギルベルタを甘やかし、その度に私のギルベルタが可愛らしい表情を見せるものだから、給仕たちが私のギルベルタを可愛がるようになったのだ」

「愛されてんなぁ、みんなのギルベルタ」

「まぁ、本人が嬉しそうなので好きにさせておる。行き過ぎれば、給仕長として注意をするであろう。その点は信頼しておるし、任せておくとする。私のギルベルタにな!」


 独占欲の固まりめ。

 客観的に見て、もう完全にみんなのギルベルタだろうに。


「では、行って参ります」


 と、二人の給仕がルシアに礼をし、ギルベルタに手を振って出て行った。

 ルシアに対しては、フレンドリー感ないんだな。

 エステラんとこは、給仕長だろうが領主だろうが均等に馴れ馴れしいのに。

 ……ダメじゃねぇか、エステラんとこ!


「大丈夫です。我が館では、気を緩めていい時と悪い時の区切りをきっちりと付けているだけです」

「基本的に、気を緩めていい時ってないはずなんだけどな、主の前では」


 奔放な区だよ、四十二区は。


「じゃあ、ベ……そこの面白い顔の男だけを残し、皆は出発するぞ」

「ベッコでござるよ、ルシア氏!」

「べ、っこ…………略して?」

「略しようがないでござるよ、これ以上!?」

「ではな、べの者」

「長くなってるでござるよ、その呼び方!?」


 からからと楽しそうに笑いながら、ルシアは歩き出す。

 だから、先頭を歩くなよ、領主。


「あの辺の筋肉とは、少々離れて歩きたいのでな」


 ……確かに、ちょっとメンズフレーバーがキツめ、か。


 俺も、ルシアに倣って先頭を歩くことにした。





 イーガレスの館に着くと、給仕長が出迎えてくれる。

 たしか……


「ご無沙汰しております。給仕長のシュレインです」


 あぁ、そうそう、シュレインね。


「急な訪問で悪いな、給仕長」

「ヤシロ様の、名前を覚える気はないという全力のアピールですね」


 いちいち覚えてられねぇんだよ。

 なんかいろいろ出てくるんだもんよ。


「カタクチイワシきゅんでしたら、いついかなる時でも歓迎いたします」


『きゅん』言うな。


「あなた様のご来訪のあと、我が館は見違えるほどに明るく変わりました」


 当主一族がやり甲斐を見つけて前向きになったからだろうな。


「収入源があるって、素晴らしいです!」


 あぁ、そっちか。

 駄菓子屋の収入に期待してるってわけね。


「奥様がバザーで稼いだお金のおかげで、ランタンのオイルが買えました! 夜が、明るくなりました!」


 物理的な話だった!?

 気持ちとか雰囲気じゃなくて!


 で、エカテリーニ、バザーで駄菓子売ってたのか。


「駄菓子の屋台はもう出してるのか?」

「はい。この先の通りに出店許可をいただき、行商ギルドのエドモンディオさんとも話を詰めて、早速販売を開始しております」


 嬉しそうに微笑むシュレイン。

 仕える家が盛り返す様は、やはり嬉しいのだろう。


「昨夜、夕飯にお肉が出たんです!」


 うぅん、物欲的……っ!

 そして、シュレインの言葉に合わせて「ぐっ!」っと拳を握る給仕たち。

 そっかそっか、嬉しかったのか。


「じゃあ、悪いがイーガレスを起こしてきてくれるか? 噴水用の水路を今日から掘らせてほしいんだが」

「許可などいりません! 存分に掘り返してください!」

「いや、それはさすがにダメだろう!?」

「カタクチイワシきゅんの言うことを聞いていれば、お肉が食べられるぞー!」

「「「おぉー!」」」

「いや、怖ぇよ、お前らのその謎の信頼!」

「もう別に庭なんかいらないぞー!」

「「「おぉー!」」」

「そこまでは掘り返さねぇよ!」

「いっそのこと、カタクチイワシきゅんがご当主様になればいいのにー!」

「「「いいのにー!」」」


 いや、ならねぇっつのに。


「アルシノエ様でもエカテリーニ様でも、お好きな方をー!」

「「「どうぞー!」」」

「さすがに怒られるぞ、お前ら!?」


 当主の娘と嫁をそこらの平民に差し出してんじゃねぇよ。

 つか、いらねぇよ!


「なんなら、パキス様でもタキス様でも」

「「「可! …………ぽっ」」」」

「おい、この中の何人か腐ってやがるぞ」

「しゃーない。ここはウチの出番やね!」

「ノーマ、これ隔離しといて!」


 変なところで存在感を発揮しようとしたレジーナを強制連行する。

 掘り返した水路に落として、うっかり埋めちまうぞ、このお腐れヤロウ。


「どうでしょうか、アルシノエ様とか?」

「どうもこうもねぇよ」

「アルシノエ様の可愛いところ、その1ぃー!」

「「「語尾!」」」


 あれ、可愛いところだと認識されてんだ!?

 この館のローカル認識だろうとは思うけども!


「アルシノエ様の可愛いところ、その2ぃー!」

「「「…………」」」


 もうちょい頑張ってやれよ!?

 詰まるにしても、三つくらいは常時言えるようにしといてやれって!

 こそこそ隣のヤツと話すな!

「いや、それはどうかなぁ?」みたいな顔で小首を傾げてやるなって!


「何か思い当たりませんか、カタクチイワシきゅん?」

「いや、いろいろあるだろうが。素直なところとか、大きなおっぱいとか、感情表現が豊かなところとか、あとおっぱいも大きいし」

「おっぱいが二度出ましたわね」

「出たさね」

「あと……おっぱい?」

「三度目いただきました」

「ブレないねぇ~、ヤシロ君は☆」


 可愛くないわけではないが、アルシノエのことを「可愛いなぁ~」って目で見たことがないから適当なもんしか思い浮かんでこない。

 まぶたを閉じれば、そこそこ大きなおっぱいが脳裏に浮かぶ。

 うむ、あれはいいおっぱいだ。


「Eカップ……」

「こんなにたくさんアルシノエ様の可愛いところを言えるだなんて……」

「いや、シュレインよ。この男はほとんどおっぱいしか言っておらぬぞ」

「「「もう、完全に好きじゃないですかー!」」」

「好き、確かに、友達のヤシロは、おっぱいが」

「「「付き合っちゃえばいいのにー!」」」

「突っつき合いなら、いつでも受けて立つぞ☆」

「さっ、みんな! さっさと仕事始めるさよ!」

「ヤシロさんがあぁなると長いッスからねぇ」


 普段は仲が悪いキツネ人族二人が、物凄く息ぴったりに仕事を開始する。

 なんだよぉ。寂しいならノーマも混ぜてやるって、突っつき合い☆


「おい、そこのおっぱい」

「んだよ、貴族令嬢とは思えない発言をなさっている領主様?」


 そんな冷たい目でこっち見てんじゃねぇよ。

 負けないくらい冷たい目で見返してやんぞ、こら。


「石像の方は問題がないのであろうな」

「あぁ、ベッコが自信満々な顔してたからな。俺らがアトリエに行った後で散々練習したんだろう。任せといて大丈夫だ」


 水の通り道を含む噴水の全体的な設計図も事前に渡してある。

 石像はベッコに任せるほかない。


「大した男だな」

「ベッコか?」

「貴様だ。よくもそこまで他人を信じられるものだ」

「まぁ、いろいろあったからな」


 四十二区に来て、一人で生きるつもりで、気付いたら他人を当てにしていて、それで躓いて、失敗して、後悔して、もう一度今度こそは一人でやろうと決心して――結果、多くのヤツに心配をかけてしまった。


 カレー作りと大食い大会で『他人を頼る』ことの危うさを再認識した。

 だが、その後、それ以上に『他人を遠ざける』ことのリスクを嫌というほど思い知らされた。


 なら、適材を適所に割り振る目と腕を俺が磨いて、その一点においては絶対的な信頼を寄せられる環境を作ればいい。


「失敗するなどとは、露にも思っておらぬようだな」

「いいや。ダメな時はどうやったってダメになるだろうよ」

「ほぅ?」


 それなのに、どうしてそんなに信頼できるのか――って顔だな。

 バカだなぁ、ルシア。


「信頼ってのは、『確実に成功させる』と思ってるんじゃなくて、『仮に失敗しても、最終的にはなんとかなるし、なんとか出来る』って、そう思えることだよ」


 幸いにも、そのために必要な駒は、案外多くいるからな。


「まぁ、もっとも。噴水をしくじりやがったら、ベッコに明日は訪れないけどな」

「ですわね」

「折檻してやるさね」

「あいつも職人ッスから、それくらいの覚悟はあるはずッス」


 俺よりも怖い職人集団が、遙か遠くにいる丸メガネの職人に殺気を飛ばす。

 今の殺気で倒れてなきゃいいけどな。


「ふん……そうか」


 満足そうに口の端を持ち上げ、ルシアは髪をかき上げる。


「ならば、私も貴様を信頼してやる。しくじった時の折檻を含む、豪華セットでな」


 単品で頼むわ。

 俺、特装版とかでも付録いらないタイプだし。


「よぉし、それじゃあお前ら! ヤシロさんの信頼に応えられる仕事っぷりを見せるッスよ!」

「みなさん、木こりギルドは、このワタクシに相応しい集団であることを証明してみせなさいまし!」

「大工や木こりに後れを取るようなヤツは、アタシがぶっ飛ばしてやるから、そのつもりで気合い入れな!」


「おぅ!」と吠える木こりの野太い声と、「は~い☆」という乙女たちの黄色い声と、「うははは~い」というハムっ子たちの底抜けに明るい声が同時に響き、職人たちが一斉に仕事を始める。


「なんなのわ? すごい声が聞こえたのわ」


 騒ぎを聞きつけて、アルシノエが寝間着姿のまま庭へと出てくる。


「わっ!? のわっ!? なんなのわ!? ゴツイ男がひしめいてるのわ!? ……庭がとんでもないことになってるのわ!?」


 朝っぱらに見る光景じゃないよな。

 マッスルマックスな集団が大量に押し寄せてきて、自宅の庭を掘り起こしてる光景なんて。


 あと、アルシノエは、寝る時もブラジャーを着けるタイプなんだな。

 今度、ウクリネスのナイトブラを紹介してやろう。

 クーパー靱帯保護団体の一員として。


 その後、どやどやと遅れて出てきたイーガレス一家に、「あ、庭掘り返してるから」と事後承諾を取り付け、三十五区噴水用の水路の工事は開始された。





 少しして、着替えてきたイーガレスファミリーが勢揃いする。


「ご無沙汰なのわ、カタクチイワシ様」

「そんな経ってないけどな」

「それで、駄菓子について少々相談があるのわ」

「早い早い。他にいろいろ聞きたいこととかないのか、お前らは?」


 庭が全力で掘り返されて、木の板とか金属のパイプがじゃんじゃか埋められてるんだけど?

 気にならないの? あ、そ~。


「琥珀糖の透明度が、陽だまり亭で見たものよりもちょっと低いのわ」

「気泡はしっかりと抜いておけよ。型に入れる時になるべく静かに流し込んでな」

「なるほどなのわ! では、厨房で詳しく教えてほしいのわ」


 こらこら、当主の妻。

 他所の男の腕を引きながら館に連れ込もうとするんじゃない。

 三十五区って『外聞』って言葉伝わってないの?


「「「奥様、ふぁいと!」」」


 お前らは黙ってろ、給仕一同。


「おぉ、ご機嫌ようカタクチイワシ様」

「なぁ、ルシア。俺、お前の区の貴族の当主に様付けされてんだけど?」

「なるべくしてなったようなものであろう、この歩くご神体が」


 ヤシロ教とか、俺は興してないからな?


「様はいらねぇぞ、イーガレス」

「ワタシだけ仲間はずれは寂しいのだ、カタクチイワシ様よ!」

「デカい図体で寂しがるな、アラかん!」


 還暦間近のマッチョオヤジに縋り付かれる趣味なんぞ持ち合わせとらんわ!


「実はな、メンコのプロリーグを発足しようと思うのだが!」

「人形劇と駄菓子屋に本腰を入れろぉ~い!」


 唯一ダメージが通りそうなスネをトゥキックしておく。


「……くっ! スネの筋肉が不足しておったか……不覚っ!」


 ねぇよ、スネに筋肉なんて。


「甘いですぜ、当主さんよぉ。スネの筋肉は、こういうトレーニングで鍛えられるんですぜぃ?」

「うむ、かたじけない、木こり殿。今夜のトレーニングから取り入れるとしよう」


 え、なに?

 木こりはスネ筋まで鍛えてんの?

 バケモノなの、お前ら?


「無論、人形劇と駄菓子屋及び、この近辺の再開発と水路のメンテナンスには尽力させていただく。その上で、ワタシ個人としてプロリーグを作るつもりなのだ! メンコのプロリーグ、略して『メプリ』を!」

「斬新な略し方!?」


 そーゆーのって、NBAとかJFLとか、アルファベットの頭文字取るもんじゃないの!?

『メ』ンコの『プ』ロ『リ』ーグで、メプリかよ!?

 まぁ、なんでもいいけども!


「そんな金、どっから捻出する気だ?」

「エカテリーニが始めた駄菓子屋の売り上げが、昨日分だけでこれ、この通り」

「めっちゃ儲けてんな、オイ!?」


 なんか、ちょっと大きめの袋にお金がいっぱい詰まってるんだけど!?

 さすがに金貨はないが、大量の銅貨の中からちらほら銀貨が見え隠れしてんだけど!?


「この付近には、こういうお菓子がなかったのわ。だから、みんな喜んでくれてるのわ。『美味しいのわ』『もっと食べたいのわ』って言ってくれて、ワタシ、すごく嬉しいのわ!」


 いや、語尾に「のわ」付けるのお前と娘だけだから。

 客どもにまで感染させるなよ、メンドクサイから。


「それに、区内のいくつかの貴族もプロリーグ設立には好意的でな。幼き日に共に遊んだ者たちと旧交を温めたのだ」


 このオッサン。

 バザーに顔を出さないと思ったら、自区でメンコ遊びしてやがったのか。


「そのおかげで、我がスアレス家に対する態度が軟化した家がいくつかあるのも事実だ」


 こそっと、ルシアが耳打ちしてくる。

 領主が交代して以降、微妙にルシアと距離を取っていた中立の貴族からアプローチがあったらしい。

 メンコの利益を察知して美味い汁を啜ろうって魂胆か。


「見え透いてはおるが、そちらの方がいっそ清々しい。腹案を抱えたタヌキより、よほど御しやすいからな」


 脳裏に、腹案なんて抱えられそうもないストーカータヌキの顔が浮かぶ。

 タヌキオヤジって言葉、四十二区じゃ定着しないんじゃないかなぁ。

 イメージがなぁ。

 パーシー、バカだからなぁ。


「まぁ、出資者がいるならやってみてもいいんじゃないか?」

「おぉ、許可をいただけるか! よかった」

「別に俺の許可なんかなくたって――」

「メンコ協会最高顧問であり、プロメンコリーグ『メプリ』会長の許可なくして発足は出来まいて」


 がっはっはっと笑うイーガレス。――の、スネをキック。


「ほぐっ!?」

「身に覚えのない役職に就任させられてるんだが?」

「い、いや、しかし、カタクチイワシ様をおいて、他に適任者がいようはずもなく!」


 やるなら、お前らだけでやれ!

 大会がある度に呼び出されたのでは、堪ったもんじゃない。


「じゃあ、お前にメプリの会長を任せる」


 メンコ協会ってのは、一応保留にしておく。

 メンコの利益を独占されても困るしな。

 とはいえ、俺が最高顧問になるつもりなんぞないが。


「メンコ協会の最高顧問は、アッスントさんに押しつけ――お任せするのが最適解かと」


 ナタリアが、うっかり口を滑らせつつ、建前のアドバイスをくれる。

 なるほど、アッスントか。


「彼なら、利益の独占を回避しつつ絶妙に四十二区に有利な条件を構築してくれるでしょう」

「じゃあ、四十二区と三十五区の領主からの委任ってことで」

「そうしましょう」

「それであるならば、我が三十五区も一枚噛めるわけか。まぁ、誕生したのが我が三十五区である以上、当然の権利であるな」

「じゃあ、海漁ギルドも噛ませてもらお~っと☆」


 魔獣の革を定期的に仕入れなきゃいかんし、海漁ギルドの協力は必須か。


「じゃ、そういうことで、エステラに手紙でも送っといてくれ」

「承知しました」


 ナタリアが音もなく移動を開始する。

 給仕長シュレインに話をして、手紙を書く場所を借りるようだ。


 ギルベルタは、仕事を始めたノーマに代わってマーシャの水槽係をしている。


「ほんじゃ、あんたら、一回港まで行ってこのパイプを設置しておくれな」

「金物ギルドと協力して、水路の組み立てを完遂させてくださいまし」


 トップが指示を出し、作業員が持ち場へと分散していく。

 崖下へ続く下りの水路は、金属製のパイプを使うことになった。

 崖はほぼ垂直なので、掘って埋め直すってのが難しいんだよな。

 なので、外部からの衝撃に少しでも強い素材を採用することになった。


 前方不注意の鳥がぶつかってくるかもしれないし。


「それじゃ、オイラたちは浄水タンクの設置にかかるッスよ!」

「「「は~い!」」」


 さっさと水路用の穴を掘り終えた大工Withハムっ子チームは浄水タンクの設置に取りかかる。

 川からイーガレス家の間に一つ。

 イーガレス家の庭に一つ。

 崖の手前にもう一つ。

 合計三つの浄水タンクを設置する。


 これで、崖を下るパイプから噴水、そして噴水から吹き出す水に不純物が混ざることはないだろう。

 金属のパイプが錆びたり、中の魔獣の革が剥がれたりすると詰まるかもしれないが、その時はその都度メンテナンスをすることになっている。

 噴水手前にタンクを置くと、折角の落下エネルギーが殺されちゃうからな。


 簡単な、目の粗いフィルターでも用意しておけばデカい異物なら防げるだろう。


「タンクが出来たら、設置前に浄水機能の確認させてもらうで」


 家から持ってきたのであろう様々な検査薬を並べて準備万端のレジーナ。

 ハムっ子を使って、川から水を汲んできてあるらしい。

 さっきまで、樽に入っている水の成分を検査していた。

 問題なかったようだけど。


 問題のない水を浄水タンクに入れて濾過して、出てきた水に異常があったら濾過装置に原因があるってことだもんな。

 入念にチェックしてもらおう。


「んじゃ、俺はその間に――」

「駄菓子の練習に付き合ってのわ」

「ズルいのわ、母上! カタクチイワシ様には人形劇の練習を見てもらうのわ!」


 がばっと、俺の腕を取る母と娘。

 そして、それを期待のこもった目で見つめる給仕一同。


「さぁ、カタクチイワシきゅん! どちらでも、どうぞ!」



 ……滅びればいいのに。







あとがき




今年も残すところあとわずか!

来年もよろしくお願いいたします!


……はっ!? まだ3月だった!?

Σ(゜Д゜;)



いいえ、痴ほ…………ボk…………まだ『始まって』はいません!

(コンプラ的にセーフ!)


どうも、

始まってはいない、宮地です

(☆>ω・)/




いえ、

つい先日、本当に極々最近、いわゆる『サシ飲み』という

大人なカックイーことをしてきまして

( ̄▽ ̄ )むふふん


海鮮が美味いお店があると聞き、

「美味い鍋食いてぇ~!」ということで行ってきました


ただ、名目がなかったんですよね

なんかの記念日でもないし

打ち上げするようなこともないし


で、



相手「じゃ、忘年会で」

宮地「もう忘れるの、2024!?」

相手「とりあえず、一旦、ここまで全部忘れよう」

宮地「よし、お疲れ2024(ここまで)!」



というわけで

忘年会をして、現時点までのこと全部忘れてきました。

\( ̄▽ ̄)/



ま~ぁ、積もる話が積もってない。

一っ切、積もってませんでしたね。


それでも、海鮮鍋は美味しい(*´ω`*)



しかもその日、私はすこぶる調子がよくて

グラス一杯のお酒を飲み干し、

相手の方は疲れていたのか、

グラス一杯しかお酒を飲まず


奇跡的に、飲酒量が同じというミラクルが起きました!



なので、基本、

海鮮鍋を食べる会、でした。



で、ですね、

リーズナブルなお店ではあるのですが、

お会計が、やっぱりそこそこしまして――



宮地「高っ!?」

相手「いや、メッチャ安いわ!」

宮地「そうなの!?」

相手「普通、もっとお酒飲むから、もっと高くなるんだよ」

宮地「えっ、でもパフェ食べたよ!?」

相手「女子か!?」



お酒飲んでデザートまで食べたから、いい値段になったと思ったんですが

それでもお安い方だそうで



……部下と飲みに行って奢る上司って、結構な出費だったんですねぇ


私も、勤続年数だけは長いので、

たまには後輩君たちを連れて、美味い物でも奢ってあげなきゃいけませんかねぇ



宮地「おい、みんな。仕事終わりに『まちおか』寄って帰ろうぜ☆」

後輩「おかしのまちおか!?」

宮地「うまい棒奢ってやるぜ☆」

後輩「うまい物じゃなくて!? いや、語感は似てるけどね!」



「好きなだけ食っていいぞ~」ってね☆

(・ω<☆)



あぁ、それでですね、

忘年会の金額を見て思ったんです。


「あの値段出したら、家でめっちゃ豪華な海鮮鍋、出来んじゃね?」と



というわけで、近所にある、本気出してる魚屋さんへ向かいまして

新鮮な魚介を買ってきました。


五千円くらい使ってばばーんっと豪華なお鍋に!

――と、思ったんですが、三千円くらいで「もう結構です! これ以上は! 胃がもちません!」と恐縮するくらい豪華なラインナップになりまして……


お家ご飯、めっちゃリーズナブル!

(≧▽≦)


なんか、お家ご飯って「節約してナンボ」みたいな意識だったんですが

外食行って贅沢~ってする感覚でお家で贅沢すると

凄まじいことになりますね!


まず、エビ(いっぱい)

ホタテ(肉厚)

カキ(生食もいける新鮮なやつ)

ツブガイ(めっちゃでっかいコリッコリのヤツがたくさん)

タラ(ほぼ一匹)

ハマグリ(殻付きの、手のひらサイズ)


これに白菜と豆腐と白滝とエノキを買って

さぁ、鍋しよう!


と思ったら、鍋がない!

Σ(・ω・ノ)ノ!


だいぶ前に捨てたんでした……



なので、デッカイ鍋を買って、

ついでに卓上コンロも買っちゃって☆


実は、震災に対する備えをするようになりまして

水のストックとかしてるんですが、

卓上コンロがあると、ガスが止まってもお料理が出来るな~と


いい機会なので買っちゃいました☆


で、買ってきた物を全部鍋に放り込んでみたら




四人前くらいある!?Σ(゜Д゜;)




飲み屋で食べた海鮮鍋は

小さい、オシャレな感じでしたのに

家で作ったお鍋って、なんか…………豆腐とエノキしか見えなくね? みたいな


やっぱり、外食は外食の魅力があるんですよねぇ~


まぁ、美味しかったですけども!


それで、

毎度毎度、外で食べる度に思っていたことがありまして、

焼肉にせよ、お鍋にせよ、


「エビの殻剥いといて!? 熱っくてとても剥けない! で、手がベッタベタになるから!」Σ(゜Д゜;)


と、思っていたので、

お家でやる時は先にエビの殻を全部剥いたんですが……

見栄えは、殻有りの圧勝でしたね(^^;


なるほど。

頭と尻尾あってこそ、豪華に見えるわけですか、エビって

そうですか、そうなんですかエビ!



……でも、手がベッタベタになるの!(;>□<)エビィー!


でも、エビ、美味しいんですよねぇ~



そして、冬の牡蠣、美味いっすねぇ!



広島に旅行するまでは、むしろ嫌いだったんですけどね、牡蠣

広島旅行から、大好きになりましたもの


美味しかったなぁ~、広島の牡蠣


ただ、サービス精神なのか、全体的に量が多くて

旅行中ずっと「もう……食えない……揺らさないで、出る」みたいな状態でしたけども


その後行った宮城・松島でも焼き牡蠣をいただきまして

そこで改めて「牡蠣好きだわ!」って実感しました


もしかしたら、広島の牡蠣だけが美味しいんじゃないかとも思ったんですが、

松島の牡蠣も美味しくて(*´ω`*)

牡蠣は美味しい!


で、今となってはスーパーの牡蠣でも美味しいという。

牡蠣好き人間に♪


また行きたいなぁ~

安芸の宮島と松島…………天橋立、もうちょっと行きやすくなりませんかね?

もうぼちぼち、京都駅から直通で!

ねぇ!(;>□<)地元民のお願い! 叶えて!


天野橋立も一回行ってるんですよ

高校生のころに

でもまた行きたいんですよ!


なのに、乗り換えやなんやかんやで

3時間20分

(;゜Д゜)!?


……え?

いやいや、そんな馬鹿な。


最速は…………2時間20分(宮地さん調べ)



遠いよっ!( ノД`)シクシク…



なので、天橋立直通列車、

オネシャス!(>△<;)




それはさておき、

綺麗でしたねぇ、日本三景



旅行、行きたいですねぇ~


絶景を見て、散歩して、

町の人と触れ合って

お土産とか見ちゃって

美味しい料理……のことは、今はいいじゃないか。



えぇ、そうです

そうなんです。

これ、

現実逃避なんです☆



現実に戻って現状を確認してみると……



四人前ほどあるお鍋……

(; ・`д・´)食いきれるのか、これ……



お家お鍋って、多く作り過ぎちゃいがちですよね(^^;



次回までには平らげておきます☆


――というわけで、忘年会とかしてて、

気付いたらあとがきのストックがなくて

慌てて近況を書いてみた、宮地さんでした



次回もよろしくお願いいたします。

宮地拓海

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― 新着の感想 ―
[一言] うちの地元でも牡蠣養殖してるんです 坂越かきって地域団体商標もしたみたいです うちでは父が亡くなって僕以外の家族は 牡蠣を好かんので食卓には出てきませんww 外食で食べるしか無いのです 海…
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