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異世界詐欺師のなんちゃって経営術  作者: 宮地拓海
報労記

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報労記73話 組合と領主と

「みなさん、ようこそ陽だまり亭へ。さぁ、こちらへどうぞ」


 ジネットが来訪者たちを奥のテーブルへと案内する。

 入り口付近のテーブルは俺たちが退けてしまったからな。

 あ、マグダとロレッタが片付け始めた。

 テレサとカンパニュラもすかさず加わった。


「驚かせた、急で。申し訳なく思う」


 最後に入ってきたギルベルタがエステラに頭を下げる。


「いいよ。ギルベルタに会えて、ボクも嬉しいし」

「嬉しい思う、私も。二日も続けて会えたことを、微笑みの領主様に」


 言って、ギルベルタがエステラに花を一輪差し出す。


「気持ち、感謝の」

「ボクにかい? ありがとう、嬉しいよ」


 ギルベルタに花をもらって上機嫌のエステラ。

 そういえば、ギルベルタは昨日、忙しそうにしていて花を配り歩く暇はなかったか。


「友達のジネットや、永遠のライバルマグダ、ハムっこの首領ドンロレッタにもある」

「わぁ、ありがとうございます」

「……宿敵ともとして受け取ろう」

「あたしの肩書、なんかおかしいですよ!?」


 ロレッタの肩書だけは、いつまでたっても安定しないなぁ、ギルベルタの中で。


「ロレッタ。もうちょっと個性出してやれよ」

「出しまくってるですよ、これでも!?」


 なんかさぁ、普通なんだよなぁ。

 イマイチ弾けきれてないっていうかさぁ。


「『唯一無二の普通』とかどうだ?」

「唯一無二なら普通じゃないはずです!」


 普通だなぁ。

 返しが、物凄く普通だわぁ。


「未来の領主様にも」

「ありがとうございます、ギルベルタ姉様」

「そして、将来のライバル・テレサ」

「ありまと! がんばって、きゅーじちょー、なるね!」

「待っている、ほんの少しだけ先で」


 いやいや。

 ギルベルタなら、はるか先だろうよ。

 ほんの少し先だったら、ネネくらいかな。


「あぁ、そういえば、ルーちゃんから聞いたよ」


 出された水を飲んで「冷たくておいしいねぇ~」と頬肉を持ち上げるダック。

 お前は、水でも美味そうに飲むなぁ。


「『ザ・ババア』とかいう催しをしたんだよね」

「バザーだよ!」


 なに、その全国のお婆ちゃん大集合みたいな催し!?

 地味に口悪いから、ろくなイベントじゃないだろうね!


「ルシア、ダックは誘わなかったのか?」

「一応手紙は書いた。だが、さすがに今日言って明日では、参加できぬ領主もいる」


 確かに、来てない領主も何人かいたっけな。

 顔を出したヤツでも午後からとか、午前中だけとか、そういうヤツもいたし。


 別に四十二区のイベントなんだから、無理してまで来る必要はないんだけどな。


「後日、三十四区の教会関係者が四十二区教会に話を聞きに伺うかもしれないと、シスターベルティーナに伝えておいてくれるかな?」

「はい。明日の朝にでもお伝えしておきますね」


 ダックの依頼は、ジネットが快く引き受けた。

 まぁ、毎朝会ってるしな。


「私たちも参加したかったのですが、あいにくと日程が合いませんでした」

「行ってみたかったよね~。きっと美味しい物がたくさんあったに違いないからさぁ」


 ネグロとクルスがそんなことを言うが、貴族が来て楽しめるかどうかは分からんぞ?

 ガキが主役のイベントだったし。

 まぁ、めっちゃはしゃいでた貴族が何人もいたけどな。


「でも、よかったのかい? 今日は用事があったんだよね?」


 トトがネグロやクルスと会う予定だったと、ダックは言った。

 この三人が揃うのは、おそらく組合関連で何かを話し合う時だろう。

 その予定を潰してこっちに付き合わせてよかったのかと、エステラが危惧している。


「はい。むしろ渡りに船といいますか、こちらとしてはとてもタイミングのよいお誘いでしたので、二つ返事で同行させていただいた次第です!」


 相変わらず熱い男、ネグロ。柔らかそうな茶髪で、どことなく頼りなさそうな顔をしている反面、内面はとても熱い男だ。

 一方、地黒でド直毛な黒髪のクルスは、見た感じいかつそうに見えるが、いっつもにこにこしている掴みどころのない性格をしている。


 そしてデリア級のおっぱいを持つおっぱいたすきこと、トト。

 こちらもクルスと同じくド直毛の黒髪だが、その長い髪を後頭部のかなり高い位置で一つにまとめている。

 ポニーテールというより『侍ヘア』っていう方がしっくりとくる髪型だ。

 男二人に比べると、この女子が一番堅い性格をしているかもしれない。体育会系というか。融通が利かないというか。


「で、何があったって?」

「それがね、すごいんだよ~、ヤシロのニーさん!」


 にこにこ顔のクルスが俺の問いに答える。ネグロが若干緊張した面持ちで……っていうか、なんかガッチガッチに緊張して言葉に詰まっているから、代わりにってことなんだろうけど。

 つーか、誰がニーさんだ。


「ネグっち、ついにやったんだよ!」

「はい! 自分もその知らせを聞いて、胸の高鳴りがいまだ収まりません!」


 万歳して立ち上がるクルスに続いて、トトまでもが立ち上がり笑顔全開で握ったこぶしを上下に振る。

 確かに鳴っている!

 胸が「ぶるんぶるん」と、高らかに鳴っている!


「これが、胸の高鳴り!?」

「違うから、黙ってて。脱線するから」


 エステラにアゴを摘ままれ、あらぬ方向へと首を曲げられる。

 お前っ、今、首が「ぐきっ!」って言ったぞ!?


「ほら、ネグっち!」

「ネグロ君!」

「う、うん。……あのっ、オオバヤシロ様、微笑みの領主様、聞いていただけますか!?」


 少し震える唇を真四角くに開き、「くはぁ……」っと息を吸うネグロ。

 緊張し過ぎだろ。


「実は、本日っ、私は、ヴィッタータス家の当主になりました!」

「そうなのかい!?」

「はい! 昨日手続きが終わり、本日より、正式に私が当主です!」


 ヴィッタータス家は、トルベック工務店に攻撃を仕掛け排除しようと動いていた元組合の役員グレイゴンの悪だくみを知りながら我関せずを貫き通した事なかれ主義の貴族で、その次期当主と目されていたネグロの兄は、バオクリエア産のゲスい薬『エチニナトキシン』の愛用者という救いようのない家だった。


 義を重んじ、曲がったことが大嫌いなネグロはそんな父親と兄を嫌い、家と組合を正そうと密かに行動を起こしていたのだ。


「よかったじゃないか! おめでとう!」

「ありがとうございます、微笑みの領主様! 皆様と、情報紙発行会のコーリン様のおかげです!」


 時間をかけて父と兄の勢力を削ぎ落とそうとしていたネグロだが、情報紙のタートリオ・コーリンが協力を申し出、『エチニナトキシン』に関するセンセーショナルな記事を発表、教会からも「非道極まる薬」として使用と持ち込みが禁止された危険物を『どこかの組織の役員さんの身内が愛用してるんですってねぇ~?』と脅しをかけたことにより、事は想定よりもかなり早く運んだようだ。


「正直、あと数年はかかるかと思ったよ」

「私もそう思っておりました。今回のことは……このような言い方は適切ではないかもしれませんが、運がよかったのです」


 ウィシャートの失脚。

 グレイゴンの暴走による土木ギルド組合の信頼の失墜。

 バオクリエアから持ち込まれた毒薬の脅威が情報紙によってあっという間に周知されたことも大きいだろう。

 様々な要素が絡み合い、ヴィッタータス家は、腐った頭を切り落として名前を残す道を歩むことになったようだ。


「とはいえ、被害に遭われた方への補償はまだこれからです。兄の行った非道な行為は決して許されるものではありません。私が兄に代わって、誠心誠意被害者とそのご家族に向き合い、しっかりと償いを行うつもりです」


 結構派手にやらかしていたらしい駄目兄貴。

 その尻拭いも含めて、すべてをこのネグロが引き継いだようだ。


「とはいえ、被害者さんはネグっちにはそんなに怒ってないんだよね」


 クルスが言うには、ネグロは事が公になる以前から、被害者に接触し、兄の不始末を謝罪し可能な限りの償いを行ってきたのだという。

 非公式ではあるが賠償金を払い、何度も謝罪に訪れ、傷付いた被害者の心に寄り添い少しでも早く立ち直れるようにと方々に掛け合ったのだとか。


「ネグっちが当主になるなら、ヴィッタータス家を許すって言ってくれてる人がほとんどなんだよね」

「それでも、罪は罪です。まずは、兄本人の口から謝罪の言葉を述べさせます」


 こういう男だから、クルスやトトはネグロに協力しているのかもしれないな。


「そういった、我が家の問題は一時置いておきまして……」


 ネグロが真面目な瞳で俺を見る。


「これで、私は正式に組合の役員の一人になりました。きっと、お力になれることがあると思います」


 まさにベストと言うべきタイミングで、組合に働きかけられるコネクションが出来た。

 エステラと視線を交わし、頷きを交わして、ネグロに向かい合う。


「ノートン工務店に関して、少々気になる情報をもらったんだ」


 そして、今度はエステラが語り始める。

 イネスからもたらされた情報と、それに伴う懸念点を。




「う~ん……」と、組合の新役員ネグロは低く唸る。

 ノートン工務店が怪しい動きをしていることに、何か思うところがあるようだ。


「実は今、ノートン工務店はかなり危うい立ち位置にいるのです」


 苦しそうに、ネグロは呟く。


 マグダが俺をじっと見ている。

 あの目は、「ウーマロを呼んでこようか?」という目だろう。


 だが、ウーマロも忙しい身だ。

 話はこっちで聞いて、必要なことをあとで伝えてやればいい。

 なので、マグダには、首を振って待機を命じる。

 若干不服そうながらも、マグダは半歩身を引いて了承してくれた。


「危ういというのは? 組合の内情だから、話せる範囲で構わないんだけれど、聞かせてくれるかい?」

「はい。これは、外に漏れても問題のない内容ですので」


 エステラとネグロが向かい合い話を始める。

 それを、俺たちが周りで聞いている。そんな構図で、話し合いは進む。


「現在、土木ギルド組合の勢力はトルベック工務店脱会以前の半分ほどに落ち込んでいます。……もしかしたら、七割減くらいかもしれません」


 トルベック工務店に続き、カワヤ工務店、それに、四十一区の大工連中も相次いで組合を抜けた。

 元役員グレイゴンの行いを良しとせず、また、ウィシャートの顔色を窺って情報紙と結託した組合のやり方に反発した大工も、後を追うように脱会したらしい。

 まぁ、そのほとんどが、四十区とか二十四区とか、四十二区と懇意にしている区の大工で、お人好しな領主が補填を約束しているわけだけれども。


「勢いが落ちているのは、大量脱会のせい、だよね?」

「それもあります。が……、やはりウィシャートの失脚の影響が大きいでしょう。いえ、逆ですね。ウィシャートの権威を笠に着て横暴を働いていた役員への反感と反発が想像以上に大きかったのです」


 組合はデカくなり過ぎた。

 そして、組織が大きくなるとろくでもないヤツが紛れ込む確率も高くなる。

 で、そうなってくると、大きな組織にいるろくでなしを見つけて飼い慣らすのがうまい権力者が接触してきて、より一層組織が腐っていくわけだ。


 その反発が、今、物凄い勢いで来ているのだろう。


 まぁ、マーゥルたちにすら圧力をかけていたらしいからな、組合は。

 仏のデミリーでさえ、組合役員の態度に怒って自区の大工を組合から脱会させるよう働きかけたくらいだ。

 そういえば「等級なし貴族が偉そうに」とか言ってたっけなぁ。怖い怖い。


「そんな状況なのですが、それでも組合を抜けられない大工は多数いる状況でして……」


 そもそも、力がないから群れを成して相互扶助で切り盛りしていた組織だ。

「評判悪いから抜けるわ」と、あっさり抜けられるようなものではない。

 そうやって切り捨てられるような大工は、そもそも組合に入ってはいない。


 組合がバッシングを受けてもなお、そこに留まらなければいけない連中は、心中穏やかじゃないだろうな。

 特に、ウィシャートの恩恵をまったく受けていなかった連中は。


「だから、というわけではないのですが……」


 はぁ……と、ネグロは大きなため息を漏らす。


「ノートン工務店はやり玉に挙げられてしまっているのです」


 曰く。

 組合がおかしくなったのは、トルベック工務店が抜けてからだ。

 そもそも、様々な新技術を提供していたトルベック工務店を攻撃したのが間違いだったのだ。

 グレイゴンが余計なことをしなければ、組合への風当たりもこんなに強くはならなかったに違いない。

 しかし、グレイゴンはもういない。

 いなくなったのに、なぜまだ組合への風当たりが強いのか。

 グレイゴンの息がかかった者がまだ残っているからじゃないのか?

 じゃあ、そいつは誰だ?


 そういえば、グレイゴンの采配で美味い汁をすすっていたヤツがいたっけなぁ……



 ――と、そのような感じで、ノートン工務店がやり玉に挙げられているらしい。


「トルベック工務店と、大々的にもめたのがノートン工務店でしたので、組合内の不満がすべてノートン工務店に向かってしまっているのです」

「お前らのせいでトルベック工務店が出て行ってしまったんだ、ってか? そりゃお門違いだろう」


 だいたい、あの時期にトルベック工務店の肩を持った大工がどれだけいたよ?

 カワヤ工務店ですら、組合からもたらされる情報を鵜呑みにして、自区の領主であるルシアにまで「トルベックと組むのは危険です」なんて意見を上げてきてたんだぞ?

 その状況を知りながら、後になって「俺は何もしてないから知りませ~ん」なんてのは虫のいい話だ。


「目に見える分かりやすい敵に意識を向けることで、おのれの正当性を誇示したいのでしょうが……」

「そんなことしても、状況が変わるわけないだろうが」

「ですよね……そう思います」


 苦々しく、ネグロが息を吐く。

 本日役員になったばかりのネグロは、その状況に介入することが出来ていない。

 今日から介入していくのだろうが。


「救っては、あげられないのでしょうか?」


 話を聞き、ずっとはらはらした表情をしていたジネットが、苦しそうに胸を押さえる。

 集団から悪意を向けられるつらさは、ウーマロの憔悴具合を見てよく分かっているのだろう。

 なんとかしてあげたい、そんな思いが顔に表れている。


「とはいえ……ノートン工務店にまるっきり非がないとも、言い切れないんですよねぇ」


 苦笑いを浮かべ、ネグロは頬をかく。


 噂されているように、ノートン工務店はグレイゴンと親交があり懇意にしていた。

 それによる恩恵も、しっかりと受けていたらしい。


 そういや、組合は木こりギルドが四十区に行ったことが気に入らなかったんだっけ?

 それで、四十区の大工を抱き込んで、四十区に不当な扱いをしていたんだったか。

 だから、税収も安定していた四十区の道がいつまでもデコボコだったという過去がある。


 言われてみりゃ、エステラに下水の話を持ち掛けられてポンと金を出せるくらいに、当時から四十区は安定していたんだよな。

 なのに、道があの惨状だったってのは、組合の意向が色濃く表れていたってわけか。


 ……そういうことしてるから、反発喰らうんだよ。

 力が落ちた時に、一気にな。


「……とはいえ、現状は好ましくありません」


 ぎゅっと、ネグロの拳が音を鳴らす。

 あんま握りしめ過ぎるなよ。血が出るぞ。


「気に入らないからと悪意を向け、追い出そうとするなんて……グレイゴンがトルベック工務店にやっていたこととまったく同じではないですか。自分たちを窮地に陥れた愚行を、今また自分たちが行っていることに、なぜ気が付けないのか……!」


 ぶちっと、イヤな音がしたので、ネグロの拳にタオルハンカチをかける。


「……へ?」

「手に力が入っちまうなら、なんか握ってろ」


 飲食店に血痕なんて、ほんの一滴でもあっちゃいけないんだよ。

 トレーシーの鼻血にだって注意を払って床に落とさないようにしてるってのに。


「すみません……あの、きちんと洗って――」

「いいから、持ってろ」

「はい。ありがとうございます」


 苦々しい表情が一時的に和らぐ。

 にこりと笑った顔は、どこかほっとしているように見えた。

 険しい表情って、やってる本人も胸が締め付けられるもんだからな。


「この話……、ウーマロに聞かせるかい?」


 エステラが、俺の顔を窺うように聞いてくる。


 自分たちを統括裁判所にまで訴えたノートン工務店。

 それも、トルベック工務店が正式な謝罪をして、その時持っていた仕事をすべて譲るという対応をした後に、「やっぱり許せねぇ」といきり立っての提訴だった。

 あの追い打ちには、私怨がたっぷりと込められていたことだろう。


 だが――


「ウーマロに言えば、きっとノートン工務店に手を差し伸べるだろうな。あいつ、ジネット並みのお人好しだから」

「そうだね。君の悪行に文句ひとつ言わないのは、彼とジネットちゃんくらいだもんね」


 んなことねぇよ。

 ウーマロは結構ぶつぶつ文句言ってくるし。


「あいつだったら、『ウチもノートン工務店も、どっちも被害者ッス~』とか言いかねないしな」

「あはは。言いそう」

「ウーマロさんは、過去ではなく、きちんと目の前の人を見てあげられる方ですからね」

「……ウーマロは、そういう子」

「随分上からいったですね、マグダっちょ!? けどまぁ、ウーマロさんならきっとそう言うです!」

「ウーマロ棟梁様ほどの人徳者であれば、この程度の信頼は当然ですね」

「とーりょーしゃ、いいひと、ね」


 エステラが笑ったことで場の空気が柔らかくなり、陽だまり亭の面々がそれぞれに思うことを口にする。


「とりあえず、話をする場を設けてくれないかな?」

「もちろんです。むしろこちらからお願いしたいくらいです」

「だがな、ネグロ。あんまりこっちに寄り過ぎると、組合を乗っ取ろうとしているとか言われかねないぞ」

「その点は問題ありません」


 幾分すっきりした表情でネグロは白い歯を見せる。


「それは事実ですから」


 今の組合を乗っ取り、真っ当な組織へ生まれ変わらせる。

 いや、元の正常な組織に戻すという方が正確か。


 行き場のない鬱憤や閉塞感は、危険な暴走を誘発しかねない。

 ある程度ガス抜きをして、幾分輝かしい未来でも見せてやらなきゃ……こっちに火の粉が飛んできかねないからな。


 ウーマロなら、そういう役に打って付けだろう。




「問題は、どうやって呼び出すかですね」


 役員になった初日に、特定の大工を呼び出す。

 そいつは、ここ最近切羽詰まったように活発な動きを見せている。

 おまけにその大工は、組合に属する他の大工たちからやり玉に挙げられ、現在非常に苦しい状況にある。


「――となると、新役員が功績作りのために潰しやすい問題を潰して得点を稼ごうとしていると取られるだろうな」

「はい。たぶんそう見えると思います」


 新参で若いネグロが役員としての地位を固めるためには、他の役員のご機嫌を取って横の繋がりを強固にする必要がある。

 そのために、現在風当たりの強い組合への非難を緩和するべく、問題行動を起こした大工たちを排除する汚れ役を買って出る――と、「よくやった。今後もその活躍に期待する」って感じで晴れて腐敗している組織の一員になれるわけだ。


 ネグロはそんなこと望んでないのだろうが、傍目にはそういう風に見られているだろう。


「ウーマロ様のお人柄を理解していれば、トルベック工務店との会談は百利あって一害なしだと分かると思うのですが……」

「裁判沙汰にまで持ち込んだ連中が、ウーマロたちのことをよく理解しているとは思えねぇな」


 カチコミをかけたのはウーマロが先だし、心証は最悪だろうな。


「なら、こうすればいいわ」


 さてどうしたもんかと頭を悩ませていると、優雅にマーゥルが店内へと入ってきた。


「二日連続でお目にかかれるとは、光栄だなぁ」

「うふふ。そんな嫌そうな顔をしないで、ヤシぴっぴ」


 してないしてない。

 マーゥルがこうして出てくる時は、打開策を持ってきてくれる時だから。


 ただまぁ、「暇なの?」とか「もうちょっと落ち着けばいいのに」とかは思っちゃうけども。


「組合の役員さんがいるなら、打てる手があるわ」


 するすると、滑るような足取りでネグロに近付くマーゥル。

 ネグロは自然と立ち上がり、マーゥルに向かって「ピシッ!」とした『気を付け』を見せる。


「他の役員だと大事になってしまうでしょうけれど、あなたなら騒ぎを大きくせず内々で済ませてくれるでしょう?」

「せ、誠心誠意、努力させていただきます!」


 おぉ~、怖がっとるなぁ。

 ネグロは『BU』の貴族だから、マーゥルの怖さをよく分かっているらしい。


「あら? 私を怖がるのは、後ろ暗いところがある貴族くらいのものよ? あなたもそうなのかしら?」

「とんでもございません! すでにエーリン家には多大なるご迷惑をおかけしている状況ですのに、これ以上ご迷惑をおかけするようなことなど、決して!」

「そう。そう願うわ」


 いや、怖いって。

 後ろ暗いことがなくてもじゅ~ぶん怖いから。

 たぶん、野生の熊でも服従のポーズ取るって。


「マーゥル。いい加減にしてやらないと、ネグロが泡吹いて倒れるぞ」

「そんなことないわよ。ねぇ、ミスター?」

「はい! お会いできて光栄であります、ミズ・エーリン!」


 脅してる脅してる!

 めっちゃ言わされてるから、ネグロ!


「あら、マクロスピルスさんもいるのね?」

「ども。今日もお美しいですね、エーリン様」

「まぁ、お上手ね」


 砕けた対応のクルス。

 こいつはそういうキャラでここまで渡ってきたんだろうな。

 気楽そうに見えて、舵取りがめちゃくちゃ難しい生き方だ。バランス感覚がずば抜けてないと、あっという間に沈められてしまう。


 ……いや、ネグロ。目、目! 目がめっちゃ見開かれてるから!

 マーゥルに砕けた感じで返事しても、別にお家お取り潰しとかならないから!

 クルスを心配してんだろうなってことは分かるけども、落ち着け!


「実はね、招きもしていない大工がウチの庭に入り込んできたのよ」

「申し訳ございません!」

「落ち着いて、最後まで話を聞きなさい」

「はい」


 言われた途端、すっと落ち着いてネグロが着席する。

 ……う~ん、こいつも若干『BU』っ子気質が見え隠れしてんだよなぁ。


「なんとしてでも仕事を得ようという気概は認めるけれど、無許可で敷地内へ踏み入ってくるのは許しがたいわ。……だからね、役員であるあなたからクレームを入れてほしいのよ」

「ノートン工務店に、ですね」

「えぇ、そうよ。ただ、私は一度敷地に踏み入られてとても気分を害しているから、謝罪に訪れるのは私の館ではなく、そうね、飲食店なんてどうかしら?」

「でしたら、是非陽だまり亭をお使いください」

「あら、いいの、店長さん?」

「もちろんです」


 な~にが「いいの?」だ。

 そうなるように仕向けるっていうか、「そうしろ」って目が命令してたじゃねぇか。


「日時は明日の朝。そうね、朝食のピークが過ぎたころ辺りがいいわ。当然、あなたたちも同席してね。これ、領主一族からの正式なクレームだから」

「はい。役員として、私がその場の責任者を務めさせていただきます」


 なんだか、随分と大仰なことになってきたが、結局のところ、いつも通りに陽だまり亭での話し合いだ。

 マーゥルがどっかにクレーム入れる度に、陽だまり亭に関係者が集まってくる。

 まったく、いつから構築されたんだ、このシステム。


「ランチでも食べながらお話をすれば、気分も重たくならないんじゃないかしら?」

「そうですね。少し時間は早いかもしれませんが、取って置きのお料理を用意してお待ちしていますね」


 意気込むジネット。

 だが、マグダとロレッタの表情は冴えない。


 かつて、ウーマロを追い詰めた連中を、素直にもてなす気持ちになれないのだろう。


「大丈夫ですよ」


 微妙な表情を見せるマグダとロレッタに、ジネットが微笑みかける。


「ウーマロさんですから、酷いことにはなりませんよ」


 因縁の相手が現れて、再びウーマロに危害が及ぶのではないか。そんな懸念を払拭するように、ジネットは二人の髪を撫でる。


「それに、ウーマロさんは優しい方です。過去に何があろうと、困っている人を見たら放っておけずに相談に乗ってあげるんじゃないでしょうか?」


 そんなことを言ったジネットの視線が、ちらりと俺を見る。

 あ、なんか余計なこと言う直前の顔だ。


「ウーマロさんは、ヤシロさんの次に寛大でお優しい男性ですから」


 やっぱり言ったか、余計なこと。

 お前はよく俺の顔がどうとか言うけどな、こっちだってお前の表情でなに仕出かす気か分かるんだからな?


「まぁ、あれだ。明日会ってみて、ウーマロが『テメェふざけんな!』って怒るなら、一緒になって叩き潰してやればいい。けど、ウーマロが許してやるなら、お前らも許してやれ」

「……それなら、いい。ウーマロの気持ちを蔑ろには出来ないから」

「あたしも、ウーマロさんがいいって言うなら、それでいいです」

「……ただし、ふざけたことを言うようなら」

「ここから無事には帰さないです!」


 いや、怖い怖い。

 何する気だよ。


 肩を怒らせて「けっけっけっ」と悪魔のように笑うマグダとロレッタを見て、ジネットがほっと安堵の息を漏らす。

 ……どこに安心できる要素があるんだよ、この絵面。


「ウーマロさんもきっと、マグダさんやロレッタさんの怒った顔よりも笑顔を見ていたいと、そう思ってくださいますよね」

「マグダの顔なら、怒ってようが笑ってようが、なんだって喜ぶと思うけどな」


 でもまぁ、泣き顔は見たくないだろうな。


「それじゃあ、話し合いは明日ということで、それに向けて準備を進めておくよ」


 エステラがナタリアに、何事か指示を出す。

 ナタリアは小さく頷いて、静かに陽だまり亭を出て行った。


「ルシアさん、そしてミスター・ボック。本日は遠いところをありがとうございました。おかげさまで、いらぬ衝突を事前に回避できそうです」

「まだどうなるとも決まってはおらぬが……そなたらなら、うまくやるだろう。というか、うまく捌いて港の開発の足枷になるような障害を的確に排除しておけよ、カタクチイワシ」

「俺じゃなくて、責任者のエステラに言え、そういうことは」


 俺に至っては、明日の話し合いに参加するかどうかすらまだ未定だっつーの。


「何を言っているんだい? 強制参加に決まっているじゃないか」

「決めてんじゃねぇよ、そんなもん」


 まぁ、気になるし?

 参加するくらいはしてやってもいいけどな。

 どうせ陽だまり亭でやるんだし。

 その時間だけどっかに出かける方がメンドイか。


「じゃ、用件済んだから、お前ら全員帰れ!」

「いや~、折角来たんだから、駄菓子をいただきたいなぁ~。妻にもね、お土産をねだられちゃったんだよ。これね、珍しいことなんだよ? ウチの妻が甘い物をねだるなんて」

「妻が食ったらお前も食うから、普段我慢してるだけだろ、それ」

「うん。そうみたい」


 嬉しそうな顔してんじゃねぇよ。

 痩せろ、もうちょっと。


「では、いくつかご用意しますね。マーゥルさん、みたらし団子の準備があるのですが、召し上がりませんか?」

「あら、すぐに用意できるならいただきたいわ」

「では私もご相伴に預からせてもらおうかな」

「ほどほどにしておけよ、ダック。私が連れ出す度に丸くなって帰ってくるなどと、奥方に思われたくはないのでな」


 ネグロたちも、バザーでお披露目された駄菓子に興味があるらしく、一緒に食べていくことになった。

 ここ、駄菓子屋じゃねぇんだけどな。


 今回、一番人気だったのは、ソースせんべいだった。

 昨日外周区の領主共が味で競い合ったんだよな、えびせん。

 結果、三十六区が一番美味いえびせんを作ってきた。

 他の区はもっと頑張れと、改良ポイントをジネットと二人で洗い出し、箇条書きにして持ち帰らせた。


 技術革新や目覚ましい発展は、努力と試行錯誤の先にのみ存在するのだから。





 ダックたちが帰った後、俺は陽だまり亭を離れて大通りを歩いていた。


「むほ~ぅ! パウラたん、今日も可愛よいなぁ~!」

「あれ、ルシア、気付いてない? ここ、他区の大通りで周りの視線めっちゃあるんだけど?」


 カンタルチカの前を通りかかった途端、表情筋を融解させて、誘拐犯みたいなにやけ顔でパウラに手を振るルシア。

 お前は、その表情だけで有罪に出来そうだな。


「……ダックが帰ったのに、なんでお前は残ってんだよ」

「仕事だと言っておろう。理解の遅い男だ」


 ルシアは四十二区で確認したいことがあるらしく、なんでか、俺を巻き込んでそいつのアトリエへ行くことになっている。


 エステラとナタリアは、明日の話し合いに供えて様々な準備に奔走している。

 おそらく、いろいろな書類が必要になるだろうと、その事前準備をするらしい。

 ウーマロの判断により、どう転ぶか分からない話し合い。

 おおよそ、転ぶ方向は理解できるとはいえ、思いもしない結末になることもないわけではない。

 どのような結果になろうとも、すぐに手続きが出来るように各種の書類を用意しておくのだろう。

 ご苦労なこった。


 一日でそれらを揃え、方々に根回しするのは骨が折れるらしく、ナタリアがギルベルタを連れて行った。

 おかげで、ルシアの面倒を見る役が俺に押しつけられたわけだ。


 ……おのれ、ナタリアめ。


「お前、まさか今日泊まっていく気じゃないだろうな?」

「無論そのつもりだ」

「帰れよ」

「マーたんのことは快く泊めたらしいな?」

「好感度の差じゃね?」

「なるほど、好感度が高過ぎてついつれなくしてしまうわけか。思春期のような反応だな、お子様イワシ」


 誰が稚魚だ。


「それはそうと、昨夜マーたんに不埒は働いておらぬだろうな?」

「マーシャに不埒を働かれたと、エステラが嘆いていたぞ」


 女子だけになると、いろいろ仕出かすらしいからなぁ、マーシャ。

 一部で痴人魚とか言われてるし……ホント、どんな惨状になってんだろうな。


「ふふ……エステラと入浴すると、イジリたくなる気持ちは分かる」

「そうなのか。今度検証してみるよ」

「ほほぅ。ついに領主を継ぐ決心をしたか」

「男女でお風呂なんて、誰でもやることだろうが」

「誰もはやらぬ。仮にいたとしても、よほど仲の良い貴族の夫婦くらいであろうな」


 そもそも、二人で浸かれるようなデカい浴槽がなかったんだよな、この街。

 四十二区みたいな入浴設備は、まだどこの区にも普及していない。

 デミリーとハビエルが鉄砲風呂に飛びついてリフォームさせたらしいけど。


「我が館の風呂も、リフォームの順番待ちだ。やはり、大工の手が足りておらぬようだな」

「土着の大工にやらせりゃいいだろうが」


 鉄砲風呂のカマド部分は、ノーマが作って販売している。

 それを購入して、適当な大工に依頼すればそれっぽいものは出来るだろう。


「ふん。淑女が入る浴室に、どこの馬の骨とも分からぬ男を入れられるものか」

「え、そんな汚いの? 悪評が立つくらい」

「そんなわけがなかろう!? 一度でも私が使用した浴室に、誰彼構わず男を入れられるわけがなかろう」


 いや、お前が入った陽だまり亭の風呂、俺めっちゃ使ってるけどな。

 ウーマロやベッコも使ってるし。


「技術と心根を信用できるのは、やはりトルベック工務店であろうな」

「あいつら、手空かないぞ」

「空けさせるのだ」

「どうやってだよ……」

「それを考えるのが、貴様の仕事であろうに」

「そんな仕事、引き受けた記憶はないけどな」

「なんだ、もう『始まった』のか? 老け込むには少々早過ぎるのではないか?」


 誰が物忘れジジイだ。

 まだ『始まって』ねぇわ。


「必要なものはなんであると考える?」


 ウーマロの手を空けるために、か?


「下請けがいりゃ、それなりに時間は作れるんじゃないか?」


 現在は、下準備も部材の加工も現場での作業も、すべてウーマロたちが自らの手で行っている。

 まぁ、『ウーマロたち』って括りが随分と大きく成長してはいるが、それでも分業できるならその方が効率はいい。


 鉄砲風呂なら、風呂釜部分と、浴槽と、排水路と、その辺を分担できれば、大工は現地に行って組み立てるだけでいい。

 ユニットバスを他所で作って現場ではめ込むだけなら、一日もかからずに作業が終わる。そういう分業はまだこの世界では確立されていない。

 家の規格が決まってないからな。

 こっちの建築は土地に合わせて大きさを決めているので、日本のように『何畳』とかって規格がないのだ。

 だから、ユニットバスのように、量産品をあとからはめ込むという時短方法が採れない。


 ……そうだな。

 次に作るマンションから、規格を決めて量産化を進めてみるか。

 ニュータウンにあるマンションは、ウーマロの設計に任せていたので、日本の規格には沿っていない。

 だが、なにも毎回趣向を凝らした家を作る必要はない。


 大工の寮とか、出稼ぎの仮住まいとか、簡単で安い工費で数を建てたい時には規格があった方が便利だし、経費も削減できる。

 どこに住んでも一緒ってのは、飽きもするが逆に言えばどこでも同じ生活が出来るとも言える。

 今の大工のように、あっちこっちの区へ転々と派遣されるような生活をする場合、間取りが統一されているのは案外楽かもしれない。


「じゃあ、まぁ。うまく事が運ぶようであれば――」

「であるな」


 ふふんっと、ルシアが鼻を鳴らす。

 得意そうに。


 トルベック工務店が定めた規格に沿うように、トルベック工務店が使用する部材を作成する下請け。

 トルベック工務店に反感を覚えている連中にとっては受け入れられない仕事だろうが、それでもどうしても金が必要な連中は飛びつくかもしれない。

 わざと手を抜いてトルベックの名に泥を塗ろうなんってバカが出ないとも限らないが……そこは『組合』の名を盛大に利用させてもらう。


 不備があれば、「組合の大工はこんな仕事すらまともに出来ないのか」と言い触らしてやればいい。

 トルベック工務店に牙を剥いて手痛いしっぺ返しを喰らうのは初めてじゃないだろう?

 バカでも思い知るさ。どちらに付くのが自分たちにとって都合がいいか。


「うまくやるように」

「お前が口を出せばいいじゃねぇか」

「それでは命令になってしまうであろうが」

「似たようなもんだろうに」

「まるで違う。そもそも、領主は本来、他区の事情や特定の組織に肩入れしたり、小さな事象にいちいち首を突っ込んだりはせぬものだ」


 何かある度にしゃしゃり出てきてるお前が言えたことじゃねぇだろ、それ。


「それで、トルベック工務店の手が少しでも空くようなら、我が家に来て唯一無二の浴室を作らせるとしよう」

「規格に沿った汎用型の風呂で我慢しろよ」

「ははっ。世の中にはな、不可能という言葉が存在するのだ。覚えておくがよい」


 とんだわがまま娘だ。

 他所で時短して、自分のところに時間をかけろとか。

 暴君ここに極まれりだな。


「キツネの棟梁とハム摩呂たんの予定を空けておくように」

「ハム摩呂にもやらせるのか?」


 確かに、カンナ掛けとか最低限の作業は出来るが、領主案件の重要な仕事はまだやったことないんじゃないかな?

 ウーマロが許可するかどうか……


「心配は無用だ。ハム摩呂たんは、完成した風呂に一緒に入る係だからな」

「お前の辞書、外聞って言葉載ってないの?」

「婚約を正式に発表してしまえば、何ら問題は起こらぬ」

「残念。婚約って片側の意思では強行できないんだわ」

「金なら、いくらでも積もう」

「それも残念。……あいつら姉弟、引くほど金持ってるから」


 純粋な資産で言えば、エステラ以上だろうな。

 いやまぁ、エステラは四十二区すべての土地の持ち主ってことになってるから資産では上かもしれないけど……手元にある金は、確実にヒューイット家の方が上だろう。

 数が違うからなぁ、稼ぎ手の。


「しかし、遠いな。まだか?」

「あの丘の上だよ」


 大通りを越えた先にある小高い丘を指さす。

 俺たちの目的地、ベッコの家は、あの丘の上だ。







あとがき




おっぱいたすき様が再臨されたぞー!

\(≧▽≦)/


しかも今回、おっぱいたすき解除のシーンが描かれていない!

つまり、最初から最後まで、

終始!

おっぱいたすきだったに違いない!

( ゜∀゜)o彡゜


素晴らしい!


あ、宮地です

宮地たすきです☆


……あ、たくみでした☆

でもまぁ、もうたすきでいいですかね?

いいですよね!


じゃあ、今日から宮地たすきです☆



……やっぱり、宮地拓海です。




さて

ずっと同じお話を書いていると、

ふと、「別のお話書いてみたいな~」とか思うことがあるんですね


最近はもっぱら

ミステリーが書きたいなぁ~って

特に、ファンタジーにミステリーが乗っかってるヤツ!

アレはいいですね

なんか、かっこいいです!


「え、この人、ファンタジーもミステリーも書けるの!?」って

羨望の眼差しが(≧▽≦)


というわけで、

考えました、


まず設定なのですが、

魔法でお米を作っている世界で

炊き立てのご飯が最高に美味しい魔法国家なわけです(≧▽≦)

最高級のご飯を作れる人が侯爵とかになっちゃう感じで!


そして王都には、未来のお米プリンセスを育成する魔法お米女子学院があって、

主人公はそこの入学生五人


――しかし、この中に一人、お米の地位失墜のために学院に紛れ込んだ偽物がいるんです


それは一体誰なのか!?

主人公たちは、その偽物を見つけ出せるのか!?



ほら、もう面白そう!(≧▽≦)



ヒロインの名前は、可愛らしく『ヒカリ』『ほのか』『コマチ』『にしき』『ピリカ』


 ピリカ!?Σ(゜Д゜;)


 ……はっ!?Σ(゜Д゜;)

 お米の名前だ!?Σ(゜Д゜;)


古志こしヒカリ「この中に偽物が一人紛れ込んでるんだって!」

佐々《ささ》にしき「この名誉ある『魔法お米女子学院』に!?」

結芽ゆめピリカ「ピリカ、怖ぁ~い!」

亜北あきたこまち「ピリカの一人称が『ピリカ』!?」

早賀さがほのか「一体誰が偽物なの!?」


こまち「いや、お前だろ!?」Σ(゜Д゜;)

ほのか「ど、どどど、どこに証拠が!?」(;゜Д゜)

こまち「お前だけ、思いっきりイチゴじゃん!」Σ(゜Д゜ )

ほのか「ちぃ、バレたか!」(>へ<;)



あぁ、なんてミステリー!

知識がないと真実を見落としてしまう!


そう、さがほのかは、イチゴのブランドなのです!!(ばばーん!)




ヒカリ「でも、どうしてイチゴが学院に入学できたのかしら?」

にしき「まさか、教師の中に内通者が?」

ピリカ「まさかぁ。オンブバッタ先生もショウリョウバッタ先生もヒナバッタ先生もショウリョウバッタモドキ先生もツチイナゴ校長もみんないい人だよ!」

こまち「なんだ、そのバッタだらけの教師陣!? というか、イナゴが混ざってるな!?」

ピリカ「イナゴもバッタの仲間だもん!」(ぷくぅ!)

ヒカリ「その中だと、ショウリョウバッタモドキ先生が怪しいわね。『モドキ』ってことは、バッタじゃないんじゃないかしら?」

にしき「いや、ショウリョウバッタモドキはれっきとしたバッタで、初めてのエサでも率先してよく食べてくれるとっても可愛いバッタだよ」

こまち「作者の主観が色濃く反映され過ぎてないか、その見解!?」

ピリカ「みんな、お米をはじめとしたイネ科が好きだから、魔法お米女子学院を設立したんだよね」

ヒカリ「……ということは、内通者は…………あなたですね、ツチイナゴ校長!」

こまち「待て、決めつけはよくないぞ!」

ツチイナゴ校長「ど、どどど、どこにどんな証拠が!?」

こまち「めっちゃドモっちゃってたぁ!? 犯人確定かも!?」

ヒカリ「ツチイナゴは……イネ科の植物を食べないのよ!」(ばばーん!)

こまち「いや、知らんけど!?」

ピリカ「そういえば、ツチイナゴはイチゴの葉っぱを食べるって作者が言ってたよ!」

こまち「作者情報、グイグイくるな!?」

にしき「食べてる時が一番可愛いって」

こまち「いや、知らんけど!」

ツチイナゴ校長「……すまない。私はお米よりイチゴの方が好きなんだ」

こまち「語り始めたぞぉ!? 犯人が最後に観念する感じで!」

ツチイナゴ校長「それに、イチゴにはアグリモニインという抗酸化物質がカテキンの21倍も含まれていて健康にもいいんだ!」

こまち「聞いたことない栄養素出てきた!?」

ピリカ「アヴリル・ラヴィーン?」

にしき「アグリ・モニーンだよ」

こまち「アグリ・モニーンでもないよ!? アグリモニイン! 人名みたいにしないで!」

ヒカリ「分かっているんですか、校長……ご自身のなさったことが」

ツチイナゴ校長「あぁ……、それでも、私はイチゴが食べたかった! だからイチゴを編入させて――!」

ヒカリ「そんなことはどうでもいいんです! それよりも、教師陣が全部バッタで、学校を運営していけると思っているんですか!?」

こまち「ここにきて、もっともな意見出てきたぁ!?」



――みたいなお話なので、

いつか投稿されたら読んでみてくださいね☆


あぁ、これぞミステリー


でもまぁ、異世界転生ものも、やっぱり好きなんですよねぇ



東京で事故に遭った男性が、神様の力によって転生した先は――大阪!



オバチャン「いやっ、サラピンのカッターシャツ、よぅ似合ぅてるやん」

主人公「さらぴん? かったー? におてる? 言語が分からない……」

店のおばちゃん「はい、おつり、600万円」

主人公「物価が違い過ぎる!?」

オッサン「おぅ、ニイちゃん、エスカレーターで立ち止まる時は左側空けんかい!」

主人公「社会のルールが異なる!?」

若い兄ちゃん「なんや自分、転生してきたんかいな? まぁ、そのうちなんとかなるやろ、知らんけど」

主人公「『知らんけど』!?」



迸る異世界感!

きっと面白い!(≧▽≦)



 (# ゜Д゜)おぅ、ワレ、関西バカにしとんのけ?


 ……ごめんなさい(´・ω・` )



まぁ、まだまだ異世界詐欺師は続きますので、どうぞよろしくお願いします。

でもどこかで違うお話を書いてたら、そちらもよろしくお願いしますね☆



次回もよろしくお願いいたします

宮地拓海

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― 新着の感想 ―
[一言] あれれ~、報労記ですよね? なんか、メインキャラが、めっちゃトラブルに巻き込まれてますが? あぁ、やっぱり宮地氏の職場は安らげないんだ(ToT)
[一言] なんかウーマロの株が上がってるのがおもしろくないから酷使されてしまえばいい……と思ったけど多分すぐに"面白く"なるだろうから……あれ?特に言うこと無かった。たすきの近くに☆があると、らき☆す…
[良い点] パ/イはあれですよね、リアルの風俗ですよね。 昨今、といって良いのか、ここ四半世紀の日本の漫画アニメ文化だと、所謂退魔忍者服的に胸部シルエット暴露する作画が蔓延って、しかも常態化してますか…
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