報労記69話 見て回るバザー
「んもう! まさかバザー当日に、こんな新商品のアイデアくれるなんて! だからヤシロちゃん大好き!」
ウクリネスがうっきうきで魔獣の革を加工してポシェットを作っている。
ポシェットというか、ポシェット型の持ち運び用花瓶――とでもいうか。
「すみません、急に無茶なお願いをしてしまいまして」
「とんでもないですよ、シスター。むしろ、もっと早くにこういうものを思いついて作っておけばよかったって、自分の想像力の乏しさを嘆くばかりですよ~」
俺が始めた『感謝の花』は、この会場であっという間にブームになり、あちらこちらで日頃言葉にしにくい感謝を添えた花が贈り合われることとなった。
そうすると、困るのがベルティーナのように複数人、それも十や二十では足りないくらいの人間に感謝されている人物だ。
一人一輪と言えど、それが百人になればとんでもないサイズの花束になってしまう。
そうなると、もはや持ちきれない。
そこで、もらった花を一時的に活けておける花瓶が必要となった。
だが、花瓶に活けた花をこの後持って帰るとなると大変なので、ポシェットのような形状の袋を作り、そこに水を染み込ませた綿を入れて、花束を入れて持ち運べるバッグを作ろうと、そういうことになった。
ベルティーナ以外でも、複数人から花を贈られている者が多く、生花ギルドのギルド長なんかも、かなり大きな花束を抱えていた。
また、花瓶ではないので、どこかに置いておく必要もなく、もらった花はその場でバッグに入れることが出来る。
「あ、くれるの? じゃああっちに花瓶があるから、ちょっと活けてくるね」なんて手間がなくなる。
あと、いっぱいの花をぶら下げて歩いてると「まぁ、あなたたくさんもらったのね~」なんて会話が始まり、負けず嫌いの奥様なんかは、自分のガキにお小遣いを追加で渡して花を獲得しようと画策するかもしれない。
……今んとこ、そーゆー母親は見かけないけども。
いてもいいと思う。
金、使っていこうぜ。
見栄のために、金、使っちゃいなよ☆
「こんなにたくさんのお花、どうしましょう?」
なんて、嬉しそうに困りながら、ベルティーナがバッグの完成を待っている。
ベルティーナのは大型になるから、ウクリネス本人が直々に作っている。
小型の、十本程度の花束が入るサイズのものは、ウクリネスの弟子たちが嬉々として作成している。
……ウクリネス病も、順調に蔓延しているようだ。
なんでそんな嬉しそうなんだろうねぇ。
「いくつかは教会に飾って、こういうバラなんかは贅沢に風呂に浮かべてみたらどうだ?」
ローズ風呂。
イメルダがたまにやっているようで、ルシアもお気に召した風呂の入り方だ。
「ですが、教会にお風呂はありませんし」
「陽だまり亭の大浴場を使えばいい。ガキどもと一緒に入っていけばどうだ?」
「そうですね。今日は子供たちも頑張りましたし、是非陽だまり亭のお風呂で疲れを取っていってください」
ジネットがベルティーナの手を取り、「ね、そうしてください」なんて甘えている。
「ですが……私は、誰かとお風呂に入るのは……」
なんでも、ベルティーナは誰にも裸を見せないらしい。
なんと、ジネットですら見たことがないのだとか。
教会のタライに湯を張って、ガキどもの体を洗ってやることはあっても、ベルティーナは絶対に一緒に湯浴みをしないらしい。
……どんだけ守りが堅いんだ。
「大衆浴場の視察の時は、一緒に入ってたじゃねぇか」
「あれは……っ、水着を着ていましたし、ウーマロさんのことも心配でしたから……特別ですっ」
相当レアな事態だったらしい。
それに遭遇できた俺は、果報者なのだろうな、きっと。
「ちなみに、ベルティーナの入浴を覗いた者はどうなるんだ?」
「天罰がくだります」
にっこりと笑って、懺悔よりもおっかない言葉を口にするベルティーナ。
……冗談、なのだろうか?
嘘を吐かない精霊教会のシスターの発言だからな、あり得なくもないのかもしれない。
……天罰、起こせるの? 怖っ。
「とはいえ、ベルティーナがもらった花だからな。先に一人で楽しんでもいいんじゃないか」
「そうですね。子供たちは、わたしが面倒を見ますから」
「ぼく、やちろ、じゅーななしゃい」
「では、男の子たちはヤシロさんにお願いしますね」
ちぃっ!
男女別だったか!
ジネットのことだから、男女の分け隔てなく、全員を面倒見てくれると思ったのに!
いや、教会のガキどもには、ジネットと一緒に風呂なんて贅沢だ!
俺だけでいい!
この際、ちんまいガキどもが周りにわらわらいるのは我慢するから!
ねぇ!
ねぇってば!
「「ヤシロさん」」
「声揃えんなよ……分かったよ、もう黙るよ」
まったく同じ顔でこっち見やがって。
「ですが、一人でお風呂だなんて……もったいなくはないですか?」
「別に、沸かした湯は使い捨てってわけじゃないし、贅沢でもないからいいじゃねぇか。まぁ、すごく贅沢な気分は味わえるけどな」
「ふふ。そうですね。わたしも、たまに一人で入った時は、とても贅沢な気分を味わっていますよ」
ジネットが一人で入る時なんてのは、先にマグダたちが入った後くらいだ。
片付けや閉店作業の関係で別で入ることがあるだけで、自分一人のために湯を沸かしているわけではないので、何ももったいないことはない。
薪の一本すら無駄にしていない。
にもかかわらず、なんであんなに贅沢な気分になるんだろうなぁ、広い風呂の独占って。
「ガキが入るなら、今日は大浴場の方だな」
「あんな大きなお風呂に一人で入るのですか?」
陽だまり亭の風呂を、見たことはあるが入ったことはないベルティーナ。
初風呂が大浴場だ。
「……寂しくなりそうです」
「しょうがねぇ~なぁ~」
「大丈夫ですよ。オモチャをたくさん浮かべますから」
俺の発言を遮りつつ、俺の体の向きをぐるんっと九十度回転させるジネット。
……お前、対応がエステラに似てきたな。
しばらく会うのやめない? 悪影響が出てきてるんだけど?
「なんでしたら、わたしが一緒に入ってもいいですよ?」
「そ、それは……っ」
ジネットに言われて、ベルティーナが目を丸くして、小さくすぼめた口でもごもごと言葉を漏らす。
「……恥ずかしいので、遠慮します」
かわヨ!?
……はっ!?
イカン、今一瞬理性が「ぽーん!」っと四十区辺りまで吹っ飛んでいた。
恥ずかしいって!?
娘に見せるのも恥ずかしいって!?
どこまで穢れ知らずなんだ、ベルティーナは!?
「ベルティーナは、下着姿ですら見た人間が限定されてそうだな」
「と、当然ですっ。……そんな、誰彼構わず見せるものではないではありませんか」
「あ、下着姿でしたら、わたしは見たことがありますよ」
「そ、そんなこと、いちいち言わなくていいんですよ、ジネット!」
「もぅ!」っと、真っ赤に染まった頬を膨らませてジネットの口を塞ぐベルティーナ。
そうか、ジネットは下着姿までは見たことがあるのか。
看病とかしてるもんな。
着替えの時に見るのだろう。
「今度、ベルティーナに似合いそうな下着をプレゼントするよ」
「間に合っています!」
お尻に『べ』って書いてあるパンツとか、どうだろうか?
「私は、シスターの下着の好みを知っていますよ」
「ウクリネスさんっ!」
完成したバッグを差し出しつつ、ウクリネスが勝ち誇ったように胸を張る。
くっ、同性の服飾関係者が最強か!?
とんでもない極秘ミッションを受けていたもんだな、ウクリネス。
今度、じっくりと話を聞かせてはくれないだろうか? ダメかね? ん?
「ぷん!」
イジり過ぎたようで、ベルティーナがヘソを曲げてしまった。
えぇ~、なにあの怒り顔。
みるみる癒やされていくんですけどぉ~。
「珍しくへそが曲がったな」
「ではやはり、お花の香りのお風呂で癒やされてもらわなければいけませんね」
ヘソを曲げるベルティーナがツボなのはジネットも同じようで、楽しそうにくすくすと笑っている。
やっぱ、ジネットって案外イタズラっ子だよな。
こういう時、すごく嬉しそうな顔してるし。
「……ジネットは、四歳の時、タライのお湯で溺れかけたことがあるんですよ」
「ぅにゃああ!? なんでそんなことを、今、言い出すんですか!?」
「え……、深さってこんなもんじゃね?」
「はい。そこに、肩まで浸かるのだと言い出して」
「もう、やめてください!」
先ほどのベルティーナと同様、赤く染まった頬を膨らませて、ベルティーナの口を塞ぐジネット。
ホント、そっくりだな、お前ら母娘。
「ジネットちゃんとシスターに何をしたのさ、ヤシロ?」
しばらく別行動を取っていたエステラたちが戻ってきた。
感謝の花が一気に広がったので、その経緯の説明に、マーゥルやドニスたち他区の領主のもとへ説明に回っていたのだ。ルシアと一緒に。
まぁ、それはいいとして。
「真っ先に俺を疑うクセ、さっさと直せ」
「効率的なだけだよ、ボクは」
俺が高確率で原因だとでも?
はっはっはーっ、ぶっとばすぞ~ぅ?
「似た者母娘の戯れを特等席で観覧していただけだ」
「それは、さぞや癒やされただろうね」
「まぁな」
不満などすっかりどっかへやってしまった母娘が照れ笑いを浮かべている。
はしゃいでしまった自覚はあるようだ。
「それじゃあ、用事を済ませてから、会場を見て回ろうか」
「用事ってなんだ?」
他区の領主への説明はもう済んだんだろ?
と、視線を向けると、エステラはにんまりと笑って、俺の肩に手を置いた。
「待ってるってさ、マーゥルさん」
「感謝って、強要するものじゃないと思う」
感謝の花を持って来いと、怖い貴族から呼び出されているらしい、俺。
へーへー。どうせ献上する予定だったし、今から行くよ。……ったく。
「……ヤシロ。聞くまでもないけれど……似合っている?」
「おう、似合ってるぞ」
「……むふー」
途中、屋台の前を通ると、マグダが髪に挿した花を指さして俺に話しかけてきた。
ギルベルタにやった後、すぐにマグダにも花をプレゼントしたので、物凄く上機嫌だ。
やっぱ、世間より先んじているって感覚は、優越感を生むんだろうな。
で、身内を優先した結果、マーゥルの分の花がなくなったので後回しにしていたら、呼び出しを喰らってしまったわけだ。
あぁ、怖い怖い。
「お呼びでしょうか、お嬢様?」
マーゥルが待機している二十九区のブースへ向かい、何か言われる前に一輪の花を差し出してリップサービスをお見舞いしておく。
リップサービスなので『精霊の審判』はかけないように!
嘘ではなくリップサービスだ!
一緒についてきたジネットが、隣でくすくすと笑っている。
……というか、マーゥルを「お嬢様」って言ったことを「嘘だ!」と俺に『精霊の審判』をかけるヤツがいたら、その直後マーゥルに「どーいう意味?」って抹殺されるだろうけどな。
「あらあら、お上手ね。ヤシぴっぴ」
二十九区ブース内にある椅子に腰掛けて、たおやかな笑みで出迎えてくれるマーゥル。
何を優雅に茶なんぞ飲んどるんだ、こつは。
人のことを呼び出しといて。
「ささやかながら、日頃の感謝を込めてな」
「まぁ、綺麗なお花だこと。ありがたくいただくわ」
言いながら、俺の花を受け取り、花束用バッグに挿す。
バッグには、すでに二本の花が挿さっていた。
「ドニスとゲラーシーか?」
「違うわ。DDと、フィルマン君よ」
ドニス……甥まで使って点数稼ぎか?
いつか身内になるかもしれないからって?
実現する可能性、限りなく低いだろう、お前のヘタレ具合では。
「大将! いつもありがとうだぜです!」
「主様。私からも、ささやかですけれども」
「まぁまぁ、二人とも。ありがとうね」
一緒に花を買いに行っていたらしいマーゥルの館の給仕二人。
アブラムシ人族のモコカと、給仕長シンディだ。
なんか、こうなってくると無言の催促がバリバリで、企業の義理チョコみたいになってるな。
「あげないわけにもいかないよね?」って、女子社員が上司に気を遣わなきゃいけないような、あんな悪しき習慣になりかけている。
「感謝してなきゃ、やらなくてもいいんだぞ?」
「していますとも。出遅れたのは、生花ギルドのブースが混んでいたからなんですよ、ヤシぴっぴ」
「私も、大将には感謝しきれないくらいの感謝をしてんだぜですよ!」
この二人は、本当にマーゥルのことを好いているのだと分かりやすい。
マーゥルのそばは居心地がいいんだろうなぁ、マーゥルに身内だと認定されている者にとっては、
「で、感謝のかの字も見せていないゲラーシーは?」
「あの子は今釣り堀に行っているわ。四十一区のシーゲンターラー卿と勝負をするのだそうよ」
おい、ゲラーシー。
いいから、お前は一回周りをよく見ろ。
で、情報収集して、バザーが終わるまでの間に花を一輪マーゥルに差し出せ。
……二十九区に居場所がなくなっても知らんぞ。
「おぅ、そうだったぜです! ヤシぴっぴにも花をやるですよ!」
「いらね」
「なんでだよですか!? こんなに感謝してんだぜですよ!?」
「俺が髪に花を挿してたらおかしいだろうが。どうしてもってんなら、それはジネットに回してくれ。陽だまり亭一同ってことで受け取っとくから」
「それはいいですね。陽だまり亭一同ということでしたら、わたしが代表してお預かりします」
何気に、ジネットもいくつか花をもらってちょっと恐縮してたんだよな。
ほら、いろんな店にケーキとかラーメンとか教えたから。その縁で「あの時はありがとう!」って。
で、その度に「あれはヤシロさんの発案で――」と辞退しようとして、それでももらってほしいと言われ、根負けして受け取って……ってことをしてたからな。
陽だまり亭としてもらうなら、ジネットも気が楽になるだろう。
「『BU』の連中はこぞって花を持ってこないと、マーゥルに潰されかねないってのに、危機感が足りてねぇな」
「まぁ、酷い言われようね。私、そんなに怖い人に見えるかしら?」
見えますけども!?
メドラとマーゥルだけは、真正面から敵対しないって決めてるしね、俺!
「で、二十九区は何を売ってるんだ?」
「売るというより、展示ね」
マーゥルが大人しくブースに滞在しているなと思ったら、なるほどねぇ、こりゃマーゥルがここを離れないわけだ。
「箱庭か」
「そうね。この辺は私がプロデュースしたのよ」
小さいのは5cm四方の小箱から、大きいものでは45cmを超える陶器の鉢まで、様々なサイズの入れ物の中に小さな木とコケや花、砂利などがレイアウトされて小さな『自然界』が閉じ込められている。
「以前、ヤシぴっぴがウチの庭を見て盆栽のことを教えてくれたでしょう?」
「覚えてねぇなぁ」
俺、いつそんな話したっけな?
マーゥルの館に行くこと自体そんなにないのに……そんな話したっけ?
まぁ、したからマーゥルが盆栽を知ってるんだろうけど。
「あれからね、私なりに研究して盆栽を作ってみたのよ」
「いやぁ、十分だよ。すげぇキレイに出来てる」
単調な造詣でなく、『うねり』のある幹に、大きく広がりながらもコンパクトにすっきりとまとまった枝葉。
小さいのにすごく迫力のあるミニ樹木。
根元は苔むしていて、なんとも風情がある。
こんなクオリティの盆栽、日本でもなかなかお目にかかれない。
十数年かけて作るようなクオリティだぞ、これは。
「まだ小さなものしかお披露目できないけれど、ちょっとした大作も仕込んでいるのよ」
うふふと、楽しそうに言うマーゥル。
きっと、それなりに大きな作品を育てている最中なのだろう。
随分と自信があるようだが、油断するなよ?
盆栽は生きている。
そうそう思い通りにはいかないからな。
ま、そこが面白いんだけど。
で、そんな盆栽を効果的に活かして、小さな世界が箱や鉢の中に創造されている。
日本庭園なんか見たこともないだろうに、すごく和の心を感じる作品もいくつかある。
このオバサン、マジでガーデニング極めてんだな。
盆栽はハマると抜け出せなくなるぞ~?
「ここ、青い砂利で、こ~いうラインを描くとさ、川っぽい表現になるぞ」
「まぁ、素敵ね、それ。ちょっとやってみようかしら。シンディ」
「はい。……ですが、青い石とは?」
「ほら、あれがあったじゃない、お庭に」
「翡翠ですか?」
「そうそう」
「んじゃ、ちょっくら砕いてくるぜです!」
「待て、モコカ!」
そんな高そうなものを使う必要はない。
河原に行けばいくらでも落ちてるから、青い石なんて。
「石探しも、自分でやると楽しいぞ」
「それもそうね。じゃあ、また今度一緒に行ってくれるかしら、モコカ?」
「もちろんだぜです! また、川をばっしゃーんして遊ぶぜです!」
「あれは、濡れるから禁止よ」
「えぇー!?」
お前、川で何やったんだよ?
マーゥルの冷たい笑みを見る限り、相当はしゃいだろ?
「二十九区はね、特産品がないのよ。そら豆くらいね」
マーゥルが不満そうに言う。
そりゃ、あんな狭い土地じゃ農作物も産業も育ちにくいだろう。
それでも、三十区に隣接しているということで、通行税でなんとか区を維持できている。
二十九区に特産品がないので、今回はマーゥルが個人的な趣味を持ってきたというわけか。
「ほら、ウチの区は土地が少ないじゃない? だからお庭でお花を育てられない人が多いのよ。そういう人に、こういう育て方もあるのよって教えてあげたかったの」
「いいんじゃないか。これはハマると、どこまでもこだわれる一生の趣味になるからな」
盆栽然り、テラリウムやアクアリウム然り。
ハマると一生楽しめる趣味になる。
ただ、この世界には電気がないからエアレーション……水槽の中に酸素を送り込む、いわゆる『ぶくぶく』とか言われてるヤツだが、あれが使えないからアクアリウムは難しいだろうけど。
あと、日本では人気の熱帯植物を飾る『パルダリウム』は、湿地帯を彷彿とさせるからこの街じゃ定着しないだろうな。
パルダリウムでは、ヤモリやカエルなんかを飼育したりするしな。
「あと、ミニチュアとか、作ってみると面白いぞ」
「ミニチュア? 箱庭みたいなものかしら?」
「あぁ。大工が区画整理の時なんかに模型を作るだろ? あれを、もっと細部までこだわった感じだ」
実在する街のミニチュアも楽しいし、空想上の建造物のミニチュアも楽しい。
こだわればこだわるほど、切り取られた小さな世界の先に、無限の世界が広がっていく。
「それはちょっと、楽しそうね」
にこりと、マーゥルが微笑む。
たぶんやってみるんだろうな。
俺も今度作ってみようかな、ミニチュア。
「――で、なるべく視界に入れないようにしていたんだが。ここに綿菓子の機械があるのは……?」
「えぇ……二十九区と言えば綿菓子だ――なんて言っていた身内がいたから、全力で止めておいたわ」
ゲラーシー。
お前ももうちょい頑張って、誇れるような何かを提案しろよ。
綿菓子……全力の妨害に遭って心折れてんじゃねぇよ。
光の微笑み亭に戻ってみれば、ガキどもが店先に群がっていた。
連中の狙いは駄菓子か――と、思ったら、メンコだった。
一人当たり二~三枚ほど購入している。
「ぬっぺらぽ~ん!」
どこかのガキが、どこで聞きつけたのか知らんが、俺が適当にでっち上げた必勝法を活用してメンコで遊んでいる。
こういうガキ同士の間で広まる噂って、どういうルートで広がっていくんだろうな?
テレビゲームの裏技とか、全国の小学生が知ってたもんな。
ネットなんてなかった時代なのに。
伝聞の力ってのは侮れない。
「ベッコさん、いくつくらいメンコを描かれたんですか?」
「全部を十枚ずつくらいかな?」
種類が豊富だったので、十枚ずつでも結構な量になった。
その上で、原版となる版画を作らせたので、さすがにベッコが「疲れたでござる!」とか音を上げてた。
案外、初めてかもしれないな、ベッコからギブアップって言われるのは。
……まぁ、無茶な納期の仕事を振った時は、普通に「無理でござるよ!?」とか言うけども。
でもやるんだもんなぁ。
俺、リカルドの「分かってる」と、ゲラーシーの「任せろ」と、ベッコの「無理でござる」って信用しないことにしてるんだ。
「三十五区の時みたいに、手に入らなくて悲しい思いをする子がいなくてよかったですね」
「買い占めようって大人が出なかったからな、今回は」
ここで使えるのはお小遣いポイントだ。
現金をお小遣いポイントに換金するという、その一手間が地味に面倒くさい。
現金払いが出来るなら、ちょっと大人げなく買い占めようってヤツは出たかもな。
「種類が多いのはいいよね。並べて眺めるだけでも全然飽きないもん」
すでに全種類を手中に収めているエステラが得意げに語る。
「メンコホルダーでも作らせるか?」
「なに、それ?」
出来れば、アルバムのように透明なビニールにでも収納したいところだが……まぁ、無理なので紙の台紙に収納するタイプでいいだろう。
「厚紙に切り込みを入れて、メンコを固定できるようにするんだ」
メンコの角に来る部分に切れ込みを入れ、その切れ込みにメンコの角を差し込めば、厚紙にメンコを固定できる。
もちろん、絵柄を一望できる状態でな。
対角線上の二角でもいいし、しっかりと四つ角を固定するのでもいい。
サイズを計って切り込みを入れるだけだから、割と簡単にできるだろう。
それを、本の形状にしておけばメンコホルダーになるってわけだ。
「それいいね! 是非作ろう!」
「紙の加工っていうと、製紙業者でいいのか?」
「ルシアさんかハビエルだね! ちょっと話を付けてくる!」
言って、ダッシュで駆けていくエステラ。
……一緒に見て回るんじゃないのかよ。
「忙しないヤツだ」
「楽しそうで、見ているとこちらまで嬉しくなりますね」
え?
いや?
むしろ「もっと落ち着けよ」って、ちょっと疲れちゃうけども?
「やぁやぁ、お二人はん」
エステラを見送っていると、手にチョコバナナを持ったレジーナに声をかけられた。
「昼間っから卑猥な」
「チョコバナナ持っとるだけで、えらい言われようやな」
持ってるだけって、お前がチョコバナナを買いに行ってから結構時間経ってるだろうに。
いつまでも持ち歩いているから、何かしら卑猥な思惑があるようにしか見えないんだよ。
「ちゃうねん。これは、店長はんにあげよう思ぅてな」
「わたしに、ですか?」
「せや。感謝の花やっけ? アレを買いに行こう思ぅたんやけど、あの辺子供らぁ多いやん?」
「あぁ、お前、子供とか嫌いそうだもんな」
「そんなことはあらへんのやけど……ウチが近付いたら、親御さんがものごっつぅ警戒しはってなぁ……危うく自警団呼ばれるところやったわ」
我が子を守る親としての危機感知センサーがフル稼働したんだろうなぁ。
レジーナだからしょうがないよなぁ。
「せやから、バナナにしといてん」
「なんでバナナなんだよ……」
「そこはほら、植物やし」
まぁ、別に花じゃなきゃいけないってルールもないしな。
「まぁ、いつもおおきにっちゅーことで」
「ありがとうございます。では、これは陽だまり亭としていただきますね」
いや、独占してもいいだろうに、チョコバナナくらい。
「みなさんで一口ずついただきましょうか?」
「俺が食った後、口付けられるのか?」
「へっ!? い、いえ、あの……で、では、ヤシロさんは最後に!」
「いいから食っちまえよ。マグダたちが欲しがれば、あとで買ってやればいい」
「そ、そうですね。では、いただきます」
いつだったか、今川焼きを半分こするゲームを俺にやり返して、歯型の付いた今川焼きを俺に差し出して盛大に自爆したジネット。
ジネットは、そういう食い方を恥ずかしく感じるヤツなんで、事前に釘を刺しておく。
不要な羞恥なんぞ必要ない。
「まぁ、せやね。欲しい言ぅんやったらまた買いに行ったらえぇわ。あっちのお店にまだまだずら~っとそそり立っ……いたたたっ! こめかみ、そないに圧迫したら痛いて!」
お前の表現には悪意しか感じられないんだよ!
不要な羞恥は必要ないっつってんだろうが!
「ご無体やわぁ……」
俺のアイアンクローから逃れ、こめかみをさするレジーナ。
ジネット、気にしなくていいから、「そそり……?」って不思議そうに首をかしげるのをやめなさい。
ただチョコバナナが棒に突き刺さって店頭に並んでるだけだから。
説明を求めるような顔でこっち見ないの! めっ!
「そういや、随分と長くうろついていたみたいだが、堪能してたのか?」
「いや、こそっと帰ろう思ぅたら、給仕長はんに捕まってもぅてなぁ」
今まで、ナタリアの手伝いをさせられていたらしい。
本日、ナタリアはエステラのそばに付き従っていない。
朝からずっと忙しそうに、自分の準備を進めていた。
「もうそろそろ始まるころやと思うで、紙人形芝居」
紙人形芝居とは、紙人形を使った芝居――ではなく、紙芝居と人形劇をミックスした出し物だ。
実はナタリアからの申し出により、現在エステラの館の執事寮に泊まりこんで演技の練習をしているイーガレス兄妹とベッカー姉妹を巻き込んで、会場で芝居を行うことになったのだ。
で、人形劇か紙芝居どっちにするか悩んだ挙句、両方を混ぜた芝居をすることにしたそうだ。
人形劇をベースに、ここぞというシーンでは紙芝居で表情のアップや特殊な演出を盛り込むという、CDROM時代のゲームのような構成になっている。
一面をクリアするとビジュアルシーンが差し込まれる的な?
バザーの開催が決まった瞬間から、エステラのところの給仕たちが張り切って人形と紙芝居の制作に取り掛かっていたらしい。
普段の仕事をこなしながら、交代で制作し、互いをフォローし合って当日に間に合わせたのだとか。
……どんだけ芝居にハマってんだよ、給仕たち。
イーガレスとベッカーの演技力はまだまだ発展途上ということで、ナタリアとシェイラのダブル主演ということになっている。
……張り切りが、物凄いよね。
ちなみにエステラは、終始苦笑いだった。
好きにさせてやったみたいだけど。
「見に行ってみませんか、ヤシロさん?」
「そうだなぁ……」
公演は昼と夕方の二回の予定らしい。
まぁ、一回くらいは見ておくか。
「で、レジーナはその手伝いをさせられてたのか?」
「手伝いっちゅーか、出演せぇって長いこと説得されてもぅてなぁ」
「で、断ったと」
「ウチ、目立つん好きちゃうし」
悪目立ちはするのにな。
目立ちたくないなら、言動を改めればいいのに。
「どんなお話なんでしょうか?」
「もともとあったお話を原案に、ちょっと膨らませたオリジナルストーリーらしいで。原案になったんは……えっと、なんやったかぃなぁ…………たしか、『ほ』から始まる…………あぁ、せやせや、桃太郎や!」
「『ほ』から始まってねぇじゃねぇか!」
桃太郎が『ほ』から始まってたら、下手にイジっちゃいけない物語になっちまうよ!
このご時世的にね!
「じゃあ、見に行くか」
「はい。レジーナさんもご一緒しませんか?」
「せやねぇ、芝居が終ったらちょうどお昼時やし、店長はんのそばにおるんが一番かもしれへんな」
というわけで、レジーナを引き連れて紙人形芝居を見に行く。
人の入りは上々というところか。
二十分ほどの短い劇らしいので、気楽な気持ちで鑑賞するとしようかね。
「す、すごいお話でしたね……」
うっすらと頬を赤く染め、ジネットが胸を押さえて言葉を漏らす。
上演が終った後も、席を立たずぽ~っと何もない中空を見つめるご婦人方がちらほら散見される。
ジネットも、ちょっと立ち上がる気力を奪われているようだ。
それもそのはず。
ナタリアとシェイラが張り切って改良した新説桃太郎は――とっても濃密な、大人のラブロマンスだった。
驚いたことに、今回、ナタリアが女性役をやっていた。
というかヒロインなんだけれども。
よく主役を譲ったなぁと思ったら……声だけであの色気を出せる自信があったからなんだな。
確かに、観客の心を鷲掴みにしてたよ。
主に、ご婦人方のな。
鬼族の姫と、人間族の勇者桃太郎の、禁断の恋を描いたラブロマンス。
直接的な描写はないけども「え、それって、そういうことよね?」と匂わせるシーンが満載で、客席にいたご婦人方の妄想が迸っちゃって迸っちゃって、まぁ大変!
ガキどもと、色恋に疎い男連中には、ただのバトルものに見えたかもしれないけども。
「教会主催のバザーだから、濃厚なラブシーンは排除したんだろうな」
「そ、そんなシーン、子供たちには見せられませんよ!?」
慌てふためくジネット。
お子様だけじゃなく、お前にも見せられねぇよ。直視できないだろうし。
「で、レジーナはどの役をやらされそうになってたんだ?」
「鬼ヶ島で、桃太郎を誘惑する鬼娘がおったやん?」
「あぁ、あのお色気むんむんの?」
「あのお色気、ウチが断ったから十分の一くらいに縮小されとるんやで?」
「どんだけお色気振り撒く気だったんだよ……」
さすがのレジーナも断るか。
というか、こいつは強要されるお色気はノーサンキューだろうからな。
あくまで、自分の発想で、自分のタイミングで、自分の口で下ネタを発したいのだろう。……腐り落ちればいいのに、その爛れた脳みそ。
「マグダたちに勧めるか、悩むな」
「そうですね……、カンパニュラさんやテレサさんには、まだ少し早いかもしれませんが……でも、だからといって禁止するのも可哀想ですし……」
直接的な表現はないからなぁ。
たぶんだけど、ジネットですら見落としている『匂わせ』もあるだろう。
この芝居、エロければエロいほどそーゆー風に見えてしまう作りになっているのだ。
健全な目で見れば、普通の物語に見えるのだろう。
……というか、ナタリアの妄想力はレジーナ級なのかもしれない。こんな芝居を生み出せるのだから。
「夕方の部、奥様ネットワークで大混雑するかもしれへんね」
ぽ~っとしているご婦人方を見れば、満足度が高いことは容易に窺える。
本日は自分へのご褒美ということで、家事と育児から解放された奥様連中が多い。
……食いつきがすごそうだ。
「どうせ見せるなら、マグダたちも今回誘ってやればよかったな」
今回は、そこまで混雑はしていなかった。
でも、二回公演の二回目は口コミで客が殺到しそうだ。
「その点はご安心ください」
「ぅおう!?」
いつからそこにいたのか、背後にぴったりとくっつくようにナタリアが立っていた。
……だから、気配を消して近付くなってのに!
心臓が「きゅっ」てなっちゃうから!
「お客様の反応も上々ですし、演者の士気も高く、追加公演が決定いたしました」
「エステラの許可なく決めていいのか?」
「この公演の責任者は、私が仰せつかっておりますので。決定権も私に」
そうか、ナタリアが責任者なのか……
「バザーが終わったら、初めての懺悔室かもな」
「その点は大丈夫です。シスターには事前に台本をチェックしていただき、問題ないとお墨付きもいただいておりますので」
「お前ら……ニュアンスでそう見えるような内容にしやがったな?」
「それが、演技力というものです」
言い方、表現方法でそうでないものがそうとしか見えなくなることがある。
こいつ、そこまで計算して!?
「そーゆー風に見えるのは、そーゆーことばかり考えているからです」と責任を観客に擦り付ける算段か!
「実際、お子様たちは純粋な目で楽しんでくださいましたよ」
確かにな。
子供向け特撮ヒーローにイケメン俳優を起用して、お子様は純粋な目で、ママさんは不純な目で、同じ芝居を一緒に楽しめると、そういう感じか。
どうしよう。
この街の女子たち、もうすでに結構腐ってやがる!?
これは絶対俺のせいじゃないからな!?
「芝居とは生ものです。回を重ねるごとによりオーバーに、より大胆に、より濃密に変化する可能性がありますので、カンパニュラさんたちには、なるべく早い回を見るようにお伝えください」
「よし、最終公演にベルティーナを派遣してやろう」
「では、最終公演には年齢制限を設け、夜深い時間に開催することにいたしましょう」
「努力の方向性が、そっちじゃねぇよ!」
年齢制限を設けなくてもいい芝居を心がけろ!
まぁ、ママさんたちは大興奮するかもしれないけれども。
所詮人形劇だから細かい描写は出来ない。
紙芝居の方は、表情のアップだから何をしているのか全容が見えない。
だからこそ妄想が迸る!
お前、うまいこと利用したなぁ、人間の脳に組み込まれている『補完能力』。
「ありがうございます」が、ちゃんと「ありがとうございます」に見えてしまう。
人間の脳は高性能ゆえに、騙されやすいし、思い込みやすいものなのだ。
桃太郎と姫がぶつかれば、戦っているようにも、抱きしめ合っているようにも見えちゃうんだもんなぁ。業が深い。
「今日という日に感謝をします」
ナタリアが満足そうに微笑む。
「おかげさまで、シェイラと和解できました」
「エステラにとっても朗報だな、それは」
ただし、これからしばらくは、今回の芝居の話で給仕たちが浮き立っちゃうんだろうけど。
「では、次の公演の準備がありますので、私はこれで」
しゅばっと、くノ一さながらの気配の無さで移動し、るんるん気分全開のスキップで舞台へと向かうナタリア。
楽しさがあふれ出し過ぎだよ、お前は。
「とりあえず、ベルティーナチェックを入れるか」
「そうですね。シスターが見て問題ないと判断されるようでしたら、マグダさんたちにもお勧めしましょう」
というわけで、エステラとベルティーナを第二公演へと送り込むことに決め、当人たちに事情を説明しに向かった。
判断はあの二人に任せよう。
ベルティーナを送り出し、代わりに俺とジネットが店番のガキどもに付く。
結局、会場をのんびりと見て回ることは出来なかったか。
まぁ、また後で知り合いのブースに顔でも出しに行けばいい。
実際歩いてみて思ったが、結構盛りだくさんな内容になっているな。
食い物が、若干甘い物に寄り過ぎているが、ガキどもはもちろん、大人も楽しめる催しになっている。
「各区のラーメン屋でも集めればよかったな」
「ラーメン博覧会ですか? それはまた別の機会にやればいいじゃないですか」
そんな何回もイベントをやりたくないんだが?
「自分らがそんな話してるさかい、ラーメン食べたぁなってきたわ」
「ラーメンは、スープを仕込んでないので無理ですが、焼きそばなら作れますよ」
「おぉ、いいなぁ。外で食う焼きそばって美味いんだよな。じゃあジネット、頼めるか」
「はい。では、作ってきますので、お店と子供たちのことをお願いしますね」
言い残して、ジネットが陽だまり亭二号店へと駆けていく。
ジネットの作る焼きそばは、野菜たっぷりの豪華仕様だ。
完成が楽しみだ。
「ほんで、残された、ウチと、自分と、幼気な子供たち」
光の微笑み亭には、レジーナが言うように俺とレジーナと五歳男児と六歳女児しかいない。
「ほなら、健全に聞こえる性教育、始めよか!」
「えっと、レジーナさんが変なこと言い出した時は――」
「シスターを呼ぶ!」
「「シスター!」」
「ごめんなさい、冗談です! せやから呼ばんといて! お昼ご飯遅ぅなってまうさかいに!」
うんうん。
ガキどもに施した防犯訓練、役立っているようで何よりだ。
結局、その後焼きそばを持って戻ってきたジネットに叱られ、芝居を観終わったベルティーナにも叱られて、レジーナは「なんで同じことで二回も……」と萎れていた。
だから、目に見えている地雷をわざわざ踏みに行くなってのに。
そして、ナタリアたちのお芝居は、一部修正が入ったものの、上演続行することが決まった。
あとがき
皆様がこれを読んでいるころ、
私はもう、年を越しているでしょう
20\(≧▽≦)/25!
……いや、それはさすがにない!
Σ(゜Д゜;)
年をまたいでの小ボケです☆
今年もどうやらこじんまりとした一年になりそうな~
宮地です☆
み・や・じ・です(☆>ω・)
今回が2024年一発目の更新です!
皆様、あけましておめでとうございます!
\(*´▽`*)/
タイムリー読者様ではない皆様、
この時はそんな感じだったんですよ~♪
本年もよろしくお願いいたします!
さて、ここで本年の運勢を占う『異世界詐欺師占い』を!
今年最初に読んだセリフが誰のセリフだったかによって、
あなたの今年一年が決まります☆
最初に読んだセリフがウクリネスだったあなたは、今年は社畜です☆
レッツ・ワーカーホリック☆
( *´艸`)
最初に読んだセリフがエステラさんだったあなたは、今までの努力が実を結びます☆
……本人の努力が一切報われてないとか言わないの! ほら、そこ! 聞こえてますよ!
努力が形になって表れてないとか、片乳すら形成されてないとか、言い過ぎですよ!
最初に読んだセリフがそれ以外のあなたは、なんか、こう、いやっほぅ~いな感じです☆
いやっほぅ~い(*´▽`*)/
いえ、
リアルタイムでここをご覧の読者様の多くが、
ウクリネスのセリフで幕開けなんだなぁ~とか、思っちゃいましたもので
ついつい(≧▽≦)
あ、ちなみに、上の占いはデタラメですので
占いとかめっちゃ気にし過ぎちゃうという方、全然気にしなくて大丈夫ですよ!
私、オーラとか見えませんし、手相もありませんし!
……いや、手相はありますね!?
ただ、どれがなんだかさっぱりです
\( ̄▽ ̄)/
え?
本編飛ばしてあとがきから読んだ場合の運勢ですか?
そんな人がいるのでしょうか?
……ほぉ、割といるっぽい。
では、
最初に読んだセリフが宮地さんだったあなたは、ん~…………おっぱい!
もう、今年はおっぱいです!
いえ、おっぱい運とかじゃなくて、
今年はもうおっぱいなんです!
ですので、もう自分から進んでアピールしていってください。
語尾をおっぱいにするだとか、
書初めに『おっぱい』と書いてみるだとか
「あけおめ」のところを、「あけおぱ」と言ってみるだとか
もういっそ「ぱいおつ」でもいいかと!
映画も、大人料金とか子供料金ではなくおっぱい料金で入場してください。
2024年は、そんな年です!
……新年早々、私は、一体、何を言っているんでしょうか?
(;・_・)
あぁ、きっとあれですね、
除夜のおっぱいで昇華し切れなかったおっぱいが残ってたんでしょうね。
昇華不良なのか、消化不良なのか
でもまぁ、残り乳には福があると言いますし。
縁起ものですね☆
あぁそうでしたそうでした。
最近、デパートでもコンビニでも、どこでもおせちが売ってるじゃないですか?
だから、お子様でも認識してるんでしょうねぇ
三歳か四歳くらいの、ちょっと舌っ足らずな女の子がですね、
コンビニの前に貼ってあったおせちのポスターを指さして
女の子「おちちー!」
って言ってまして。
きっと、あのご家庭ではおせち料理ではなく、お乳料理が振る舞われているのでしょうね、毎年。
……危うく後をつけかけてしまいました(;゜―゜)
だって、お乳料理ですよ?
重箱の隅と言わず、どこを突っついてももれなくぷるんぷるんしてるんですよ!
よくないですか?
いいや、いい!
(  ̄□ ̄)すごく、いい!
あぁ、ちなみに、
別のお子様なんですけども、
回転寿司のお店を指さして
「おちちー!」って言ってたこともありましたね
回転乳!
行ってみたい!
あれですか?
回ってないヤツはタッチパネルで注文していいんですよね?
タッチパネル!?Σ(゜Д゜;)
……はっ!?
普通の言葉なのに、なんだかドキドキしてしまいました
これが……末期?
まぁでもお正月なんでね、お乳屋さんに行ってお乳をいただきたいものです。
江戸前乳なんて贅沢は言いません
回転乳で充分です
最近の回転乳は味もサービスも最高ですからね!
チラシ乳に稲荷乳、巻き乳、握り乳!
お腹いっぱい堪能したいものですね☆
そして、帰ってからはお乳料理を突っついてね。
いや~、お正月って楽しいですね☆
お正月\(≧▽≦)/大好き!
えっ!?
なんですって!?
家の前に『チチマイ』が来てるんですか!?
こいつは縁起がいいですね!
ご近所ではめっきり見かけなくなりましたもんね、乳舞
私が子供のころは、乳舞が各ご家庭を巡ってねぇ
子供たちが後ろをわらわらついて行ったりして
私なんか、ぴったりくっついてましたからねぇ、乳舞に!
お正月と言えば、乳脅しの音なんかも風流ですよね!
かこーんというか、ぷぅ~んというか!
(≧▽≦)
なかもう、考えるだけでテンション爆上がりですね!!
( ゜∀゜)o彡゜
――と、今年も一年、こんな感じで生きていこうと思います。
飽きずに、呆れずに、
本年も、どうぞよろしくお願いいたします。
宮地2024拓海




