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異世界詐欺師のなんちゃって経営術  作者: 宮地拓海
第二幕

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171話 馬車の中も外も騒がしい

「あの、お花を買ってもよろしいでしょうか?」


 なぜここに来て言うんだ、ウェンディ。


 ルシアの馬車は、つい前日通ったばかりの街道を走行中である。

 二十九区なう。


「……帰ってからミリィに頼んでくれないか?」

「いえ、あの、マーゥル様にお渡ししたいなと思いまして」

「だったら、出てくる前にミリィに売ってもらっておけばよかったのに!」

「長い馬車移動では、お花も元気をなくすかと思いまして」

「ミリィのとこはサービス最高だよ!? 店員は可愛いし、豆は押しつけないしっ!」


 なんてことだ。

 改めて考えるとミリィ、最高じゃないか!

 よし、今度会ったらいいこいいこしてやろう!


「申し訳ありません。粗品に関しましては、私たちで責任を持って処分いたしますので、何卒ご容赦を」


 ウェンディがぺこりと頭を下げる。


「ウェンたんを困らせるな。降りろカタクチイワシ。そして三角座りで付いてこい」

「いや、無理だわ!」


 三角座りでどう移動しろってんだよ。

 三角座りで馬車並みのスピード出したら、それはそれでキモいって拒絶するんだろう、どうせ!


「大丈夫、安心してほしい思う、友達のヤシロ」


 斜向かいのその隣の席から、ギルベルタが「きらーん!」と輝く視線を向けてくる。


「必ず出来る思う、友達のヤシロなら!」

「無理だっつの!」

「マスター出来る思う、友達のヤシロなら!」

「したくもねぇし、する予定もねぇよ!」

「ヤシロ。もしマスターした暁には、友人としてちょっと距離を取らせてもらうことにするよ」


 隣の席に座るエステラが、拳一つ分だけ俺から遠ざかる。

 そのまま外に突き落としてやろうか?


「しかし、この席順は気に入らんな!」


 ギルベルタとウェンディがいるにもかかわらず、ルシアが地味にイライラしている。

 その原因は馬車の席順にある。


「なぜ私がカタクチイワシの隣なのだ! 降りろカタクチイワシ! そして『ふしうき』で付いてこい!」

「水もないのに『ふしうき』が出来るか!」


 そして相変わらず推進力がねぇよ!


 本来、六人乗りのルシアの馬車に、現在は七人が乗っている。

 乗れないことはないのだが、四人掛けになる方の席は、そこそこ狭くなる。

 領主にそんな狭い思いをさせるわけにはいかない。……ということで。


 上座には――エステラ、俺、ルシア。

 下座には――ナタリア、セロン、ウェンディ、ギルベルタ。


 という順番で座っている。

 ルシアの前にウェンディとギルベルタを配置したのだが、ルシアの不機嫌は収まらなかった。


「ギルベルタとウェンたんに挟まれて、両手に花ってしたかったぞ!」

「そうすると、下座になるか四人掛けに座らせることになる、エステラ様を」

「エステラはそんなことを気にするタイプではない!」

「なに勝手なこと言ってくれてんですか、ルシアさん?」

「胸元薄いし、省スペースだし!」

「あなたもねっ!」

「大きな胸をぶらさげたままで失礼します――。お二方とも、少し落ち着いてください」

「「黙れナタリアっ!」」


 なんだか、ここの領主間の仲が急激によくなっているような気がする。

 いつの頃からか、ルシアはナタリアを「給仕長」とは呼ばなくなっているし、ギルベルタも「エステラ様」と名前で呼ぶようになっていた。

 四十二区に触れると、人は皆フレンドリーになる魔法にでもかかるのだろうか。俺にとっては呪いみたいなもんだがな。


「ヤシロ様はいかがですか? 御不快な点などございませんか?」


 ナタリアが俺に尋ねてくる。

 不快な点……


「快適だぞ。スペースすっかすかだし」

「うるさいよヤシロ!」

「降ろすぞ、カタクチイワシッ!」


 怒る両領主と、にんまりほくそ笑むナタリア。

 ……お前のオモチャにすんじゃねぇよ。


「つか、なんで俺がこっちなんだよ。女三人の方がよかったろう?」

「私ども給仕が、お客様を差し置いて上座に座ることなど出来ません」

「同じ意見、私も」

「んじゃあ、ウェンディ……は、セロンの隣がいいんだよな」

「は、はい。お恥ずかしながら」


 薄く頬を染めて、ウェンディがチラリとセロンを見る。目が合って笑顔を交わす。

 叩き出すぞ、爽やか新婚夫婦!


「おい、男! 私のウェンたんにベタベタするな! なんの権限があって隣に座っているのだ!?」

「彼はウェンディさんの旦那様ですよ、ルシア様」

「そして、ルシア様のものではない、ウェンディさんは」

「黙れ、両給仕長! 正論など聞きたくない!」


 いや、正論なら聞いとけよ。


「と、言いますか。私は、ヤシロ様の隣に座って気にしない素振りを装いつつも、馬車が揺れて肩が触れる度にちょっとにやにやしているエステラ様を真正面から見物出来る特等席をお譲りするつもりはありません」

「ちょぉーっと! 誰がにやにやなんかしてるのさっ!?」

「ご自分の胸にお聞き…………もとい、ご自分のすっかすかの胸にお聞きください」

「なんで言い直したぁー!?」


 馬車の中で暴れんなよ。

 乳偏差値じゃ、ナタリアの圧勝なんだから。


「にやにやはしている、ルシア様も、先ほどから」

「はぁ!? 世迷いごとを口にするでないぞ、ギルベルタ!?」

「いつもより口数が増えている、ルシア様は、友達のヤシロといる時は」

「それは、こいつがくだらない顔でくだらないことばかりするから苦言を呈しているだけで、いわば不可抗力というものだ!」

「紙に書いて練習している、ルシア様は、『黙れカタクチイワシ』シリーズを」

「なっ、なぜ知っているのだっ!?」


 いや、認めちゃったよ……つか、『黙れカタクチイワシ』シリーズってなんだ。


「両隣りでぎゃーぎゃーうるせぇよ、お前ら」

「黙れカタクチイワシっ! 濡れた髪が半乾きの状態で寝かしつけて、おかしな寝癖を付けるぞ!」

「……何パターンか書き留めて、採用されたのがそれ?」


 そのシチュエーション、とりあえずお前のとこで風呂入って一泊してるからな。

 あり得ないよな。分かるよな?


「さすが英雄様です。どの区の領主様とも対等に渡り合い、ともすれば優位に立たれている……」

「なぁ、セロン。とりあえず確認したいんだけど……、お前、俺のこと嫌いなの?」


 持ち上げ方が微妙な上に非常に不愉快だ。

 こいつらと対等って、凄く嬉しくない。


「それよりもナタリア」

「なんでしょうか?」

「この街道沿いに花屋ってあるのか?」

「英雄様っ!」


 ウェンディが手を合わせて、ぱっと表情を輝かせる。

 そんな嬉しそうな顔すんなよ、これくらいのことで。ちょっと寄ってもいいぞってだけの話じゃねぇか。


「聞いて、セロン。英雄様が私の話を覚えていてくださったの!」

「さすが英雄様、頭脳明晰故に記憶力が優れているんだね」

「そして、花屋を探してくださったの!」

「思いやりの心が温かい、慈愛に満ちた方だね」

「英雄様にご相談してよかった!」

「人を導く器をお持ちだから、間違いがないよね!」

「よしお前ら、今すぐ飛び降りて徒歩で帰れ!」


 鳥肌が立ち過ぎて語尾が「コケー!」になりそうコケー!


「称賛が行き過ぎて最早気持ち悪いコケ! 昔みたいに、もっと普通にしててコケ!」

「ヤシロ……語尾があほっぽくなって、物凄くヤシロっぽいよ」

「コケー!」


 失礼なエステラに威嚇をしておく。

 というか、エステラが「普通に接して!」と、繰り返し訴えている理由が少し分かった気がする。

 これは…………つらい。


「そういえば、あの美しいニワトリ人族のネフェリーたんは元気か?」

「あぁ、そういや、明日ドーナツ食いに来るって言ってたな」

「くぅ~……今日も泊まりか……」

「帰れよ! つか、仕事しろ!」

「仕事仕事と……私と仕事、どっちが大事なのだ!?」

「仕事! そして、その仕事をするのはお前だ!」


 職務放棄はギルベルタの専売特許かと思っていたが、ルシアの方が酷くなってきたな……


「ヤシロ様。御者に確認しましたところ、この先に花屋があるそうです」

「じゃあ、そこに停まってもらってくれ」

「セロン、聞いた!?」

「あぁ、聞いたよウェンディ!」

「「さすがは英雄様、お心がお優し……」」

「コケーッ!」


 威嚇しながらウェンディとセロンを引き離す。

 こいつらダメだ。隣に置いておくと「自分たちワールド」を展開して帰ってこなくなる。

 セロンの隣に体をねじ込んで、代わりにウェンディを俺が座っていた席へと追いやる。


「え、英雄様っ、私が領主様と並んで上座など、恐れ多く……」

「英雄様命令」

「あぁっ! 悩ましいっ!」

「ウェンディ、頑張って! 僕が見ているよ!」


 頭を抱えるウェンディと、拳を握って応援するセロン。

 ……こいつら、昔はもっとまともな人間だったのになぁ…………やっぱあれか、陽だまり亭の魔法か? ……どんどん残念化していく、呪いとも言うが。


「じゃあ、セロン。君はボクと交代ね」

「えっ!? そんな、領主様を差し置いて僕が上座になんて……」

「領主命令」

「あぁっ!? 悩ましい!」


 にへらっと、小悪魔のような笑みを浮かべてセロンを地獄へ突き落とす。……こいつ、鬼だな。


「ルシアさんはウェンディの隣でご満悦だし、ウェンディはセロンの隣で嬉しいでしょ?」

「うむ! よい気分だ!」

「はぁ……上座なのは、落ち着きませんが……セロンがいてくれれば……」

「僕も、ウェンディと一緒なら」

「ほら、丸く収まった」


 どんなもんだと薄い胸を張るエステラ。


「そして……」


 エステラの向こうで、ナタリアがぽつりと呟く。


「さり気なくヤシロ様の隣をキープし続けるエステラ様もまた、ご満悦なのでした」

「なっ!? ち、違うよ!? ボ、ボクはただ、万事丸く収まるように……!」

「四人掛けになって、より密着度アップで、うっしっし……」

「うっしっしなんて思ってないよ!? ホントだよ!? なんなら換わるかい!? ボクドア側でも全然構わないけど!?」


 エステラ。なぁ、エステラよ。

 必死になればなるほど嘘臭くなるから、もう、やめないか?


 やがて、徐々に減速を始めた馬車が停まる。

 大きな花屋の前だ。

 すげぇデカい。

 ファミレスが丸ごと花屋になったような大きさだ。ぐるっと回るだけでも大変そうだ。


「それでは、少し見させていただきます」


 セロンとウェンディが恭しくお辞儀をして馬車を降り、花屋へと入っていく。


「お前らも見てくるか?」

「結構だ。豆はいらぬ」

「ボクもやめとく」


 ルシアもエステラも、花には興味を示しつつも、豆のことを思って店には入りたくないらしい。

 確かに、入った瞬間『お客様』認定されて、豆をどっさり持たされそうだもんな。


「あ、いえ。結構です」

「まぁまぁ、そう言わずに!」


 馬車の前がなんだか騒がしい。

 セロンたちを降ろすために真っ先に馬車を降り、ドアの開閉を請け負っていたナタリアが、馬車の外で店のオッサンに声をかけられているらしい。

 ……店の前に立っただけで豆を押しつけられているのか?


 助け舟でも出してやろうかと腰を上げたのだが……


「……そうですか。では、遠慮なく」


 なんだか決着がついてしまったようだ。

 あぁ……また豆地獄か。馬車が豆臭くなるんだよなぁ……


「おい、ナタリア。今度は何豆をもらったんだ」


 半ば辟易とした気持ちで馬車の外に顔を出すと――


「あぁ、ヤシロ様。見てください。こんなにいただいてしまいました」


 ナタリアが、色鮮やかな花々に埋もれていた。

 バラや胡蝶蘭。ユリやガーベラ、マリーゴールド。

 見たことのある花から、見たこともない花、見たことはあるけど名前を知らない花まで、多種多様の花に囲まれていた。


「こんなにいただいても持て余すとお断りしたのですが……」


 冷静さの中にやや呆れたような表情を浮かべ、ナタリアが山と積まれた花々を見下ろしている。


「……えっと、どしたの、それ?」

「いただきました」

「……誰に?」

「あちらの……」


 と、ナタリアが大きな花屋の店先を手で指し示す。

 そこには二十人くらいの男が、緑のエプロンをして店内からこちらを……ナタリアを窺っていた。

 あの中の誰かか?


「従業員の方、全員から」

「全員から!?」


 おいおい、ナタリア。なに急にモテ期到来しちゃってんの?

 などと思っていると、花屋の隣の肉屋から、初老のジジイと、口髭のオッサンが巨大なハムを握りしめて出てこようとして、入り口でつっかえて、ハムで互いを殴り合う大喧嘩を始めていた。


 ……なんだ? どうなってんだ?


 戸惑う俺の後ろを、何人もの街の人が通り過ぎていく。


「うぉっ!? めっちゃ美人!?」

「まぁ、なんてお美しいのかしら……」

「マジキレーじゃん!」

「あぁ……お姉さま」

「婆さんの若い頃の七十四倍キレイじゃ……」


 などなど。

 あっちで「はふぅ~……」こっちで「ほふぅ~……」と、誰も彼もがナタリアを褒め称え、見惚れ、ため息を漏らしていく。


 え、なになに? 怖い怖い怖い!


「お姉さん! どうかウチの肉を!」

「いや、捕れたてのウチの魚を!」

「ワシの作った桐箪笥をっ!」


 老若男女問わず、手に手に贈り物を携えて人が集まってくる。


「ヤバい! ナタリア、乗れ!」

「えっ、でも……」

「いいから!」


 このまま放置すればパニックになりかねない。

 俺は強引にナタリアの手を引き、馬車へと引っ張り上げる。

 群がってくる者たちをシャットアウトするように馬車のドアを力任せに閉じた。


 ………………はぁ、はぁ、はぁ……。


「……ナタリア。何か心当たりは?」

「さて……」


 ナタリア自身、なんでこんな騒動になってしまったのか、思い当たる節はないらしい。


「ですが、まぁ……」


 自信なさげに小首を傾げて、ナタリアは言う。


「物凄く美人であるという自覚はありますね」


 ……くっ、街の連中の反応を見るに、否定し難いっ!


「美人だからか、ナタリアさんが、贈り物をもらえた理由は」

「分からん。……が、そうかもしれない。認めたくないが……なんかめっちゃ悔しいから出来る限り認めたくはないのだが…………そうかもしれない可能性が否定しきれない…………っ!」


 なんだろう、この悔しさ。

 ナタリアは確かに美人だし、器量もいい。

 黙ってさえいれば、男が寄ってくるのも頷ける。黙ってさえいれば。


 だがっ!


「そのドヤ顔がものっすげぇムカつくから認めたくないんだよな!」

「すみませんねぇ、ドヤ顔までもが美人で」


 くぅっ! なぜだ!? なぜこいつがモテる!?

 これがミリィやジネットならすんなり受け入れられただろうに!

 なんとなく、ナタリアとレジーナがモテるのはイヤだ! なぜか俺が悔しいから!


「エステラ様も、少しの間外に立たれてみますか?」

「……やめとく。ボクは『そういう目』で見られにくい外見だと自覚しているからね」


 エステラがナタリアと目を合わせようとしない。

 顔を背けるその様は、敗者であると認めてしまっている者の悲哀を滲ませていた。


「しかし、そうなるとウェンたんが心配だな」


 ルシアが険しい表情で呟く。

 確かに。ウェンディは儚げな印象の美少女だ。飢えた獣の中に放り込めば一瞬のうちに襲いかかられ捕食されてしまいかねない。

 セロンが付いているから安心だとは思うが……


「少し様子を見てくる」


 言うや否や、ルシアは立ち上がり馬車のドアを開け放つ。

 幸い、先ほど群がっていた連中はいなくなっていた。


 美しく長い髪をふわりとなびかせて、馬車から降り立つルシア。

 太陽の光を浴びて、絵画のような美しさを誇るルシアの美貌が一層際立つ。


 ……が。


「あ、こんにちは」

「観光ですか? ごゆっくり」


 人の好さそうなお婆ちゃん二人組に笑顔で会釈をされただけだった。


 花屋で働く男たちも、肉屋のジジイもオッサンも、桐箪笥屋のご長寿さんも、み~んなルシアには見向きもせずに通常業務に戻っている。


 ルシア…………これは、恥ずかしい!


「…………」


 無言で俯き、足早に馬車へと戻ってくるルシア。

 後ろ手でドアを閉めると、全身から暗黒色のオーラを噴出させる。


「エステラ……宣戦布告の申請はどうすればいいんだったかな?」

「ルシアさん落ち着いて! 大丈夫! 好みってありますから!」


 エステラが必死にルシアを宥める。

 ギルベルタがルシアの頭を撫でるも、その苛立ちは収まらないようだ。


「お待たせして申し訳ありませんでした。ただ今戻り…………何があったんですかっ!?」


 ドアを開けたウェンディが、車内のカオスな空気に目を見開く。


「ウェンディ。なんともなかったかい?」

「え? なんのお話でしょうか?」


 エステラの問いに首を傾げるウェンディ。

 この様子では、男どもにもみくちゃにされたなんてことはなさそうだ。


「ちなみにセロンは、何か変わったことはなかったかな?」


 イケメン代表のセロンにも、同じ質問を投げるエステラ。

 だが、同様に、セロンも特に異常はなかったと言う。


「…………ナタリアだけが、異常にモテる街……」


 エステラが、自分の発言に身震いをする。

 一体、この街はどうなっているんだ……謎が多過ぎる。


「とにかく、マーゥル様のお屋敷へ向かいましょう…………ふふん!」


 ナタリアが、物凄く勝ち誇った顔で提案し、俺たちは……それに従うほかなかった。



 ちなみに、花を購入してきたウェンディとセロンは、お揃いの『ソラマメの指輪』(42カラット)をもらっていた。……42カラットってなんだよ。ソラマメのくせに。







いつもありがとうございます。


レビューをいただきました!

ですが、申し訳ありません! お返事は次回とさせてください。


次回、たっぷりお返事させていただきます。



といいますのも、

今回、カッツカツなんです!


撮って出しならぬ、書いて出しです!

誤字とか、文法間違いとか、用法間違いとか、「お、この角度イケてんじゃね」的勘違いとか、

多分に含まれるかもしれません!


発見した方は、そっと心の奥底にしまい込んでおいてください。





というわけで、今回の本編は短めです。(6000文字)

マーゥル邸へたどり着けませんでした。


次回こそ、たどり着いてみせます!




さて、なぜカツカツになっちゃっているのかというと……三巻の書籍化作業……では、なく。(あ、もちろんこちらもぽぃんぽぃん頑張ってますよ!)

あれは……とある週末。


三巻の執筆がノリに乗っていた私は、ついつい睡眠時間を忘れてしまい、4時就寝(←執筆楽しかったの!)6時起床(←仕事上仕方なかったの!)ということになってしまい、

まぁまぁ、アドレナリン出して乗り切れるや~、と

てってりーぷっぷーとご出勤したのですが、


なぜか眠い。

すげぇ、眠い。

寝たのに! お布団でころんってしたのに!


でも仕事があるので寝てられないと、デスクに向かってお仕事してたんですね。

ピンセット(←必需品)を握りしめて、お仕事をしていると、

徐々に「うつら~うつら~」してきちゃって、「いかんいかん……寝ちゃダメだ寝ちゃダメだ」って、舟を漕いでいたんです。


そしたら……


「にゃ~ん」


って、足元で可愛い子猫の声がしたんです。

「え?」って、足元を見てみると、子猫が四匹。

こっちを見上げて「にゃ~ん」って。


めっちゃかわいいっ! なにこの子たち!? 可愛い!?


って、テンション上がってたら、その子猫が「ぴょ~ん!」ってデスクに乗ってきて、

私の手に「すりすり~」ってしてきて、


「むはぁ~! かわえぇえ!」


って、思ったところで、「ガクンッ!」と、体が揺れて、

あ、私寝てる!? これ夢だ!

って、気付くと同時に、右手で握っていたピンセットが左手の人差し指に「ザクゥゥウウッ!」


私「ぎゃああああああああっ!」

上司「どうしたっ!?」

私「ネコが……っ!」


……って、言いかけたところで、「あ、違う。アレ夢だから、上司にバレるとマズい。『お前寝てたのか!?』って怒られちゃうから、冷静を装ってなんでもないフリしなきゃ!」って思い直して、

す~っごく冷静に、


私「あ、すみません。『ネコ』ではなく『ピンセット』の間違いでした」(キリッ!)

上司「いや、どんな間違いだよっ!?」



いや~、凄く心配されちゃいましたねぇ。


「大丈夫? 疲れてない? ストレス、溜まってない?」って。


指先って、細い血管が多くて、切ると血が物凄く出るんですよね。

なので、怪我は大したことなかったのに、見た目だけ仰々しくて、

で、手当てしたり、なんだかんだしてると、仕事が全然終わってなくて、

仕事しなきゃな~って仕事してたら…………現在カッツカツに……



まぁ、そういうわけでして、今回はあとがきも短めで失礼しますっ!


って、すでになんかもう長いっ!?



ちなみに、怪我は大したことなかったです。

もう完全に血も止まりましたし、すっかり傷口も塞がりましたし、ちゃんとおっぱい大好きですし、

何も問題ありません。



ただ、ドキドキしました。

あんなリアルな夢を見るなんて。

寝る直前の風景がそのまま夢にスライドしていく不思議体験をしてしまいました。……ポケモンGO! 的な感覚でしたね。


ということがあって今日はカッツカツでしたが、

三巻ともども、二幕も頑張りますので、また遊びにいらしてくださると嬉しいです!



なんでナタリアだけモテるのか!?

そこらへんも追々……


次回もよろしくお願いいたします。

宮地拓海


P.S.感想欄のお返事、もう少し時間が出来たらぼちぼちお返しします。期待せずにのんべんだらりとお待ちくださると幸いです。


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