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二色眼の転生者《オッドアイズ・リ:ライフ》  作者: でってりゅー
第三章 ライゼヌスを覆う影
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第六十七話 楽しい下水道進行

この話書く前に近所の川見に行ったんですけど思ったより周りは綺麗でした

やっぱり定期的に掃除が入ってるんですね

川の中で小魚が泳いでてふつくしい……かったです

ただし小蝿テメェはダメだ


後書きで現在のクロノスのステータスを書いてあります

次回投稿は来週末22時です


 身支度を整え、ジェイクと共に俺が潜入する箇所へと向かう。

 結局ジルミールのことは父親であるジェイクには秘密にすることとなっている。

 神様であるギルニウスが選別した囮部隊は、既に大勢の騎士団員に囲まれて開始したそうだ。

 俺が潜入する王都郊外では必要最低限の人員しか寄越されてない。

 現地に着くと坂田が待っていた。


「やぁクロノス君。こんばんわ」

「お疲れ様です」


 挨拶を済ませると坂田の案内で王都を囲む外壁に沿ってを移動し、一箇所だけ地下の下水道へと続く横穴がある。


「ここが君の潜入場所だ。これは王族が緊急時の脱出用に使う箇所の一つなんだが、カモフラージュの為に手入れは一切してないらしい。臭いがキツイらしいけど、ここを通れば王都のどこへでも出られるそうだ」

「……この穴がですか」

「そう。ここから」

「はぁーん?だから俺にしかできないんですか」

「そういうことだね」


 地下の下水道へと続く穴を見て遠い目をする。

 いや、その穴がね?

 小さかったんだよ、俺が一人ギリギリ通れるぐらいの大きさしかないんだよ。

 つまり、これ……子供にしか通れない。


「ふざけんなよアンニャロォー!」


 何が君にしかできないだよ!

 あーそうだろうね俺にしかできないだろうね!

 だって大人じゃこの穴通れないもんねチキショウが!!


「そうカッカしないで。気持ちはわかるけど」


 憤怒する俺を坂田が宥める。

 しかしこれに関しては文句を言わずにはいられない!

 珍しく神様が頼ってくれるから張り切ってたのによ!

 別に俺じゃなくてもよくね!?


「だが実際、この作戦には君が一番向いている。いや、君にしかできない。普通の子供ではこの穴に入る勇気も、教会に潜入する胆力もないからね」

「理解はできるが納得はしかねます……あんの神様は」

「その怒りは全てが終わってからぶつければいいだろう?今は目の前の問題を解決しよう」


 坂田の言う通りだ。

 子供たちが、いつインスマス教会の奴らが言ってた生贄にされるか分からない。

 無理な突入より、隠密行動の方が子供たちの安全を確保しやすい。

 もうやると言った以上、文句は言えないしな。

 まぁ神様が立案した作戦だ。

 潜入するまでの下水道内に危険はないだろう。


「この下水道で教会の近くに出て、そこから内部に潜入してくれ。潜入方法は君に任せる」

「うぃっす」


 そんなやり取りを坂田としていると、不思議そうな顔でジェイクが俺たちを見ていた。


「クロノス……君は、いつからサカタ文学大臣とそんなに」


 どうやら俺と坂田が親密なのが気になるらしい。

 歳もかなり離れてるし、そりゃ不思議か。


「ちょっと共通の趣味がありまして。ね、坂田さん?」

「ええ、息子さんには良い助言を頂いております」


 同じ異世界の人です、なんて正直に言う訳にはいかないので適当に誤魔化しておく。

 その答えに「はぁ……そうですか」といまいち納得してないジェイク。

 でも一生知ることのない話だろから、さっさと話題を切り替える。


「そろそろ行きます。坂田さん、教会までのルートを教えて下さい」

「あぁ、いや、それなんだがね?」


 歯切れの悪い坂田。

 もしかしてルートに問題があるのかと思っていると「お待たせいたしました」と背後から声が聞こえる。

 振り返ると、見覚えのある外套を纏ったベルが立っていた。


「ベル!?なんでここに!?」

「クロノス君、お待たせしてすいませんでした。支度に手間取ってしまって」


 無事だったとは国王から聞いていたが、やっぱり直接顔を見ると安心する。

 しかし、支度とは一体何のことだろう?


「教会までの道案内、しっかりと勤めさせていただきます!」

「はい?まさか、ベルも一緒に行くってことか!?」

「そうですけど……聞かされてなかったんですか?」

「聞いてないよ!てか、君は絶対に付いてきちゃダメでしょ!」


 国の第一王女を連れて誘拐犯のいる教会まで行くってどう考えても馬鹿だろ!

 何考えてんだ神様は!!


「ちょっと坂田さん!?これどういうことですか!?」

「いや、私も反対したんだが……下水道内は道が複雑で王族しか外に出るルートを知らされていないそうなんだ」

「ですので、私がクロノス君の案内役として選ばれたのです」

「なぜ!?どうして!?ホワイ!?」

「ほ、ほわ?えーと、他の方だと下水道を通れないので」


 そうでしたぁ!

 この下水道の入り口を通れるのは子供だけだった!

 でもだからって国の姫を下水道に連れて敵の所まで出向くのはちょっと……。


「ベル、お前自分の立場分かってるのか?国の姫様が敵陣に護衛も無しに潜入するなんて……」

「護衛はクロノス君がいます。それに、自分の立場も分かっています。一国の姫として、国民が苦しんでいるのですから……そんな時に何も出来ないのは嫌なんです。ですので、絶対についていきます。クロノス君にダメと言われても……それにクロノス君だけでは下水道の内部で迷ってしまいますから」


 いい笑顔で言ってくれるなぁオイ。

 自分がいなければ教会には辿り着けないぞ、と遠回しに言っているのだ。

 さすがは一国のお姫様、いい教育受けてるな。


「わかったよ。ただし、絶対俺から離れるなよ」

「はい。ご迷惑はおかけしません。必ずお役に立ちます」


 可愛い笑顔で役に立つと言い切るベルに一抹の不安を覚える。

 この子はこれから危険な場所に行くって本当にわかってるのだろうか?

 しかし連れて行かなければ道が分からないのでもう諦めることにする。

 下水道に繋がる小さな穴にベルから先に入る。

 身を低くしてギリギリ頭が天井にぶつからないようだ。

 彼女は懐からカンテラを出すと先を照らすが、どこまでも深い闇が見えるだけだ。

 さて、じゃあ次は俺が──


「クロノス」


 身を低くして穴に入ろうとするとジェイクに呼び止められた。

 振り返ると暗い表情でこちらを見ていた。


「何ですか、父さん?」

「……我々大人の事情に、君を巻き込んでしまってすまない」


 何故か謝られてしまう。

 騎士団の手伝いをさせてしまうのに負い目を感じてるのだろうか?

 別に気にすることでもないと思うが。


「私は反対したのだが、子供の君に、とても重い役目を押し付けてしまった……」

「なんだそんなこと──」

「無関係な君を危険な場所に向かわせることを親としてすまないと思っている」

「無関係じゃありませんよ。攫われた子供の中にはクラウラ姉さんだっている。姉さんを助けるんだったら、俺にだって無関係な話じゃないですよ」

「クロノス……」

「父さんは俺に遠慮しすぎなんですよ。俺はジルミールじゃないんだ。信じて『やり遂げてこい』ぐらい言ってください」


 ジェイクは俺の言葉に驚くとしばし思案する。

 俺をもう一度見つめた時、もうその眼に不安はなかった。

 しっかりと俺を見つめ、


「行ってこい。信じてるぞ」


 背中を叩いてくれる。

 俺は「行ってきます」と答えると身を屈めて穴に潜り込む。

 そしてベルと一緒に、深い暗闇の中を進んで行くのだった。

クロノス・バルメルド 《ステータス》

Lv.7

しょくぎょう:サブカルクソてんせいしゃ


おぼえているワザ

ひぞくせいマホウ

みずぞくせいマホウ

こおりぞくせいマホウ

かみなりぞくせいマホウ

かぜぞくせいマホウ

つちぞくせいマホウ


とくぎ

みぎめ:よめがきく

ひだりめ:ものがよくみえる

りょうめ:げんわくマホウをうちけす

マホウを だいじゃ くも のすがたにできる


もちもの

とうめいマント

はりがね

こがたナイフ


すきなもの

らーめん

おんなのこ


きらいもの

ぎるにうす


さいきんつかいたいメイゲン

「ぜったいうらぎり☆ヌルヌル」

「きんねんまれにミラー」

「ぜったいゆる☆サンバ」

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