第9章幕間
時は少し遡り、雅の誕生会が開かれていた頃、異世界では。
ナランタリア大陸南部に位置する国、サウスタリア。ナランタリア大陸最大の国であり、大陸の半分以上を占めている。
そんなサウスタリアの最西端あるのは、シェスタリアという港街。
そしてその上空には『天空島』が佇んでいる。面積にして、およそ八千平方メートル程の巨大な島だ。
今から六日前、このシェスタリアと天空島で、多数のレイパーとの大規模な戦闘が繰り広げられた。死者を三百人以上も出し、街は壊滅寸前という被害を出しながらも、何とか全てのレイパーを撃退したというところ。
復興活動は今もなお続いており、シェスタリアに四ヶ所ある避難所はまだたくさんの人で溢れかえっている。
現在時刻は、午後二時十六分。
シェスタリアの中央部にある、一番大きな避難所の前では、現在生活物資の配布や炊き出しが行われている最中であった。
たくさんの人がボランティアとして復興活動の協力をする中には、十代前半くらいの学生の姿もちらほらと見える。ウェストナリア学院の学生達だ。今回の事件の話を聞き、何か自分達が手伝えることはないかと駆けつけたのである。
生活物資の運搬作業に勤しんでいる少女が二人。
一人は、薄紫色のウェーブ掛かったセミロングの髪型をした、ブラウンのロングコートを身に付けた娘。背中からは白い羽が伸び、地上から僅か二メートルくらいのところをダラダラと飛んでいた。大きな籠に紐を括り付け、両手から下げるようにして運んでいる。中には大量の生活用品が入っていた。
もう一人は、緑色のロングヘアーの髪型をした、白衣のような見た目のローブを身に付けた娘。クセっ毛なのか、前髪の一部が上に向かってハネている。手には、全長二メートル程の黒いスタッフが握られており、先端には直径二十センチ程の赤い宝石が日の光を受けて妖しく光を放っていた。彼女は薄紫色の髪型の娘とは対照的に、キビキビと歩いている。頭上には、巨大な籠がフワフワと浮いていた。中身は同じく、生活用品だ。
ファム・パトリオーラとノルン・アプリカッツァである。薄紫色の髪の娘がファムで、緑色の髪の娘がノルンだ。
気だるげな顔で、果たしてやる気があるのか疑問なファムを、ノルンが半眼で睨む。
「ちょっとファム、もっと真面目にやりなよ。その気になれば、私の倍の速度で移動出来るでしょ」
「いやいやノルン。無茶だって。これ滅茶苦茶重いじゃん。無理無理」
「全く……」
言ったところで聞きやしないのは分かっているが、どうしても言わずにはいられない。ノルンは自分のそんな性を呪う。
そんなノルンの気も知らずに、ファムは大きな欠伸を漏らした。
「もぅつっかれたぁ……。何か朝からずっと力仕事ばっかり。倉庫と避難所を行ったり来たりって……女の子にやらせる作業じゃ無くない?」
「適材適所! こんな量、大人でも運べないんだから。私の魔法や、ファムのアーツが無かったらもっと大変なんだよ?」
「いやいや、ノルンは風魔法使っているから疲れないだろうけど、こっちは大変なんだって」
もう勘弁して欲しいと、心底そう思うファム。
彼女の名誉の為に言っておくと、そうは見えないだけで、ファムはちゃんと真面目にやっている。勉強等は全力の二割程度のエネルギーで適当に流しているが、今の作業はその倍。実に全力の四割くらいの力で頑張っており、普段の彼女からすれば珍しいくらいに真面目に頑張っていた。
少なくとも、朝の段階では、ファムのやる気は百パーセントも百パーセント。ノルンが手放しで彼女を褒めるくらいにはやる気があった。作業開始一時間で、やる気は十パーセント弱まで低下したが。
「私、炊き出しとか子供やペットの世話とか、そういうのをしたかったんだけど……」
「ファム、普段料理しないじゃん。大体遊びで来ているわけじゃないんだから、全くもう。あ、でも私も炊き出し、やりたかったかも。師匠のお夜食作ったりしているから、料理経験はあるし」
「そ、そっすか……」
ファムが、「え? そんなことしてたの?」と言う目でノルンの横顔を凝視する。
ノルンが今言った『師匠』というのは、ミカエル・アストラムのことである。ウェストナリア学院の女教師で、レイパーについての研究をしている研究者だ。ノルンはミカエルの研究のサポートをしており、ミカエルはノルンに知識や戦闘技術を教える間柄である。それ故の『師匠』という表現だ。
「あー、そういえば師匠、大丈夫かなぁ? 午前中は何だか大変みたいだったけど」
「おっきな荷物、ひっくり返して大騒ぎしてたよね。ミカエル先生のドジにも困ったものだねぇ」
二人が、遠い目をする。
配布予定の物資の荷を解く際、ミカエルが何をどうしたのか分からないが、中身を辺りにぶちまけてしまったのだ。幸い、箱に入ったものだったため、中身は全部無事だったが、それでも結構な量があっちこっちに散らばり、回収するのに苦労したという話が二人の耳にも届いていた。
「色んな人達に、ひたすら謝り倒してたんだろうなぁ……。あれじゃ復興支援の手伝いに来ているんだか邪魔しているんだか……」
「し、師匠も悪気があったわけじゃ無いし……」
ノルンの必死のフォロー。しかしその声に力は無い。
最も、ファムとてノルンに言われずとも、それくらいは分かっているのだが。
その時、急に冷たい風が吹き、二人の顔を撫でる。
ブルリと震える、ファムの体。
「うー、さむぅ……。もう本格的に冬だね。今日は晴れているけど、昨日までは雪が降ってたし」
「避難所は、師匠の炎魔法で作った焚き火があるから少しは暖かいと思うけど……ずっと持つわけじゃないからね。何か良い方法を考えないと」
辺りに積もる雪を見て、二人は眉を寄せる。時期が時期だけに仕方が無いが、こういう状況故に、どうしてもこの寒さを恨みがましく思ってしまった。
「あー……こんな時、ミヤビがいてくれたらなぁ」
「なんでミヤビさん? まぁ確かに人手は欲しいけど……」
ノルンの言葉に、ファムは「違う違う」と言いながら首を横に振る。
「ほら、ミヤビならこんな時、適当な理由をつけて抱き付いてくるでしょ?」
「……あー、ありそう。ていうか、絶対やる」
「暖が取れるし、こんな寒い日くらいなら抱き付かせてやるのになぁって思って。あ、いや待った」
「ん? どうしたの?」
「ミヤビが抱き付くとしたら、私じゃなくてミカエル先生か……。あの体、暖かそうだし」
「こ、こらファム!」
ファムが、ミカエルのわがままボディを思い出して言うのを、ノルンが赤い顔をして嗜める。
暖かい上に良い匂いもするし、抱き心地が良いのはノルンも知るところ。
内心ファムの言葉には同意なのだが、だからと言って肯定の言葉を口にできるほどノルンは純粋無垢な心を失っていなかった。
やんややんやと二人して騒いでいると、ふと二人の目に見知った人の姿が映る。
真紅のコートを身に着けた、銀髪のフォローアイの少女。
ライナ・システィアである。雅の仲間の一人だ。
ライナは、復興作業の現場責任者の方と何やら話をしている。
「あれ? 向こうにいるのライナじゃん? なんでこんなところに?」
「あれ? もうそんな時間?」
どうやらノルンは、ライナと会う約束をしていた様子。
聞けば、雅の捜索について、ミカエルと話がしたいという連絡があったとのこと。今日の夕方五時に、打ち合わせの予定が入っていた。
「でも向こうにいるの、ライナさんだけだね。セリスティアさんも来るって話だったんだけど……」
「ふーん。取り合えず、声掛けてみよう」
ファムとノルンは頷き合うと、荷物を置いて、彼女の方へと近づいていく。
ライナも二人に気がつき、少し驚いた顔をしたものの、すぐに微笑を浮かべ手を振ってきた。
「ちょっと早く着き過ぎちゃって……。復興作業、何か手伝えること無いかなって相談してたんです」
「あ、じゃあ配給物資の運搬作業、手伝って」
「こらファム! あ、ライナさん、気にしないで下さいね」
「あははは……でも、重そうだね」
ライナは二人が運んでいた籠に目を向けてそう言ってから、キョロキョロと素早く辺りを見回し、誰も自分に注目していないことを確認する。
「微力ながら、お手伝いさせて頂きますね」
そして、真紅のコートを裏返しにして着直すと、フードを目深にかぶった。
早着替えの時間、僅か二秒。
先程までそこにいた真紅のコートを着た少女の姿は、もう無い。
いるのは、真っ黒いフードを着た人間。
いつぞやの、雅を襲撃した際の格好とほぼ同じ姿である。
さらに気が付けば、ファムとノルンの周りには、十人以上の黒いフードを着た人物が。
ライナのスキル『影絵』によって創り出された分身達である。
本体ライナと分身ライナは、二人が運んでいた籠から少しずつ荷物を取り出し始めた。
「おぉぅ、便利なスキルだねぇ」
「でも、何で着替えたんですか?」
「ごめんなさい。私がこういうスキルを使えること、あまり人には知られたくなくて。なるべく目立たないように、ね?」
フードから僅かに顔を覗かせ、二人に控えめなウインクをするライナ。しかしこうも黒いフードの怪しい人だかりが街を歩けば、却って目立つだろうとノルンは苦笑いを浮かべる。
十一人のライナが荷物を抱えてくれたことで、二人が運ぶ籠も割と軽くなり、ファムは暢気に大喜びするのだった。
***
午後六時十七分。
ライナとノルンは、天空島にいた。
事の次第はこうだ。
夕方の打ち合わせ、参加メンバーは、天空島でレイパーと戦った者と、ノルン。
突如姿をくらませた雅とレーゼは、実は雅が元いた世界に転移したのではないか、という推測を語ったところ、全員の賛同を得ることが出来た。
実は他のメンバーも程度の差こそあれ、同じ推測に辿り着いており、全員の見解が一致していたことが賛同を得ることが出来た大きな要因だ。
すると必然的に『ではどうやって雅の元の世界に行くか』という話し合いに発展する。
だが手掛かりは無く、話し合いは難航。
そこで、一旦天空島を再度調べてみようということになったのだ。
メンバー全員を一度に天空島に運ぶことは出来ないため、先にライナとノルンが運ばれたというわけである。他のメンバーも、十分後くらいにはここに到着するだろう。
かつての天空島には、中心に大きな神殿があったのだが、今はもう無い。辺りには神殿の残骸と思われる瓦礫が散らばっており、島の片隅にはこじんまりとした祭壇が残っているだけで、ひどく寂しい場所になっていた。
これは、ここで巨大なレイパーが暴れ回ったためである。
ライナとノルンの間に、特に会話は無い。ノルンはしきりにライナにチラチラと視線を送っており、ライナもそれに気が付いているのだが、どうにも気まずい雰囲気が流れていた。
原因は、ライナが自分の正体を明らかにしたことにある。ヒドゥン・バスターという、表だって行動しないレイパーをこっそり探し出したり、倒したりすることを生業としているのだと話をした時、大いに驚かれた。
また、レイパーに騙されていたとはいえ、一時期は雅を殺そうと画策していたことも正直に話をし、謝罪もした。
それまで身分を偽っていたことに対し、最初は混乱の声も上がったものの、その場で唯一ライナの正体を知っていたセリスティアのフォローもあり、最終的には納得してもらえた。
しかし、それでもライナへの接し方がぎこちなくなってしまうのも無理からぬ話。
特に人生経験の乏しいノルンは、今のように二人きりにされてしまうと、どうして良いのか分からず挙動不審になってしまう。
原因が自分にある自覚があるため、こういう空気になっても、ライナもノルンにどう接すればよいか頭を悩ませていた。
「……あの」
勇気を振り絞り、ノルンがライナに声を掛ける。
「前にお話しさせて頂いた時、ライナさん、遺跡みたいな『昔の物』が好きだっておっしゃっていました。あれも……もしかして、嘘だったんですか?」
言ってから、ノルンは『しまった』という顔をする。今の言葉はまるでライナを責めているような言い方になってしまったが、決して彼女にそんなつもりは無かった。
ライナはノルンの顔を見て、彼女が決して悪い意味で聞いてきたわけでは無いことは分かっており、特段気を悪くした様子は無い。
「ううん。それは本当。昔、よくお父さんに遺跡に連れて行ってもらったり、古代の壁画を見せてもらっていたから、それで興味が湧いて……」
「そうだったんですか。ごめんなさい、何だか失礼な聞き方をしちゃって……」
「大丈夫、気にして無いよ。嘘かもって思われても仕方ないこと、しちゃったから」
「……ミヤビさんとレーゼさんを見つける手掛かり、ここで見つかるといいんですけど」
ノルンが、辺りを見回す。一見して何も無い場所。こんな所に縋らなければならない程、とにかく何かしらの手掛かりが欲しかった。
「最悪、師匠の案を試す手段もあります。レイパーを倒さず、弱らせるっていう手が」
「ミヤビさんが、こっちの世界に転移させられた時の方法だよね」
人型種蜘蛛科レイパーを仕留め損ねた際、レイパーが発光し、その光に巻き込まれて雅は異世界にやってきた。『一部のレイパーは大きなダメージを受けた際、別の世界に逃げる能力があるのではないか』というミカエルの予想を、実際に試してみようということである。
最も、倒せるレイパーを倒さないというのは、大変危険が伴う行為だ。あくまでもそれは最終手段である。
「どうします? まだ師匠達が来ませんけど、先に調査を始めますか?」
「うーん……。そうしたいけど、万が一のこともあるから、皆揃うまで待った方が良いんじゃ無いかな?」
今はもういないとはいえ、魔王種レイパーが根城としていた場所だ。危険がゼロとは限らない。
「大丈夫ですよ。私の『未来視』のスキルがあれば、多少の危険は――」
ノルンが自分の目を指差し言った、その時。
突如、今話したノルンのスキル『未来視』が発動した。
見えたのは、『白熊のような生き物が、自分とライナに飛び掛ってくる』というもの。
刹那、天空島の真ん中の床が膨れ上がり、破裂すると共に、何かが飛び出してくる。
白い毛並みの、まるで熊のような見た目をした禍々しい生物。ノルンがスキルで見た生き物と全く同じ見た目だ。
レイパーである。分類は『白熊種』。
襲ってくることを事前に察知していたノルンは、手に持った杖型アーツ『無限の明日』を敵に向けると、風の球体を放ってレイパーを吹っ飛ばす。
「なんでこんなところにレイパーがっ?」
「地面から出てきたってことは……もしかして冬眠中だったっ?」
驚愕の声を上げながらも、二人は戦闘態勢をとる。ライナから伸びる影より、鎌型アーツ『ヴァイオラス・デスサイズ』が飛び出し、彼女の手に収まった。
吹っ飛ばされたレイパーは後ろ足だけで立ち上がり、威嚇するように低く唸る。
ライナは素早く、辺りを確認すると、口を開く。
「ノルンちゃん、島の中心までレイパーを誘う。ここじゃ、下手をすると島から落ちちゃうから」
「分かりました! まかせて下さい!」
ノルンがアーツを振ると、風の球体と鎌居達が大量に出来上がり、次々にレイパーに襲いかかる。
白熊種レイパーは、ノルンが飛ばす魔法を腕で防ごうとするも、手数の多いノルンの攻撃を全て防げるわけもない。時々、足や腹部に魔法が直撃し、その度に後退させられてしまう。
その隙に、自分達も少しずつ、天空島の中心辺りまで移動していく。
だが。
「……っ! 効いていないっ?」
風の威力により狙いのところまで動かすことは出来ても、毛皮が分厚いのかレイパーの体は無傷だ。怒り狂ったように咆哮を上げるばかりで、怯む様子も無い。
レイパーの左右から『影絵』のスキルで創り出された二人の分身ライナが同時に襲い掛かり、鎌で斬りつけるが……。
「……そんなっ?」
レイパーの体に刃が通らなかった。腕に力を込め、無理矢理斬り裂こうとしても、結果は変わらず。
そして鬱陶しそうに叩きつけられたレイパーの腕により、二人の分身ライナは消え去ってしまう。
「攻撃が効かないなんて……どうしようか……」
「ライナさん、ちょっとだけ時間を稼いで下さい」
ノルンが、アーツを握る手に力を込める。
ノルンの脳裏に浮かぶのは、ミカエルが放つ、ビーム状の炎。尊敬する師の最大魔法だ。
「師匠みたいに凄い魔法じゃないけれど……私にだって、強い魔法は使えます!」
強い瞳に、ライナは息を呑み……それでも「任せて」と強く頷いた。
刹那、レイパーを囲むように六人の分身ライナが出現し、本体と一緒に襲いかかる。
攻撃は通らずとも、複数の方向から嵐のように次々に斬りかかられては、レイパーとて目障りなことこの上ない。
分身を消し飛ばされれば、ライナが新しい分身を即座に創り、常に七人で攻め立てる。
ノルンはライナとレイパーから少し離れると、無限の明日の先端を空高く掲げ、魔力を集中させる。
吹き荒ぶ冷たい風が、ノルンを中心に渦を作り、少しずつアーツの先端についた赤い宝石の回りへと集まり、緑に色づいていく。
やがて出来上がるのは、直径三メートル程の、巨大な緑風のリング。
リングは薄く、高速で回転している。六日前の戦いの後、ノルンが作り出した、切断力に特化した攻撃魔法だ。
「ライナさん! 離れて!」
叫ぶと同時に、ノルンは勢いよく杖を振り、リングをレイパー目掛けて飛ばした。
分身ライナがレイパーの体にしがみつき、本体のライナは横っ飛びしてレイパーから距離を取る。
リングは空気を切り裂くような音を立てて飛んでいき、レイパーの体を、分身ライナごと真っ二つに斬り裂いた。
レイパーの上半身がグラリと揺れ、地面に落ち、そして――爆発四散する。
ライナとノルンは大きく息を吐くと、互いに顔を見合わせ、安堵の笑みを浮かべるのだった。
***
「ライナさん、これ……」
「うん……こんなところがあったなんて……!」
突如レイパーが現れたところには穴が開いており、中を覗きこんで二人は驚愕の声を上げる。
入り口は狭いが、中はかなり広い。左右には通路があり、別の場所へと続いている様子だ。
以前来た時には、こんなところがあるなんて誰も気が付かなかった。ラージ級魔獣種レイパーが暴れた時、よく発覚しなかったものだと感心してしまう。
「みんなが来たら、中を調べてみよう。もしかしたら、何か手掛かりがあるかも……」
「はい。あの、ライナさん」
「どうしたの、ノルンちゃん?」
「……ミヤビさん達、絶対に見つけましょうね!」
「……勿論!」
二人が頷き合う。ここに来る前にあったギクシャクとした空気は、もう無くなっていた。
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