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次に目が覚めた時、私は目慣れた顔を直視していた。


薄茶色の長い髪に青白い顔。

私が生まれ育った国では異質な黄味がかった鳶色の瞳。

昔から覇気がない生気が無いと散々言われ尽くした顔立ちに死んだように虚ろな目。


まあいつもよりクマが少なくて顔色が異常な程悪い以外はだいたいいつもの私だ。



瞬きすらせずにこちらをがらんどうの瞳で眺め続けるそれを不思議に思う。


確か、私は死んだはずだったのだ。

あの日、バイト帰りの深夜の道で気が触れた男に刺殺されたはずだった。


だとすればこれは死後の世界で、私は魂だけにでもなって世界を俯瞰しているのだろうか。


それとも、もっとこの世の摂理では考えようもない何かが起きているとか?


ふと、伸ばした手が見慣れた顔に触れる。

想像していたよりもずっと温度のない肌にびくりとして指先が震えた。



ーーー指先が、震えた?

ーーーー伸ばした手?



おかしい。

わたしがもし死んでいて俯瞰しているのだとしたら何故この手に感覚があるのだろう。なぜこの手は動くのだろう。


そもそも、わたしがみているものは本当にわたしなのだろうか?



そう考えてようやく思い至った。


両手を自分の顔に当てる。


暖かい……。



「……違う」



そうだ、違う。この目の前で横たわっている少女は、わたしと同じ顔をした少女はわたしとは別物なのだ。



この、息絶えている彼女はーーーー。






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