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ヒャッハーを終えて

「はぁ〜面白かった」


ゲームを中断して配信を終えたユウがリビングへとやってくる。


「やれやれ、酷い目にあったのう」


同じタイミングで配信を終わらせたマオもやってきた。


「お疲れ〜なんか疲れた顔してるけど、どしたん?」


「慣れない言葉遣いをさせられたのじゃから疲れるに決まっておるじゃろう」


「え〜結構良かったのになぁ。

というか、マオの見た目から考えるとあっちの喋り方の方が相応って感じじゃない?

今度から子供の時はあの喋り方で、大人の姿の時にいつもの喋り方に変えたら?」


「面倒だから却下じゃ」


「うーん、可愛いし新鮮で良いと思うんだけどなぁ」


そう言いながら一見諦めたように見えたユウであったが、心の中ではこっそりと次のマオの新衣装はこの時使った敬語キャラと連動させてはどうかと社長に提案しようかと考えていた。


「それはさておきゲームとしてはどうじゃったかのう?

ベータ版じゃから発売されてから本格的にプレイしてみるとか……」


「いや〜今回の体験版で十分だったかな。

オンラインゲームは楽しいんだけど、面倒事も多いしね。

定期的に時間取られちゃうからパスで。

マオの方はプレイするの?」


「知っての通り妾はゲームが苦手じゃからのう。

流石にオンラインゲームを長く続けるような気力は無いわい」


「今回は周りの盛り上がりを見て楽しむとしよう」


そうして2人でデリバリーされた料理で夕食を終え、折角だからと一緒にお風呂に入っている時であった。


「ゲームはそれなりだったけど、あれは面白かったなぁ……山賊プレイ」


「山賊に加えて小物っぽい子分プレイもしておったのう」


「やっぱり勇者時代から考えると正反対の事だからさ。

ああいう時に周りの事気にしないで暴れられるってのは中々楽しいよね」


「配信していても守るべき一定ラインがあるからのう。

今回はその辺りを全部かなぐり捨てたのう」


「ベータ版でみんなが始めたばっかりだったからね。

手探り状態の最高のタイミングで天さんから誘い受けたから乗っかってみたけど……あれは最高だったよ。

モヒカンに釘バットなんて普段のキャラメイクじゃ絶対にしないもん」


「ああいう時は乗っかった方が面白いという最高の例じゃったな。

まぁ、あのゲームを抜きにしても天さんにはお礼に何か配信コラボに誘いたいもんじゃな」


「久しぶりに修羅さんとかも呼んでみたりね。

ちょっと色々企画してみよう」


2人はそう言って湯船の中でああでもない、こうでもないとお互いの意見を交わし合う。


その議論が白熱して湯冷めしかけたのは2人にしては珍しい失敗だったと言えるだろう。

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