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ファームファンタジー(仮) 7

「よーし、今日もたくさん育てるぞ!」


くじよじの弄られ役こと小路ショウタ。


彼はこのゲームのスローライフを楽しんでいた。


装備品は無理のない程度に揃え、畜産と農作業に勤しんでいた。


「可愛い動物に囲まれて、畑仕事しつつ、余った時間でのんびり釣りを楽しむ……幸せだなぁ」


日課の釣りを楽しみながらのんびりと過ごしていたところであったのだが……


・ヒャッハーAが侵入しました

・ヒャッハーBが侵入しました

・ヒャッハー見習いが侵入しました


不吉なログが流れてきた事で彼は目を疑った。


「ヒャッ、え、誰???」


名前のよく分からない3人がショウタの牧場に侵入してきたらしい。


嫌な予感を覚えたショウタは足早に牧場へと戻っていく……すると……


「あ〜ミルク美味しい。

卵も料理に使うからもらっていきましょう」


「あ、冷蔵庫にパン入ってる。

貰っとこうっと」


「な、何してるんですか?」


ショウタが牧場に戻ってくると、3人のモヒカン(棘付き肩パッド装着が牧場内をウロウロしていた。


「お〜ショウタじゃん。

お疲れお疲れ〜ミルクもらってるぞ」


「僕はパンとチーズ貰っちゃおうかなっと、うまっ!?」


「あの……少しやりすぎでは?」


2人のモヒカンはまるで自分の家のように牧場内を彷徨き、備蓄していた食糧を手にかけていた。


もう1人のモヒカンはモジモジしていて可愛らしい。


こちらは女の子が操作しているのかもしれないとショウタは思った。


三人ともにボイスチェンジャー、所謂ボイチェンで音声を変えて機械音の混じる声となっており、元の声が認識出来ない。


「一体お前たちは何者なんだ!?」


「嫌ですわぁ、ショウタはん。

オンライン機能を使っているのにずっと閉じこもってはったから、わざわざこっちから出向いたんどすえ。

それなら茶菓子の一本も貰わんと割りにあいまへんで」


「おうおう、兄貴を困らせる話すんじゃねぇよ。

出すもん出してスッキリしてもらいまひょか」


「まぁまぁ、そうカリカリしなさんなって。

なぁ、にいちゃん?

ウチらもなるべく手とか出したくないねん。

やからミカジメで手を打ちまひょか」


そう言ってAは唐突に棘付き肩パッドを下に置いた。


「これをリースしますんで耳揃えて払ってもらいまひょか」


「あ、あの……払わなければどうなるんでしょうか?」


正座してガタガタ震えるショウタに対してBが堂々と答える。


「あ、その時はここを壊すだけだから気にしなくていいよ。

やったね。もう一度最初から遊べて!」


ヒャッハーBの無慈悲な脅しにより仕方なく了承するショウタ。


結果的に彼のこの決断によって、暫く後にこの牧場は救われるのであった。

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