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#いいオークの日 1

「こんマオなのじゃ。

今日はちょっと不思議なお便りを頂いたので紹介させてもらうとするかのう」


・こんマオ

・不思議なお便り?


「魔王様、いつも楽しく拝見しています。

本日、11月9日は1109でいいオークの日と呼ばれていることを知っていますか?

魔王様につきましては、世間一般のオークの誤解を解いて頂く話をして頂けると嬉しく思います……との事なんじゃが」


・うーん?

・確かに何かモヤっとするような……


「妾の事を魔王様と呼ぶものは少数はいるのじゃが……何というか、そやつらとは空気感が違うと思うんじゃよ。

何というか……妾の事を知っておるというか……敬意とか畏れとかがあるような……」


・確かに

・なんか必要以上に丁寧だよな


「これは確信を持って言うのじゃが、この便り……妾が魔王をやっておった頃に配下におったオークロードが送ってきたじゃろ?」


・まさかの異世界からの手紙!?

・オークロードさん!?


「どのような手段を使ったか分からぬが可愛い元部下からの頼みじゃ、仕方あるまいて。

先ずリスナーに聞きたいのじゃが、オークにどのようなイメージを持っておるかのう?」


・えーっと……二足歩行の豚

・異世界の竿役


「確かに妾の世界のオークは豚じゃったが、竿役というのは間違いじゃのう。

オークはきちんとオスとメスに分かれておって、自種族で交配をするのでな。

多種族に手を出すと言う事は無かったぞ」


・そうなんだ

・何でそのイメージがついたんだろうな?


「うーむ、調べてみると指輪物語の作者の作品で繁殖力が旺盛という設定になったようじゃな。

そこから他の作品にその設定が引き継がれておるようじゃ。

因みにこの作者の作品ではオークとゴブリンを呼び名が違う同一のものとして扱っていたという事から、ゴブリンもそのような扱いになったと考えていいようじゃな」


・そうなんだ

・だから両方とも異世界の竿役みたいなイメージあるのね


「そもそもの話、オークは全くの空想上の生き物じゃが、ゴブリンはヨーロッパの民間伝承の生き物。

日本で言うところの河童やナマハゲのような妖怪に位置する生き物じゃからな」


・あ、そうなんだ

・ファンタジー作品が初出じゃないの?


「妖怪がRPGに取り入れられたら、そっちがメインになってしまったようなものじゃな。

ちなみに妾の部下にもゴブリンはおったのじゃが、こちらも自分たちで繁殖をする生態じゃったのう。

オークとゴブリンのどちらにも言える事じゃが、人間とまぐわうのは、人間が豚や山羊とまぐわうレベルで忌避感のある行為じゃと思うぞ」


・それは確かにやだ

・多種族とってそう言う事なんだろうな

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