新人お披露目会 アフター1
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いつもありがとうございます。
新人お披露目会から数日後、あの配信はオフラインで行なっていたのだが、直接会ってお礼がしたいという2人の要望により事務所で新人2人と会うことになったユウマオの2人。
いつもは事務所に行くと里中と唯しかいないのだが、今日は別の女性が待っていた。
まだ幼さが抜け切れていない印象の女性はユウマオの2人を見て非常に驚いた顔をする。
「えっ、あっ、あの・・・ユウさんとマオさんですよね?」
「そうだよ!
君は黒雪姫花ちゃんの方かな?」
「初めましてじゃのう。
妾はマオじゃ」
そう言ってマオが帽子を脱いでコートを掛けると姫花は更に驚いて口をパクパクさせていた。
「ええ!?角と尻尾まである!!
何処まで再現してるんですか!?
というか、尻尾がパタパタ動いてますけど、どういう原理なの・・・本当に画面から飛び出してきたみたい」
「あら〜姫花ちゃん、話をちゃんと聞いてたんじゃ無いの?
この2人は本物よぉ。
本当に違う世界から来た勇者と魔王なのよ」
奥から声をかけながら里中が現れる。
「ええ!!
本物ってキャラクターをそれだけ大事にしてるって意味じゃなかったんですか?
えっ?じゃあ、この角と尻尾って本物なんですか?」
「うむ、本物じゃよ。
このようにのう」
マオは尻尾を器用に操って姫花をツンツンする。
「うわ、凄い凄い!
やっぱり東京って凄いところなんですね!
こんなフィクションみたいな話があるなんて!!」
「いや、東京とかじゃなくてこの事務所がおかしいんですけどね。
多分、異世界の人を匿うどころかVとしてデビューさせるなんてウチの社長くらいじゃ無いですか?」
そう言ってマネージャーの唯も現れる。
「あら、そうかしら?
地獄閻魔ちゃんとかも目の前に現れたら面白がってデビューさせそうだけど」
「そう言えばこの業界は変人ばかりでしたね。
まぁ、ここが異常なだけで普通は異世界の人なんていないから。
誤解しちゃダメよ、姫花ちゃん」
「はい、分かりました!」
元気よく返事をする姫花。
「いい返事ねぇ。
あと、この事は他の人には言っちゃダメよ。
事務所内と関係者だけね。
約束できるかしら?」
「はい、出来ます!
私、もっとお二人と話して仲良くなりたいですから」
「うむ、良い返事じゃな。
姫花は良い子じゃのう」
「僕も仲良くなりたいからこれからよろしくね」
「はい、よろしくお願いします!」
マオとユウの言葉に姫花は勢いよく頭を下げて挨拶をするのだった。




