ビーチバレーのVR
2022/09/11 誤字報告受け付けました。
いつもありがとうございます。
「そう言えばさ……ウチってVRの機械あるじゃん」
「確かにあるが……今は使っておらぬであろう?
やりたいゲームもないしのう」
とある日の事、ユウが急に話を切り出してきた。
ユウの話す通りに、以前流れてくるノーツを切るという音ゲーをプレイする為に使って機械。
それ以降は特に遊びたいものもなくて部屋に転がっていたのだが……
「実はとんでもないゲーム見つけちゃってね。
ちょっと画面が見えちゃうとネタバレしちゃうから消しとこ。
モニターと連動してるから消してもVRのゴーグルで見えるのがいいよね」
「それで一体何のゲームなのじゃ?」
「まぁまぁ……かなり楽しめると思うから期待して待っててよ。
えーっと、真央の身長考えるとこのくらいで調整して……っと。
じゃあ、はい!
ゴーグル付けていいよ」
「全く……一体なんじゃと……おお!?
な、なんじゃこれは……絶景が見えるのじゃ。
おおおおお、それは激し過ぎていかぬぞ」
ゴーグルを付けたマオはある一帯を中心にウロウロと動き回っていた。
まるで、その空間にいる何かを観察しているような動きだった。
「むむむむむ……こ、こんなゲームが許されていいのか?
これはギリギリ過ぎるのでは」
ゴーグルを外したマオは驚きながらも満足気な顔をしていた。
「コンシューマーのゲームの限界って感じがするよね。
こんなゲームのVRなんて目的は一つでしょ」
「やはりエロじゃな。
しかし、以前に巫女先輩とも話した事じゃが、最先端技術を広く知らしめようと思えばエロの世界に突っ込むのが一番手っ取り早いからのう。
ところで、このゲームは?」
「人気の3D格闘ゲームの女性キャラが南の島でバカンスを楽しむゲームだね。
特に目的があるわけじゃないんだけど、基本的には女の子にセクシーな水着を着させて、際どいポーズを覚えさせるのが目的なんだよ」
「それはまた思いっきりエロに全振りしたゲームじゃな。
そして際どい水着の最たる物は局部しか隠してない恐ろしく布面積が低いものだと」
マオは先程の光景を思い出す……際どい水着を着て運動をする女の子を眺めるのは、悪くない……いや、素晴らしい体験であったのは間違いない。
「これをわざわざ3Dバージョン作ってるんだからとんでもない話だよね」
「それを妾に見せる為に購入するのも大概じゃと思うがの。
それで本題は一体なんなのじゃ?
こうして妾に見せたからには何かあるのではないか?」
「いや、別に……ショップ眺めてたらあったから買って試したんだけど、色々と吹っ切れてて面白かったからマオにも見せてあげようって」
「なんじゃ……それならば、その気持ちをありがたく受け取っておくことにしようかの。
ついでに妾もお気に入りのキャラ見つけたいのでプレイするのを手伝ってもらおうかの」
「おっけ〜ついでにあの人も呼んで配信しよっか」
ユウがそう言った瞬間にマオの脳内に1人の人物が浮かぶ。
「まぁ、呼ばぬわけにはいかぬじゃろうな。
連絡は……任せて良いかの?」
「オッケー、任せておいてよ」
こうして、急遽ビーチバレーゲームのコラボ配信が決定したのであった。




