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パソコン成長物語

「それでは最後に面白い骨董品をお見せしましょうか。

こちらが我が家に伝わる最も古いパソコン。

PC-9821 Canbeですね」


巫女が棚の奥から引っ張り出してきたものはモニターにフロッピーを入れる場所が二箇所。


加えてCDドライヴのついた箱であった。


「これって、モニターとCDドライブとかだけじゃないの?

パソコン部分はどこ?」


ノートパソコンではなく、このようなデスクトップ型の場合はモニターとパソコン部分に分かれているのが鉄則である。


だが、巫女が持ち出したこの機体は……


「これは中にパソコン部分が入った一体型のパソコンなんですよ。

まぁ、ノートパソコンなど無かった時代の試行錯誤の遺物でしょうね」


「なるほどのう。

スペックなどはどうなっているのじゃ?」


「正直、細かいところは覚えていないんですけどね。

Windowsが95で、HDDの容量が1GBあるか無いかくらいじゃないですかね?」


「1GB!?

そんなに少なくて動くの?」


「Windowsが300MBくらい取ってるので実質700。

動かすには空きも必要ですから使えるのは500MBくらいですかね」


「メガバイト……」


「何ということじゃ……」


あまりにも少ないHDDの容量に驚愕する2人。


だが、そんな2人に巫女は更なる追い討ちをかける。


「それでは少なすぎるので、この外付けのHDDが取り付けてあるわけですが……これで追加4GBですね。

さて、このHDですが当時幾らしたと思います?」


「えっ……今だと普通にTBとかだよね?

4GBだと……ダメだ、全然分からないよ」


「今の時代なら役に立たぬじゃろうが、当時は4倍と考えるとのう。

数万規模なのじゃろうか?」


「良い線いってますね。

正解は4万円ですよ。

今の時代なら5000円くらいで1TBのやつ買えちゃいますからね。

技術が如何に進歩したかよく分かるんじゃ無いですか?」


「確かにのう……性能が高くなりつつ値段は安くなると言うのは良いことじゃな。

こう言った技術の進歩にアダルトゲーム業界が貢献していると考えると……馬鹿にできんのう」


「実際、ここの中見たら進歩具合が一つ一つ積み重ねてあるのが分かって良いよね。

ほら、見てよ。

昔の3D技術はこんなんだって」


ユウが取り出したのは3Dポリゴンで作られたアダルトゲームであった。


「これはこれで技術力があるとは思うのじゃが、今と比べると確かに稚拙に見えるのう。

この宇宙人など人型のゴムにしか見えぬしな」


「恐らくですが、その制作者の方は同人で今も3D作品を作られていますので比べると技術の進歩が分かるかと。

これなんですけどね」


「あ、確かにすごく綺麗で滑らかになってる。

表情とかも全然違うね」


「このクオリティならファンも多そうじゃな」


「出てくる女性陣がダイナマイトなボディばかりなので海外の人にウケてるみたいですよ」


「あ〜DL販売形式になったから海外にも販売されてるんだ。

そのあたりの事情もちょっと勉強しときたいかな」


「それならDL販売専用サイトを覗いてみましょうか。

ちょっと準備するので待っていてください」


巫女はそう言ってメインで使っている方のパソコンを立ち上げ始めた。

4GBで4万円とか今じゃ考えられませんね。

因みに98を入れると更に200MB取られてほぼほぼ何もできなくなります。

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