やってきた秘密兵器と単二電池6個の力
ある日の午前、ユウ達の家のインターホンが鳴る。
「むむ、なんじゃ?」
「ああ、多分これは僕の頼んだ荷物かな。
ちょっと取ってくるね」
そう言ってユウは玄関の方へと向かっていった。
「お待たせ〜やっぱり僕の荷物だったよ」
「それは何なのじゃ?」
「えーっと、結構前から探してたもので配信にいいかなって」
そう言ってユウが箱から取り出したのは、赤く大きな箱であった。
「これは一体なんじゃ?」
「これはね〜じゃーん!
こいつと合体させるよ」
そう言いながらユウが取り出したのは紅白ボディが特徴の初代ファミコンであった。
赤い箱の上にファミコンをセットし、赤い箱から伸びている黒い蓋をソフト注入口に差し込む。
「そ、それはまさか……ディスクシステム?」
「そうだよ。
探してたのがやっと見つかったんだよね。
ソフトもほら……こんなにたくさん」
ユウが箱の中から黄色いフロッピーディスクを取り出した。
フロッピーにはさまざまなゲームのシールが貼っており、どれが何のゲームか分かりやすい。
「ふむ、中々におもしろそうじゃな。
早速テレビに繋いで遊んでみるかの」
そう言いながらマオはファミコンをモニターに繋ぐ。
「ようし、それじゃスタート……って、あれ?
動かない?」
「ふむふむ……ユウよ。
このディスクシステムの動力は何処じゃ?」
「え?ファミコンに繋いだら電力共有するんじゃ無いの?
ちょっと待って、調べるから」
「うーむ、ファミコンをどかしてみたのじゃが、何やら怪しい蓋があるぞ」
「うわ……マジかぁ。
単二電池が6個使うんだって、これ」
「単二電池じゃと?
そんなもの使う機会があったんじゃな」
「はぁ〜仕方ない。
ちょっとコンビニ行って買ってくるね」
ユウはそう言うと財布を持って部屋から出ていった。
「気をつけるのじゃぞ〜どれ、箱の中をもう少し調べてみるか……うむ?
これは何じゃ」
「たっだいま〜電池、結構高かったんだよね」
「残念なお知らせがあるのじゃがな……アダプターが中に入っておったわ」
「ええ〜じゃあ、これ必要ないかな?」
「他に使う機会も無いのじゃ。
折角じゃから使って配信してみたらどうじゃろうか?
話のタネにもなるじゃろう」
「それもそうだね。
じゃあ、一回試しにやってみよう!」
こうしてユウ達は一通りのディスクを遊び、夜の配信に備えるのであった。




