配信のガイドライン
ゲーム配信をする上で気を付けなければいけない事。
リスナーに対する受け答えやネタバレの有無。
初見か、プレイ済みかの告知など細々なことは多数ある。
だが、一番気をつけなければいけないのは、配信するゲームを出している会社が示すガイドラインを守る事である。
ゲームを配信して収益を得るには、ゲーム会社がその映像を出して配信していいと認めている必要がある。
これを未許可で行った場合は必ず問題となり、そのアーカイブは配信停止。
酷いとチャンネルにも影響を及ぼすことだろう。
この許可にも複数の形態があり、何でも出してOKな所もあれば、エンディングや重大なネタバレを画面に出すのはNGというものもある。
また、配信を管轄する会社とゲーム会社で提携し、この会社に所属するタレントが配信するのであればOKというパターンもあったりする。
ゲーム会社からOKが出てもOPやEDで流れる曲は、歌うアーティスト側に権利があって、音声だけOFFにしないといけない等、権利と許可というのは非常にややこしい。
だが、これらを正しく理解して配信することがゲーム配信者にとって最も重要なことであろう。
今回の話はユウがLALを配信する前の時間まで遡る。
「うーん……配信は出来るけど、最後の方はがっちり映しちゃダメなんだね」
配信を行う前にきっちり規約を確認したユウがポツリと言葉を漏らす。
それを耳聡く聞きつけたマオも画面に近寄って確認をする。
「ふむ……映してはいかん所は中世編の魔王山・山頂から最後まで。
最終編で魔王と話しかけてから最後まで。
最終編のオルは丸々映せぬときたか」
「まぁ、あの辺りはネタバレだしストーリーの根幹に関わるから分かるんだけどね。
近未来のボーカルはこのゲームの物だから大丈夫なのが救いだけど」
「歌は基本入れれぬからのう。
如くシリーズなどはそのせいでOPとEDが無音じゃからな」
「テイルズ系とかもねぇ……まぁ、あの辺りは権利が別だから仕方ないね。
これを配信でやるなら最後の方は口で全部説明するしかないかな」
「それでも何とか理解はしてもらえるじゃろう。
FFシリーズなども基本エンディングはNGじゃからな」
「逆にNieRシリーズなんかは良くエンディングの許可が出てると思うよね。
まぁ、アレを口で説明しろと言われても困るけど」
「うむ……しかし、何じゃな。
あのゲームは思い出すと辛くなるから話を変えていくのじゃ」
若干、マオが顔を青くしながら別の話を始める。
NieRシリーズは両作ともプレイ済みであるが、珍しくマオが「これを作った者は人の心がない」と漏らしていたのが印象的であった。
「ま、どれだけ盛り上げられるか分からないけど……一発やってみますか」
こうしてマオの話に適当に相槌を打ちつつ、新しい挑戦に胸をときめかせるユウであった。
こうして配信した結果、一日のPV数が自己最多の一万弱になりました。
本当にありがとうございます。




