#パチスロを学ぼう 3
「さて、ではパチスロ時代の大きな転換機となったミリオンゴッドについて話していきましょう。
先ずは最初の売りであるテクニックが要らないという点ですね」
「花火などは目押しが大事だという話であったが、この台はそういうものが全く要らぬということか」
・要らんなぁ
・目押しはしなくていい
「そうですね。
ぶっちゃけた話、通常時は左、中、右と押していくだけです。
これで内部で何かが当選していれば勝手に揃います。
当選していなければハズレです」
「本当に押すだけなんだ。
他の押し方をしちゃダメなの?」
「いい質問ですね。
他の打ち方をした場合、ペナルティが付きます。
ペナルティは次からの三回転の間に当たりが来ても揃わないというものです」
・キツっ
・ペナルティは意味わからんな
「……言うほど重くはないかのう?」
「そう思うかもしれませんが、3ゲームとはコイン9枚が無駄になりますからね。
更にこの間にプレミアムなどが来ようものなら目も当てられません」
「それは確かに辛いかも。
ペナルティは避けていきたいね」
・まるで今から打つかのようだ
・ペナルティ怖いわ。
「先ず、このテクニックが要らないという点で新規の客を掴みます。
更にジャグラーを細々と打っているご老人たちも押すだけで良いならやってみようと打ち始めました。
この時は店側も高設定を入れて勝つ人が多く、プレミアムを引いて大勝ちする人も少なくなかったのです。
しかし、ここから地獄が始まります」
・年金まで毟られそう
・これは怖い
「予想はできるが怖くなってきたのう」
「想定よりも爆発し、プレミアムの一発逆転もあり得ることから店側が設定を落とし始めたのです。
そうとも知らずに何も考えない素人が打っては負けてを繰り返していました。
それもものすごい勢いで……これはミリオンゴッドのゲーム性が問題でした。
パチンコや通常のスロットなら一時間で一万円ほどが減るペースなのですが、ミリオンゴッドは一時間で三万円減ります。
これは通常はメダルの減り具合を減速させる小役やリプレイがほぼそろわないからですね」
・一時間で三万円?
・やばすぎる
「ベルやスイカ、もう一回まわせるドン!が来ないってことね」
「そもそもですがゴッドの小役は15枚役のみです。
これは揃いませんね。
リプレイもボーナス放出に関わっていたので当たりません。
そして小役が15枚しかないというのが、どんな悲劇を生むか分かりますか?」
「えーっと……あ、15枚は3の倍数。
メダルは1000円で50枚ってことだよね。
最初の千円で二枚あまり、次の千円で1枚。
全部使い切りには3000円入れないとダメってこと?」
・なるほど
・これは恐い
「素晴らしい、その通りです。
結果的に三千円ずつ使い、その時にチャンスが起これば当然また三千円……こうして一時間に30,000円が消えるというのがミリオンゴッドなのです」




