宇宙ミュージアムと謎解きイベント
「あれ?間に何か挟まってない?」
「いきなり何を言うておるのじゃ?」
「んん……ごめん。
多分、気のせいだ」
食事を終えた2人は最後の遊び場へと向かっていたのだが、ユウは何やら違和感を感じたらしく立ち止まる。
しかし、気のせいだったようで再び目的地に向かって歩き出した。
「あ、見て。
後楽園ホールがある。
ボクシング漫画でよく見るやつだ」
「プロレスをやっているイメージもあるので、格闘技全般をやっておる気がするのう。
武道館よりも武道のイベントを開催している気がするのじゃ」
「師匠が話してたけど、武道館も当初はそう言う心身の鍛錬の場として設立されたんだって。
でも、徐々にライブ活動が増えてきて海外の大スターバンドが来日ライブを行ってから、ミュージシャン憧れの地へと変わっていったそうだよ」
「なるほどのう……そうなった事には理由があると言う事じゃな。
……うむ、目的地に着いたのう」
そう言って2人が足を止めたのは後楽園ホールの隣にある黄色いビルでその名も黄色いビルである。
「このビルの名前を友達に聞かれて答えたら喧嘩になりそうじゃない?」
「どう言う事じゃ?」
「あのビルの名前なんて言うの?
黄色いビルだよ。
いや、外見を聞いてるんじゃなくてビルの名前聞いてるんだけど。
だから黄色いビルだって。
だーかーらー……って具合に」
「そういうコントならありそうじゃな。
さて、目的地は6階じゃな」
そう言ってマオはエレベーターのスイッチを押す。
少し待つと降りてきたエレベーターに乗って2人は黄色いビルの6階へとやってきた。
黄色いビル6階、そこには宇宙ミュージアムと呼ばれる場所がある。
ここでは最初に二つのプロジェクト映像を見てから、宇宙の星々を説明した展示会場へと足を踏み入れる。
以前も来た事のある2人は展示会場で遊ぼうと思っていたのだが………
「なにこれ?」
「ただいまキャンペーン中で謎解き企画をやっています。
お二人には其々、王子と姫のガイドブックをお渡ししますので、是非謎解きに挑戦してください」
と受付のお姉さんに言われてユウには王子、マオにはヒメのガイドブックが渡された。
謎解きは展示室からとなるようで、2人は早速謎解きを始める。
「これはお互いが見つけたキーワードを合わせて答えが出るみたいだね」
「こっちは集まったのじゃ」
「僕の方も集まったよ。
後は解読だけど……まぁ、子供騙しかな」
「うむ、さほど難しいものではないのう」
こうして2人は順調に謎を解いてキーワードを集めていく。
集めたキーワードを元に挑む最終試練でも苦戦する事なく突破してしまった。
「よし、クリアー!!」
「なんだかんだで面白かったのう。
帰るにはいい頃合いじゃな」
「そうだね〜下手に遅くなってライブから帰るお客さんと鉢合わせても困るし帰ろっか」
こうして突発的にやってきた宇宙ミュージアムでそれなりに満足した2人は帰路に着くのであった。
家に帰った2人が買い集めたグッズを楽しそうに仕分けするのはまた別の話である。
この謎解きイベントは現在本当にやっています。




