ホラー系TRPG回 ドラマパート 2
不良に絡まれていたところを助けられたゆうまは、同様に助けに入った姉のまゆと共にお礼を言い3人で学校に向かう。
オリーは今日から転入するとの事で2人は職員室まで案内したのだが、ホームルームが始まると担任の先生がオリーを連れて入ってくるというお決まりの展開と相まった。
折角の縁だからと2人は校内を案内したり、ランチを共にしたりして一日でとても仲良くなっていく。
「え?私達を家に招待したい?」
「そうデース!
日本で初めて出来たフレンド。
ダディに紹介したいネ」
「それなら喜んで!
ゆうまも勿論付き合うよね?」
「う、うん」
こうして2人はオリーの家に招かれたのだが、オリーの父親は仕事で家を空けていたらしくタイミング悪く2人が挨拶を交わすこと叶わなかった。
それから数日……
「ダディが戻ってこない上に連絡が取れまセーン」
元は倉庫であった部屋を借り受けてオカルト研究会の部室にしてしまっている猪飼姉弟の元にオリーが現れる。
「何処に行ったか分かってるの?」
「イエース……ダディが行った場所は!?」
何かを言いかけたオリーの動きがピタリと止まる。
呆然とした表情をしながらも手放さなかった半分になったクッキーを持ちながらゆうまの方を向いた。
「これはゆうまのハンドメイド?」
「うん、そうだよ」
「ベリーデリシャスよ!」
「はいはい、それは美味しいのは分かったから。
それで何処に行ったの?」
「岡崎教授という人の所に行くと言ってマーシた」
「え?」
オリーの言葉に今度はゆうまの方が驚く。
「ゆうま知ってるの?」
「岡崎教授と言えばオカルト界隈では名の知れた人だよ!
ほら、これ!!」
いつもは気の弱いゆうまが珍しく興奮した様子で棚にある本を取り出した。
それは古代の文明やオーパーツ、超常現象を紹介する雑誌なのだが、その中で写真付きでインタビューに答えている記事があった。
「へぇ〜怪しげな雑誌とは言え、こんなにデカデカと雑誌に掲載される人なんだ。
あれ?
この人、オーパーツとかの怪しげなアイテムを見つけたら是非持ち込んで相談してくださいって家の場所書いてるわ」
「本当でーす!
明日は学校が休みなので早速行ってきマース!!」
「岡崎教授の所に行くなら僕も行きたい!」
普段は気弱で発言もしないゆうまだが、オカルトが絡んだ時の行動力は凄まじいものがある。
この高校に研究会として認めさせて部室まで勝ち取ってしまった事からもそれは分かるだろう。
「ゆうまは言い出すと聞かないから仕方ないわね。
私も付き合うから3人で行ってみましょう」
「ゆうま、まゆ……サンキューね!
私、日本に来てベストフレンド出来てとってもハッピーよ!!」
こうして3人は連絡の付かなくなったオリーの父親を探しに、オカルト界の第一人者である岡崎教授の元へと向かうのであった。
前回のドラマとプレイパートを見ていただけると分かりますが、要所要所で技能による判定を行なっています。
一応、どの場面で技能ロールを振ったかは分かるように書いているので予想や答え合わせといった楽しみ方も出来るかもしれません。




