#マオの雑談 ブラック企業談義
「皆の者、こんマオなのじゃ」
・こんマオ〜
・こんマオなのじゃ
「皆も知っての通りに妾は魔国という国を運営しておった過去がある。
そう言った経験を持っているので経営学というものに興味があってのう。
最近色々と大会社の話などを調べておるのじゃが……正直やらかした話の方が面白いのう」
・それはそう
・しくじった企業の失敗とか話としては面白いよね
・割と理由が似てたりな
「そう、その通りなのじゃよ。
失敗した企業というのは大抵が同じ失敗をしておる。
大体の部分で本来その成績では無いのに無理・無茶・無謀をして業績を高く見せているパターンが多いのう」
・言っちゃなんだけど、そういう企業いっぱいあるよ
・基本全部ブラック企業なんだよね
「無茶な販売目標によって自爆営業に陥ったものや、法を無視して権限のない営業をした会社。
それらはまだ利益があるだけマシで、数値を誤魔化す粉飾決算を行った会社は間違いなく潰れておるのう」
・粉飾は特にね
・問題を先送りにしてるだけだから
「正にそれなんじゃよ。
一度粉飾に手を染めてしまうと次の年も、その次の年もと歯止めが効かなくなってしまっておるのう。
結果的に隠した負債はどんどんと大きくなり、遂に隠しきれなくなってしまう。
何でもそうじゃが一度小さな嘘をつくと、その嘘をフォローする為に新たな嘘をつき、またそれをフォローする為に……と雪だるま式に大きくなってしまうという事じゃよ。
何事も正直が1番という事じゃな」
・一度嘘ついちゃうとね……
・誤魔化すために嘘が大きくなるのは実体験であるわ
・本当に正直が1番だよね
「まぁ、粉飾よりはマシだとはいえ先に挙げた例も悪手じゃな。
会社で利益を上げてくれるのは人じゃからな。
それを締め付けて苦しめるようでは先は無いのう」
・頷くしかないわ
・人は宝だな
「国を治めていた時も同じように破綻寸前になった地域などがあってのう……詳しい情報を得ようと監査を入れてみたという事があったのじゃ。
それで上手くやっている地域とそうでない地域の特徴というのがあったのを思い出したのう」
・そんなのあるの?
・それは気になる
「ビジネスライクにやっている地域は意外と上手くやっているのじゃが、絆を全面に押し出しておる地域は危険じゃのう。
そういう者に限って皆が苦しいから一丸となって頑張ろうなどと言って下の者に苦難を強いるのじゃよ。
そして、それで経営が回復しても惜しくなって元に戻す事はない。
こうして無理を続ければいつか破綻するのは明らかであろう」
・確かに
・綺麗な言葉って使いやすいからな
「さて、せっかくじゃがら次は妾が調べた中で面白かった企業の失敗を紹介していこうかのう」




