ラーメン屋さんにて
誤字報告受け付けました。
いつもありがとうございます。
寒さが一段と強くなる2月に入ってのこと。
ユウとマオにルーナを加えた異世界人3人組は温かいもので食べようと言うことで、日本の名物となってある料理を食べにきていた。
「ここがあの有名なラーメン屋さんかぁ」
「福岡から発祥して今や世界で親しまれているチェーン店だそうじゃ」
そう言いながら入っていく2人の後をおずおずとルーナがついてくる。
「店内は広々としてて入りやすいね」
「清潔感もあって良いのう」
「……私、ラーメン屋さんってもっと入りづらいイメージだったんですけど、この店は入り口も入りやすく作られてますね」
「日本全国どころか世界にまで出店しておる店じゃ。
その辺りのイメージの悪さは熟知して改善しておるのじゃろう」
「中もこと細かいサービスがあるしね。
あ、ヘアゴム貸してくれるみたいだけど2人は使う?」
「束ねないと食べにくいですよね……お借りします」
「妾も使おうかの」
そうして3人仲良く髪を束ねてからメニューを見る。
この店は豚骨を主軸にしており、看板メニューはあっさりとした白濁のスープか、赤い辛味噌が中央に乗ったこってりスープの二つがあった。
「僕は断然赤だね。
2人はどうする?」
「妾は白派じゃな」
「お二人の意見が割れるのって珍しいですね」
意外にも別々のものを注文した2人にルーナが驚きの声を上げた。
「そう?
食べ物の好みは割と違うよ」
「ユウは酒を飲まぬし、食べる量も違うしで食に関してはかなり違いが出ておるのう。
妾の好みは酒飲みの好みじゃしな」
「言われてみたらそうかもしれませんね。
私はこの店初めてですので基本の白を。
後はせっかくですから餃子を頂きましょうか……しかし、こんなに食べれるでしょうか?」
「僕たちも餃子付けるけど食べれなかったらこっちで引き取るから大丈夫だよ。
それに博多の餃子って一口餃子って言って小っちゃいから気にしなくていいんじゃないかな」
「それなら安心ですね」
3人は其々に注文しながら料理が運ばれてくるのを待つ間も談笑していた。
その間にも店内には続々と人が入ってきては食べ終わった人が出ていきと流れが全く止まらない。
入ってきて十数分しか経っていなくても繁盛していることがよく分かった。
そうして運ばれてきたラーメンを3人で食べ始めたのだが、このラーメンを初めて口にしたルーナの目が輝き出した。
「美味しいです!
こんなに美味しいものを食べたの初めてかも」
「それは言い過ぎ……とも言えぬか。
このように複雑で深みのある味は妾の世界には無かったものじゃからな」
「本当にこっちは美味しいもので溢れてるよね。
これだけでも向こうに帰りたくない理由になっちゃうよ」
「たかが食べ物で……と言い切ることは出来ませんね」
こうして3人はラーメンの味に満足して替え玉まで頼み、心配事だった餃子もぺろりと平らげて帰路についたのであった。
明日はラーメン配信でもしようかと思ってこの内容です。




