空にある街とコラボカフェ
レストランの絶景からスカイツリーを眺めていた2人は実際に行きたくなり向かう事にした。
「ここからなら電車か歩きとか?」
「面倒じゃからタクシーでいいじゃろ」
「それもそうだね」
こうして2人はタクシーに乗ったのだが、乗ってから大きなお金しかない事に気付く。
「あちゃ〜これいけるかな?」
「最悪何処かで崩し……うん?
ユウよ。
どうやら交通の電子カードは使えるようじゃぞ」
「あ、ならこれで払えばいいか」
こうして何の心配もなくなり安心して乗っていると、タクシーはスカイツリーの車両用入り口から中に入り、真下に当たる入り口の前で停車した。
電子カードで料金を精算した2人が降りた先は初めて来た場所であった。
その入り口から中に入るとスカイツリーの歴史や秘密があちこちに書いてあり、ちょっとした展示会のようである。
「634メートルなのは知ってたけど、避雷針とかこんなにあちこちにあるんだ」
「ライトアップも3種類あって其々に名前があるのじゃな」
「しかし、こんな入口があったなんて知らなかったね」
「いつも電車で来ておったからのう。
そのまま4階くらいに登ってしまうので知らん訳じゃわ」
そんな話をしながらエスカレーターに乗って上に向かって行く。
今日の目的は普段しっかりと見ていなかったソラマチの店舗を見て歩く事であった。
下町をイメージして作られているという事と海外向けの作りと言うこともあり、ソラマチには和風な店が多い。
箸の専門店や食品サンプルの専門店に加えて簪の専門店まで見つける事が出来た。
他には海外でも大人気のモンスターを捕まえるゲームの専門店や白い大御所猫のショップまである。
また、ショッピングゾーンを出て外に出てみるとスカイツリーの真下に小さなスケートリンクが出来ていてカップルや家族連れが楽しそうに滑っていた。
「楽しそう……だけど、やっぱり不慣れな人が多いのかな?」
「社長の話では昔はあちこちにアイススケート場があったそうじゃが、今は殆ど見受けられなくなったそうじゃからな」
「コースも狭いからお遊び用って感じだよね」
「そうじゃな。
流石にこの狭さではユウもやりたがらぬか」
「やるなら本気でやりたいからね」
そんな会話をしながらスケートリンクを通り過ぎてショッピングモールとは逆方向に進むと、そこにはコラボカフェが2店舗並んでいた。
「うわぁ……」
「これはカオスじゃな」
そのコラボカフェは右は有名なネットアイドル達の映像や立て看板が並べられてキラキラしていた。
しかし、左では有名な鬼ごっこ系のホラーゲームがテーマであり、陰鬱な雰囲気と沢山の殺人鬼によって彩られていた。
「ここまで対照的なコラボカフェが並ぶこともないよね」
「そうじゃな。
しかし、いつかは妾達くじよじのコラボカフェなんて物が出来るといいのう」
「そんな事が出来るようにもっと頑張らないとね」
「帰ったら今日も配信を頑張るかのう」
「そうだね。
時間的にもちょうど良さそうだし帰ろうか」
こうして2人は気持ちを新たにして配信を頑張っていこうと誓い、帰路に着くのであった。
現在、実際にD○Dとホ○のコラボカフェが並んでいました。
カオスです。
中にはそれらのショップもあったので好きな方は遊びに行ってみては如何でしょうか?




