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八景島へ遊びに行こう 9

11/8 誤字報告受け付けました。

いつもありがとうございます。

イルカの幻想という水族館を見終わった2人はそこから離れた位置にある、触れ合い体験専門の水族館に向かう事にした。


道中には様々な食事処があったが、ここまでのんびりと見てきた為に時間がギリギリになっていたため、途中に見かけた中華系の店でタピオカのドリンクだけ頼むことにした。


「タピオカ系のドリンクってあんまり飲んだ事ないけど意外と美味しいね。

この黒いのがタピオカなんだよね?」


「そうじゃよ。

確かタピオカ粉という粉があって、それを丸めておるんじゃったな」


「へぇ、カエルの卵じゃないんだ」


「ぶふぅ!?

……確かに似ているかもしれぬが、流石にカエルの卵をドリンクの中に出していたら問題じゃろう。

そもそも、このサイズの大きさから孵るとどのくらいの大きさになるのやら」


「僕が元の世界で戦っていたカエルの魔物くらいかな?」


「うーむ、あやつの卵の大きさなど覚えておらぬから何とも言えぬのう」


「あはは、冗談だからあまり本気で考えなくていいよ。

それよりも着いたみたいだよ」


ユウがそう言って指差した方向には触れ合い水族館の入り口があった。


2人は入口でパスを見せて中に入ると、早速オウムの訓練をしている飼育員さんを見かけた。


その横には本日のスケジュールが書いてあったのだが、遅すぎたせいか予約して触れ合うコースは終了してしまっていた。


最後に残っていたイベントがペンギンのお散歩で、こちらは時間になったら自由に参加できるイベントのようだ。


「時間まで中を見てみようか」


「そうじゃな」


2人がそう言って左側に移動すると、すぐにとても大きな水槽が見えた。


そこでは複数のイルカ達が気持ちよさそうに泳いでは浮上を繰り返している。


しばらく写真や動画を撮って楽しんだ2人は更に奥の水槽へ。


ここは大きな水槽が3つ並んでおり、真ん中はイルカがボールなどを使って遊んでいる水槽であった。


最後の水槽ではこの水族館の1番の目玉である真っ白なイルカ、通称シロイルカが泳いでいる。


「実は結構楽しみにしてたんだよね」


「シロイルカはここでしか見れぬからのう」


2人がそう言っていつも通りにパシャパシャと写真を撮っていると、真ん中の水槽から大きな音がする。


そして、ユウの頭にドンと軽い衝撃が襲った。


「え、なになに!?」


「どうやら真ん中の水槽のイルカが外に向かってボールを飛ばしたらしいのう。

そこに転がっておるボールを投げ返してくれるのを待っているのではないか?」


真央が指差す方向には先程イルカが遊んでいたボールが転がっていた。


そして、そのボールで遊んでいたであろうイルカが期待に満ちた目でユウの方を見ていた。


「しょうがないなぁ〜それ!!」


ユウはバスケでシュートする容量でスピンをかけつつ優しくボールを投げる。


ボールはゆっくりと上空に上がりながらスピードを落とし、真っ直ぐにイルカの顔目掛けて落下する。


イルカはそのボールを口を開いて待っているとパクッと言う音が聞こえてきそうなほど見事にボールを咥えた。


ボールを咥えたイルカは一旦後ろに下がると、再びユウ達の方向に向けて前進し、ガラスに当たる直前で潜航して下からボールを跳ね上げる。


ボールは再びユウの方向に飛んできたので、それをキャッチしてイルカに投げ返した。


イルカの知能は人間で言うと6歳程度だと言われている。


ここまでの流れでユウに向かってボールを飛ばせば投げ返して遊んでくれるということを学習したイルカはドンドンと外に向かってボールを投げ飛ばした。


こうしてユウとイルカのラリーは


「お姉さんが疲れちゃうからその辺でやめておこうね」


と飼育員のお姉さんが止めに来るまで続けられたという。

人間が遊んであげているのか、イルカが遊んであげているのかは定かではないです。

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― 新着の感想 ―
[良い点] >「へぇ、カエルの卵じゃないんだ」  「さすがにカエルの卵は無いよ〜」と言いながら マルメタピオカガエルの写真を見せて 「コイツの目玉だよ」とやると怒ったカノジョに 首を絞められる可能性…
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