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八景島へ遊びに行こう 8

最初の水族館を後にした2人が向かったのは、すぐ近くにあるイルカの幻想という名前の水族館であった。


「ここはイルカがメインなのかな?」


「名前からしてそうなのではないか?」


2人は受付で購入したチケットを見せて中に入る。


中に入ると目の前には長く広い通路。


その周りは透明のガラスで覆われており、ガラスの向こうでは魚達が気持ちよさそうに泳いでいる。


その中にはここのメインであろうイルカ達もいた。


道行く人々はスマホを向けながら歩いているが、イルカ達はそんな事は一切気にせず優雅に泳いでいる。


「何だか僕たちの方が見世物になった気分だね」


「それはそれで悪く無い経験よのう」


いつもの水槽を見下ろす構図とは違い魚達に見下ろされているせいで立場が逆転したように感じる中、ユウとマオも周りの観光客の例に漏れずにスマホを片手に通路を歩いていく。


やや長い通路を半分歩いていくと奥に別の部屋が見えてきた。


2人はイルカ達は堪能しながらそこに向かう。


通路が終わって部屋に入る。


部屋の中は中央に大きな円柱型の水槽があるだけであった。


その水槽の中を覗くと生きているのかどうかも分からないくらいに身体の力を抜いたマンボウが流れに任せてプカプカと浮いていた。


「池袋の上でも見たけどこいつは本当に呑気だね」


「世界で一番卵を産まねばならぬほどに生存能力の低い生き物じゃからな」


「確かそれが特徴っていう生き物だっけ?

ええっとマンボウが一回で産む卵の量は……三億個???」


「それが生き残ってここまで大きくなるのは1〜2匹程じゃと。

卵のまま小型海洋生物に食われ、孵化して大きくなる途中でサメやらに襲われてと天敵だらけのようじゃな。

まぁ、この大きさのものが三億匹全部生き残ってしまっては海はマンボウで溢れてしまうじゃろうな」


「それもそうだね。

ところでマンボウの水槽の裏側に出口があるんだけど、ここってこれで終わりなのかな?」


ユウが指摘する通りに部屋の中は中央にマンボウの円柱があるのみで、奥には出口と書かれた扉しかなかった。

「むむ、そのようじゃのう。

イルカがメインかと思ったがマンボウがメインじゃったか」


「どっちも普段はお目にかかれない生き物だから良いんだけどね。

次は……ここから少し離れてるけどイルカやペンギンのショーが見られる水族館があるみたいだからそっちに行ってみようか」


「そうじゃな。

ついでに途中にある店で何か買い食いでもしながら行くかの」

名前に反して最後に現れるのがマンボウなので色んな人が首を捻っていました。

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