#記念日凸待ち配信企画 6
「時間的に次の人で最後かな?
もしもーし」
「ユウちゃ〜ん、マオちゃ〜ん。
お誕生日おめでとう」
・誰だろ?
・男の人かな
「ありがとうなのじゃ。
早速自己紹介してもらっていいかの?」
「は〜い、わ・た・し。
くじよじの代表、里中よ。
リスナーのみんなもよろしくね」
・社長
・まさかのw
「いや〜社長が来てくれるとは思わなかったよね。
普段会って話してるけど、こうやって配信で話す事は中々無いから新鮮な気持ちだよ」
「くじよじというプロジェクトを立ち上げた頃は手助けで出る事もあったのだけどねぇ。
今は所属している子達が増えて自分達で回せるようになってるから私は本来の仕事である裏方に専念させて貰っているわ」
・たしかに最近見なくなったな
・恐竜島の解説していたぐらいか
「初めて出会った時はこの会社もここまで落ち着いてはいなかったからのう。
特に妾達のデビューは超特急だったから尚更じゃのう」
「そうねぇ……考えれば貴女達がわたしの前に現れてから2年経つのね。
時間が流れるのは早いわ」
「こっちの生活に慣れた今だからこその話をするけど、あの時よく僕たちを受け入れようと思ったよね。
剣と鎧の女と頭にツノ、お尻に尻尾が生えた幼女の組み合わせだよ。
絶対にヤバい人じゃん」
・たしかに
・そんなの目の前にいたら危ない人だよな
「おまけに異世界から来たなどと言っておるのじゃからな。
よくそんな人物の言う事を信じて受け入れてデビューさせようと思ったものじゃ」
「あら、その言い方じゃまるで私が変わり者みたいじゃないの」
・変わり者でしょ
・それは間違いない
「いや、変わり者は間違いないでしょ」
「良い意味でじゃがな」
「もちろん自分でも自覚はあるわよ。
あの頃って何か強力なキャラクターが欲しかったのは事実だからねぇ……異世界から来た勇者と魔王なんて最高の組み合わせじゃない?
しかもお互いに仲が良いからコンビ売りも簡単に出来るのよね」
・良い判断だった
・ユウマオてぇてぇ
「それならそれで、そういう設定でこっちの人を使った方が楽だった訳じゃない?
それを抱え込んで生活の面倒見てこちらの世界の常識を教えながらデビューまで持って行くって相当な労力だと思うよ」
「もちろんこれは文句を言っているわけではなくて、それだけの事をしてくれた事への感謝から言っておるのじゃがな」
・俺たちも感謝してるよ
・2人をデビューさせてくれてありがとう
「それは分かってるわよ。
でも、そうねぇ……貴女達が言っていることは嘘だと思えなかったのよね。
それに私よりも遥かに壮絶な人生を送ってきたという話を聞いたからには放って置けなかったの。
そんな2人が今ではこうして馴染んで立派にお仕事してるんだから感慨深いものがあるわね」
「本当はもっともっと話したい事があるんだけど時間が来てしまったから最後に一言。
あの時僕たちを拾ってくれて本当にありがとう。
おかげさまで僕たちは毎日楽しく幸せに暮らしているよ」
「お主のお陰で妾達は毎日充実しておるよ。
この恩はいくら返しても返しきれぬわ」
・良い話だな
・涙出てきた
「私の方こそ2人にはくじよじを支えてもらって感謝しているわ。
こちらこそ私の目の前に現れてくれてありがとう。
これからも一緒にこの世界を盛り上げていきましょうね」
「うん、そうだね。
それじゃ、最後は一緒に配信を締めてもらって良いかな?」
「こちらの合図でおつかれと言ってほしいのじゃ」
「いつも見ているから大丈夫よ」
「それじゃ」
「せーの」
『おつかれ〜』
「新しい一年も」
「よろしくなのじゃ」
・おつかれ〜
・こちらこそよろしく
・今年もついていきます
連載一周年記念回でした。
まだまだ続けていきますのでよろしくお願いします。




