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#三国教授の歴史講義 西遊記編 2

「さて、本題に戻って四大奇書の話ですね。

前回は三国志演義の話をしましたので今回は西遊記に注目してみましょう。

マオさんは西遊記という話をご存知ですか?」


「ふむ……三蔵法師が孫悟空を筆頭に沙悟浄、猪八戒をお供にして天竺にありがたいお経を受け取りに行くという話ではなかったかの?」


・そうだったはず

・まぁ知ってるよね


「話の出だしとしては完璧ですね。

ですが、実はこれは後半部分の始まりです。

第二部と言っても良いかもしれませんね。

これは三蔵法師一行にスポットを当てた場合の話であり、正しくは第五部まであります。

私達が知っている部分が五部に当たるのですが、途中の3部、4部が他の話と関係性が薄いこともあり日本では全く知られていないと言っていいでしょう」


「なんと!

妾達が知っている西遊記だけでも長編であったと思うのじゃが、更に長い話じゃったのか」


・五部もあるの!?

・前半、後半は知ってたけど五部構成は知らんかった


「五部構成の話は長い上に本筋からズレるのでまたの機会と致しましょう。

西遊記に出てくる妖怪達は全員が元は天界に住んでいた者たちです。

彼らが罪を犯して地上に落とされて妖怪となるまでの話が前半部分、三蔵法師一行が天竺に行くまでの旅路が後半部分です。

妖怪として紹介される猪八戒、沙悟浄も実は天界の者でした」


「確かにあの二人は豚と河童と紹介されておるが立って喋るのじゃから妖怪じゃよな。

孫悟空は違うのかえ?」


「先ずは先の二人から軽く説明致しましょう。

前半部分の彼らは名前は無く、その地位で表されます。

沙悟浄が捲簾大将、猪八戒が天蓬元帥という役職ですね。

これは軍部における大将、元帥と考えて良いでしょう」


「つまり元帥である猪八戒の方が位が上ということじゃな」


・漫画で読んだことあるな

・初めて知った


「対して孫悟空は石から生まれた猿という何とも奇妙な生い立ちをしています。

普通の猿よりも強く賢かった孫悟空は不老不死になる為に仙人に弟子入りして仙人となります。

この時の師匠に孫悟空という法名を授かるわけですね。

そこから故郷に戻った後に真の意味で不老不死になり、更に天界で暴れた時に金丹を摂取して無敵の身体となります。

死なず不老不死である為に岩の下に封印されたのですが、この天界との騒動で封神演義に出てくる哪吒太子や大上老君が登場するので、そちらのファンには嬉しいサプライズとなるでしょうね」


「2作品にそのような繋がりがあるとは驚きじゃのう。

しかし、天界の住人が地上に堕とされて妖怪になるか……似たような話を聞いた気がするのじゃが。

……そうじゃ、天使と悪魔もそのような関係で無かったかの?

悪魔とはかつて神に反乱を起こした天使達という話があったのでないか?」


「その通りですね。

遠く離れた地でありながら似たような話になるという事は多々あります。

このような共通点を見つけるのも面白いものですが、こちらに脱線するとまた長くなってしまいそうなのでまたの機会に致しましょう。

ここまで孫悟空、猪八戒、沙悟浄について解説してきて次はいよいよ三蔵法師の解説をしていきます。

しかし、長くなりましたので一旦休憩にしましょうか」


「そうして貰えるとありがたいのう。

妾は飲み物を取ってくる」


「私もコーヒーを入れてくることにしましょう」


・俺も飲み物とってくる

・トイレ行ってくる

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― 新着の感想 ―
[一言] 三国教授のお話を読むとパタリロ西遊記は原作に忠実に描かれてたんだなぁとあらためて思いました
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