サーカスを見にいく2人
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いつもありがとうございます。
とある日、ユウとマオの2人は横浜のみなとみらいに遊びに来ていた。
2人の今日の目的はこの地で公演を行なっている世界的な大サーカスである。
2人はサーカスというものを知らなかったのだが、里中が
「この世界の超人芸を見ておくのも悪く無いわよ」
と勧められたのがきっかけであった。
目的の場所には巨大なテントが建っており一目でそうだと分かる作りをしている。
列の整理やモギリをしているスタッフ達は揃いの衣装で身を包んでおり、それだけで期待が高まっていく気がした。
「あ、見て見て!
象と写真撮れるんだって」
「ほう、これは演目が終わってからやっておるのかの?
帰りに是非寄りたいのぅ」
「わ〜これだけでも来た甲斐があるよ」
ユウは動物好きである。
向こうの世界では魔物認定されていて戦う、もしくは農作業などを手伝う労働力としての動物しか見てこなかった。
その為に愛でることが出来る動物というのは彼女に新鮮な感覚を与えていたのだ。
興奮するユウを宥めながらテントの中に入る。
中は外から見るよりも遥かに広い印象を与える。
席にはステージの真横で見られる席と後ろに敷き詰められた席がある。
2人は後ろの座席ではあるが丁度真ん中に位置してステージを一望できる良い席に当たっていた。
カップルや幼い子供を連れた家族が見守る中でステージが始まる。
まず最初に現れたのは顔に白塗りのメイクをしてカラフルな服を着た男女の2人組が現れた。
クラウンと呼ばれる2人はお約束と呼ばれる芸やパントマイムを披露して観客の熱を温めていく。
ちなみに日本ではピエロと呼ぶことが多いがクラウンとピエロは=ではない。
ピエロとはクラウンの中でも特に馬鹿にされる芸風を持つ者を指す。
クラウンとは観客を笑わせる為に、ピエロは観客に笑われる為の存在と言えば理解しやすいだろうか?
クラウンの後は遂にサーカスの開演である。
天井から垂らされたカーテンを使って空を飛び会場を沸かせる男女。
ロープに上り、首の後ろを輪で固定して首だけの力でコマのように回転する女性達。
特に2人の気を引いたのが昔ながらの手品である。
何も無いはずの箱から現れる手品師。
助手の女性を箱に入れて剣を刺した後に箱を開くと別の人物に変わっている助手。
箱の中に入れられてバラバラにされた後に無事に登場する。
2人の頭の中はハテナマークで埋め尽くされていた。
「ねぇ、これどうなってるの?
この世界に魔法なんて無いんだよね?」
「むむむ・・・魔力は感じぬし魔法を使った形跡も無いのう。
しかし魔法としか思えぬ」
こうして2部構成のステージをしっかりと最後まで楽しんだ2人は興奮しながら象と写真を撮れるエリアに並ぶ。
そこには2部の途中で素晴らしい芸を披露してくれた2頭の象が並んでいた。
撮影費はかかるものの値段はそれほど高くない。
それにこのお金は全額が象関係の寄付に回されると言うのであれば文句など出てこない。
「これは来てよかったね。
社長に感謝しなきゃ」
「そうじゃのう・・・配信でこの事を話すのも楽しみじゃよ」
こうして2人は大満足して帰路に着くのであった。
詳しい内容と感想は配信回で




