表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1545/1560

川崎の狂犬を愛でる 2

「ということで、やっぱり音楽のことならナコに聞いた方がいいかなって」


「もちろんチェック済みっすよ」


「こっちも面白いですよね」


別の日、田中家に招かれたナコと八起子。


以前のガールズバンドアニメも知っていたので、当然ながらこの作品も知っていたようである。


「前のぼっちな子はかなりリアルな作りをしてるって言ってたじゃん。

今回のアニメの方はどうなのか気になっちゃって」


「ああ、そういう感じの話っすね。

結論から言うとストーリーとしては良くも悪くもアニメだなって感想っすね」


「メンバーに素人じゃないのが混ざっているとはいえ、デビューしたばかりで大きなハコでやったり、芸能事務所と契約したりってのは話が出来すぎてますよ」


今回のアニメでは、人間同士の衝突がメインで描かれている一方で、音楽活動に関してはかなりトントン拍子に進んでいる印象がある。


この点は人間関係は良好ながら、音楽活動に関しては苦戦を強いられるコミュ障な子の漫画と正反対と言って良いだろう。


「やっぱりそうなんだ。

規模感としては狂犬ちゃんの方が大きいなとは思ってた」


「まぁ、そもそもぼっちな子の方はギャグ漫画がメインなところがあるっすからね。

そこに恐らくはバンド関係をやっていたお陰で、その辺りの描写がかなり的確と言う感じっすね」


「逆に狂犬ちゃんの方は、持たざる者の反逆成り上がりストーリーと言った内容ですね。

その為に、現実にこんなにサクサク物事が進むということは無いので、この辺りはフィクション感が強くなると思います。

さっきも話したことですが、この音楽方面で順調な為、物語に深みを出す為にバンド内での対立や、各キャラの過去に重きを置いているわけですね」


「ああ、なるほど。

仲間内での対立はともかく、活動に関しては上手く行き過ぎな気がしてた理由が分かったよ」


「これは狂犬ちゃんを作っている側が大きいハコの世界をメインに扱っているせいだと思うっすけどね。

そのおかげで、このアニメのライブシーンのパフォーマンスは本当に素晴らしいクオリティっすよ」


「まぁ、上京したての17歳の女の子が、いきなりステージであのパフォーマンスが出来てしまうのがフィクションって感じではあるんですけどね。

あれは何度もライブを行なって慣れた人間の盛り上げ方ですよ」


作中で其々がやらかした事を文字にしたTシャツを着てライブを行うシーンがあるのだが、ほぼ未経験だったはずの狂犬ちゃん。


彼女はそんな事を露とも思わせない圧巻のパフォーマンスで、ライブ会場を盛り上げていた。


「ああ、なんかこの辺りからロックの申し子ってイメージだったから素直に凄いと思ってたけど、確かに普通ならありえないか」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ