#巫女さんのお悩み相談 2
「さて、妙な嘆願書の処理も終わったところで、ほんきのお悩み解決をしていきますか」
「やっぱり最初のは仕込みだったんだね」
・タイミング良すぎたからな
・罠だった
「いやいや、そんなことはないんですよ。
さて、それでは最初の質問を見てみましょうかね」
『巫女さん、いつも面白い配信をありがとうございます。
不躾な話ではありますが、恋愛で大変に困っています。
というのも、元々好きな女性がいたのですが、別の女の子に告白され、色々と考えた末にOKを出してお付き合いを始めたのですが、どうしても元々好きだった女性の影が頭をチラついてしまうのです。
こんなことは今の彼女にも不誠実なのでやめたいと思っているのですが、どうしたらいいでしょうか?』
・モテ男の自慢かよ
・こいつ、割とクズなのでは?
「これ、僕的には答えが出てるんだけど巫女さんは何かある?」
「え、まぁ、あまりにもアホすぎてマトモに答える気にならないとかですかね」
・酷すぎる
・まぁ、この男も大概酷いんだが
「いや、気持ちは分かるんだけど……じゃあ、僕が答えちゃおうかな。
この質問をくれた方、先ずは何でOKしちゃったの。
そこがおかしいんだよ。
今の彼女に真剣に向き合う覚悟もないまま了承したからそうなってるんじゃないの?
ほんと、よくないよ」
・バッサリいったな
・気持ちは分かる
「お、おおう……私も思っていたことですけど、あまりにも一太刀でバッサリと斬り捨てましたね。
一応フォローに回ると、多分この相談を持ちかけて来た人って学生ぐらいの年代だと思うんですよ」
「あ〜なんかそんな感じだよね。
これで社会人だったから救いがないよ」
・言葉の圧が強い
・これ、マジでユウちゃんが嫌いなタイプだな
「このぐらいの年代って手段と目的が入れ替わることが多いんですよ。
歳を取れば人生のパートナーとしての恋人を求めます。
しかし、若い子というのはとりあえず恋人がいるという状態になりたいんですね」
「ああ、この人の場合は恋人がいるという状態に憧れを持っていたから、手軽にその状況が飛び込んできて了承しちゃったって感じ?」
・なるほど
・年齢による恋愛観の違いだな
「多分そうだと思いますよ。
元々持っていた好きな人に対する妄想を、そのまま今の彼女さんに当てはめているから影がチラつくんですよ。
今の彼女さんの姿をよく見て、彼女に対するデートプランなり何なりを改めて一から作り上げてみてください。
そうやっているうちに、段々と今の彼女のことしか目に入らなくなりますから」
「……ちゃんとしたアドバイス出来るんじゃん」
・驚くほどしっかりしていた
・こりゃ、相談したくなるわ




