肝試しの夏休み 2
「いや〜今年の肝試しも面白かったね」
「毎回、このゲームの可能性というものを感じさせてくれるのう」
1時間強程で配信者グループは肝試しのコースを終えたのだが、今年はなんとグッドエンドとバッドエンドに分かれている方式であった。
3人の配信者のうち、2人は見事にグッドエンドへと辿り着いたのだが、ユウ達の見ていた配信者はバッドエンドを引いてしまっていた。
とはいえ、配信者としてはある意味美味しいという状況なので、コメント欄のリスナー達は大満足していたようである。
「それにしても今回も元ネタが追いきれないほどに濃厚に詰まってたね」
「さっき話していた夏休みゲームに加えて、超有名サメ映画。
それに右に向かうだけのホラーゲームもあったのう」
「後は8番の出口を目指していくゲームも少しだけパロディ化してたね」
「ちゃんと向こうからおじさんがやってくるし、そのおじさんの様子が2回目は変わっているなどの細かい変化もあったのう」
「アニメネタなら、ミミックに噛まれるっていうギミックもあったよね。
多分だけどまだまだ拾いきれていないネタがいっぱいあるんじゃないかな?」
この肝試しのコース、大まかに通る場所に仕掛けられたギミック以外にも、あちこちに小ネタが仕掛けられており、恐らく初見でその全てを拾うことは不可能であろう。
また、基本的に一人称視点で進むために、驚いている最中で見えなかったり、突っ走ってしまってギミック無視したりすることもある。
また、見ている配信者がギミックにかかっている様子を、チームでコースを回っている別の視点で眺める楽しみもあるために複窓推奨と言えるだろう。
別のチームには別のチームも楽しさもあり、それとは別にギミックが作動する裏側まで全部眺めることが出来る神視点もあるので、何周視聴しても楽しめるのも特徴と言えるだろう。
最初から最後まで凝ったギミックとコースで楽しませてくれる、チーム毎、配信者毎に違うリアクションを引き出すことが出来る。
その為にこの時期はこの配信だけで長い時間楽しむことが出来るというコンテンツになっているのであった。
「今年もボリュームタップリで見応えがあったね」
「この他にも大量の切り抜きが出るであろうし、まだまだ楽しめるであろうよ」
こうして、2人は今年も大満足で肝試し配信を視聴し、来年はどんなクオリティになるのかと胸を昂まらせるのであった。




