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映画鑑賞×2

「のう……流石に映画の見過ぎでは無いかえ?」


「見たいものが多いから仕方ないね」


ここ最近、見たい映画が多いためにユウとマオは二つの映画をハシゴする事にしていた。


最近ではおばあちゃんが無双するホラー映画も見ているので、短期間で一気に複数の映画を見る事になったマオが思わず呟いた訳である。


しかし、ユウの答える通りに見たいもの重なった以上は仕方ないとしか言いようが無いであろう。


「あの〜私、この作品って見た事無いんですけど……大丈夫ですかね?」


「事前に調べた感じでは問題ないと思うよ。

出てくるキャラクターも主人公以外は殆ど新規キャラばっかりだし。

何ならこの作品においては主人公もこの目つきの悪い女の子らしいからね」


いつものようについてきている響子であったが、今回見る映画が初見という事でやや不安そうにしていた。


というのも、3人が観る予定の映画は、既にアニメを4期行い、原作の小説も二桁以上が刊行されているという長期シリーズ作品の劇場版だったからである。


話もオリジナルなどではなく、4期の中で敢えて飛ばした部分を劇場版用に仕立て上げた作品となっていた。


だが、ユウの語る通りにこの作品では主人公を別におき、全く新しい場所でストーリーが展開していくという都合上、初見でも比較的楽しめる内容となっている。


そこで、そういう生の反応を見たかった二人に誘われる形で、今回も同行したのである。


「後もう一本観るって話でしたけど」


「ああ、うん。

先に観る方は結構残虐表現も多そうだから、ふんわりと癒し系を後に持ってきておこうかなって」


「この季節にはいつもやってくるこれじゃな」


マオが指差した先にあるポスターには、この季節には毎年やっている、日曜朝の変身ヒロイン達が描かれていた。


「今年のコンセプトが戦わないって感じなんだけど、劇場版ではバリバリ戦っていた先輩達が出るから、どう関わっていくのか楽しみなんだよね」


「このコンセプトが違う作品を混ぜ合わせ、上手く作るのは監督の腕の見せどころじゃからのう。

こちらもどうなるか楽しみじゃわい」


「でも、この映画って初日に軽く炎上してませんでしたか?」


公開初日のSNSで流れてきた情報を思い出した響子が首を捻る。


「ああ、結構重大なネタバレを公式がいきなりやっちゃったんだよね」


「公開された時間が朝イチの放映が終わった頃じゃったので若干燃えたのう。

せめて1日待てばまだマシだったかもしれぬがのう」 


「ま、その辺りのまとめは全部見終わってからにしようよ。

とりあえず先ずは1本目から楽しもう!」


ユウの掛け声と共に3人は受付を済ませて館内へと入っていった。


一日二本の映画鑑賞の第一歩目を踏み出したのである。

大仰な終わりですが、やってる事は映画見に行ってるだけです。

私はハシゴはしていないですが、最近、実際に1週間で3本の映画を観てきました。

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