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ダーツで遊ぼう 6

当然のことながらクリケットはユウの圧勝で終わったわけだが、そこでユウは挑発的な目で店員を見た。


「あ〜あ〜、もう少し歯ごたえのある相手が欲しいなぁ。

……あ、店員さんはこれだけ詳しいんだから、当然上手いんだよね」


「え、ええ、それなりに経験がありますが」


「なら勝負しようよ。

……負けたら罰ゲームありで」


「なっ!?」


ユウの言葉に流石にカチンとくるものがあった店員。


確かにユウにはセンスというものがあるが、だからと言って今日始めたばかりの、景品用の安いマイダーツを使っている相手にそう言われれば頭に来るのも当然であろう。


「いいでしょう……その代わり後悔しても知りませんからね」


「ふふーん、楽しみにさせてもらうよ」


そうして張り切ってマイダーツを取りに行き、ルールをクリケットに設定した2人の勝負が始まったのだが……


「ば、バカな……」


「ふふん、僕の勝ちだね」


ユウがあっさりと勝利してしまった。


現状、数回の練習でほぼ狙ったところに投げれるようになったユウには、さしもの店員と言えど、良いところなく負けてしまったのであった。


「罰ゲームなんだけど……あそこにあるコスプレ衣装でも着てもらおうかな」


「チャイナ服とか似合いそうで良いのではないか?」


「そのためには髪型とかメイクもちょっと弄りたいね。

あ、店長さん……この店員さんと控室を少し借りていい?」


最早騒動ともいうほどに人が集まっているところに店長が様子を見にきていたのは必然であろう。


人だかりの中でも頭ひとつ大きく抜けた彼は、良い笑顔とサムズアップで答えてくれた。


「オッケー貰ったから早速着替えるよ!」


「チャイナ服は妾が持っていくので安心するがよい」


「え、えええええええ」


ユウによって引っ張られる店員さんと、その後についていくマオ。


彼女達は先ほどから店員が行き来していた控え室まで行き、彼女を椅子に座らせた。


「さ、ここまで来たなら流石に覚悟を決めないとね」


「素材は良いんじゃ。

後は髪型とメイク、そして姿勢だけじゃて」


そうして店員さんの見た目を凄い勢いで整えていく2人。


一方で、店員は負けたショックと怒涛の展開で完全に思考がフリーズしていたのである。


こうして、2人になすがままにされて30分程。


ユウとマオによる店員の着せ替え作業が終わったのであった。

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