ダーツで遊ぼう 2
「先ずはルールの説明をさせて頂きますね。
今回行うカウントアップは、ダーツに於いて最もシンプルなルールです。
当たった的の合計点を競い合うゲームです」
「それで500点を超えたらという話になるわけじゃな」
「ええ。
投げる回数は1ラウンドに3回。
それを8ラウンド繰り返すので24回ですね。
続いて、的の点数の説明をしましょう」
そう言って手招きする店員に誘導されるまま、ダーツの的まで近づいていった。
「ダーツってレーンの部分を歩いても構わないんだね」
「投げたダーツは自分で回収するシステムですからね」
「何と言うか……ボウリングのイメージが強すぎたのう」
ボウリングのレーンのように真っ直ぐ伸びているので、一見すると侵入禁止のように見えるのだが、ダーツの筐体の操作や、投げたダーツの回収にレーンに侵入する他ない。
もちろん、このゲームセンターのように端に一台だけというのであれば横から避けて通ることも可能だが、専門店では並んで置いてあるので、それもままならないのである。
「今回は初回無料という事で私の方で設定させて頂きますが、先ずは筐体の方で最初に遊び方の設定をします。
基本的にはルールと人数ですね」
そうして設定をカウントアップで2人にしてから、的の説明を始める。
「こちら、分かる通りに円形の的に20等分された区間がありますね。
1から20点までを表しており、当然ながら当たった場所がそのまま点数として加算されます」
店員の説明通りに、的の円は頂点を20点とし、そこからバラバラに点数が配置されている。
「真ん中の小さい円が高得点なんだよね?」
「そこはブルと呼ばれる場所ですね。
円が二重になっていて、外側の円は25点。
真ん中の円はダブルブルと呼ばれて50点です」
「つまり、真ん中のダブルブルを狙い続ければ最高得点が狙えるという事じゃな?」
「あ〜そう思われがちなんですが、実は違うんですよ。
的の外側と内側に範囲の狭い円周がありますよね?」
言われてみると、外側と内側にも的を囲うような縁があるのが分かった。
「外側の円はダブルで、その区間の得点が倍になります。
要は先ほどのダブルブルの得点二倍と同じ理屈ですね。
そして内側の円はトリプル……つまり、得点が三倍入るんです」
「えーっと、つまり17から20点のトリプルに入れると、真ん中のダブルブルよりも得点が高いってことかな?」
「その通りです…‥とはいえ、中央のブルに比べると狙いづらいんですけどね」
「だからこその高得点とも言えるのであろうな。
ふむ、興味が出てきたので早速やってみることにしようかのう」
こうして初期設定と最初の説明を受けた2人は、早速実践でのプレイを開始したのであった。




