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2.5次元の誘い 3

今更ながら、予約ミスって貯蓄を吐き出していたことに気付きました。

しょうがないのでその日の分は一日二話更新というままでいきたいと思います。

「それにしてもさ……このベースの人、上手すぎない?」


「うむ、それは妾も思ったのじゃな。

素人目に見ても、あの指の滑らかさや可動域など……どうなっておるのじゃ?」


未だ興奮冷めやらぬ2人の会話は弾んでいるようで、話題は主人公の先輩に当たるベーシストの話へと変わっていた。


「ちょっと中の人が気になるなぁ、調べてみよっと。

……あれ?この人ってプロでバリバリにやっている人っぽい」


「そんな人物をよく見つけてきたのう。

演技もそうじゃが、声もアニメと特に違和感無かったしのう」


原作でも人気の酒呑み姐さんなベーシストであるが、舞台で実写化されても全く違和感がない。


更には素人が一目見ても分かるほどのベースの腕前を披露しており、SNSではそれを生で見て脳を焼かれた人間も少なくないようである。


「あ、これ見てよ。

有名なプロのアーティストもコメント出してるよ」


「この人まで生で観たら上手すぎて直ぐに誰か調べたと言っておるのう。

これだけの人材が集まっておる舞台というのは本当に貴重かもしれぬな」


ネットで色々検索していたユウが見つけたのは、白でも黒でもないベテランロックバンドのギター担当であった。


彼もこの作品のファンらしく、実際に生の舞台を見に足を運んだこと。


そして、ユウ達と同じようにベースに感動して演者を検索したら、プロのベーシストに行き着いて驚いたことなどを語っていた。


「こういうの見てたら舞台を見に行くのが本当に楽しみになってくるね」


「今度の舞台は映画の後編の部分をやるみたいじゃしな。

このベースが担当しているバンドの生演奏なども期待して良いのかのう?」


「キャストにバンドメンバーも全員出てるから期待していいと思うよ。

あと、ここまで原作再現してくれてるなら、弦が切れてからのボトルネックも期待していいんじゃないかな?」


「……これ、ひょっとしてなのじゃが、そのシーンでは酒呑み姐さんは客席側に居て管を巻いている可能性があるのでは?」


「その可能性あるかも……路上ライブのシーンで出てきた1号と2号は実際に客席側にいたらしいからね」


「そうなると前の席が良いのう……いい席が取れるようにお祈りしておくのじゃ!」


「うんうん……あ、神様は気を利かせなくていいからね。

そういうズルは無しでお願いしたい」


リアルに神様と知り合いな2人は一応注意喚起をしておく。


その予感は的中していたのか、天界では肩透かしを喰らった神様がいたとか。


という事で、今月行われる舞台のチケット買ったので観に行ってきます。

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