表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1450/1560

2.5次元の誘い 2

舞台の映像作品を観終わった2人だが、しばし茫然とするのみであった。


「あ〜、す、凄かったね」


先に口を開いたのは、ショート動画などを覗いていて少しばかり耐性のあるユウの方であった。


「う、うむ……正直、最近の実写映像化にはうんざりしておったから期待はしておらんかったのじゃが。

まさかこれほど原作愛に溢れておるとは思わなんだわ」


ユウに声をかけられたことで圧倒されていたマオもようやく正気に戻ったようである。


マオの話す通りに、昨今の実写の映像化は評判が悪く、特に良くないとされるものは、原作愛が微塵も感じ取れず、本当に読んだのかすら怪しいレベルの作品もちらほら見受けられていた。


その中でこの舞台版であるが……あまりにも原作愛に溢れていると断言してしまって良いだろう。


アニメのシーンをなるべく削らず、度々具現化する主人公の妄想に関しては、主人公の格好をした黒子達が補うという発想が実に上手くハマっていた。


そして極め付けであるが……


「ライブシーン良すぎでしょ」


「生バンドの演奏はとんでもない迫力じゃったな」


この舞台の売りでもある、生演奏によるライブシーンであった。


原作に忠実に沿っており、主人公のソロの見せ場もしっかりとやり切っている。


そして、驚くのはライブシーンだけ別の演者を使っているという事はなく、日常パートで演技をしていた役者さんが、本当に楽器を握って演奏しているということであった。


「本当によくこんなギタリストを見つけてきたよね」


「その点で言えばカーテンコールでのトークも本人そのままで驚いたがのう」


「……なんで本人を探して連れて来ちゃったんだろうね」


「あれは間違いなく本人じゃよな」


カーテンコールからの舞台挨拶。


主役であり、主演である女の子がメインとなって話していたのだが……挙動不審さと会話の下手さ。


更にはオドオドとした喋り方のせいで2人は、ここまで徹底して演技をしているかと感心していたのだが、おまけの映像特典などを観てもそのキャラクターは変わらず、更にはカメラから目を逸らすように視線を背けて俯いているなど、どのように見ても漫画のキャラがそのまま出てきたとしか思えなかったのであった。


「多分、この人が面白すぎてカーテンコール集が入ってるんだろうね」


「これだけでお金を取れる代物じゃな」


「でも、これで当日はますます楽しみなったね」


「うむ、これは本当に楽しみじゃわい」

舞台版主演の守乃まもさんは、本当にリアルぼっちちゃんという感じの人でした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ